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天空ノ鉄道物語 (感想前編)【森アーツセンターギャラリー&スカイギャラリー】

今日は写真多めです。前回ご紹介したイルミネーションを観る前に六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで「特別展 天空ノ鉄道物語」を観てきました。この展示は撮影可能で写真を多く撮ってきましたので、前編・後編に分けてご紹介していこうと思います。

【展覧名】
 特別展 天空ノ鉄道物語 

【公式サイト】
 https://macg.roppongihills.com/jp/exhibitions/tentetsuten/index.html

【会場】森アーツセンターギャラリー&スカイギャラリー
【最寄】六本木駅

【会期】2019年12月3日(火)~ 2020年3月22日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 2時間00分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
金曜日の夕方だったこともあり空いていて快適に鑑賞することができました。

さて、この展示はJR・東京メトロ・私鉄各社などの鉄道について紹介するもので、鉄道にまつわる様々な品が並ぶ内容となっています。会場は内周と外周に大きく分けられ、内周は森アーツセンターギャラリー内のため専用チケットが必要で、外周はスカイギャラリーでの展示となっています。ボリュームもたっぷりで見どころが多かったので、詳しくはセクションごとに写真と共にご紹介していこうと思います。


<冒頭>
まずは内周の入口辺りのコーナーです。初っ端から大掛かりな展示となっていて驚きがありました。

鉄道の展示らしく入口が改札となっていました(最初に説明を受けた後にある入口です)
DSC01115_20191224233804395.jpg
国鉄時代の風情満点でさっそく気分を盛り上げてくれます。

近くには大きなパネルで上野駅が映し出されていました。
DSC01119_201912242338059a6.jpg
今も雰囲気が残っていますが、当時の東北の玄関口としての活気が伝わってくるようです。

少し前後しますが、先程の改札口より前に来場記念の刻印をするダッチングマシンがありました。
DSC01109_201912242338012c9.jpg
中々マニアックな記念品でこれは嬉しいw かつては切符にダッチングマシンで日付を刻印していました。

今回のチケットは硬券付きというこだわりぶりです。
DSC01112_20191224233802120.jpg
この硬券を先程のダッチングマシンに通して日付を刻印します。やり方は映像で分かるので、知らない方も安心です。

再び改札に戻って、こちらは乗り場の案内板。
DSC01122.jpg
流石に古すぎて私の世代ではないですが、北の都市の名前がずらりとあるのは国鉄時代をしのばせます。


<国鉄時代>
改札をくぐると国鉄時代の品々が並んでいます。1964年の東海道新幹線の開業から1987年の国鉄民営化直前までの時代のコーナーとなっていました。

こちらは懐かしの寝台特急のヘッドマーク
DSC01125_201912242337538f5.jpg
私は特に はやぶさ と あさかぜ が好きでした。(今回はあさかぜは無いのでちょっと残念) 寝台特急はロマンそのものですね。

他にも富士、あかつき、さくら、なは、あけぼの、日本海などのヘッドマークがありました。なは とかすっかり存在を忘れてたので懐かしすぎるw

こちらも国鉄時代の各列車のヘッドマーク
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カートレインがあって嬉しい驚き。一度は乗ってみたかったですが、汐留駅すら無くなってしまいましたw 他も懐かしい面々です。

近くにはかつての硬券や切符のハサミなども展示されていました。

こちらは撮影スポットとなっていた0系新幹線の大型写真
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特に親子連れが盛んに記念撮影していました。もう55年も前なんですねえ。

0系の2人がけシートもありました。
DSC01186.jpg
0系現役時代に乗ったことがありますが、今の新幹線に比べるとだいぶ質素な印象です。

こちらは新幹線開業頃の路線図
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日本全国のがあり、これは首都圏あたりです。

東京あたりをアップするとこんな感じ。
DSC01191_201912242340499bb.jpg
多少端折っているように思えるけど、武蔵野線や埼京線など丸ごと無い路線もありますね。


<出発>
続いては1987年4月1日の国鉄民営化(分割民営化)およびJR発足の頃についてのコーナーです。

こちらは日付入りのさよなら国鉄のヘッドマーク
DSC01198_20191224234050498.jpg
平成に変わる少し前で、日本の鉄道にとって時代の大きな節目となりました。

この辺にはさようなら国鉄記念入場券なども並んでいました。国鉄マークが変わったのは結構ショックだったのを今でも覚えています。

こちらはJR7社のNゲージのモニュメント
DSC01211_201912242340510af.jpg
北海道、東日本、東海、西日本、四国、九州、貨物となっていて、それぞれ当時の代表的な車両となっていました。

そのうちの1つのアップ。これは東海だったかな
DSC01215.jpg
カーブがきつすぎて模型としてどうなんだこれはw このモニュメントは要らなかった気がします。

続いてこちらは1988年の瀬戸大橋線開通のヘッドマーク
DSC01227_20191224234054dd9.jpg
鉄道も道路もつながって四国へのアクセスがグッと向上しました。この頃はバブル時代の世相もあってイケイケでしたねw

こちらも1988年に開通した青函トンネルに関するグッズ類
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にほん列島が「一本列島」にというダジャレみたいな言葉通り、北海道から四国・九州まで繋がった年でした。


<変遷>
続いては時代の要請に反応して変わっていった様子を紹介するコーナーです。ここは寝台列車に関する品が多めでした。

こちらは知内駅の駅看板
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1990年に開業したものの、2014年に旅客扱いが廃止され2016年の北海道新幹線開業によって今では「湯の里知内信号場」となっている駅です。かつてはスーパー白鳥も止まったのですが、時代の流れですね。隣の木古内駅は北海道新幹線の駅に、吉岡海底駅は吉岡定点という単なる避難施設になりました。

この辺はかつての車内放送が流れ、青函トンネルを通っていた列車のヘッドマークが展示されていました。

こちらはカシオペアと北斗星のヘッドマーク
DSC01275.jpg DSC01280.jpg
いずれも上野と札幌の間を走っていました。いずれも人気で私も大好きでした。しかしカシオペアは乗らずじまい…

こちらはトワイライトエクスプレスのヘッドマーク
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大阪と札幌の間を走っていたので関東圏の人間としては遠い憧れでした。夕暮れの日本海を観ながらのディナーとか夢のような列車だったようです。

こちらは寝台特急 出雲のヘッドマーク
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出雲はサンライズ出雲としてサンライズ瀬戸と共にわずかに残った現役の寝台特急と言えなくもないw しかしサンライズ出雲はヘッドマークがないので、これは懐かしい。

このヘッドマークは裏からも観ることができました
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裏から観るのは珍しいので貴重な機会です


<平成の鉄道文化>
続いては平成時代の鉄道文化に関するコーナーです。

ここに入るとトワイライトエクスプレスの原寸大模型がありました。
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割と違和感があるけど流石に仕方ないかなw 本物は京都鉄道博物館で観ることが出来ます。
 参考記事:
  京都鉄道博物館 前編(京都編)
  京都鉄道博物館 後編(京都編)

中はダイナープレヤデスの再現となっています。
DSC01322.jpg
これは再現度高めかも。残念ながら中に入ることはできませんでした。

この先は再び鉄道関連の進化についての内容となっていました。

こちらはオレンジカード。かつてはこれが凄く便利だったw
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さらにイオカードを経て今のsuicaへと進化していきました。私は子供の頃に集めたオレンジカードを未だに持っていますw

こちらはW7系のグランクラスの座席
DSC01369.jpg
近くに200系の2席タイプと0系の3席タイプが並んでいてシートの変遷を観ることが出来ます。グランクラスは格が違うので単純比較するのは妙な気はしますが、椅子だけでもかなりの進化を遂げたのがよく分かります。

こちらは現行のJR7社の駅長の制服コレクション
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めっちゃマニアックな展示で面白いw こうして並ぶとディテールの違いが分かります。


ということで、予想以上に濃密な内容となっています。特に国鉄関連と寝台列車の展示が熱いw この先にも展示は続いていましたので、次回は残りの内周と、外周についてご紹介の予定です。

 → 後編はこちら

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