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《草間彌生》  作者別紹介

今日は作者別紹介で現代アーティストの草間彌生 氏について取り上げます。草間彌生 氏と言えば水玉模様の立体作品が特に知られていると思いますが、幼い頃から統合失調症を病み 幻視の中に現れる恐怖を対象に 沢山描くことでその表現に埋没させて消滅させると考えたのがきっかけとなっています。現在も活躍されていて観る機会も多いので、今回は過去の展覧会などで撮った写真を使ってご紹介していこうと思います。

こちらは2012年の六本木アートナイトの時の草間彌生 氏
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この年は草間彌生 氏が中心となったプログラムとなっていて、巨大なヤヨイちゃん像なども出現しました。

草間彌生 題名失念…
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こちらは時代が分かりませんが絵画作品。宇宙や生物を思わせる抽象画に思えます。元々は画家としてスタートしていて、学生時代には京都市立美術工芸学校で日本画などを学んでいたというのだから意外です。

草間彌生 「集積の大地」
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こちらは初期の1950年の作品。シュルレアリスム的な怖さを感じるかな。やがて瀧口修造らに高く評価されて個展を開催するようになっていきました。

この後、ニューヨークのビエンナーレに紹介されたのをきっかけに1957年11月にアメリカに渡り、1960年代はアメリカで活動していくことになりました。

草間彌生 「No.H.Red」
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こちらは1961年の作品。赤地に黒い点が無数に打たれた画面となっています。反復や集積といった手法は形を変えて現在の作風に通じているように思えます。ちなみにニューヨーク時代の草間彌生 氏のアトリエの隣のビルには無名時代の抽象画家サム・フランシスが住んでいて、アトリエに訪れて来たこともあったそうです。その時、コーヒーを出したらミルクが欲しいと言われたものの、コーヒー以外に何も食べ物は無かったという極貧生活のエピソードもあるので、相当に苦労してたんでしょうね。1959年にはニューヨークで初の個展を開き、その後の展覧会ではアンディ・ウォーホルが来て称賛されています。

草間彌生 「私の魂を乗せてゆくボート」
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こちらは1991年の作品ですが、ニューヨーク時代から始めたソフトスカルプチャーを使った作品となっています。この突起物は男性器と思われ、これも彼女が恐怖するもの・強迫観念を反復しています。この突起物も草間彌生 氏の独自のスタイルの1つです

1973年には体調を崩して帰国し、入退院を繰り返しながら色彩豊かな作品を生み出していきました。この辺りからは有名作が多いです。

草間彌生 「大いなる巨大な南瓜」
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草間彌生 氏の中でも特に有名なのがこちら。このカボチャが初めて作られたのは1999年の直島の海岸のものらしく、草間彌生はカボチャの可愛らしい造形に惹かれているようです。この色の取り合わせが何とも存在感がありますねw

草間彌生 「新たなる空間への道標」
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こちらも水玉。赤地に白の水玉もよく使われています。以前に比べてかなりポップな印象に思えます。

草間彌生 「明日咲く花」
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こちらも可愛らしい印象を受けるかな。本人にとっては恐怖を克服する為のものであっても楽しげな雰囲気ですw

草間彌生 「チューリップに愛をこめて、永遠に祈る」
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こちらも可愛くもあり毒々しくもありw ニューヨーク時代からのソフトスカルプチャーによって画家からエンバイロメンタル(環境)彫刻家に脱皮したと認識していたようです。

ちなみに草間彌生 氏は2009年に自身の壮大な芸術の集大成として「わが永遠の魂」というシリーズを制作しはじめていて、近年の作品の名前には「永遠」や「魂」といった言葉がよく出てきます。彼女は生前のジョセフ・コーネルと深い親交があり、彼が死ぬ際に残した「死は隣の部屋に行くようなもの」という言葉に強く影響を受けたそうで、死を恐れず克服するという考えも作品で表現しているようです。

草間彌生 「愛はとこしえ十和田でうたう」
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こちらは十和田市現代美術館の近くの公園。草間彌生 氏の代表作の欲張りセットみたいなw 

最後に2017年の草間彌生展にあった絵画作品。
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これはほんの一部で、部屋中がこうした絵に囲まれた圧巻の光景は今でも鮮明に覚えています。絵の具が乾く時間すらも惜しむように早く沢山の絵を描きたいようで、死ぬまで描き続けるという自身の言葉を体現しているように思えます。

ということで、草間彌生 氏のキーワードとしては反復、集積、克服といった言葉が挙げられるのではないかと思います。最近では新宿に草間彌生美術館(予約制)もオープンし非常に人気の高いアーティストですので、今後の活躍も楽しみです。

 参考記事:
  草間彌生 永遠の永遠の永遠 (埼玉県立近代美術館)
  六本木アートナイト2012 (前編)
  六本木アートナイト2012 (後編)
  草間彌生 ボディ・フェスティバル in 60's 展 (ワタリウム美術館)
 2017年の国立新美術館の展示はブログ休止中のため記事にしていませんでした…。

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