《ジョルジョ・デ・キリコ》 作者別紹介
今日は写真多めの作者別紹介で、シュルレアリスムに大きな影響を与えたジョルジョ・デ・キリコを取り上げます。ジョルジョ・デ・キリコは「形而上絵画」と呼んだ具象的でありつつ辻褄が合わない不思議な画風で、詩人のアポリネールやアンドレ・ブルトンに高く評価されました。そして1920年代からのシュルレアリスムの先駆けとなったわけですが、デ・キリコの全盛期は第一次世界大戦の終戦直後の1919年頃までで、それ以降は古典へと回帰します。この回帰はシュルレアリストから批判され、さらに過去の自分の作品を模写して年代を書き換えるという行動をとり、贋作騒動なども起こしています(自分の作品なのに…) 晩年は自己模倣的な形而上絵画を制作し、過去の自分の評価を超えることができず苦悩しました。今日も過去の展示で撮った写真とともにご紹介していこうと思います。
ジョルジュ・デ・キリコは1888年にイタリア人の両親のもとギリシャで生まれ、12歳の時にアテネで美術を学び、18歳頃にドイツに移って青年期はミュンヘンの美術学校で過ごしました。ドイツではニーチェなどのドイツ哲学、アーノルド・ベックリンなどの画家の影響を受けています。1909~11年頃(21~23歳)にイタリアを訪れてトリノで建築物の「形而上学」に関心を深め、その前後に初期の形而上絵画を制作しています。1911年にパリに出ると、写実的でありながら現実離れした神秘的雰囲気の作品を発表し、1913年にアポリネールやピカソら洗濯船のメンバーに注目されました。アポリネールを通じてポール・ギヨームと契約し、この頃から第一次世界大戦終戦頃まで「形而上絵画」の全盛期となります。
ジョルジョ・デ・キリコ 「ギョーム・アポリネールの予兆的肖像」

こちらは1914年の作品。サングラスをした石膏像(ギリシャ神話のオルフェウス)、浮かんでいる柱のようなもの、背景には人影が描かれています。この作品はシュルレアリスムの名付け親である詩人のアポリネールに贈られたそうで、画面奥の影はアポリネールで、その頭に半円が描かれているのですが、後にアポリネールが頭を負傷し、この絵がそれを予言していたとされました。デ・キリコ独特の形而上絵画らしい現実感を超えた作品です。
「形而上絵画」というのはこの後の1917年にカルロ・カッラと出会った際に生まれた言葉で、誇張された遠近感や強い明暗などによって具象的でありながら非現実感のある画風となります。象徴主義に惹かれていたデ・キリコは、目に見えない本質を「形而上」とし、形而上派はイタリアの過去の絵画を再評価し、その彩色技術・遠近法・明暗法・主題や図像を現代的な感覚で再制作しています。不自然な取り合わせなども特徴で、アンドレ・ブルトンらシュルレアリストに大きな影響を与えました。しかしその後デ・キリコは形而上絵画から離れて古典的な画風を描くようになり、ブルトンたちからは否定的な評価を受けます。それで憤慨したのか、1940年代頃から過去の作品の模写を始めていきました。
残念ながら全盛期の作品はこれしか写真を持っていませんでした…。ここから先はあまり評価の高くない古典回帰、自己模倣、再作成などの作品となります。それでも往年の雰囲気が感じられるものもあるので、私は結構好きです(ここから先はすべてパリ市立近代美術館のコレクションです) 点数も多いのでここからは簡単な感想となります。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Isa et George」

こちらは年代不明ですが恐らく1940年前後の作品。Isaはデ・キリコの奥さんのイサベラのことで、夫婦の肖像です。先程の1910年代とだいぶ画風が違うのが一目瞭然だと思います。やけにテカってるというか…w
デ・キリコは自画像をよく残しています。一時期はシュルレアリストに歓迎されたものの、この頃には既に評価されていなかったようで形而上絵画の時代ばかり評価されることに怒っていました。それを否定してお金にしようということで自己模倣したのでは?という説もあります。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Idillio antico」

こちらは1970年の作品ですが1942年の模写かな? タイトルは日本では「古代的な純愛の詩」で、イタリアを思わせる建物や無関係な品々が置かれていますね。極端な遠近感や明暗が強く、形而上絵画の特徴となっています。観ていて不思議でちょっと不安を感じますね。
形而上絵画の仲間の中には弟のアルベルト・サヴィニオもいました。サヴィニオはバレエ音楽の作曲家としてのペンネームで本名はアンドレア・デ・キリコという名前です。絵も描いていて、オルフェウスと妻のエウリュディケが描かれた作品を観たことがあります。独特のざらついたマチエールで古代神話を自分自身と重ねて表す手法を使っていました。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Natura morta nel paesaggio campestre」

こちらは1943年の作品ですが、verと入っているので本当の制作年代は不明です。日本語にすると「田園風景の中の静物」で、古典回帰の傾向が観られます。非難されるほど悪い絵とは思いませんが、この画風は受けが良くありませんでした。ちょっと濃ゆいと言うか…w 風景の中に静物ってのもシュールさがあるように思えます。
デ・キリコは実際の製作年よりだいぶ前の年代をサインすることがあり、自己模倣もしたので制作年代がよく分からない作品が結構あります。しかも自分の作品を贋作と言ったりして支離滅裂な所があります(漫画ギャラリーフェイクでもネタになってましたw)
ジョルジョ・デ・キリコ 「Composizione metafisica con testa di Giove」

こちらは1970年の作品ですが、1947年の模写かな。日本語タイトルは「ユピテルの頭部のある形而上的構図」ということで、形而上絵画の模作です。ユピテルやサンダル、背景にある赤い塔もよく出てくるモチーフで、神話的な雰囲気があります。こうした作風はシュルレアリスムと共通していて、デルヴォーなどはデ・キリコに大きく影響を受けているように思えます。
この路線で頑張れば良かったのに、否定した挙げ句に戻って来たのは葛藤の果てなんでしょうね。
ジョルジョ・デ・キリコ 「吟遊詩人」

こちらは1948年の作品。ブリヂストン美術館で見慣れているので、これが形而上絵画の典型のように思えるw マネキンや単純化された建物、だだっ広い背景などデ・キリコの特徴がよく出ています。
今回は見つかりませんが、こうした風景に汽車などが描かれることもあります。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Cavallo e zebra」

こちらは1948年の作品で日本語だと「馬とシマウマ」です。神話風の風景を背景にしているのはちょっとシュールだったりするけど、あまり馬が上手くないw この頃はまだチャレンジしている感じはするかな。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Due cavalli con sfondo marino」

こちらは年代不明ですが、先程の作品とよく似ています。タイトルは「海岸の2頭の馬」で、3頭おるやん!ってツッコミたくなるw 白黒が反転したような馬は神秘的な感じで、背景と共に超現実感はありますね。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Autoritratto」

こちらは1949年の自画像。かなり濃密に描かれていて、古典の写実を思わせます。この頃は「ネオ・バロックの時代」と呼んでいて、バロック絵画からの影響を受けているようです。温故知新で新しいものを作ろうと考えていたのでしょうか…。この頃には抽象絵画などもある時代なので、評価されなかったのも致し方ない感じはします。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Interno metafisica con paesaggio, villa con fontana」

こちらは1955年の作品で、日本語にすると「噴水と邸宅の風景のある形而上的室内」となります。再び形而上絵画を描くようになり、画中画も含めて不思議な奥行きとなっています。幾何学的なのはちょっとキュビスムを思わせるかも。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Notre Dame」

こちらは1962年の作品で、パリのノートルダム寺院を描いています。これも濃密でやや重苦しく生々しい雰囲気がするかな。私はこの画風も結構好きですが。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Mobile nella valle」

こちらは1966年の作品で、日本語にすると「谷間の移動」かな。唐突に置かれる家具やサンダル、神殿の柱など奇妙な取り合わせが面白い。なんだかんだで最初にこういう絵を描いた功績は大きいですよね。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Interno metafisico con biscotti」

こちらは1968年の作品で、日本語タイトルは「ビスケットのある形而上的室内」です。確かにビスケットが貼り付けられ、沢山の定規なども組み合わされています。背景の消失点がちぐはぐだったりするのも形而上絵画の特徴の1つかな。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Riposo del gladiatore」

こちらは1968年~69年頃の作品で、日本語にすると「グラディエーターの休息」です。モチーフや構成は形而上絵画っぽいけど、手前の人の描写は古典回帰の傾向が感じられます。折衷したような様式も面白いと思うんですけどね。
デ・キリコに影響を受けたシュルレアリスムは人体とその変容に関心があったそうで、シュルレアリスムにも実在人物をモデルにした肖像画はあるものの、彫像に近いオブジェ感を漂わせていて、デ・キリコのマヌカン(人体模型)のような個性を持たない人物像が出発点となりました。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Ritorno d'Ebdomeros」

こちらは1969年の作品ですがversがついているので元々の制作年代は不明です。日本語にすると「エブドメロスの帰還」で、エブドメロスというのはデ・キリコが書いた小説です。何だか夢の中の世界のようで、後発のシュルレアリスムの絵画のように思えます。神殿のような雰囲気もあり、ちょっと怖いような不思議な世界ですね。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Cavallo impennato」

こちらは1970年の作品で、日本語にすると「舞い上がる馬」です。馬は何度も出てくるモチーフですが、競馬好きの私から観るとちょっと不自然に見えますw 足と体のバランスが妙というか…。躍動感は感じられますね。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Le maschere」

こちらも1970年の作品で、日本語にすると「仮面」です。マネキンのような人物も頻出のモチーフで、やや不気味ながら何かの物語性を感じさせます。シュルレアリストのマグリットも人物に見立てたマケットをよく描いていて、デ・キリコからの影響が伺えますね。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Offerta a Giove」

こちらは1971年の作品で、日本語タイトルは「ユピテルへの奉納」です。山の上にいるのがユピテルで、マネキンがマネキンの子を差し出しているように見えます。いずれもよく出てくるモチーフで、物語のいち場面のような構成となっています。マネキンの無機質さと神話っぽさのミスマッチが怖くて面白い
ジョルジョ・デ・キリコ 「Guerrieri di Maratona」

こちらも1971年の作品で、日本語タイトルは「マラトンの戦士たち」です。兜をかぶった戦士と建物やドアが混ざりあったような奇妙な姿で、ちょっとキュビスム的な多面性もあるように思えます。海も頻出のモチーフですね
ジョルジョ・デ・キリコ 「Tiempo del sole」

こちらは1971年の作品で、日本語タイトルは「太陽の寺院」です。手前に太陽が反転したような影があり、コンセントみたいなものもあります。まるで照明のような感じで、地平線で対になってるのが面白い。
この頃、この太陽がお気に入りだったようで、先程の「ユピテルへの奉納」でも似たようなものが描かれています。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Piazza d'italia con sole spento」

こちらも1971年の作品で、日本語タイトルは「燃えつきた太陽のあるイタリア広場、神秘的な広場」です。さっきの作品とそっくりw 同じアイディアや同じ作品を何枚も量産したので、有り難みが薄くなってしまっているようにも思えます。
自己模倣やコピーを繰り返すのはアンディ・ウォーホルに通じる…と考える人もいるようです。しかし意味の希釈化や大量消費と結びつけて定義付けした訳じゃないので、そうした評価はかなり好意的な捉え方じゃないかな。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Bagni misteriosi, arrivo dalla passeggiata」

こちらは1971年の作品で、日本語タイトルは「神秘的な水浴場、散策からの到着」です。これも先程の「Ritorno d'Ebdomeros(エブドメロスの帰還)」とそっくりなのがわかると思います。建物の下だったのが外に出た感じw
ジョルジョ・デ・キリコ 「Il ritorno di Ulisse」

こちらは1973年の作品で、日本語タイトルは「オデュッセウスの帰還」です。部屋の中に膿が広がりオデュッセウスが舟に乗るという不思議な光景で、シュルレアリスムそのものに思えます。窓の外にも海が広がり奥行きも妙なのが逆に印象的です。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Antigone consolatrice」

こちらは1973年の作品で、日本語タイトルは「慰めのアンティゴネ」です。アンティゴネはオイディプス王の娘で 悲劇の物語の名前でもありますが、ここではマネキンとなっています。青空を背景に建物より大きく描かれていて、超然とした雰囲気を感じます。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Bagni misteriosi con anatra」

こちらは1973年の作品で、日本語タイトルは「鴨のいる神秘的な水浴場」となります。ちょっと不思議だけど、こういう露天風呂ありそうw どこか宇宙船のような感じもありますね。
ジョルジョ・デ・キリコ 「La mano di Giove e le nove Muse」

こちらは1975年の作品で、日本語タイトルは「ユピテルの手と9人のミューズたち」となります。ミューズはユピテルとムネモシュネーの間に生まれた9柱の美の女神たちのことで、美術館のミュージアムは彼女たちに由来します。空に出し抜けに現れる巨大な手の威圧感が凄いw 神話をモチーフにしつつシュールな絵となっているのは流石です。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Testa di animale misterioso」

こちらは1975年の作品で、日本語タイトルは「神秘的な動物の頭部」となります。迷宮に住むミノタウロスがモチーフと思われ、顔と体が迷宮でできています。ミノタウロスはシュルレアリストやピカソが好んだ主題で、野蛮性や変身、無意識などを表しています。ダブルイメージになっていて街にも牛にも見えますね。
ここからは制作年代が不明の作品となります。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Natura morta con pomodoretti rossi」

こちらは恐らくネオ・バロックの頃の作品で、日本語タイトルは「赤いトマトのある風景」です。濃い赤が目を引き、ツヤツヤして異様な存在感があります。形而上絵画とは明らかに方向性が違いますね。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Nudo Seduto con drappo rosa e giallo」

こちらも恐らくネオ・バロックの頃で、日本語タイトルは「赤と黄色の布をつけた座る裸婦」です。これは落ち着いた色彩で魅力的な女性像となっています。背景が海なのは形而上絵画の時代と同じというのが面白い。古典回帰はルーベンスなどに影響を受けたと言われていますが、あまりそれは感じないかな。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Testa di cavallo bianco」

こちらも恐らくネオ・バロックの頃で、日本語タイトルは「白馬の頭部」となります。とにかく濃い!w 濃密過ぎてちょっと不穏に感じられるくらいです。この頃は馬をよく描いていますが、これが最も気合が入った作品に思えます。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Piazza d'italia con statua」

こちらは恐らく形而上絵画に戻った頃の作品で、日本語タイトルは「彫像のあるイタリア広場」となります。割と初期の雰囲気があり、様々な要素をそぎ落として平面的にした結果、夢の中のような光景となっているように思えます。赤い塔や彫像もよく出てきますね。
デ・キリコは絵画だけでなく立体作品も作っていました。いずれも年代不明となります。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Il consolatore」

こちらは形而上絵画に出てくるマネキンを彫刻にしたような作品。神話風の衣装を着ていて、先程の「Antigone consolatrice(慰めのアンティゴネ)」によく似ています。立体になると遠近感の破綻などはないけど、マネキン自体にシュールさを感じます。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Manichini coloniali」

こちらの日本語タイトルは「植民地のマネキン」となります。これも先程の作品と似てるかな。異国風の服を着ているのが植民地ってことでしょうか。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Il Minotauro pentito」

こちらの日本語タイトルは「後悔するミノタウロス」となります。神殿を背景に佇むミノタウロスですが、意外とスリムで知的な雰囲気かもw
ということで、今日は質より量となった感じではありますがデ・キリコの迷走ぶりも分かるのではないかと思います。知名度の割には個展は10年単位に1度くらいとなっていて、日本で観る機会は稀です。しかしシュルレアリスムに影響を与えたのは紛れもない実績なので、シュルレアリスム好きの方は知っておきたい画家だと思います
ジョルジュ・デ・キリコは1888年にイタリア人の両親のもとギリシャで生まれ、12歳の時にアテネで美術を学び、18歳頃にドイツに移って青年期はミュンヘンの美術学校で過ごしました。ドイツではニーチェなどのドイツ哲学、アーノルド・ベックリンなどの画家の影響を受けています。1909~11年頃(21~23歳)にイタリアを訪れてトリノで建築物の「形而上学」に関心を深め、その前後に初期の形而上絵画を制作しています。1911年にパリに出ると、写実的でありながら現実離れした神秘的雰囲気の作品を発表し、1913年にアポリネールやピカソら洗濯船のメンバーに注目されました。アポリネールを通じてポール・ギヨームと契約し、この頃から第一次世界大戦終戦頃まで「形而上絵画」の全盛期となります。
ジョルジョ・デ・キリコ 「ギョーム・アポリネールの予兆的肖像」

こちらは1914年の作品。サングラスをした石膏像(ギリシャ神話のオルフェウス)、浮かんでいる柱のようなもの、背景には人影が描かれています。この作品はシュルレアリスムの名付け親である詩人のアポリネールに贈られたそうで、画面奥の影はアポリネールで、その頭に半円が描かれているのですが、後にアポリネールが頭を負傷し、この絵がそれを予言していたとされました。デ・キリコ独特の形而上絵画らしい現実感を超えた作品です。
「形而上絵画」というのはこの後の1917年にカルロ・カッラと出会った際に生まれた言葉で、誇張された遠近感や強い明暗などによって具象的でありながら非現実感のある画風となります。象徴主義に惹かれていたデ・キリコは、目に見えない本質を「形而上」とし、形而上派はイタリアの過去の絵画を再評価し、その彩色技術・遠近法・明暗法・主題や図像を現代的な感覚で再制作しています。不自然な取り合わせなども特徴で、アンドレ・ブルトンらシュルレアリストに大きな影響を与えました。しかしその後デ・キリコは形而上絵画から離れて古典的な画風を描くようになり、ブルトンたちからは否定的な評価を受けます。それで憤慨したのか、1940年代頃から過去の作品の模写を始めていきました。
残念ながら全盛期の作品はこれしか写真を持っていませんでした…。ここから先はあまり評価の高くない古典回帰、自己模倣、再作成などの作品となります。それでも往年の雰囲気が感じられるものもあるので、私は結構好きです(ここから先はすべてパリ市立近代美術館のコレクションです) 点数も多いのでここからは簡単な感想となります。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Isa et George」

こちらは年代不明ですが恐らく1940年前後の作品。Isaはデ・キリコの奥さんのイサベラのことで、夫婦の肖像です。先程の1910年代とだいぶ画風が違うのが一目瞭然だと思います。やけにテカってるというか…w
デ・キリコは自画像をよく残しています。一時期はシュルレアリストに歓迎されたものの、この頃には既に評価されていなかったようで形而上絵画の時代ばかり評価されることに怒っていました。それを否定してお金にしようということで自己模倣したのでは?という説もあります。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Idillio antico」

こちらは1970年の作品ですが1942年の模写かな? タイトルは日本では「古代的な純愛の詩」で、イタリアを思わせる建物や無関係な品々が置かれていますね。極端な遠近感や明暗が強く、形而上絵画の特徴となっています。観ていて不思議でちょっと不安を感じますね。
形而上絵画の仲間の中には弟のアルベルト・サヴィニオもいました。サヴィニオはバレエ音楽の作曲家としてのペンネームで本名はアンドレア・デ・キリコという名前です。絵も描いていて、オルフェウスと妻のエウリュディケが描かれた作品を観たことがあります。独特のざらついたマチエールで古代神話を自分自身と重ねて表す手法を使っていました。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Natura morta nel paesaggio campestre」

こちらは1943年の作品ですが、verと入っているので本当の制作年代は不明です。日本語にすると「田園風景の中の静物」で、古典回帰の傾向が観られます。非難されるほど悪い絵とは思いませんが、この画風は受けが良くありませんでした。ちょっと濃ゆいと言うか…w 風景の中に静物ってのもシュールさがあるように思えます。
デ・キリコは実際の製作年よりだいぶ前の年代をサインすることがあり、自己模倣もしたので制作年代がよく分からない作品が結構あります。しかも自分の作品を贋作と言ったりして支離滅裂な所があります(漫画ギャラリーフェイクでもネタになってましたw)
ジョルジョ・デ・キリコ 「Composizione metafisica con testa di Giove」

こちらは1970年の作品ですが、1947年の模写かな。日本語タイトルは「ユピテルの頭部のある形而上的構図」ということで、形而上絵画の模作です。ユピテルやサンダル、背景にある赤い塔もよく出てくるモチーフで、神話的な雰囲気があります。こうした作風はシュルレアリスムと共通していて、デルヴォーなどはデ・キリコに大きく影響を受けているように思えます。
この路線で頑張れば良かったのに、否定した挙げ句に戻って来たのは葛藤の果てなんでしょうね。
ジョルジョ・デ・キリコ 「吟遊詩人」

こちらは1948年の作品。ブリヂストン美術館で見慣れているので、これが形而上絵画の典型のように思えるw マネキンや単純化された建物、だだっ広い背景などデ・キリコの特徴がよく出ています。
今回は見つかりませんが、こうした風景に汽車などが描かれることもあります。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Cavallo e zebra」

こちらは1948年の作品で日本語だと「馬とシマウマ」です。神話風の風景を背景にしているのはちょっとシュールだったりするけど、あまり馬が上手くないw この頃はまだチャレンジしている感じはするかな。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Due cavalli con sfondo marino」

こちらは年代不明ですが、先程の作品とよく似ています。タイトルは「海岸の2頭の馬」で、3頭おるやん!ってツッコミたくなるw 白黒が反転したような馬は神秘的な感じで、背景と共に超現実感はありますね。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Autoritratto」

こちらは1949年の自画像。かなり濃密に描かれていて、古典の写実を思わせます。この頃は「ネオ・バロックの時代」と呼んでいて、バロック絵画からの影響を受けているようです。温故知新で新しいものを作ろうと考えていたのでしょうか…。この頃には抽象絵画などもある時代なので、評価されなかったのも致し方ない感じはします。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Interno metafisica con paesaggio, villa con fontana」

こちらは1955年の作品で、日本語にすると「噴水と邸宅の風景のある形而上的室内」となります。再び形而上絵画を描くようになり、画中画も含めて不思議な奥行きとなっています。幾何学的なのはちょっとキュビスムを思わせるかも。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Notre Dame」

こちらは1962年の作品で、パリのノートルダム寺院を描いています。これも濃密でやや重苦しく生々しい雰囲気がするかな。私はこの画風も結構好きですが。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Mobile nella valle」

こちらは1966年の作品で、日本語にすると「谷間の移動」かな。唐突に置かれる家具やサンダル、神殿の柱など奇妙な取り合わせが面白い。なんだかんだで最初にこういう絵を描いた功績は大きいですよね。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Interno metafisico con biscotti」

こちらは1968年の作品で、日本語タイトルは「ビスケットのある形而上的室内」です。確かにビスケットが貼り付けられ、沢山の定規なども組み合わされています。背景の消失点がちぐはぐだったりするのも形而上絵画の特徴の1つかな。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Riposo del gladiatore」

こちらは1968年~69年頃の作品で、日本語にすると「グラディエーターの休息」です。モチーフや構成は形而上絵画っぽいけど、手前の人の描写は古典回帰の傾向が感じられます。折衷したような様式も面白いと思うんですけどね。
デ・キリコに影響を受けたシュルレアリスムは人体とその変容に関心があったそうで、シュルレアリスムにも実在人物をモデルにした肖像画はあるものの、彫像に近いオブジェ感を漂わせていて、デ・キリコのマヌカン(人体模型)のような個性を持たない人物像が出発点となりました。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Ritorno d'Ebdomeros」

こちらは1969年の作品ですがversがついているので元々の制作年代は不明です。日本語にすると「エブドメロスの帰還」で、エブドメロスというのはデ・キリコが書いた小説です。何だか夢の中の世界のようで、後発のシュルレアリスムの絵画のように思えます。神殿のような雰囲気もあり、ちょっと怖いような不思議な世界ですね。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Cavallo impennato」

こちらは1970年の作品で、日本語にすると「舞い上がる馬」です。馬は何度も出てくるモチーフですが、競馬好きの私から観るとちょっと不自然に見えますw 足と体のバランスが妙というか…。躍動感は感じられますね。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Le maschere」

こちらも1970年の作品で、日本語にすると「仮面」です。マネキンのような人物も頻出のモチーフで、やや不気味ながら何かの物語性を感じさせます。シュルレアリストのマグリットも人物に見立てたマケットをよく描いていて、デ・キリコからの影響が伺えますね。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Offerta a Giove」

こちらは1971年の作品で、日本語タイトルは「ユピテルへの奉納」です。山の上にいるのがユピテルで、マネキンがマネキンの子を差し出しているように見えます。いずれもよく出てくるモチーフで、物語のいち場面のような構成となっています。マネキンの無機質さと神話っぽさのミスマッチが怖くて面白い
ジョルジョ・デ・キリコ 「Guerrieri di Maratona」

こちらも1971年の作品で、日本語タイトルは「マラトンの戦士たち」です。兜をかぶった戦士と建物やドアが混ざりあったような奇妙な姿で、ちょっとキュビスム的な多面性もあるように思えます。海も頻出のモチーフですね
ジョルジョ・デ・キリコ 「Tiempo del sole」

こちらは1971年の作品で、日本語タイトルは「太陽の寺院」です。手前に太陽が反転したような影があり、コンセントみたいなものもあります。まるで照明のような感じで、地平線で対になってるのが面白い。
この頃、この太陽がお気に入りだったようで、先程の「ユピテルへの奉納」でも似たようなものが描かれています。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Piazza d'italia con sole spento」

こちらも1971年の作品で、日本語タイトルは「燃えつきた太陽のあるイタリア広場、神秘的な広場」です。さっきの作品とそっくりw 同じアイディアや同じ作品を何枚も量産したので、有り難みが薄くなってしまっているようにも思えます。
自己模倣やコピーを繰り返すのはアンディ・ウォーホルに通じる…と考える人もいるようです。しかし意味の希釈化や大量消費と結びつけて定義付けした訳じゃないので、そうした評価はかなり好意的な捉え方じゃないかな。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Bagni misteriosi, arrivo dalla passeggiata」

こちらは1971年の作品で、日本語タイトルは「神秘的な水浴場、散策からの到着」です。これも先程の「Ritorno d'Ebdomeros(エブドメロスの帰還)」とそっくりなのがわかると思います。建物の下だったのが外に出た感じw
ジョルジョ・デ・キリコ 「Il ritorno di Ulisse」

こちらは1973年の作品で、日本語タイトルは「オデュッセウスの帰還」です。部屋の中に膿が広がりオデュッセウスが舟に乗るという不思議な光景で、シュルレアリスムそのものに思えます。窓の外にも海が広がり奥行きも妙なのが逆に印象的です。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Antigone consolatrice」

こちらは1973年の作品で、日本語タイトルは「慰めのアンティゴネ」です。アンティゴネはオイディプス王の娘で 悲劇の物語の名前でもありますが、ここではマネキンとなっています。青空を背景に建物より大きく描かれていて、超然とした雰囲気を感じます。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Bagni misteriosi con anatra」

こちらは1973年の作品で、日本語タイトルは「鴨のいる神秘的な水浴場」となります。ちょっと不思議だけど、こういう露天風呂ありそうw どこか宇宙船のような感じもありますね。
ジョルジョ・デ・キリコ 「La mano di Giove e le nove Muse」

こちらは1975年の作品で、日本語タイトルは「ユピテルの手と9人のミューズたち」となります。ミューズはユピテルとムネモシュネーの間に生まれた9柱の美の女神たちのことで、美術館のミュージアムは彼女たちに由来します。空に出し抜けに現れる巨大な手の威圧感が凄いw 神話をモチーフにしつつシュールな絵となっているのは流石です。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Testa di animale misterioso」

こちらは1975年の作品で、日本語タイトルは「神秘的な動物の頭部」となります。迷宮に住むミノタウロスがモチーフと思われ、顔と体が迷宮でできています。ミノタウロスはシュルレアリストやピカソが好んだ主題で、野蛮性や変身、無意識などを表しています。ダブルイメージになっていて街にも牛にも見えますね。
ここからは制作年代が不明の作品となります。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Natura morta con pomodoretti rossi」

こちらは恐らくネオ・バロックの頃の作品で、日本語タイトルは「赤いトマトのある風景」です。濃い赤が目を引き、ツヤツヤして異様な存在感があります。形而上絵画とは明らかに方向性が違いますね。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Nudo Seduto con drappo rosa e giallo」

こちらも恐らくネオ・バロックの頃で、日本語タイトルは「赤と黄色の布をつけた座る裸婦」です。これは落ち着いた色彩で魅力的な女性像となっています。背景が海なのは形而上絵画の時代と同じというのが面白い。古典回帰はルーベンスなどに影響を受けたと言われていますが、あまりそれは感じないかな。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Testa di cavallo bianco」

こちらも恐らくネオ・バロックの頃で、日本語タイトルは「白馬の頭部」となります。とにかく濃い!w 濃密過ぎてちょっと不穏に感じられるくらいです。この頃は馬をよく描いていますが、これが最も気合が入った作品に思えます。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Piazza d'italia con statua」

こちらは恐らく形而上絵画に戻った頃の作品で、日本語タイトルは「彫像のあるイタリア広場」となります。割と初期の雰囲気があり、様々な要素をそぎ落として平面的にした結果、夢の中のような光景となっているように思えます。赤い塔や彫像もよく出てきますね。
デ・キリコは絵画だけでなく立体作品も作っていました。いずれも年代不明となります。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Il consolatore」

こちらは形而上絵画に出てくるマネキンを彫刻にしたような作品。神話風の衣装を着ていて、先程の「Antigone consolatrice(慰めのアンティゴネ)」によく似ています。立体になると遠近感の破綻などはないけど、マネキン自体にシュールさを感じます。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Manichini coloniali」

こちらの日本語タイトルは「植民地のマネキン」となります。これも先程の作品と似てるかな。異国風の服を着ているのが植民地ってことでしょうか。
ジョルジョ・デ・キリコ 「Il Minotauro pentito」

こちらの日本語タイトルは「後悔するミノタウロス」となります。神殿を背景に佇むミノタウロスですが、意外とスリムで知的な雰囲気かもw
ということで、今日は質より量となった感じではありますがデ・キリコの迷走ぶりも分かるのではないかと思います。知名度の割には個展は10年単位に1度くらいとなっていて、日本で観る機会は稀です。しかしシュルレアリスムに影響を与えたのは紛れもない実績なので、シュルレアリスム好きの方は知っておきたい画家だと思います
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