《酒井抱一》 作者別紹介
今日は作者別紹介で、18世紀末から19世紀初頭にかけて活躍し「江戸琳派」と呼ばれるようになった酒井抱一を取り上げます。酒井抱一は大名家の次男で、若い頃は狂歌や浮世絵を描いていましたが37歳で出家した頃から尾形光琳を私淑するようになり、光琳百図の編纂や百回忌の法要を行うなど尾形光琳の継承者として名を高めました。晩年にかけて洒脱な様式を確立し、工房の弟子たちによって江戸琳派の系譜を築いています(琳派という呼び方は後世のものです) 今日も過去の展示で撮った写真とともにご紹介していこうと思います。
酒井抱一は1761年に譜代大名の酒井雅楽頭家(さかいうたのかみ)の次男として生まれました。若くから俳諧や書画を嗜んでいたようで、20代には狂歌や浮世絵といった江戸市井の文化にも手を染めました。20代は「杜綾(とりょう)」「杜陵(とりょう」「屠龍(とりょう」といった俳号を通称として吉原を拠点に名を馳せたそうです。また、「尻焼猿人(しりやきのさるんど)」の狂号で洒落本、狂歌本でも活躍しました。天明期には歌川豊春に倣った浮世絵も手がけ、師弟関係は明らかにされていないものの、豊春に忠実な強い影響を受けたようです。こうした抱一の自由きままな創作活動はこの兄の存在があったようで、後に酒井家当主となる兄の宗雅は温かい目で抱一を見守っていたようです。しかし、宗雅は36歳で亡くなり、代わって甥の忠道が酒井家を継ぎました。兄に庇護されていた抱一は酒井家の居場所を失い、さらに寛政の改革で風紀が取り締まれるなど、悩み多き30代となったようです。そして、37歳の時に西本願寺から来ていた文如上人によって得度し出家しました。きっかけは不明ですがこの頃から尾形光琳の様式に目覚め、最初は苦労したものの やがて習得していきます。55歳の時には尾形光琳の百回忌の法要と展覧会を行い、自他ともに光琳の継承者として認められる存在となっていました。60歳の頃から抱一は洗練された花鳥画を描くようになったようで、従来の琳派様式とは一線を画した、後に「江戸琳派」と呼ばれる様式を確立していきます。抱一は68歳で亡くなりますが、その系譜は工房を支える弟子を中心に受け継がれて行きました。
酒井抱一の作品は制作年代が記載されていないものが多いので、順不同でご紹介してまいります。残念ながら琳派以前の作品の写真はありませんでした。
酒井抱一 「夏秋草図屏風」

こちらは酒井抱一の代表作で、元々は尾形光琳の「風神雷神図屏風」の裏面に描かれていた作品です。酒井抱一は尾形光琳から100年程度後の時代の絵師ですが、私淑(直接教えを受けず模範にして自主学習すること)という形で琳派を継承しました。表面の風神雷神に呼応するように揺れる夏秋の草花が描かれ、背景も表の金地に対して酒井抱一ならではの銀地となっています。
こちらは右隻のアップ

右隻は夏草が中心になっていて、ヒルガオやユリが描かれています。葉っぱや花が下向きなのは夕立に打たれている為で、表面の雷神に呼応して夕立が降っている様子を表しています。と言っても雨粒を描かない所が何とも洒落た演出です。金に対しての銀、天に対しての地、色々と対になっています。
左隻のアップ

こちらは風神に呼応する隻で、秋草が中心となって風になびいている様子となっています。風神雷神図屏風は俵屋宗達がオリジナルで、それをリスペクトした尾形光琳が模したわけですが 酒井抱一はそうした先人たちの作品に敬意を払いつつオリジナルな作風を作ったのが凄い所です。尾形光琳の大傑作の裏に描くなんてよほどの自負がなければ出来ませんねw
ちなみに酒井抱一よりも前に尾形光琳に憧れて研究した中村芳中という京都生まれ・大坂暮らしの絵師がいました。中村芳中は「光琳画譜」という本を出したのですが、この中身は中村芳中の作品ばかりだったそうで、この絵師も自分が光琳の画風を受け継いでいるという自負があったようです。これによって光琳の名前は江戸に広まったものの、後に酒井抱一が本当の光琳の画業を伝えたいと考え「光琳百図」を出版するに至りました。
酒井抱一 「風神雷神図」のポスター

こちらは「風神雷神図屏風」を2幅対の掛け軸にアレンジした作品。右幅には絵の下部に上を見上げるような風神、左幅には上部に下を見下ろすような雷神が描かれています。展示の仕方によっては互いに目を合わせるような感じにもなります。酒井抱一も俵屋宗達~尾形光琳の「風神雷神図屏風」を模した屏風を残していますが、そちらではお互いに視線を合わせていないので、同じ抱一の風神雷神でも趣向が色々違っているように思います。手本にした光琳の風神雷神図屏風と比べても題材以外はオリジナルな所が多く、右幅は上から下に向かう風、左幅は下から上に吹き上がる風が吹いているように感じられるのも面白い点です。
参考記事:《尾形光琳》 作者別紹介
酒井抱一は他にも尾形光琳の「八ツ橋図屏風」なども模しています。お互いの作品を比較してみると似ている部分とオリジナル要素が分かったりしますが、展覧会で並ぶのは滅多にない機会です。
酒井抱一 「布引の滝、旭鶏、月兎」

こちらは3幅対の作品。本体の並び方は左に月兎、中央に布引の滝、右に旭鶏という順となります。この時の展示では季節感を出す為にこの並びとなっていました。
せっかくなので3幅ともソロでご紹介
酒井抱一 「布引の滝」

こちらは伊勢物語で在原業平が現在の新神戸駅の近くにある布引の滝を訪れた際の滝見の様子が描かれています。優美な王朝文化を感じさせるのは琳派の系譜ならではと言った感じかな。
酒井抱一は狩野派や円山派、南画、浮世絵なども学び、ちょっと変わったところでは鳥獣戯画の写しも描いていたほど幅広く学んでいました。余白を生かした感じとか狩野派っぽい所もあるように思います。
酒井抱一 「月兎」

こちらは満月とススキが背景に描かれたウサギ。つまり秋の光景となっています。薄い色彩の中、赤い目がアクセントになっているのが面白い。酒井抱一と尾形光琳で違いを感じるのはこうした叙情性じゃないかと思います。尾形光琳を一言で表すならば「典雅」だとすると、酒井抱一は「洒脱」と評されます。
酒井抱一 「旭鶏」

こちらは春草とつがいの鶏が描かれた作品。うっすらと旭も登っています。先程の月兎とは春秋で対、旭と月で対といった関係になっているので、この2幅を抜き出して対にしても様になりますね。
ちなみに20代の頃に共に活動していた山東京伝の狂歌本などの中に抱一の肖像が描かれていて、良家の才子だけあって優男だったようです。また、兄の宗雅(そうが)の書いた書本の中には栄八(抱一)について書かれたところも度々出てきます。
酒井抱一 「富士見業平図屏風」のポスター

こちらも伊勢物語の在原業平をモチーフにした作品。黒い馬に乗る在原業平と、後ろを振り返る従者がかかれ、業平は少し上を見上げています。これはどうやら富士を見ているようですが、画面には富士はありません。その視線のおかげで画面外の外を想像させられますね。(むしろ従者は何を見ているのか気になるところですw)
伊勢物語は尾形光琳もよくモチーフにしていて、「燕子花図屏風」や「八橋図屏風」などは東下りのシーンを描いています。琳派で頻出の題材ですね。
酒井抱一 「紅白梅図屏風」のポスター

こちらは六曲一双の銀屏風の一部で、右にはジグザグの幹の紅梅が描かれ、左には弧を描くような幹の白梅が描かれています。お互いが向き合って対になるような感じで、銀地のためか落ち着いた雰囲気でどこか神秘的な感じです。特に白梅は優美な印象を受けます。顔料付着の劣化具合などから元は裏絵だったのではないかと考えられているようです。
酒井抱一の美意識で面白いのが、銀をよく使う点です。金とは違った静寂を感じさせるのも特徴と言えると思います。
酒井抱一 「流水四季草花図屏風」

こちらは金地の作品。弟子の鈴木其一ほどではないですが、色鮮やかで緻密な印象を受けます。この中に四季の花々が描かれていて、色や造形の配置がリズミカルに感じられます。
先述の通り酒井抱一は様々な画風を学んでいましたが、兄の宗雅も中国から伝わった南蘋派風の写実的な作品を描いたり、自分で打った脇差なども残っています。さらに抱一の父親が絵を描き母親が和歌を詠んだという作品や、叔父の絵(これも南蘋派風)も残っています。家族揃って相当に書画に長けていたのが凄い。(ちなみに南蘋派は伊藤若冲のルーツでもあります)
酒井抱一 「四季花木図屏風」のポスター

こちらも四季の草花を描いた四曲の屏風で、右上に桜、下には百合や朝顔、杜若、ススキなど、様々な季節の草花が一堂に会した不思議な光景となっています。色自体は淡いように思えますが目に鮮やかで、雅な雰囲気です。いずれも生き生きとしているけど どこか静かで儚げにも思えるかな。
酒井抱一 「月波草花図」のポスター

こちらは3幅対の掛け軸で、右から「野原蟷螂図」 「波上明月図」 「水草蜻蛉図」となっています。まず野原蟷螂図は桔梗とススキ、その上に乗ったカマキリが描かれています。秋の風情が出てるかな。 真ん中の 「波上明月図」には激しくうねる波と、その上に浮かぶ大きな月が描かれ、静と動が同居しているように思えます。「水草蜻蛉図」は杜若とその上に止まるトンボが描かれ、色合いと軽やかな葉っぱが優美な雰囲気です。1幅ずつでも素晴らしいと思いますが、3幅並んでいると壮観な作品です。
出家後の抱一は吉原を拠点に活動していたようで、遊女を身請けして内縁の妻としています。(小鸞女史) この妻との合作なども残っているので、才女だったんでしょうね。しかし出家したのに自由過ぎるw
酒井抱一 「白梅雪松小禽図」

この写真だとわかりづらいですが、左の松には雀がとまっています。冬と春の光景が対となるように向き合っていて右は硬め、左は柔らかめの印象を受けます。特に梅は凛とした緊張感があって好みです。
ここまでご紹介した作品でも季節感を全面に出したものが多いのが分かると思います。酒井抱一は四季を詩情豊かに表現する天才ですね。
酒井抱一 「秋草鶉図」

金地なのに何処か静けさを感じる作品。ススキの下で休む4羽の鶉と、飛んでいる1羽の鶉が描かれています。赤い花や楓が色鮮やかな一方、空にはアーモンド型の月が黒っぽく浮かんでいます。この月は銀が黒っぽく変色したのかと思ってしまいますが、そうではなく元々こういう色で描いていたようです。非常に目を引き、それが返って秋の情趣漂う雰囲気を出しているように思えます。
残念ながら写真が見つかりませんでしたが抱一は琳派の絵師の多くと同じく、多様な工芸意匠も手がけました。特に蒔絵師の羊遊斎との合作はブランドとして重宝されたようです。
酒井抱一 「四季花鳥図巻 (下巻)」

こちらは四季の花鳥が並ぶ巻物で、右から左へと春夏秋冬が移ろう様子が描かれています。この単純化が優美で、色の使い方も可憐な雰囲気となっています。よく観ると葉っぱなどに滲みを使った「たらしこみ」の技法も見られます。(たらしこみは琳派でよく使われる表現方法です)
順番がバラバラかもしれませんが、各場面をご紹介。

これは夏かな。丸っこく鮮やかな群青の朝顔は酒井抱一の特徴かも。
色彩は穏やかながらも鮮やかに見えるのが優美です。

枝や蔓が流麗で、軽やかな印象を受けます。このセンスが随一ですね。
カマキリや花の雄蕊はかなり細かく描かれています。葉脈が金色なのも面白い。

この図巻には昆虫もよく出てきますが、花鳥画に虫が描かれるようになったのは江戸時代後半からなのだとか。
鳥がキャラクターみたいな可愛さw

木のたらしこみは控えめでしみじみとした味わいになっています。
最後は雪の積もる白梅と水仙

清く純んだ白に緑が映えて、寒さよりも春に向かう生命感を感じます。
これで酒井抱一の写真は終わりです。意外と少なかったw ここからはオマケで弟子や江戸琳派の系譜の画家の作品です。有名な弟子に鈴木其一や酒井鶯蒲がいますが、ソロで改めてご紹介するかもしれないので他の弟子を取り上げます。
山田抱玉 「紅白梅図屏風」

こちらはパッと見ると酒井抱一の作品かと思えますが弟子の作品です。やや緊張感が無いようにも思えるけど良い作品ですね。
忘れてしまいがちですが抱一は出家した身であり絵師の仕事の1つに仏画制作がありました。古い仏画の模写や谷文晁の作に共通する構図など周到な準備をして臨んでいたようです。また、1809年に移り住んだ下谷大塚の画室兼仏事を営む場は雨華庵(うげあん)と呼ばれ、後々の弟子に引き継がれていきました。
田中抱二 「梅鴛鴦若松春草図」

こちらは晩年の弟子の田中抱二によるもの。たらしこみなどが使われているけどデフォルメが進んでいたり割と酒井抱一とは違った印象を受けます。
酒井道一 「夏草図屏風」

こちらは酒井抱一の雨華庵の4代目であった酒井道一による酒井抱一の同名の作品の模写。先程の本物とそっくりでかなりの出来栄え
こんな感じで弟子たちが引き継いで行きましたが、雨華庵5世の唯一(酒井抱祝)で江戸琳派は途絶えたそうです。
ということで、酒井抱一は非常に洗練されたセンスの持ち主となっています。私は尾形光琳が日本画で最も好きですが それに劣らず酒井抱一も大好きです。 個展や琳派の展覧会もちょくちょく開かれるので、そうした機会は逃さないように通いたいと思います。
参考記事:
酒井抱一と江戸琳派の全貌 感想前編(千葉市美術館)
酒井抱一と江戸琳派の全貌 感想後編(千葉市美術館)
生誕250年 酒井抱一 -琳派の華- (畠山記念館)
生誕250年 酒井抱一 -琳派の華- 2回目 (畠山記念館)
琳派芸術 ―光悦・宗達から江戸琳派― 第1部 煌めく金の世界 (出光美術館)
琳派芸術 ―光悦・宗達から江戸琳派― 第2部 転生する美の世界 (出光美術館)
琳派芸術 ―光悦・宗達から江戸琳派― 第2部 転生する美の世界 2回目(出光美術館)
琳派芸術II (出光美術館)
酒井抱一は1761年に譜代大名の酒井雅楽頭家(さかいうたのかみ)の次男として生まれました。若くから俳諧や書画を嗜んでいたようで、20代には狂歌や浮世絵といった江戸市井の文化にも手を染めました。20代は「杜綾(とりょう)」「杜陵(とりょう」「屠龍(とりょう」といった俳号を通称として吉原を拠点に名を馳せたそうです。また、「尻焼猿人(しりやきのさるんど)」の狂号で洒落本、狂歌本でも活躍しました。天明期には歌川豊春に倣った浮世絵も手がけ、師弟関係は明らかにされていないものの、豊春に忠実な強い影響を受けたようです。こうした抱一の自由きままな創作活動はこの兄の存在があったようで、後に酒井家当主となる兄の宗雅は温かい目で抱一を見守っていたようです。しかし、宗雅は36歳で亡くなり、代わって甥の忠道が酒井家を継ぎました。兄に庇護されていた抱一は酒井家の居場所を失い、さらに寛政の改革で風紀が取り締まれるなど、悩み多き30代となったようです。そして、37歳の時に西本願寺から来ていた文如上人によって得度し出家しました。きっかけは不明ですがこの頃から尾形光琳の様式に目覚め、最初は苦労したものの やがて習得していきます。55歳の時には尾形光琳の百回忌の法要と展覧会を行い、自他ともに光琳の継承者として認められる存在となっていました。60歳の頃から抱一は洗練された花鳥画を描くようになったようで、従来の琳派様式とは一線を画した、後に「江戸琳派」と呼ばれる様式を確立していきます。抱一は68歳で亡くなりますが、その系譜は工房を支える弟子を中心に受け継がれて行きました。
酒井抱一の作品は制作年代が記載されていないものが多いので、順不同でご紹介してまいります。残念ながら琳派以前の作品の写真はありませんでした。
酒井抱一 「夏秋草図屏風」

こちらは酒井抱一の代表作で、元々は尾形光琳の「風神雷神図屏風」の裏面に描かれていた作品です。酒井抱一は尾形光琳から100年程度後の時代の絵師ですが、私淑(直接教えを受けず模範にして自主学習すること)という形で琳派を継承しました。表面の風神雷神に呼応するように揺れる夏秋の草花が描かれ、背景も表の金地に対して酒井抱一ならではの銀地となっています。
こちらは右隻のアップ

右隻は夏草が中心になっていて、ヒルガオやユリが描かれています。葉っぱや花が下向きなのは夕立に打たれている為で、表面の雷神に呼応して夕立が降っている様子を表しています。と言っても雨粒を描かない所が何とも洒落た演出です。金に対しての銀、天に対しての地、色々と対になっています。
左隻のアップ

こちらは風神に呼応する隻で、秋草が中心となって風になびいている様子となっています。風神雷神図屏風は俵屋宗達がオリジナルで、それをリスペクトした尾形光琳が模したわけですが 酒井抱一はそうした先人たちの作品に敬意を払いつつオリジナルな作風を作ったのが凄い所です。尾形光琳の大傑作の裏に描くなんてよほどの自負がなければ出来ませんねw
ちなみに酒井抱一よりも前に尾形光琳に憧れて研究した中村芳中という京都生まれ・大坂暮らしの絵師がいました。中村芳中は「光琳画譜」という本を出したのですが、この中身は中村芳中の作品ばかりだったそうで、この絵師も自分が光琳の画風を受け継いでいるという自負があったようです。これによって光琳の名前は江戸に広まったものの、後に酒井抱一が本当の光琳の画業を伝えたいと考え「光琳百図」を出版するに至りました。
酒井抱一 「風神雷神図」のポスター

こちらは「風神雷神図屏風」を2幅対の掛け軸にアレンジした作品。右幅には絵の下部に上を見上げるような風神、左幅には上部に下を見下ろすような雷神が描かれています。展示の仕方によっては互いに目を合わせるような感じにもなります。酒井抱一も俵屋宗達~尾形光琳の「風神雷神図屏風」を模した屏風を残していますが、そちらではお互いに視線を合わせていないので、同じ抱一の風神雷神でも趣向が色々違っているように思います。手本にした光琳の風神雷神図屏風と比べても題材以外はオリジナルな所が多く、右幅は上から下に向かう風、左幅は下から上に吹き上がる風が吹いているように感じられるのも面白い点です。
参考記事:《尾形光琳》 作者別紹介
酒井抱一は他にも尾形光琳の「八ツ橋図屏風」なども模しています。お互いの作品を比較してみると似ている部分とオリジナル要素が分かったりしますが、展覧会で並ぶのは滅多にない機会です。
酒井抱一 「布引の滝、旭鶏、月兎」

こちらは3幅対の作品。本体の並び方は左に月兎、中央に布引の滝、右に旭鶏という順となります。この時の展示では季節感を出す為にこの並びとなっていました。
せっかくなので3幅ともソロでご紹介
酒井抱一 「布引の滝」

こちらは伊勢物語で在原業平が現在の新神戸駅の近くにある布引の滝を訪れた際の滝見の様子が描かれています。優美な王朝文化を感じさせるのは琳派の系譜ならではと言った感じかな。
酒井抱一は狩野派や円山派、南画、浮世絵なども学び、ちょっと変わったところでは鳥獣戯画の写しも描いていたほど幅広く学んでいました。余白を生かした感じとか狩野派っぽい所もあるように思います。
酒井抱一 「月兎」

こちらは満月とススキが背景に描かれたウサギ。つまり秋の光景となっています。薄い色彩の中、赤い目がアクセントになっているのが面白い。酒井抱一と尾形光琳で違いを感じるのはこうした叙情性じゃないかと思います。尾形光琳を一言で表すならば「典雅」だとすると、酒井抱一は「洒脱」と評されます。
酒井抱一 「旭鶏」

こちらは春草とつがいの鶏が描かれた作品。うっすらと旭も登っています。先程の月兎とは春秋で対、旭と月で対といった関係になっているので、この2幅を抜き出して対にしても様になりますね。
ちなみに20代の頃に共に活動していた山東京伝の狂歌本などの中に抱一の肖像が描かれていて、良家の才子だけあって優男だったようです。また、兄の宗雅(そうが)の書いた書本の中には栄八(抱一)について書かれたところも度々出てきます。
酒井抱一 「富士見業平図屏風」のポスター

こちらも伊勢物語の在原業平をモチーフにした作品。黒い馬に乗る在原業平と、後ろを振り返る従者がかかれ、業平は少し上を見上げています。これはどうやら富士を見ているようですが、画面には富士はありません。その視線のおかげで画面外の外を想像させられますね。(むしろ従者は何を見ているのか気になるところですw)
伊勢物語は尾形光琳もよくモチーフにしていて、「燕子花図屏風」や「八橋図屏風」などは東下りのシーンを描いています。琳派で頻出の題材ですね。
酒井抱一 「紅白梅図屏風」のポスター

こちらは六曲一双の銀屏風の一部で、右にはジグザグの幹の紅梅が描かれ、左には弧を描くような幹の白梅が描かれています。お互いが向き合って対になるような感じで、銀地のためか落ち着いた雰囲気でどこか神秘的な感じです。特に白梅は優美な印象を受けます。顔料付着の劣化具合などから元は裏絵だったのではないかと考えられているようです。
酒井抱一の美意識で面白いのが、銀をよく使う点です。金とは違った静寂を感じさせるのも特徴と言えると思います。
酒井抱一 「流水四季草花図屏風」

こちらは金地の作品。弟子の鈴木其一ほどではないですが、色鮮やかで緻密な印象を受けます。この中に四季の花々が描かれていて、色や造形の配置がリズミカルに感じられます。
先述の通り酒井抱一は様々な画風を学んでいましたが、兄の宗雅も中国から伝わった南蘋派風の写実的な作品を描いたり、自分で打った脇差なども残っています。さらに抱一の父親が絵を描き母親が和歌を詠んだという作品や、叔父の絵(これも南蘋派風)も残っています。家族揃って相当に書画に長けていたのが凄い。(ちなみに南蘋派は伊藤若冲のルーツでもあります)
酒井抱一 「四季花木図屏風」のポスター

こちらも四季の草花を描いた四曲の屏風で、右上に桜、下には百合や朝顔、杜若、ススキなど、様々な季節の草花が一堂に会した不思議な光景となっています。色自体は淡いように思えますが目に鮮やかで、雅な雰囲気です。いずれも生き生きとしているけど どこか静かで儚げにも思えるかな。
酒井抱一 「月波草花図」のポスター

こちらは3幅対の掛け軸で、右から「野原蟷螂図」 「波上明月図」 「水草蜻蛉図」となっています。まず野原蟷螂図は桔梗とススキ、その上に乗ったカマキリが描かれています。秋の風情が出てるかな。 真ん中の 「波上明月図」には激しくうねる波と、その上に浮かぶ大きな月が描かれ、静と動が同居しているように思えます。「水草蜻蛉図」は杜若とその上に止まるトンボが描かれ、色合いと軽やかな葉っぱが優美な雰囲気です。1幅ずつでも素晴らしいと思いますが、3幅並んでいると壮観な作品です。
出家後の抱一は吉原を拠点に活動していたようで、遊女を身請けして内縁の妻としています。(小鸞女史) この妻との合作なども残っているので、才女だったんでしょうね。しかし出家したのに自由過ぎるw
酒井抱一 「白梅雪松小禽図」

この写真だとわかりづらいですが、左の松には雀がとまっています。冬と春の光景が対となるように向き合っていて右は硬め、左は柔らかめの印象を受けます。特に梅は凛とした緊張感があって好みです。
ここまでご紹介した作品でも季節感を全面に出したものが多いのが分かると思います。酒井抱一は四季を詩情豊かに表現する天才ですね。
酒井抱一 「秋草鶉図」

金地なのに何処か静けさを感じる作品。ススキの下で休む4羽の鶉と、飛んでいる1羽の鶉が描かれています。赤い花や楓が色鮮やかな一方、空にはアーモンド型の月が黒っぽく浮かんでいます。この月は銀が黒っぽく変色したのかと思ってしまいますが、そうではなく元々こういう色で描いていたようです。非常に目を引き、それが返って秋の情趣漂う雰囲気を出しているように思えます。
残念ながら写真が見つかりませんでしたが抱一は琳派の絵師の多くと同じく、多様な工芸意匠も手がけました。特に蒔絵師の羊遊斎との合作はブランドとして重宝されたようです。
酒井抱一 「四季花鳥図巻 (下巻)」

こちらは四季の花鳥が並ぶ巻物で、右から左へと春夏秋冬が移ろう様子が描かれています。この単純化が優美で、色の使い方も可憐な雰囲気となっています。よく観ると葉っぱなどに滲みを使った「たらしこみ」の技法も見られます。(たらしこみは琳派でよく使われる表現方法です)
順番がバラバラかもしれませんが、各場面をご紹介。

これは夏かな。丸っこく鮮やかな群青の朝顔は酒井抱一の特徴かも。
色彩は穏やかながらも鮮やかに見えるのが優美です。

枝や蔓が流麗で、軽やかな印象を受けます。このセンスが随一ですね。
カマキリや花の雄蕊はかなり細かく描かれています。葉脈が金色なのも面白い。

この図巻には昆虫もよく出てきますが、花鳥画に虫が描かれるようになったのは江戸時代後半からなのだとか。
鳥がキャラクターみたいな可愛さw

木のたらしこみは控えめでしみじみとした味わいになっています。
最後は雪の積もる白梅と水仙

清く純んだ白に緑が映えて、寒さよりも春に向かう生命感を感じます。
これで酒井抱一の写真は終わりです。意外と少なかったw ここからはオマケで弟子や江戸琳派の系譜の画家の作品です。有名な弟子に鈴木其一や酒井鶯蒲がいますが、ソロで改めてご紹介するかもしれないので他の弟子を取り上げます。
山田抱玉 「紅白梅図屏風」

こちらはパッと見ると酒井抱一の作品かと思えますが弟子の作品です。やや緊張感が無いようにも思えるけど良い作品ですね。
忘れてしまいがちですが抱一は出家した身であり絵師の仕事の1つに仏画制作がありました。古い仏画の模写や谷文晁の作に共通する構図など周到な準備をして臨んでいたようです。また、1809年に移り住んだ下谷大塚の画室兼仏事を営む場は雨華庵(うげあん)と呼ばれ、後々の弟子に引き継がれていきました。
田中抱二 「梅鴛鴦若松春草図」

こちらは晩年の弟子の田中抱二によるもの。たらしこみなどが使われているけどデフォルメが進んでいたり割と酒井抱一とは違った印象を受けます。
酒井道一 「夏草図屏風」

こちらは酒井抱一の雨華庵の4代目であった酒井道一による酒井抱一の同名の作品の模写。先程の本物とそっくりでかなりの出来栄え
こんな感じで弟子たちが引き継いで行きましたが、雨華庵5世の唯一(酒井抱祝)で江戸琳派は途絶えたそうです。
ということで、酒井抱一は非常に洗練されたセンスの持ち主となっています。私は尾形光琳が日本画で最も好きですが それに劣らず酒井抱一も大好きです。 個展や琳派の展覧会もちょくちょく開かれるので、そうした機会は逃さないように通いたいと思います。
参考記事:
酒井抱一と江戸琳派の全貌 感想前編(千葉市美術館)
酒井抱一と江戸琳派の全貌 感想後編(千葉市美術館)
生誕250年 酒井抱一 -琳派の華- (畠山記念館)
生誕250年 酒井抱一 -琳派の華- 2回目 (畠山記念館)
琳派芸術 ―光悦・宗達から江戸琳派― 第1部 煌めく金の世界 (出光美術館)
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