清方/Kiyokata ノスタルジア 【サントリー美術館】
先日、サントリー美術館で「清方/Kiyokata ノスタルジア―名品でたどる 鏑木清方の美の世界―」を観てきました。伊東深水の先生でもあり、かなり好きな作風なので楽しみにしていた展示でした。
今回も年間パスで入場しました。

【展覧名】
清方/Kiyokata ノスタルジア―名品でたどる 鏑木清方の美の世界―
【公式サイト】
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/09vol06/index.html
【会場】サントリー美術館
【最寄】六本木駅/乃木坂駅
【会期】2009年11月18日(水)~2010年1月11日(月・祝)
※8回の展示替えがあります。
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度 (普通に観たら1時間くらいだと思います)
【混み具合・混雑状況(土曜日18時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
まず、注意しないといけないことがあります。それは会期についてで、上記のように8回の模様替えがあるのですが、特に、4期まで(12月14日まで)と5期以降(12月16日から)ではほとんどの作品が入れ替わりますので、お目当ての作品が4期までにある場合は急いだほうが良いかと思います。(私が観たのは2期でした。作品リストは公式ページにあります)
今日も章ごとに気に入った作品をご紹介しようと思うのですが、貰ったリストに章立てが載っていないので、紹介している章が違っている場合があるかもしれません。その時はすみませんw
<第一章 近代日本画家としての足跡>
鏑木清方は13歳で水野年方に入門して挿絵画家としてスタートし、大作主義ではなく卓上芸術を提唱した画家でした。この章では初期の作品から戦後の女性像まで、代表的な作品とあらましとなっていて、ハイライト的な展示となっていました。(作品リストだと2章辺りの作品も展示してありました)
鏑木清方 「春雪」 ★こちらで観られます
今回のポスターになっている作品です。羽織をたたむ雪輪の紋の和服の女性が描かれています。太平洋戦争の最中は美人画を描くことを禁止されていたらしく、この絵は終戦の翌年に描かれたそうです。爽やかで優美さがあり、髪の生え際までわかる筆致や淡い色使いが清楚さを増しているようでした。
鏑木清方 「お夏清十郎物語」 ★こちらで観られます
井原西鶴の好色五人女の挿絵で、全6枚中2枚が展示されていました。わざわざ原本を観てから描いたそうです。特に気に入ったのは幕屋の中で横になる紅白の着物の女性で、気だるい雰囲気と背景の爽やかさが好みでした。
鏑木清方 「嫁ぐ人」
満開の桜を背景に、小石川の植物園の木の下に集う5人の女性が描かれています。真ん中にブーケを持ちはにかんだ表情の女性、右には大きな蝶の模様の着物を着た女性、左には花嫁に何か話しかけている女性、手前には裾につばめが描かれた着物を着てクジャクの帯止めをした女性、頭上には鳥篭と白いオウムが描かれていました。桜も女性も華やかで、嫁入りの初々しさを感じる作品でした。当時の女性の装いも伝わるように思います。
鏑木清方 「一葉」
樋口一葉の肖像です。鏑木清方は一葉の大ファンだったそうで、実際には一葉に会ったことはないようですが、写真や自分の妹の肖像を元に描いた作品らしいです。きりっとした顔で座る一葉は、確かに写真などで観る一葉に似ていました。
鏑木清方 「妖魚」 ★こちらで観られます
鏑木清方は泉鏡花と深い親交があったそうで、これは泉鏡花の小説から着想を得た作品です。金の屏風に緑の岩が描かれ、その上に雪のように白い肌と長い黒髪の人魚がうつ伏せになっています。手には小魚を握り、弄んでいるようにも見え、妖艶な目つきで何かを狙っているような雰囲気でした。なお、この作品は第2回帝展に出したのですが、海外の画家の絵に言われたのだとか。また、この頃は、官展や自分の作品に疑問を持っていたようです。
<第二章 近世から近代へ-人物画の継承者としての清方>
清方は平安から江戸の伝統的な人物画から多くを学んだそうで、この章では人物画が多く展示されていました。
鏑木清方 「花ふゞき・落葉時雨」
6曲2隻の屏風です。右隻は、桜の木の下を流れる小舟に乗る女性を描いています。アヤメ模様の薄紫の着物を着て清楚な感じで、空中に桜が舞散る様子と合っています。
左隻は篭(昔の交通手段のカゴ)の上に手を置いて、少し前かがみの姿勢をした女性が描かれています。濃いオレンジの着物を着て、体をくねった感じで色気があります。モミジの木は見えていませんが、舞い散っている葉で見えない木の存在も感じました。
鏑木清方 「秋の夜」
離れて観ても見栄えする「大作主義」に対し、近づいて見ないと分からないくらい細やかな「卓上芸術」を提唱していた頃の掛け軸です。縦長の行灯の傍らで本を床に置いて座る女性が描かれています。視線が本から左にズレていて、その先には小さなコオロギがいます。そのコオロギをよく観ると足の毛のような部分まで緻密に描かれていました。また、薄い緑の小袖には雲の形のような秋草が描かれ、そこには琳派の「たらしこみ」のような表現がさりげなく使われていると解説されていました。(琳派の影響も様々な所で観られるように思います) ふとした所作の可愛らしさと、鏑木清方の考えや出自を感じる作品でした。
鏑木清方 「伽羅(木版口絵 『文藝倶樂部』第14 巻第5 号)」
この辺りにはA4くらいの挿絵?が並んでいました。この絵も挿絵のようで、着物を胸の前だけ開き香を炊き込む女性が描かれています。簡略化され、流れるような着物の輪郭線や女性の表情が優雅で色っぽい雰囲気でした。
鏑木清方 「花ざかり」
掛け軸です。橋のらんかんに手を置いて、桜の花見をする大奥の御殿女中が描かれています。これも桜の木は描かれていませんが、女性が画面の外に視線を向け、ひらひらと舞い落ちる花びら舞っていて、画面外の桜の存在を意識させます。また、首筋の銀色の線などからは絹の質感まで伝わるほどで、着物への愛着を感じさせると解説されていました。
鏑木清方 「抱一上人」
三味線を弾く坊主で、これは琳派の絵師でもある酒井抱一の肖像らしいです。また、両隣には縦長の女性の肖像が飾られていて、琳派風の紋様の着物を着ていました。これらからは琳派への畏敬を感じます。近くにはその下絵もありました。
作品名失念。すみません(><)
清方の作品ではない参考展示で、元は12ヶ月12枚の作品というがありました。(確か6枚くらい展示されていました。) 鮮やかな色彩で優美な女性達が描かれていました。後でこれを思わせる清方の作品も飾られていました。4Fはここまで。
<第三章 「市民の風懐に遊ぶ」-清方が生み出す回顧的風俗画>
多分、3Fから3章じゃないかな。階段を降りると、東北新聞に載っていた挿絵やスケッチ/デザインなどが展示されています。また、団扇、冊子の表紙、袱紗、風呂敷など様々な清方の多彩な作品や、製作過程、イーゼル、絵の具といった仕事の様子がわかる品も階段下あたりに展示されていました。清方は職人気質だったそうです。
続いて、3Fの部屋の方に向かうのですが、いつも作品が並んでいる所にも何もなく、ちょっとガランとした雰囲気が…。会期をわけるくらいなら詰めてくれれば良いのにと思いつつ通過。
鏑木清方 「娘道成寺」
歌舞伎を題材にした作品です。14のシーンのうち7つが展示されています。烏帽子を被った女性が舞ったり、街娘の姿で踊ったり、艶やかさがありました。また、表装の部分まで本人が関わったようで大胆かつ繊細な表装となっていました。
(表装に関する参考記事)
鏑木清方 「桜姫」
清玄桜姫物語を題材にした作品。桜姫に恋した僧 清玄が破門の末、殺されて執念が残り、桜姫にまとわり付いている話です。(ストーカー霊みたいな) 桜姫が身をよじり、おびえるように顔の前を手で塞いでいる様子が描かれています。名前の通り薄いピンク色の着物を着ていて、ぼんやりとした色使いでまとわり付くような光を感じます。背景も暗く不吉で不気味な感じでした。 この桜姫は良家の子女のようですが、その後女郎になるそうです…。色々無残な話です。
鏑木清方 「幽霊」
行灯の光に浮き立つ幽霊の女です。髪は乱れて白装束を着ています。ぼんやりしていますが妖しい美しさもありました。
鏑木清方 「明治風俗十二ヶ月」 ★こちらで観られます
勝川春章の作品(多分先ほどの名前を失念した作品)から着想した作品。私が観たときは1~6月が展示されていたのですが、特に4月の花見が好みでした。溶け込みそうなほど薄い桜よりも、鮮やかな赤い着物の女性2人が目立つ、美人主体の絵でした。
鏑木清方 「口紅」
鏡の前で口紅を塗る女性の絵です。竹をあしらった青い着物が爽やかで初々しいです。
<第四章 清方が親しんだ日本美術>
このコーナーは歌川派の浮世絵などがありました。月岡芳年の「遊歩がしたさう」や、歌川国貞(初代)の「両国夕すずみの光景」などが展示され、簪や櫛などもありました。
(月岡芳年の参考記事)
<第五章 清方の仕事-スケッチ、デザイン>
最後にスケッチのコーナーがあり、セザンヌを思わせるような林檎のスケッチもありました。意外な作風でした。
ということで、好みの美人画が多くて見応えありました。作品自体にはかなり満足したのですが、展覧会としてはあえて薄めている感じがしなくもないw 章立てもよくわからないです…。 リストやカタログを観ると後半の会期も良い絵がありそうなのでまた行くと思いますが、前半会期の作品はもう一度観に行く時間がない! 年間会員なので何度でも入れますが、会期分割は好きじゃないですね。 せっかくなら一気に何度も観たいものです。
今回も年間パスで入場しました。


【展覧名】
清方/Kiyokata ノスタルジア―名品でたどる 鏑木清方の美の世界―
【公式サイト】
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/09vol06/index.html
【会場】サントリー美術館
【最寄】六本木駅/乃木坂駅
【会期】2009年11月18日(水)~2010年1月11日(月・祝)
※8回の展示替えがあります。
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度 (普通に観たら1時間くらいだと思います)
【混み具合・混雑状況(土曜日18時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
まず、注意しないといけないことがあります。それは会期についてで、上記のように8回の模様替えがあるのですが、特に、4期まで(12月14日まで)と5期以降(12月16日から)ではほとんどの作品が入れ替わりますので、お目当ての作品が4期までにある場合は急いだほうが良いかと思います。(私が観たのは2期でした。作品リストは公式ページにあります)
今日も章ごとに気に入った作品をご紹介しようと思うのですが、貰ったリストに章立てが載っていないので、紹介している章が違っている場合があるかもしれません。その時はすみませんw
<第一章 近代日本画家としての足跡>
鏑木清方は13歳で水野年方に入門して挿絵画家としてスタートし、大作主義ではなく卓上芸術を提唱した画家でした。この章では初期の作品から戦後の女性像まで、代表的な作品とあらましとなっていて、ハイライト的な展示となっていました。(作品リストだと2章辺りの作品も展示してありました)
鏑木清方 「春雪」 ★こちらで観られます
今回のポスターになっている作品です。羽織をたたむ雪輪の紋の和服の女性が描かれています。太平洋戦争の最中は美人画を描くことを禁止されていたらしく、この絵は終戦の翌年に描かれたそうです。爽やかで優美さがあり、髪の生え際までわかる筆致や淡い色使いが清楚さを増しているようでした。
鏑木清方 「お夏清十郎物語」 ★こちらで観られます
井原西鶴の好色五人女の挿絵で、全6枚中2枚が展示されていました。わざわざ原本を観てから描いたそうです。特に気に入ったのは幕屋の中で横になる紅白の着物の女性で、気だるい雰囲気と背景の爽やかさが好みでした。
鏑木清方 「嫁ぐ人」
満開の桜を背景に、小石川の植物園の木の下に集う5人の女性が描かれています。真ん中にブーケを持ちはにかんだ表情の女性、右には大きな蝶の模様の着物を着た女性、左には花嫁に何か話しかけている女性、手前には裾につばめが描かれた着物を着てクジャクの帯止めをした女性、頭上には鳥篭と白いオウムが描かれていました。桜も女性も華やかで、嫁入りの初々しさを感じる作品でした。当時の女性の装いも伝わるように思います。
鏑木清方 「一葉」
樋口一葉の肖像です。鏑木清方は一葉の大ファンだったそうで、実際には一葉に会ったことはないようですが、写真や自分の妹の肖像を元に描いた作品らしいです。きりっとした顔で座る一葉は、確かに写真などで観る一葉に似ていました。
鏑木清方 「妖魚」 ★こちらで観られます
鏑木清方は泉鏡花と深い親交があったそうで、これは泉鏡花の小説から着想を得た作品です。金の屏風に緑の岩が描かれ、その上に雪のように白い肌と長い黒髪の人魚がうつ伏せになっています。手には小魚を握り、弄んでいるようにも見え、妖艶な目つきで何かを狙っているような雰囲気でした。なお、この作品は第2回帝展に出したのですが、海外の画家の絵に言われたのだとか。また、この頃は、官展や自分の作品に疑問を持っていたようです。
<第二章 近世から近代へ-人物画の継承者としての清方>
清方は平安から江戸の伝統的な人物画から多くを学んだそうで、この章では人物画が多く展示されていました。
鏑木清方 「花ふゞき・落葉時雨」
6曲2隻の屏風です。右隻は、桜の木の下を流れる小舟に乗る女性を描いています。アヤメ模様の薄紫の着物を着て清楚な感じで、空中に桜が舞散る様子と合っています。
左隻は篭(昔の交通手段のカゴ)の上に手を置いて、少し前かがみの姿勢をした女性が描かれています。濃いオレンジの着物を着て、体をくねった感じで色気があります。モミジの木は見えていませんが、舞い散っている葉で見えない木の存在も感じました。
鏑木清方 「秋の夜」
離れて観ても見栄えする「大作主義」に対し、近づいて見ないと分からないくらい細やかな「卓上芸術」を提唱していた頃の掛け軸です。縦長の行灯の傍らで本を床に置いて座る女性が描かれています。視線が本から左にズレていて、その先には小さなコオロギがいます。そのコオロギをよく観ると足の毛のような部分まで緻密に描かれていました。また、薄い緑の小袖には雲の形のような秋草が描かれ、そこには琳派の「たらしこみ」のような表現がさりげなく使われていると解説されていました。(琳派の影響も様々な所で観られるように思います) ふとした所作の可愛らしさと、鏑木清方の考えや出自を感じる作品でした。
鏑木清方 「伽羅(木版口絵 『文藝倶樂部』第14 巻第5 号)」
この辺りにはA4くらいの挿絵?が並んでいました。この絵も挿絵のようで、着物を胸の前だけ開き香を炊き込む女性が描かれています。簡略化され、流れるような着物の輪郭線や女性の表情が優雅で色っぽい雰囲気でした。
鏑木清方 「花ざかり」
掛け軸です。橋のらんかんに手を置いて、桜の花見をする大奥の御殿女中が描かれています。これも桜の木は描かれていませんが、女性が画面の外に視線を向け、ひらひらと舞い落ちる花びら舞っていて、画面外の桜の存在を意識させます。また、首筋の銀色の線などからは絹の質感まで伝わるほどで、着物への愛着を感じさせると解説されていました。
鏑木清方 「抱一上人」
三味線を弾く坊主で、これは琳派の絵師でもある酒井抱一の肖像らしいです。また、両隣には縦長の女性の肖像が飾られていて、琳派風の紋様の着物を着ていました。これらからは琳派への畏敬を感じます。近くにはその下絵もありました。
作品名失念。すみません(><)
清方の作品ではない参考展示で、元は12ヶ月12枚の作品というがありました。(確か6枚くらい展示されていました。) 鮮やかな色彩で優美な女性達が描かれていました。後でこれを思わせる清方の作品も飾られていました。4Fはここまで。
<第三章 「市民の風懐に遊ぶ」-清方が生み出す回顧的風俗画>
多分、3Fから3章じゃないかな。階段を降りると、東北新聞に載っていた挿絵やスケッチ/デザインなどが展示されています。また、団扇、冊子の表紙、袱紗、風呂敷など様々な清方の多彩な作品や、製作過程、イーゼル、絵の具といった仕事の様子がわかる品も階段下あたりに展示されていました。清方は職人気質だったそうです。
続いて、3Fの部屋の方に向かうのですが、いつも作品が並んでいる所にも何もなく、ちょっとガランとした雰囲気が…。会期をわけるくらいなら詰めてくれれば良いのにと思いつつ通過。
鏑木清方 「娘道成寺」
歌舞伎を題材にした作品です。14のシーンのうち7つが展示されています。烏帽子を被った女性が舞ったり、街娘の姿で踊ったり、艶やかさがありました。また、表装の部分まで本人が関わったようで大胆かつ繊細な表装となっていました。
(表装に関する参考記事)
鏑木清方 「桜姫」
清玄桜姫物語を題材にした作品。桜姫に恋した僧 清玄が破門の末、殺されて執念が残り、桜姫にまとわり付いている話です。(ストーカー霊みたいな) 桜姫が身をよじり、おびえるように顔の前を手で塞いでいる様子が描かれています。名前の通り薄いピンク色の着物を着ていて、ぼんやりとした色使いでまとわり付くような光を感じます。背景も暗く不吉で不気味な感じでした。 この桜姫は良家の子女のようですが、その後女郎になるそうです…。色々無残な話です。
鏑木清方 「幽霊」
行灯の光に浮き立つ幽霊の女です。髪は乱れて白装束を着ています。ぼんやりしていますが妖しい美しさもありました。
鏑木清方 「明治風俗十二ヶ月」 ★こちらで観られます
勝川春章の作品(多分先ほどの名前を失念した作品)から着想した作品。私が観たときは1~6月が展示されていたのですが、特に4月の花見が好みでした。溶け込みそうなほど薄い桜よりも、鮮やかな赤い着物の女性2人が目立つ、美人主体の絵でした。
鏑木清方 「口紅」
鏡の前で口紅を塗る女性の絵です。竹をあしらった青い着物が爽やかで初々しいです。
<第四章 清方が親しんだ日本美術>
このコーナーは歌川派の浮世絵などがありました。月岡芳年の「遊歩がしたさう」や、歌川国貞(初代)の「両国夕すずみの光景」などが展示され、簪や櫛などもありました。
(月岡芳年の参考記事)
<第五章 清方の仕事-スケッチ、デザイン>
最後にスケッチのコーナーがあり、セザンヌを思わせるような林檎のスケッチもありました。意外な作風でした。
ということで、好みの美人画が多くて見応えありました。作品自体にはかなり満足したのですが、展覧会としてはあえて薄めている感じがしなくもないw 章立てもよくわからないです…。 リストやカタログを観ると後半の会期も良い絵がありそうなのでまた行くと思いますが、前半会期の作品はもう一度観に行く時間がない! 年間会員なので何度でも入れますが、会期分割は好きじゃないですね。 せっかくなら一気に何度も観たいものです。
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ももんとこ。 近場にお出掛け
和宮様、TVドラマの大奥では安達祐美さんがこの役をされてましたね。 3110.jpg まだキレイな紅葉を発見 緑と黄色と赤がきれいでした。 3111.jpg ゆっくり歩いたり遊んだりしたかったのに、なぜかももがこの後自ら駐車場の車の所へ帰りました...
サントリー美術館で開催中の
「清方/Kiyokata ノスタルジア―名品でたどる 鏑木清方の美の世界―」展に行って来ました。
とても楽しみにしていた展覧会。早々に観に出かけ、先日もまた再び。それなのに感想がいつまでも書けません。理由は分かっています。
人...
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多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。
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