《チョコレート》 テーマ別紹介
今日はテーマ別紹介で、チョコレートを取り上げます。チョコレートはカカオを原料とするお菓子ですが、その歴史は古く、B.C.2000年頃からカカオはマヤ地域で飲み物として飲用されはじめ、15世紀アステカでは流通通貨になるほど珍重されました。その後スペインによる南米征服によりヨーロッパへと伝わり、様々な発明を経て工業化されていきました。しかしカカオは非常にデリケートな植物でその栽培には多くの労力がかかる上、熱帯雨林の減少と密接に関係しています。貧困問題も引き起こしているなど、美味しいだけでは済まされない現実もあります。今日はそうしたチョコレートについて2013年の国立科学博物館のチョコレート展を振り返る形でご紹介しようと思います。
参考記事:
チョコレート展 感想前編(国立科学博物館)
チョコレート展 感想後編(国立科学博物館)
チョコレートの原材料はカカオであるのは有名ですが、カカオはこの写真のように「幹生果」という幹に直接 実がなる変わった木です。学名は「デオブロマ(神様の食べ物)」です。

1年間に何千もの花をつけますが、実を結ぶのはわずかなのだとか。また、寒さと乾燥に弱く、最低気温が16度を下回ったり 年間雨量が1000mm未満の土地ではよく育たないそうです。さらに直射日光にも弱いし、アーバスキュラー菌根菌という菌も必要だそうです。…そんな気難しくて貴重な植物の実をよく世界中の人が食べているものだと驚きました。 1990年代前半には天敵の菌によって引き起こされる天狗巣病がブラジルで猛威をふるい、世界2位だった生産量が1/4にまで落ち込み長く尾を引きました。めちゃくちゃデリケートな植物なんですね。
こちらはカカオの実(乾燥させて樹脂を塗ったもの)。

年間6000もの花を咲かせるうち、実ができるのは1~2%、しかも花の命はわずか2日! 受粉には「ヌカカ」や「タマバエ」といった虫が体に花粉をくっつけて雌しべに運んでくれる必要があるので、こうした虫の存在も不可欠のようです。ちなみにヌカカは虫眼鏡でみてもよく分からないくらい小さい虫です。
こちらは様々な種類のカカオ。DNAを調べるとと10のグループに分けられ、そのルーツは南アメリカの北部とする説が有力となってきているようです。

チョコレートのなめらかな口当たりは種子に含まれる脂肪のおかげらしいで、この脂肪が昔は中々厄介な面もあったようです(詳しくは後述) また、カカオにはテオブロミンという苦味の元の成分があり、この苦味のために動物は種子を食べないのでカカオが次の世代を残せました。
こちらはカカオを作る道具類。

カカオは年に2回取れ、収穫が多く良質なカカオが取れる時期をメインクロップ、収穫が落ち小ぶりな時期をミッドクロップと呼びます。
収穫されたカカオは実を割り、果肉ごと取り出して1週間ほど発酵されます。この発酵の善し悪しがチョコレートの風味を決定するらしく、バナナの葉で包むような方法と木の箱に入れてバナナの葉で覆う方法があるようです。発酵してくるとアルコールに分解され、お酒のような良い香りになり さらにそのアルコールを栄養源とする酢酸菌が働きだすと、50度以上も熱を発することもあるのだとか。
発酵が終わると今度は輸出中にカビが生えないよう、1週間ほど乾燥させるのですが、天候が変りやすい熱帯地域では中々大変なようで、シートをかけたり機械で乾燥させることもあるそうです。しかし天日で乾燥させるのが一番です。
こうして生産されたカカオは買い付け業者によって等級をつけられ出荷されます。多くのカカオ農家の収入はカカオに依存しているため、病気や天候不順で打撃を受けやすく、品種改良を行ったり、ナッツやコショウなどを混植させて収入の安定化を図る取り組みも進められています。ちなみに世界で最もカカオを輸出している国はコートジボワールの1,079,273トン(※)で、ついでガーナ、インドネシアと続きます。一方、最も輸入しているのはオランダで、805,516トン(※)も輸入したようです。日本は47,818トンなので、オランダは桁違いに輸入していることが分かります。(というか意外と日本は少ない) また、日本は輸出世界一のコートジボワールからの輸入は少なくて、ほとんどガーナに依存しています。
※いずれも2010年/10月~2011年/9月の1年間
これはチョコレート工場を再現したような展示。ここからチョコレートの制作工程をご紹介。

まずカカオが工場に着くと豆と異物をより分ける工程を行い、その次に「風選(ふうせん ウィノーイング)という風で実と皮を分ける工程となります。
そしてその次が「焙炒(ばいしょう ロースティング)」という工程で、これはその再現展示。

これはカカオニブの5~6%の水分を120~160度の熱風で炒る作業で、1~2%に減らします。これによって殺菌も行っているようです。
この後、磨砕(まさい グライディング)という工程があり、ロールで脂肪分をすり潰します。これによってココアバターの中にカカオ粒子が分散しているようなドロドロの状態になります。
その次からココアとチョコレートの工程が2つに分かれるのですが、まずはココアの工程について。ココアはチョコレートと同じくカカオ豆から出来ているのですが、カカオマスは脂肪分が多すぎて飲みやすくないため、「バタープレス」という機械で「圧搾(プレッシング)」を行います。これによって円盤状のかたまりのココアケーキと脂肪のココアバターに分けられます。
これがココアケーキ。これをさらに粉砕し、冷却するとココアの粉末(ココアパウダー)になります。

オランダのバンホーテンはカカオマスに炭酸カリウムなどのアルカリ塩を加えるとまろやかで飲みやすくなるのを発見し、ぞれは今でもココアを作る際に行われているようです。
このココアケーキはココアになりますが、先ほどご紹介した圧搾で出来たもう一方のココアバターはこの後のチョコレート製造の原料として使われます。
続いてはチョコレートの製造工程です。摩砕(グライディング)の工程の後、カカオマス、砂糖、ココア・バター、乳製品、バニラと共に混ぜ合わせる「混合(ミキシング)」という工程に入ります。チョコレートの種類や用途によって混ぜるものや豆のブレンドが変わるそうで、味に大きく影響する工程です。
混合された生地はまだざらつきがあるらしく、続いて「微粒化(リファイニング)」という滑らかにするための工程に進みます。ロールにかけると0.01~0.3ミリの大きさに調整できるようですが、この粒の大きさは国によって好みが異なるようで、日本では欧米よりも細かいものが好まれるそうです。
続いては「精錬(コンチング)」という香りと風味を出す工程です。微粒化されたチョコレートはまだバサバサしているのですが、この工程で粘り気が出てきます。練っているうちに熱も出てペースト状になり、そこにココアバターを加えて更に混ぜ合わせると滑らかなチョコレートになるそうです。このコンチングの温度と時間はメーカーによって異なるらしく、溶けた時に滑らかな口当たりになるために味において重要な工程です。
これはコンチングの機械。かなりトロトロになっています。当時、この機械の近くにいくとチョコレートの匂いがしましたw

これはコンチングの工程が発明された当時のコンチェ(コンチングの機械)に近い動きをするとのことでした。
続いては「調温(テンパリング)」という工程です。温度を調整してココアバターを安定した結晶にするための工程で、これによってパリっとした食感や口どけ、指で触っても溶けなくなる 等の効果が出てきます。しかしココアバターは気まぐれな性質で、融点が異なる6種類もの結晶があるそうで、その中でも「Ⅴ型」という融点が33度の安定した結晶にする必要があります。
これはそのテンパリングを体験する機械。50度→25度→30度という3つのゾーンに分かれていて、中はちょっとずつ温度が違っていました。

温度が3つに分かれているのは、Ⅴ型の結晶を作るためで、まず50度前後に加熱してすべての結晶を溶かし、続いて25~26度に冷却して融点が27度のⅣ型の結晶にします。そして最後に30~31度にあげてⅣ型より融点の高い(Ⅵ型よりは融点が低い)結晶を作ります。温度を上げて下げて上げるという複雑な温度調整で手間がかかりますw
チョコレートが出来ると、最後は型に入れる「充填」を行い「冷却」し、「型抜き」をして「検査・包装」されます。

そしてようやく完成! ここまで一体どれだけの工程があったのか…。チョコレートってめちゃくちゃデリケートで手が掛かる食べ物なんですね。
ちなみにチョコレートが古くなると白く変色します。これは「ブルーム」という現象で、食べても害はないものの口当たりや風味は失われてしまいます。これにはいくつか原因があるのですが、一度溶けたのを冷やしすことで起きる「ファットブルーム」や、水滴がついてそこに砂糖が溶け 水分が蒸発して砂糖が残る「シュガーブルーム」などが挙げられます。
また、チョコレートの口どけの良さはココアバターの融点にあるようで、人肌くらいの35度になると完全に液体となるようです。これだけ人間の体温に近い温度で溶ける天然の脂質は他にないそうですが、パーム油やシアバターを代用脂として使うことも許可されているようです。この代用脂で融点を変え、日本では高温多湿の夏は高めの融点、低温乾燥の冬は低い融点に調整しているようです。と言われても全く気づきませんがw
こちらはチョコレートの種類について。上から順にビターチョコレート、ミルクチョコレート、ホワイトチョコレートです。

ビターはカカオマスが40%以上で、乳製品がほとんど入っていないので苦味があるのが特徴です。恐らく一番よく食べられているのはミルクチョコレートで、これには乳製品が使われています。最後のホワイトチョコレートはカカオマスを使っていないのですが、砂糖や乳製品とともにココアバターが使われているのでれっきとしたチョコレートの仲間です。
最近ではカカオは健康に良いとされていて、フラボノイドという抗酸化能力が高いポリフェノールや、テオブロミンという高血圧予防剤・血管拡張剤・利尿剤にも使われる成分などが含まれています。活性酸素を消去したり悪玉コレステロールの酸化を抑制するので動脈硬化の予防や血圧降下が期待できるようです。また、ココアも脳の老化や脳卒中、認知症のような疾患に良い影響がある可能性があり、まさに神様の食べ物です。
続いてはチョコレートの歴史についてです。

カカオはB.C.2000年頃からマヤ地域で飲み物として飲用されはじめ、200~600年頃に交易によって中南米に広まり、1400年頃にアステカ帝国でカカオの飲用が広がったようです。マヤではカカオを飲む際に唐辛子なども入れていたようです。…あまり美味しくはなさそうですw また、15世紀アステカではカカオは流通通貨としても使われたそうで、1粒でトマト1つ、20粒で雄の鶏1匹と引き換えにできたようです。大きさや硬さが便利だったから使われていたようですが、偽カカオが出回るほどだったのだとか。
そして1521年にスペインがアステカを征服すると、カカオはスペインに伝えられました。健康に良く、ヨーロッパの誰も知らなかった味が人々を夢中にさせ、スペインでは100年近く門外不出となったようです。しかしスペイン王フェリペ3世の王女アナがルイ13世に嫁ぐとフランスに伝わりヨーロッパ各国に伝わっていきます、するとカカオは不足するので、各国は支配下に置いた土地からもカカオが出荷させるようになり、ヨーロッパに広く供給されるようになりました。チョコレートのために何百万人もの労働力が必要で、カカオ作りはもっぱら先住民が奴隷として従事していたようです。
また、スペイン人がヨーロッパにカカオを伝えてまもなく、それに砂糖を加えることを思いついた人がいたそうです。地域によって様々な作り方があったようで、焙炒してバラやシナモン、アーモンドを加えるなど試行錯誤されたようです。
1600年代~1700年代のヨーロッパではコーヒーハウスやチョコレートハウスが軒を連ねました。

これはロンドンのコーヒーハウスの様子で、政治問題を議論したり賭け事をする場となっていたようです。
当時のヨーロッパでチョコレートを飲む際に重視されたのは「泡」だったそうで、その泡を立てるためにこうした道具が用いられました。この棒はモリーニョという道具です。

上のほうにあるのはチョコレートポットで、紅茶やコーヒーのポットと決定的に異なるのは、
・取っ手が必ず注ぎ口と直角になっている。
・蓋には開閉式の穴が開けられている(モリーニョを通してあわ立てるための穴)
となります。
こちらは各時代のチョコレートポットやチョコレートカップのコレクション。

古いものからつい数年前のものまで、様々な時代や国の品々です。
こちらは18世紀後半のオーストリアのカップ。

カップは「トレンブラーズタイプ(カップの底にくぼみがあるタイプ)」と「マンセリーナタイプ(カップを受ける部分に立ち襟がついているタイプ)」というのがあるようで、これは後者かな。
近代になるとチョコレートも工業化していきます。その過程で何人かのチョコレートに関する発明家が登場しました。
まずクンラート・バンホーテンというオランダの人物がココアとココアバターの発明をしました。それまでお湯に溶かしたカカオは脂肪のため油っぽく、美味しいものではなかったようですが、カカオ豆からできるカカオマスの脂分を減らし、粉末状にしたココアパウダーを発明することに成功しました。これによって後に固形チョコレートが可能となり、さらにアルカリ溶液を混ぜることでマイルドな香りとブラウンの色合いとなったそうです。
これがバンホーテンのココア缶。

ここから味がよくなっていったんですね。
さらにその後スイスのフランソワ・ルイ・カイエによっていた板チョコレートが発売され、同じくスイスのダニエル・ピーターが粉末ミルク混ぜたミルクチョコレートを発明します。ダニエル・ピーターの発明にはアンリ・ネスレ(ネスレ社の始祖)の助けがあり、やがてダニエル・ピーターとフランソワ・ルイ・カイエの会社は合併され、ネスレミルクチョコレートを製造するようになりました。現在でもネスレからカイエブランドの板チョコは発売されているのだとか。
他にも口溶けをよくする精錬(コンチング)の設備を発明したスイスのルドルフ・リンツ(リンツ社の始祖)や、粘度を下げて流動性を良くすることに成功したヘルマン・ボールマンなどもいて、スイスはこれらの技術によって製造技術と売上で世界トップになっていきました。
一方、イギリスのチョコレート産業はフライ、キャドバリーといった実業家がスイスに学んで発展させ、アメリカではミルトンハーシーという人が世界最大のチョコレート工場を作りました。こうしてチョコレートは美味しさが増し工業化が進みました。
こちらは欧米のチョコレートのヴィンテージコレクション。20世紀前半に欧米で発売されたケースです。

ちょっとレトロなデザインがなんとも良い感じ。他にもポスターなど時代を感じさせるものが並んでいます。
一方、日本のチョコレートはというと、1797年に長崎の遊女が「しょくらあと」を貰い受けたという記録があるそうで、これが日本で最初のチョコレートのようです。その後、明治時代に入ると1873年に岩倉具視たちがパリ郊外のチョコレート工場を視察し、1878年にはチョコレートの新聞記事や広告も続々と出てきたようです。大正時代には森永製菓や明治製菓がチョコレート工場を設備し大量生産を始めるのですが、1937年にカカオ豆に輸入制限令が発令され、1940年には薬用を除き輸入が停止したようです。戦後になると米軍放出のチョコレートや代用のグルチョコというものが出回り、1951年以降にはカカオ豆が輸入され始め、チョコレートの生産が発展していきました。バレンタインにチョコレートを贈る風習は日本のメーカーが仕掛けた戦略だったりしますw
これは1915年の芥川製菓という会社のチョコレートの型。

欧米では鉄を使いますが、日本では入手困難だったので、木の彫刻に漆を塗っているそうです。
ここまで観てきた通り、チョコレートの原料はカカオですが、いまカカオの産地である熱帯雨林は失われつつあり、カカオの生産を拡大すれば森林の減少にも繋がりかねない事態です。また、カカオ農家の貧困の問題もあり、これに対して「世界カカオ財団」などは栽培や加工の指導を行ったり熱帯雨林の生態系保護に努めています。(最近はフェアトレードを謳うチョコも増えましたね)
チョコレートは昨今取り沙汰されるSDGsと密接な関係がありそうです。
ということで、美味しい反面で環境や貧富の格差といった難しい問題も垣間見えるのがチョコレートとなっています。甘いけど甘くない…。今後いつまでも食べられるか分かりませんね。
参考記事:
チョコレート展 感想前編(国立科学博物館)
チョコレート展 感想後編(国立科学博物館)
チョコレートの原材料はカカオであるのは有名ですが、カカオはこの写真のように「幹生果」という幹に直接 実がなる変わった木です。学名は「デオブロマ(神様の食べ物)」です。

1年間に何千もの花をつけますが、実を結ぶのはわずかなのだとか。また、寒さと乾燥に弱く、最低気温が16度を下回ったり 年間雨量が1000mm未満の土地ではよく育たないそうです。さらに直射日光にも弱いし、アーバスキュラー菌根菌という菌も必要だそうです。…そんな気難しくて貴重な植物の実をよく世界中の人が食べているものだと驚きました。 1990年代前半には天敵の菌によって引き起こされる天狗巣病がブラジルで猛威をふるい、世界2位だった生産量が1/4にまで落ち込み長く尾を引きました。めちゃくちゃデリケートな植物なんですね。
こちらはカカオの実(乾燥させて樹脂を塗ったもの)。

年間6000もの花を咲かせるうち、実ができるのは1~2%、しかも花の命はわずか2日! 受粉には「ヌカカ」や「タマバエ」といった虫が体に花粉をくっつけて雌しべに運んでくれる必要があるので、こうした虫の存在も不可欠のようです。ちなみにヌカカは虫眼鏡でみてもよく分からないくらい小さい虫です。
こちらは様々な種類のカカオ。DNAを調べるとと10のグループに分けられ、そのルーツは南アメリカの北部とする説が有力となってきているようです。

チョコレートのなめらかな口当たりは種子に含まれる脂肪のおかげらしいで、この脂肪が昔は中々厄介な面もあったようです(詳しくは後述) また、カカオにはテオブロミンという苦味の元の成分があり、この苦味のために動物は種子を食べないのでカカオが次の世代を残せました。
こちらはカカオを作る道具類。

カカオは年に2回取れ、収穫が多く良質なカカオが取れる時期をメインクロップ、収穫が落ち小ぶりな時期をミッドクロップと呼びます。
収穫されたカカオは実を割り、果肉ごと取り出して1週間ほど発酵されます。この発酵の善し悪しがチョコレートの風味を決定するらしく、バナナの葉で包むような方法と木の箱に入れてバナナの葉で覆う方法があるようです。発酵してくるとアルコールに分解され、お酒のような良い香りになり さらにそのアルコールを栄養源とする酢酸菌が働きだすと、50度以上も熱を発することもあるのだとか。
発酵が終わると今度は輸出中にカビが生えないよう、1週間ほど乾燥させるのですが、天候が変りやすい熱帯地域では中々大変なようで、シートをかけたり機械で乾燥させることもあるそうです。しかし天日で乾燥させるのが一番です。
こうして生産されたカカオは買い付け業者によって等級をつけられ出荷されます。多くのカカオ農家の収入はカカオに依存しているため、病気や天候不順で打撃を受けやすく、品種改良を行ったり、ナッツやコショウなどを混植させて収入の安定化を図る取り組みも進められています。ちなみに世界で最もカカオを輸出している国はコートジボワールの1,079,273トン(※)で、ついでガーナ、インドネシアと続きます。一方、最も輸入しているのはオランダで、805,516トン(※)も輸入したようです。日本は47,818トンなので、オランダは桁違いに輸入していることが分かります。(というか意外と日本は少ない) また、日本は輸出世界一のコートジボワールからの輸入は少なくて、ほとんどガーナに依存しています。
※いずれも2010年/10月~2011年/9月の1年間
これはチョコレート工場を再現したような展示。ここからチョコレートの制作工程をご紹介。

まずカカオが工場に着くと豆と異物をより分ける工程を行い、その次に「風選(ふうせん ウィノーイング)という風で実と皮を分ける工程となります。
そしてその次が「焙炒(ばいしょう ロースティング)」という工程で、これはその再現展示。

これはカカオニブの5~6%の水分を120~160度の熱風で炒る作業で、1~2%に減らします。これによって殺菌も行っているようです。
この後、磨砕(まさい グライディング)という工程があり、ロールで脂肪分をすり潰します。これによってココアバターの中にカカオ粒子が分散しているようなドロドロの状態になります。
その次からココアとチョコレートの工程が2つに分かれるのですが、まずはココアの工程について。ココアはチョコレートと同じくカカオ豆から出来ているのですが、カカオマスは脂肪分が多すぎて飲みやすくないため、「バタープレス」という機械で「圧搾(プレッシング)」を行います。これによって円盤状のかたまりのココアケーキと脂肪のココアバターに分けられます。
これがココアケーキ。これをさらに粉砕し、冷却するとココアの粉末(ココアパウダー)になります。

オランダのバンホーテンはカカオマスに炭酸カリウムなどのアルカリ塩を加えるとまろやかで飲みやすくなるのを発見し、ぞれは今でもココアを作る際に行われているようです。
このココアケーキはココアになりますが、先ほどご紹介した圧搾で出来たもう一方のココアバターはこの後のチョコレート製造の原料として使われます。
続いてはチョコレートの製造工程です。摩砕(グライディング)の工程の後、カカオマス、砂糖、ココア・バター、乳製品、バニラと共に混ぜ合わせる「混合(ミキシング)」という工程に入ります。チョコレートの種類や用途によって混ぜるものや豆のブレンドが変わるそうで、味に大きく影響する工程です。
混合された生地はまだざらつきがあるらしく、続いて「微粒化(リファイニング)」という滑らかにするための工程に進みます。ロールにかけると0.01~0.3ミリの大きさに調整できるようですが、この粒の大きさは国によって好みが異なるようで、日本では欧米よりも細かいものが好まれるそうです。
続いては「精錬(コンチング)」という香りと風味を出す工程です。微粒化されたチョコレートはまだバサバサしているのですが、この工程で粘り気が出てきます。練っているうちに熱も出てペースト状になり、そこにココアバターを加えて更に混ぜ合わせると滑らかなチョコレートになるそうです。このコンチングの温度と時間はメーカーによって異なるらしく、溶けた時に滑らかな口当たりになるために味において重要な工程です。
これはコンチングの機械。かなりトロトロになっています。当時、この機械の近くにいくとチョコレートの匂いがしましたw

これはコンチングの工程が発明された当時のコンチェ(コンチングの機械)に近い動きをするとのことでした。
続いては「調温(テンパリング)」という工程です。温度を調整してココアバターを安定した結晶にするための工程で、これによってパリっとした食感や口どけ、指で触っても溶けなくなる 等の効果が出てきます。しかしココアバターは気まぐれな性質で、融点が異なる6種類もの結晶があるそうで、その中でも「Ⅴ型」という融点が33度の安定した結晶にする必要があります。
これはそのテンパリングを体験する機械。50度→25度→30度という3つのゾーンに分かれていて、中はちょっとずつ温度が違っていました。

温度が3つに分かれているのは、Ⅴ型の結晶を作るためで、まず50度前後に加熱してすべての結晶を溶かし、続いて25~26度に冷却して融点が27度のⅣ型の結晶にします。そして最後に30~31度にあげてⅣ型より融点の高い(Ⅵ型よりは融点が低い)結晶を作ります。温度を上げて下げて上げるという複雑な温度調整で手間がかかりますw
チョコレートが出来ると、最後は型に入れる「充填」を行い「冷却」し、「型抜き」をして「検査・包装」されます。

そしてようやく完成! ここまで一体どれだけの工程があったのか…。チョコレートってめちゃくちゃデリケートで手が掛かる食べ物なんですね。
ちなみにチョコレートが古くなると白く変色します。これは「ブルーム」という現象で、食べても害はないものの口当たりや風味は失われてしまいます。これにはいくつか原因があるのですが、一度溶けたのを冷やしすことで起きる「ファットブルーム」や、水滴がついてそこに砂糖が溶け 水分が蒸発して砂糖が残る「シュガーブルーム」などが挙げられます。
また、チョコレートの口どけの良さはココアバターの融点にあるようで、人肌くらいの35度になると完全に液体となるようです。これだけ人間の体温に近い温度で溶ける天然の脂質は他にないそうですが、パーム油やシアバターを代用脂として使うことも許可されているようです。この代用脂で融点を変え、日本では高温多湿の夏は高めの融点、低温乾燥の冬は低い融点に調整しているようです。と言われても全く気づきませんがw
こちらはチョコレートの種類について。上から順にビターチョコレート、ミルクチョコレート、ホワイトチョコレートです。

ビターはカカオマスが40%以上で、乳製品がほとんど入っていないので苦味があるのが特徴です。恐らく一番よく食べられているのはミルクチョコレートで、これには乳製品が使われています。最後のホワイトチョコレートはカカオマスを使っていないのですが、砂糖や乳製品とともにココアバターが使われているのでれっきとしたチョコレートの仲間です。
最近ではカカオは健康に良いとされていて、フラボノイドという抗酸化能力が高いポリフェノールや、テオブロミンという高血圧予防剤・血管拡張剤・利尿剤にも使われる成分などが含まれています。活性酸素を消去したり悪玉コレステロールの酸化を抑制するので動脈硬化の予防や血圧降下が期待できるようです。また、ココアも脳の老化や脳卒中、認知症のような疾患に良い影響がある可能性があり、まさに神様の食べ物です。
続いてはチョコレートの歴史についてです。

カカオはB.C.2000年頃からマヤ地域で飲み物として飲用されはじめ、200~600年頃に交易によって中南米に広まり、1400年頃にアステカ帝国でカカオの飲用が広がったようです。マヤではカカオを飲む際に唐辛子なども入れていたようです。…あまり美味しくはなさそうですw また、15世紀アステカではカカオは流通通貨としても使われたそうで、1粒でトマト1つ、20粒で雄の鶏1匹と引き換えにできたようです。大きさや硬さが便利だったから使われていたようですが、偽カカオが出回るほどだったのだとか。
そして1521年にスペインがアステカを征服すると、カカオはスペインに伝えられました。健康に良く、ヨーロッパの誰も知らなかった味が人々を夢中にさせ、スペインでは100年近く門外不出となったようです。しかしスペイン王フェリペ3世の王女アナがルイ13世に嫁ぐとフランスに伝わりヨーロッパ各国に伝わっていきます、するとカカオは不足するので、各国は支配下に置いた土地からもカカオが出荷させるようになり、ヨーロッパに広く供給されるようになりました。チョコレートのために何百万人もの労働力が必要で、カカオ作りはもっぱら先住民が奴隷として従事していたようです。
また、スペイン人がヨーロッパにカカオを伝えてまもなく、それに砂糖を加えることを思いついた人がいたそうです。地域によって様々な作り方があったようで、焙炒してバラやシナモン、アーモンドを加えるなど試行錯誤されたようです。
1600年代~1700年代のヨーロッパではコーヒーハウスやチョコレートハウスが軒を連ねました。

これはロンドンのコーヒーハウスの様子で、政治問題を議論したり賭け事をする場となっていたようです。
当時のヨーロッパでチョコレートを飲む際に重視されたのは「泡」だったそうで、その泡を立てるためにこうした道具が用いられました。この棒はモリーニョという道具です。

上のほうにあるのはチョコレートポットで、紅茶やコーヒーのポットと決定的に異なるのは、
・取っ手が必ず注ぎ口と直角になっている。
・蓋には開閉式の穴が開けられている(モリーニョを通してあわ立てるための穴)
となります。
こちらは各時代のチョコレートポットやチョコレートカップのコレクション。


古いものからつい数年前のものまで、様々な時代や国の品々です。
こちらは18世紀後半のオーストリアのカップ。

カップは「トレンブラーズタイプ(カップの底にくぼみがあるタイプ)」と「マンセリーナタイプ(カップを受ける部分に立ち襟がついているタイプ)」というのがあるようで、これは後者かな。
近代になるとチョコレートも工業化していきます。その過程で何人かのチョコレートに関する発明家が登場しました。
まずクンラート・バンホーテンというオランダの人物がココアとココアバターの発明をしました。それまでお湯に溶かしたカカオは脂肪のため油っぽく、美味しいものではなかったようですが、カカオ豆からできるカカオマスの脂分を減らし、粉末状にしたココアパウダーを発明することに成功しました。これによって後に固形チョコレートが可能となり、さらにアルカリ溶液を混ぜることでマイルドな香りとブラウンの色合いとなったそうです。
これがバンホーテンのココア缶。

ここから味がよくなっていったんですね。
さらにその後スイスのフランソワ・ルイ・カイエによっていた板チョコレートが発売され、同じくスイスのダニエル・ピーターが粉末ミルク混ぜたミルクチョコレートを発明します。ダニエル・ピーターの発明にはアンリ・ネスレ(ネスレ社の始祖)の助けがあり、やがてダニエル・ピーターとフランソワ・ルイ・カイエの会社は合併され、ネスレミルクチョコレートを製造するようになりました。現在でもネスレからカイエブランドの板チョコは発売されているのだとか。
他にも口溶けをよくする精錬(コンチング)の設備を発明したスイスのルドルフ・リンツ(リンツ社の始祖)や、粘度を下げて流動性を良くすることに成功したヘルマン・ボールマンなどもいて、スイスはこれらの技術によって製造技術と売上で世界トップになっていきました。
一方、イギリスのチョコレート産業はフライ、キャドバリーといった実業家がスイスに学んで発展させ、アメリカではミルトンハーシーという人が世界最大のチョコレート工場を作りました。こうしてチョコレートは美味しさが増し工業化が進みました。
こちらは欧米のチョコレートのヴィンテージコレクション。20世紀前半に欧米で発売されたケースです。

ちょっとレトロなデザインがなんとも良い感じ。他にもポスターなど時代を感じさせるものが並んでいます。
一方、日本のチョコレートはというと、1797年に長崎の遊女が「しょくらあと」を貰い受けたという記録があるそうで、これが日本で最初のチョコレートのようです。その後、明治時代に入ると1873年に岩倉具視たちがパリ郊外のチョコレート工場を視察し、1878年にはチョコレートの新聞記事や広告も続々と出てきたようです。大正時代には森永製菓や明治製菓がチョコレート工場を設備し大量生産を始めるのですが、1937年にカカオ豆に輸入制限令が発令され、1940年には薬用を除き輸入が停止したようです。戦後になると米軍放出のチョコレートや代用のグルチョコというものが出回り、1951年以降にはカカオ豆が輸入され始め、チョコレートの生産が発展していきました。バレンタインにチョコレートを贈る風習は日本のメーカーが仕掛けた戦略だったりしますw
これは1915年の芥川製菓という会社のチョコレートの型。

欧米では鉄を使いますが、日本では入手困難だったので、木の彫刻に漆を塗っているそうです。
ここまで観てきた通り、チョコレートの原料はカカオですが、いまカカオの産地である熱帯雨林は失われつつあり、カカオの生産を拡大すれば森林の減少にも繋がりかねない事態です。また、カカオ農家の貧困の問題もあり、これに対して「世界カカオ財団」などは栽培や加工の指導を行ったり熱帯雨林の生態系保護に努めています。(最近はフェアトレードを謳うチョコも増えましたね)
チョコレートは昨今取り沙汰されるSDGsと密接な関係がありそうです。
ということで、美味しい反面で環境や貧富の格差といった難しい問題も垣間見えるのがチョコレートとなっています。甘いけど甘くない…。今後いつまでも食べられるか分かりませんね。
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プロフィール
Author:21世紀のxxx者
多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。
関東の方には休日のガイドやデートスポット探し、関東以外の方には東京観光のサイトとしてご覧頂ければと思います。
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