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《三沢厚彦》 作者別紹介

今日は作者別紹介で、着色した木彫りの動物像で人気を博す現代アーティストの三沢厚彦 氏を取り上げます。三沢厚彦 氏は1990年代から活動されていて、一時は母校の講師などでそれほど多くの個展を行わない時期がありましたが、2000年頃から動物をモチーフにしたシリーズを制作するようになり、2000年代半ば以降からは各地の美術館で展覧会が開かれるほどの人気となりました。その作風は素朴さと親しみを感じさせるもので、大人のみならず子供も楽しめる造形となっています。 今日も過去の展示で撮った写真とともにご紹介していこうと思います。


三沢厚彦 氏は1961年の京都生まれで、子供の頃から彫刻家を目指し、美術高校を経て東京藝術大学美術学部彫刻科に入学し1987年に卒業しました。1989年に東京藝術大学大学院 美術研究科 修士課程彫刻専攻を修了し、1995年頃には個展を開いていたようで、1997年には母校の東京藝術大学美術学部彫刻科で非常勤講師を務め、同様に武蔵野美術大学造形学部彫刻学科でも非常勤講師を務めていました。(この頃はちょっと個展少なめ) そして2000年頃から「ANIMALS(アニマルズ)」という動物を等身大に表現するシリーズを作り始め、2001年には第20回平櫛田中賞を受賞し、翌年には『三沢厚彦 アニマルズ』(求龍堂)を刊行するなど人気が高まっていきました。日本各地の美術館で展覧会が開かれ、2006年からは先述の武蔵野美術大学で客員教授、2011年からは特任教授となるなど着実にキャリアを積み上げられています。

今日は正確な名称および制作年代が分からない作品ばかりなので、私の感想のみとなります。

こちらは木彫りのシロクマ。
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クスノキを木彫りし着色したもので、独特の表情と量感ある身体の表現が特徴的です。可愛らしくてちょっと素朴

彫刻の中には木だけでなく粘土の作品もあるのですが、ちょっと写真がありませんでした。木彫りする前に粘土で構想してるのかも??

こちらはユニコーン
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本物の馬ほどではないですが、大型の像で立派です。どの動物でも一目で三沢氏の作品と分かる個性があります。ピカソの新古典主義の時代のような力強い雰囲気かな。

想像上の生物も制作されているようで、聖獣の麒麟やペガサスなども観たことがあります。実在の動物と共に並んでいると想像上の動物も同じ作風なので違和感がなく、実在していそうに思えてきます。

こちらは山羊
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先程のユニコーンにちょっと似てますね。このちょっとほのぼのするテイストが子供から大人まで人気の理由かもしれません。

三沢厚彦 氏は木彫りの動物の作品が有名ですが、それだけでなく様々な生活用品や廃品のようなものを使った作品などもあります。ちょっと縄文土器を思わせる作品なんかもあったり。また、絵画作品も手掛けています。

こちらが絵画作品。
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彫刻を絵画にしたような感じで、やや平坦で量感が減っているようにも思えるかな。彫り跡がマチエールになったような表現なので彫刻と共通する部分の方が多いように感じます。

三沢厚彦 氏は2005年には第15回タカシマヤ美術賞を受賞、2007年には第34回長野市野外彫刻賞を受賞しています。その頃から展覧会も増えて一気にブレイクした感じかな。

こちらは見落としそうな位小さいリス。
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どういうわけか、動物たちはよく手を前に出すポーズを取っているような気がしますw 目も共通している感じがするかな。

こちらは白ウサギ。
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ピンクの長い耳がキュート。この着色も独特の優しく素朴な雰囲気の要因に思えます。

三沢厚彦 氏は今では毎年のように各地で展覧会が開催されていて、私は2回(2014年の岩手県立美術館と2018年の横須賀美術館)観たことがあります。2017年には渋谷の渋谷区立松濤美術館、2020年には大阪の あべのハルカス美術館で個展が開催されているので、認知度も高いのでは?

こちらもウサギ。
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色違いでポーズや形は先程の白ウサギと似ています。柄のせいか表情が違うように思えて面白い。

展覧会に行くと単に彫像が並んでいるだけでなく、美術館のあちこちにいたり森のような部屋が作られていたりと、演出もワクワクするようなものとなっています。

最後に熊。
DSC01271.jpg
野外に展示されると一層に生き生きして観えます。そこまでリアルじゃないんだけど、生命感があるんですよね。

ということで、動物のシリーズが特に人気となっています。素朴さと親しみがあり馴染みやすいと思いますので、機会があったら是非一度 展覧会で観て頂きたいアーティストです。
 参考記事:三沢厚彦 ANIMALS IN YOKOSUKA (横須賀美術館)
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