奇蹟の芸術都市バルセロナ (感想前編)【東京ステーションギャラリー】
2週間ほど前に東京駅の東京ステーションギャラリーで「奇蹟の芸術都市バルセロナ」を観てきました。メモを多めに取ってきましたので、前編・後編に分けてご紹介していこうと思います。

【展覧名】
奇蹟の芸術都市バルセロナ
【公式サイト】
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/202002_barcelona.html
【会場】東京ステーションギャラリー
【最寄】東京駅
【会期】2020年2月8日(土)~4月5日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間00分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
予想以上に混んでいて、場所によっては人だかりが出来るくらいでした。
さて、この展示はスペインのカタルーニャ自治州の州都であるバルセロナをテーマとしていて、バルセロナの近代化を促進させた都市計画の誕生(1859年)からバルセロナ万博(1888年)を経てスペイン内戦(1936~39年)までの80年間の歴史と芸術を紹介する内容となっています。バルセロナというとスペインの東端にあるスペイン第二の大都市というイメージがありますが、実際には他のスペインの州とは異なる文化圏で、言葉もカタルーニャ語を用いていたり、近年ではカタルーニャの独立運動がしばしばニュースになったりします。この展示ではバルセロナの芸術が花開くまでの流れを観ると共に、その苦難の歴史を知ることもできるので、その辺りの事情も見えてくるように思えました。構成は6つの章に分かれていましたので、詳しくは各章ごとに気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。
<プロローグ>
まずは近代化前についてのコーナーです。現在のカタルーニャ州はフランス国境に近い逆三角形の自治区で、カタルーニャ語を話し独自の文化を持っています。キリスト教・イスラム教・地中海の古代文明が交錯した場所(かつてローマやイスラムなどに支配されたことがあります)で、バルセロナは中世盛期には海洋貿易で黄金期を迎えたようです。しかし15世紀末のスペインの統一後はマドリードが政治・経済・文化の中心地となりバルセロナは輝き失って行き、新大陸発見によって低迷に追い打ちをかけられたようです。さらに1701年~1714年のスペイン継承戦争では王位継承者を指名されたブルボン家ではなくハプスブルク家に与して戦い、敗北してバルセロナは陥落し カタルーニャの地方特権は剥奪されて公的な場でのカタルーニャ語を禁止されるなど決定的な痛手を受けたようです。そしてバルセロナには監視要塞が作られるなど抑圧された時期が続きましたが、18世紀から20世紀前半に独自の文化が花開いて行くことになります。
このプロローグは地図と歴史の紹介のみとなっていました。前述の監視要塞の存在が後々重要となってきます。
<1章 都市の拡張とバルセロナ万博>
続いて1章はバルセロナ万博までのコーナーです。18世紀初頭になるとカタルーニャは植民地との貿易や産業革命に伴い徐々に活気を取り戻していきました。しかしその一方でバルセロナは人口増加と衛生環境が悪化し、コレラなどが蔓延したようです。その為、旧壁を取り壊しと都市の拡張が急務となり、1859年にイルダフォンス・サルダーによる都市拡張プランが採用されました。このプランは旧壁を取り払い 街を碁盤の目のように整備するもので、これによってバルセロナの近代化が進み、1888年には監視要塞の跡地で万国博覧会も開催されました。この時期にはカタルーニャ独自の言語と文化の復興運動「ラナシェンサ」も興り、文化的アイデンティティも確立していったようです。ここにはそうした時代の作品が並んでいました。
1-1 アウゼビ・アルナウ 「バルセロナ」
こちらは冠を被って目を閉じている女性像で、バルセロナを擬人化したブロンズ像です。冠には鎖状の飾りがあり、カタルーニャ州やバルセロナなどの紋章などが表されているようです。台座部分が石灰石となっていて、それもバルセロナ旧市街地で取れたものを使うなど徹底した郷土愛が感じられます。重厚で厳粛な雰囲気があり、気高い美人となっていました。
1-6 モデスト・ウルジェイ 「共同墓地のある風景」
こちらは横長の画面に広い荒れ地の中にある共同墓地の門と壁が描かれています。夕日で空が赤くなり、人が全くいない光景が寂しげです。荒涼としていてバルセロナの歴史の悲哀が感じられました。
この近くには『ラベンス』というカタルーニャの文芸復興運動「ラナシェンサ」を担った雑誌も展示されていました。言葉は文化そのものなので、こうした流れはバルセロナの文化にとって重要なものでしょうね。
1-10 G. L. ルイス 「1888年バルセロナ万博のポスター」
こちらはバルセロナ万博の会場を正面から描いたポスターです。抑圧の象徴だった要塞の跡地が会場で、鉄塔やレンガで作られた左右対称の巨大な建物がそびえています。手前にはスペイン・イスラーム建築の意匠をオマージュした凱旋門などもあって非常に洗練された雰囲気です。近くには当時の写真のコピーもあり、凱旋門はかなり大きく30~40mくらいはありそうに見えました。屈辱的だった場所がハレの舞台となるとは劇的な万博ですね。
この近くには万博内にあったジャポニスム風のレストランの壁画の写真と、その壁画の参考となった瀧澤清「潜龍堂画譜 魚類之部」などもありました。
1-9 ジュアン・プラネッリャ 「織工の娘」
こちらは織工の機械に向かう10歳くらいの少女を描いた作品です。周りは暗く、少女と機械に光が当たったような明暗の強い場面となっています。淡々と作業をしているようで、奥の方にそれをじっと観る男性らしき影があるのがちょっと怖い。当時の貧富の差や過酷な労働の悲哀を感じさせる作品でした。
1-8 フランセスク・マスリエラ 「1882年の冬」
こちらはフードを被って ふわふわの毛皮で口元を隠している若い女性を描いた作品です。やや上目がちに何処かを見つめているような表情かな。毛のふわふわした質感や寒さに震えている様子など細部まで丹念な描写となっています。解説によると、この作品のタイトルになっている1882年に パリの株式市場の大暴落が起きてバルセロナの経済は一気に衰退したそうで、寒そうな様子は不安げな表情はそれを予見するようでもあるとのことでした。
<2章 コスモポリスの光と影>
続いてはバルセロナの建築や庶民の暮らしに関するコーナーです。1875年に建築家資格を授与できる公的な機関となったバルセロナ建築学校ではリュイス・ドゥメナク・イ・ムンタネーの指導のもとアントニ・ガウディやジュゼップ・プッチ・イ・カダファルクなどが巣立っていきました。中でも拡張地域のグラシア通りにある「不和の街区」はカタルーニャ建築の精華を伝える一画となっているようで、そこには
カダファルクの「カザ・アマッリェー」
ドゥメナクの「カザ・リェオー・ムレラ」
ガウディの「カザ・バッリョー」
があります。この「不和の街区」は神話のパリスの審判に由来するそうで、3柱の女神が誰が一番美しいか競った話なので、3つの建物をそれになぞらえているものと思われます。依頼主は経済発展を支えた上流階級やブルジョワだったようです。
一方、労働者階級には生活格差への不満があり、しばしば爆弾テロも行われ「爆弾の都市」とも呼ばれていたようです。ここにはそうしたバルセロナの光と影の部分が紹介されていました。
2-12 13 アントニ・ガウディ(デザイン)、カザス・イ・バルデス工房 「カザ・バッリョーの組椅子」「カザ・バッリョーの扉」 ★こちらで観られます
こちらは「カザ・バッリョー」の為の椅子と扉で、椅子は木製の椅子が2つくっついているようなデザイン、扉は有機的な丸みのある装飾で凹凸がついています。いずれもカザ・バッリョーの全体の雰囲気によく合っていて、家具も含めて1つの作品であるように思えました。
この辺には「カザ・バッリョー」の映像が流れていました。骨や貝殻を思わせる優美なデザインで、ガラス片が散りばめられた壁面となっています。ガウディの魅力が詰まった建物です。
その先はドゥメナクの「カザ・リェオー・ムレラ」のコーナーで、ムレラというのは桑の実のことだそうです。映像を観るとステンドグラスやたくさんの彫刻がある装飾的な建物で、花柄が多くてアール・ヌーヴォーに通じるものを感じるかな。寄せ木を使っているのもそう感じさせました。机や椅子も展示されています。
2-10 ガスパー・オマー、ジュゼップ・ペイ(デザイン)、ジュアン・カレラス・ファレー(彫刻)、ジュアン・サガラ・イ・フィス(寄木象嵌) 「庭の婦人」
こちらは寄せ木でできた女性の後姿を表した作品です。ドレスを着た線の細い感じの美人で、平面的な感じなのでナビ派のような印象を受けるかな。寄せ木とは思えないほど繊細な色調で表現されていました。
その先はカダファルクの「カザ・アマッリェー」のコーナーで、中世ゴシックを思わせる折衷様式となっています。三角屋根が階段状になっているのが面白く、北欧の破風にも似ているようです。ここには図面や花柄の装飾タイルなどもあり、タイルは赤・オレンジ・緑などでツヤがあり色鮮やかでした。
2-31 ルマー・リベラ 「休息」
こちらはピンクのドレスの女性が赤いソファで横になって休んでいる様子が描かれた作品です。疲れて倒れ込んだような感じで、その後ろには食卓と給仕らしき姿が見えます。豪華な生活ぶりの貴族の日常といった所でしょうか。解説によると、この頃 上流階級が理想とした豪奢で壮麗な生活を表象する作品が好まれたそうで、こちらはまさにその代表のような作品でした。
この近くにはアール・ヌーヴォー的なポスターがありました。また、バルセロナでも東洋趣味が流行したようで、七宝などを使った作品もありました。
2-30 ルマー・リベラ 「夜会のあとで」 ★こちらで観られます
こちらは豪華な調度品に囲まれ ソファに座って靴を脱いでいる白いドレスの女性を描いた作品です。背景には日本の屏風のような衝立があったり団扇らしきものも見受けられます。女性は穏やかで寛いでいる雰囲気があり、緊張から開放された姿のように思えました。
2-40 リカル・ウピス 「アナーキストの集会」
こちらはストライキの様子を描いた作品で、大きく口を開けて何かを叫ぶ人や拳を振り上げる人など多くの労働者が描かれています。臨場感と熱気が伝わってくるようで、当時の人々の怒りの様子が伺えます。
この隣には爆弾テロが起きた祭を描いた作品もありました。一見するとにぎやかな祭の絵ですが、当時の人々はそれを観て悲劇を想起したようです。この時代は労働者にとっては決して楽なものじゃなかったようですね。
上階はこの辺までとなり次の章から下階となります。
<3章 パリへの憧憬とムダルニズマ>
3章はラモン・カザスとサンティアゴ・ルシニョルという2人の巨匠画家についてのコーナーです。2人はパリと母国の往来を繰り返し、新しい様式や手法を吸収し故郷の芸術に新しい可能性を見出そうとしました。確かな技量と表現力を持つラモン・カザスはパリの人々を描いた作品や、社会的な主題の大作、肖像、企業ポスターなどを手掛けています。そして後に「四匹の猫」というグループでも中心的な役割を担っていました(それについては4章の内容となります) もう1人のサンティアゴ・ルシニョルは画家でありながら文学者・美術コレクター・総合芸術オーガナイザーの資質も持っていたようです。シッジャスという小さい村を拠点とし分野の垣根を超えた総合芸術の祭典「ムダルニズマ祭」を主催しました。ルシニョルはエル・グレコの再評価運動を行った功績も大きく、後にピカソもエル・グレコから影響を受けています。
また、こうした新しい芸術の一方でキリスト教の道徳観に基づく芸術を目指す「サン・リュック美術協会」という団体も生まれたようで、ここにはそうした芸術家たちの作品も並んでいました。
3-7 ミケル・ウトリリョ 「シュザンヌ・ヴァラドン」
こちらはユトリロの母であるシュザンヌ・ヴァラドンを描いた肖像画です。ミケル・ウトリリョはバルセロナの画家で美術評論家でもあったそうで、一応はユトリロの父(認知した父)ということになっています。ヴァラドンは斜め横向きでやや不機嫌そうな感じに見えます。写実的で輪郭が強めの画風となっていました。
3-3 ラモン・カザス 「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの室内」
こちらはパリのモンマルトルの有名な店の店内で、丸いテーブルに3人の男女が座っています。手前の女性は横を向いて周りの様子を観ていて、奥の2人は抱き合うように寄り添っています。背景には2階に座っている人の姿もあり、あちこちに人の気配が感じられるかな。筆致は粗めで題材やロケーションも印象派やロートレックなどを思い起こします。解説によるとカザスはこの店の敷地内のアパルトマンに滞在していたこともあったのだとか。完全にパリの絵といった雰囲気でした。
3-2 サンティアゴ・ルシニョル 「ムーラン・ド・ラ・ギャレットでのミケル・ウトリリョ」
こちらは大型作品で、店の門の前に立つミケル・ウトリリョが描かれています。帽子に黒い服でポケットに手を入れてステッキをついた姿となっていてダンディな出立ちです。ややぼんやりした筆致ですが、落ち着いた色調でカザスよりも写実的な感じに思えました。
この近くにはカザスが挿絵を描いた『風車小屋便り』という随筆もありました。モンマルトルの生活の様子を伝えたものだそうです。
3-15 ジュゼップ・リモーナ 「初聖体拝領」
こちらは聖体(パン)を受け取ろうと口を開ける少女と胸に手を当てて目を閉じて不安げに待つ少女を表した彫像です。唇は赤く塗られていて、表情や動きにかなりリアリティがあります。ロダンやルネサンスの巨匠から影響を受けたそうで、劇的な印象を受けました。解説によるとこの作者はカトリックの芸術団体「サン・リュック美術協会」の設立の中心的な役割を担ったそうで、それも納得の実力の高さとなっていました。
この近くには同じくサン・リュック美術協会でジュゼップ・リモーナの兄弟であるジュアン・リモーナの「読書」という絵もありました。シスターの読書姿を描いていて、静けさ漂う作品です。
3-10 サンティアゴ・ルシニョル 「夢想」
こちらはベッドで白い玉のようなものを静かに観ている黒髪の女性が描かれた作品です。全体的に青みがかっている静かな雰囲気で、エル・グレコからの影響が考えられるようです。また、この女性は物思いに耽っているように見えて 実はモルヒネ中毒者の姿とのことで、作者自身も腎臓の痛みを抑えるためにモルヒネ中毒となっていたようです。そう聞くと死を連想させるようにも思えました。
3-8 サンティアゴ・ルシニョル 「青い中庭」
こちらは青い壁に囲まれた中庭の様子を描いた作品です。井戸や洗濯物干しがあり、女性が洗濯カゴを抱えています。全体的に明るく軽やかな色彩で、特に青が爽やかな光景となっていました。
ということで長くなってきたので今日はここまでにしておこうと思います。バルセロナというとガウディが特に有名ですが、それだけでなく様々な芸術家を知ることができて満足度高めです。後半もバルセロナの芸術の系譜を観ることができましたので、次回はそれについてご紹介の予定です。
→ 後編はこちら

【展覧名】
奇蹟の芸術都市バルセロナ
【公式サイト】
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/202002_barcelona.html
【会場】東京ステーションギャラリー
【最寄】東京駅
【会期】2020年2月8日(土)~4月5日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間00分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
予想以上に混んでいて、場所によっては人だかりが出来るくらいでした。
さて、この展示はスペインのカタルーニャ自治州の州都であるバルセロナをテーマとしていて、バルセロナの近代化を促進させた都市計画の誕生(1859年)からバルセロナ万博(1888年)を経てスペイン内戦(1936~39年)までの80年間の歴史と芸術を紹介する内容となっています。バルセロナというとスペインの東端にあるスペイン第二の大都市というイメージがありますが、実際には他のスペインの州とは異なる文化圏で、言葉もカタルーニャ語を用いていたり、近年ではカタルーニャの独立運動がしばしばニュースになったりします。この展示ではバルセロナの芸術が花開くまでの流れを観ると共に、その苦難の歴史を知ることもできるので、その辺りの事情も見えてくるように思えました。構成は6つの章に分かれていましたので、詳しくは各章ごとに気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。
<プロローグ>
まずは近代化前についてのコーナーです。現在のカタルーニャ州はフランス国境に近い逆三角形の自治区で、カタルーニャ語を話し独自の文化を持っています。キリスト教・イスラム教・地中海の古代文明が交錯した場所(かつてローマやイスラムなどに支配されたことがあります)で、バルセロナは中世盛期には海洋貿易で黄金期を迎えたようです。しかし15世紀末のスペインの統一後はマドリードが政治・経済・文化の中心地となりバルセロナは輝き失って行き、新大陸発見によって低迷に追い打ちをかけられたようです。さらに1701年~1714年のスペイン継承戦争では王位継承者を指名されたブルボン家ではなくハプスブルク家に与して戦い、敗北してバルセロナは陥落し カタルーニャの地方特権は剥奪されて公的な場でのカタルーニャ語を禁止されるなど決定的な痛手を受けたようです。そしてバルセロナには監視要塞が作られるなど抑圧された時期が続きましたが、18世紀から20世紀前半に独自の文化が花開いて行くことになります。
このプロローグは地図と歴史の紹介のみとなっていました。前述の監視要塞の存在が後々重要となってきます。
<1章 都市の拡張とバルセロナ万博>
続いて1章はバルセロナ万博までのコーナーです。18世紀初頭になるとカタルーニャは植民地との貿易や産業革命に伴い徐々に活気を取り戻していきました。しかしその一方でバルセロナは人口増加と衛生環境が悪化し、コレラなどが蔓延したようです。その為、旧壁を取り壊しと都市の拡張が急務となり、1859年にイルダフォンス・サルダーによる都市拡張プランが採用されました。このプランは旧壁を取り払い 街を碁盤の目のように整備するもので、これによってバルセロナの近代化が進み、1888年には監視要塞の跡地で万国博覧会も開催されました。この時期にはカタルーニャ独自の言語と文化の復興運動「ラナシェンサ」も興り、文化的アイデンティティも確立していったようです。ここにはそうした時代の作品が並んでいました。
1-1 アウゼビ・アルナウ 「バルセロナ」
こちらは冠を被って目を閉じている女性像で、バルセロナを擬人化したブロンズ像です。冠には鎖状の飾りがあり、カタルーニャ州やバルセロナなどの紋章などが表されているようです。台座部分が石灰石となっていて、それもバルセロナ旧市街地で取れたものを使うなど徹底した郷土愛が感じられます。重厚で厳粛な雰囲気があり、気高い美人となっていました。
1-6 モデスト・ウルジェイ 「共同墓地のある風景」
こちらは横長の画面に広い荒れ地の中にある共同墓地の門と壁が描かれています。夕日で空が赤くなり、人が全くいない光景が寂しげです。荒涼としていてバルセロナの歴史の悲哀が感じられました。
この近くには『ラベンス』というカタルーニャの文芸復興運動「ラナシェンサ」を担った雑誌も展示されていました。言葉は文化そのものなので、こうした流れはバルセロナの文化にとって重要なものでしょうね。
1-10 G. L. ルイス 「1888年バルセロナ万博のポスター」
こちらはバルセロナ万博の会場を正面から描いたポスターです。抑圧の象徴だった要塞の跡地が会場で、鉄塔やレンガで作られた左右対称の巨大な建物がそびえています。手前にはスペイン・イスラーム建築の意匠をオマージュした凱旋門などもあって非常に洗練された雰囲気です。近くには当時の写真のコピーもあり、凱旋門はかなり大きく30~40mくらいはありそうに見えました。屈辱的だった場所がハレの舞台となるとは劇的な万博ですね。
この近くには万博内にあったジャポニスム風のレストランの壁画の写真と、その壁画の参考となった瀧澤清「潜龍堂画譜 魚類之部」などもありました。
1-9 ジュアン・プラネッリャ 「織工の娘」
こちらは織工の機械に向かう10歳くらいの少女を描いた作品です。周りは暗く、少女と機械に光が当たったような明暗の強い場面となっています。淡々と作業をしているようで、奥の方にそれをじっと観る男性らしき影があるのがちょっと怖い。当時の貧富の差や過酷な労働の悲哀を感じさせる作品でした。
1-8 フランセスク・マスリエラ 「1882年の冬」
こちらはフードを被って ふわふわの毛皮で口元を隠している若い女性を描いた作品です。やや上目がちに何処かを見つめているような表情かな。毛のふわふわした質感や寒さに震えている様子など細部まで丹念な描写となっています。解説によると、この作品のタイトルになっている1882年に パリの株式市場の大暴落が起きてバルセロナの経済は一気に衰退したそうで、寒そうな様子は不安げな表情はそれを予見するようでもあるとのことでした。
<2章 コスモポリスの光と影>
続いてはバルセロナの建築や庶民の暮らしに関するコーナーです。1875年に建築家資格を授与できる公的な機関となったバルセロナ建築学校ではリュイス・ドゥメナク・イ・ムンタネーの指導のもとアントニ・ガウディやジュゼップ・プッチ・イ・カダファルクなどが巣立っていきました。中でも拡張地域のグラシア通りにある「不和の街区」はカタルーニャ建築の精華を伝える一画となっているようで、そこには
カダファルクの「カザ・アマッリェー」
ドゥメナクの「カザ・リェオー・ムレラ」
ガウディの「カザ・バッリョー」
があります。この「不和の街区」は神話のパリスの審判に由来するそうで、3柱の女神が誰が一番美しいか競った話なので、3つの建物をそれになぞらえているものと思われます。依頼主は経済発展を支えた上流階級やブルジョワだったようです。
一方、労働者階級には生活格差への不満があり、しばしば爆弾テロも行われ「爆弾の都市」とも呼ばれていたようです。ここにはそうしたバルセロナの光と影の部分が紹介されていました。
2-12 13 アントニ・ガウディ(デザイン)、カザス・イ・バルデス工房 「カザ・バッリョーの組椅子」「カザ・バッリョーの扉」 ★こちらで観られます
こちらは「カザ・バッリョー」の為の椅子と扉で、椅子は木製の椅子が2つくっついているようなデザイン、扉は有機的な丸みのある装飾で凹凸がついています。いずれもカザ・バッリョーの全体の雰囲気によく合っていて、家具も含めて1つの作品であるように思えました。
この辺には「カザ・バッリョー」の映像が流れていました。骨や貝殻を思わせる優美なデザインで、ガラス片が散りばめられた壁面となっています。ガウディの魅力が詰まった建物です。
その先はドゥメナクの「カザ・リェオー・ムレラ」のコーナーで、ムレラというのは桑の実のことだそうです。映像を観るとステンドグラスやたくさんの彫刻がある装飾的な建物で、花柄が多くてアール・ヌーヴォーに通じるものを感じるかな。寄せ木を使っているのもそう感じさせました。机や椅子も展示されています。
2-10 ガスパー・オマー、ジュゼップ・ペイ(デザイン)、ジュアン・カレラス・ファレー(彫刻)、ジュアン・サガラ・イ・フィス(寄木象嵌) 「庭の婦人」
こちらは寄せ木でできた女性の後姿を表した作品です。ドレスを着た線の細い感じの美人で、平面的な感じなのでナビ派のような印象を受けるかな。寄せ木とは思えないほど繊細な色調で表現されていました。
その先はカダファルクの「カザ・アマッリェー」のコーナーで、中世ゴシックを思わせる折衷様式となっています。三角屋根が階段状になっているのが面白く、北欧の破風にも似ているようです。ここには図面や花柄の装飾タイルなどもあり、タイルは赤・オレンジ・緑などでツヤがあり色鮮やかでした。
2-31 ルマー・リベラ 「休息」
こちらはピンクのドレスの女性が赤いソファで横になって休んでいる様子が描かれた作品です。疲れて倒れ込んだような感じで、その後ろには食卓と給仕らしき姿が見えます。豪華な生活ぶりの貴族の日常といった所でしょうか。解説によると、この頃 上流階級が理想とした豪奢で壮麗な生活を表象する作品が好まれたそうで、こちらはまさにその代表のような作品でした。
この近くにはアール・ヌーヴォー的なポスターがありました。また、バルセロナでも東洋趣味が流行したようで、七宝などを使った作品もありました。
2-30 ルマー・リベラ 「夜会のあとで」 ★こちらで観られます
こちらは豪華な調度品に囲まれ ソファに座って靴を脱いでいる白いドレスの女性を描いた作品です。背景には日本の屏風のような衝立があったり団扇らしきものも見受けられます。女性は穏やかで寛いでいる雰囲気があり、緊張から開放された姿のように思えました。
2-40 リカル・ウピス 「アナーキストの集会」
こちらはストライキの様子を描いた作品で、大きく口を開けて何かを叫ぶ人や拳を振り上げる人など多くの労働者が描かれています。臨場感と熱気が伝わってくるようで、当時の人々の怒りの様子が伺えます。
この隣には爆弾テロが起きた祭を描いた作品もありました。一見するとにぎやかな祭の絵ですが、当時の人々はそれを観て悲劇を想起したようです。この時代は労働者にとっては決して楽なものじゃなかったようですね。
上階はこの辺までとなり次の章から下階となります。
<3章 パリへの憧憬とムダルニズマ>
3章はラモン・カザスとサンティアゴ・ルシニョルという2人の巨匠画家についてのコーナーです。2人はパリと母国の往来を繰り返し、新しい様式や手法を吸収し故郷の芸術に新しい可能性を見出そうとしました。確かな技量と表現力を持つラモン・カザスはパリの人々を描いた作品や、社会的な主題の大作、肖像、企業ポスターなどを手掛けています。そして後に「四匹の猫」というグループでも中心的な役割を担っていました(それについては4章の内容となります) もう1人のサンティアゴ・ルシニョルは画家でありながら文学者・美術コレクター・総合芸術オーガナイザーの資質も持っていたようです。シッジャスという小さい村を拠点とし分野の垣根を超えた総合芸術の祭典「ムダルニズマ祭」を主催しました。ルシニョルはエル・グレコの再評価運動を行った功績も大きく、後にピカソもエル・グレコから影響を受けています。
また、こうした新しい芸術の一方でキリスト教の道徳観に基づく芸術を目指す「サン・リュック美術協会」という団体も生まれたようで、ここにはそうした芸術家たちの作品も並んでいました。
3-7 ミケル・ウトリリョ 「シュザンヌ・ヴァラドン」
こちらはユトリロの母であるシュザンヌ・ヴァラドンを描いた肖像画です。ミケル・ウトリリョはバルセロナの画家で美術評論家でもあったそうで、一応はユトリロの父(認知した父)ということになっています。ヴァラドンは斜め横向きでやや不機嫌そうな感じに見えます。写実的で輪郭が強めの画風となっていました。
3-3 ラモン・カザス 「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの室内」
こちらはパリのモンマルトルの有名な店の店内で、丸いテーブルに3人の男女が座っています。手前の女性は横を向いて周りの様子を観ていて、奥の2人は抱き合うように寄り添っています。背景には2階に座っている人の姿もあり、あちこちに人の気配が感じられるかな。筆致は粗めで題材やロケーションも印象派やロートレックなどを思い起こします。解説によるとカザスはこの店の敷地内のアパルトマンに滞在していたこともあったのだとか。完全にパリの絵といった雰囲気でした。
3-2 サンティアゴ・ルシニョル 「ムーラン・ド・ラ・ギャレットでのミケル・ウトリリョ」
こちらは大型作品で、店の門の前に立つミケル・ウトリリョが描かれています。帽子に黒い服でポケットに手を入れてステッキをついた姿となっていてダンディな出立ちです。ややぼんやりした筆致ですが、落ち着いた色調でカザスよりも写実的な感じに思えました。
この近くにはカザスが挿絵を描いた『風車小屋便り』という随筆もありました。モンマルトルの生活の様子を伝えたものだそうです。
3-15 ジュゼップ・リモーナ 「初聖体拝領」
こちらは聖体(パン)を受け取ろうと口を開ける少女と胸に手を当てて目を閉じて不安げに待つ少女を表した彫像です。唇は赤く塗られていて、表情や動きにかなりリアリティがあります。ロダンやルネサンスの巨匠から影響を受けたそうで、劇的な印象を受けました。解説によるとこの作者はカトリックの芸術団体「サン・リュック美術協会」の設立の中心的な役割を担ったそうで、それも納得の実力の高さとなっていました。
この近くには同じくサン・リュック美術協会でジュゼップ・リモーナの兄弟であるジュアン・リモーナの「読書」という絵もありました。シスターの読書姿を描いていて、静けさ漂う作品です。
3-10 サンティアゴ・ルシニョル 「夢想」
こちらはベッドで白い玉のようなものを静かに観ている黒髪の女性が描かれた作品です。全体的に青みがかっている静かな雰囲気で、エル・グレコからの影響が考えられるようです。また、この女性は物思いに耽っているように見えて 実はモルヒネ中毒者の姿とのことで、作者自身も腎臓の痛みを抑えるためにモルヒネ中毒となっていたようです。そう聞くと死を連想させるようにも思えました。
3-8 サンティアゴ・ルシニョル 「青い中庭」
こちらは青い壁に囲まれた中庭の様子を描いた作品です。井戸や洗濯物干しがあり、女性が洗濯カゴを抱えています。全体的に明るく軽やかな色彩で、特に青が爽やかな光景となっていました。
ということで長くなってきたので今日はここまでにしておこうと思います。バルセロナというとガウディが特に有名ですが、それだけでなく様々な芸術家を知ることができて満足度高めです。後半もバルセロナの芸術の系譜を観ることができましたので、次回はそれについてご紹介の予定です。
→ 後編はこちら
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Re: どちらかと言えばカタルーニャはあまり好きではない
>アクア八幡さん
コメントありがとうございます。人それぞれの立場があるので非表示とさせて頂きます。すみません。
現地の人たちには我々以上に切実な問題でしょうね。
ヨーロッパはどこでもこんな感じかもしれませんが。。。
コメントありがとうございます。人それぞれの立場があるので非表示とさせて頂きます。すみません。
現地の人たちには我々以上に切実な問題でしょうね。
ヨーロッパはどこでもこんな感じかもしれませんが。。。
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