ゴッホ展──響きあう魂 ヘレーネとフィンセント (感想前編)【東京都美術館】
先月末頃に、平日に休暇を取って上野の東京都美術館で「ゴッホ展──響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」を観てきました。メモを多めに取ってきましたので前編・後編に分けてご紹介していこうと思います。

【展覧名】
ゴッホ展──響きあう魂 ヘレーネとフィンセント
【公式サイト】
https://gogh-2021.jp/
https://www.tobikan.jp/exhibition/2021_vangogh.html
【会場】東京都美術館
【最寄】上野駅
【会期】2021年9月18日(土)~12月12日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間00分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_4_⑤_満足
【感想】
事前予約制ということで予約サイトでカレンダーを見たら、土日は先々まで埋まっていたので有給を取って平日(木曜日)に行ってきました。こういうご時世なので展示が観られるだけ有り難いですが、人気の展示はしばらく難儀しそうです。中に入っても結構混んでいて、どこでも列を組んでいるような感じでした。会期が終わり頃になると予約が取れるかも怪しくなってくるので、観に行く方は早めに予約することをオススメします。
さて、この展示はフィンセント・ファン・ゴッホの世界最大の個人収集家であったヘレーネ・クレラー=ミュラーを通してゴッホを中心にクレラー・ミュラー美術館の所蔵品を紹介する内容となっています。ゴッホは絵画28点、素描・版画20点もあり、その他に著名な近代画家の作品が20点程度並んでいます。また、特別展示としてファン・ゴッホ美術館からも4点の出品があり、非常に充実した貴重な機会です。最初にヘレーネ・クレラー=ミュラーについてのコーナーがあり、その後にゴッホ以外のコレクションで、中盤以降はゴッホを時系列に紹介するような流れとなっています。詳しくは各章ごとに気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。
<1 芸術に魅せられて:ヘレーネ・クレラー=ミュラー、収集家、クレラー=ミュラー美術館の創立者>
まずは今回の展示の主役の1人であるヘレーネ・クレラー=ミュラーについてのコーナーです。ヘレーネ・クレラー=ミュラーは1869年のドイツ生まれで、19歳で海運業を営む夫のアンドレと結婚しました。美術教師のヘンク(ヘンドリクス ベトルス)・ブレマーの講義を受けたことで美術の世界への扉を開き、1907年から夫の支えのもと美術品の蒐集を始めます。ブレマーをアドバイザーとして雇い、1908年にはブレマーが高く評価していたゴッホの作品(「森のはずれ」)を初めて購入し、その後20年間に渡ってゴッホを集めています。1911年には命を落とすかもしれない手術を受けることになり、それを機にコレクションを共有する美術館を作ろうと決意します。そして蒐集開始から6年後にはコレクションを公開して展覧会に貸し出するようになりました。これによってゴッホの名声が高まったので、ヘレーネ・クレラー=ミュラーのコレクションがゴッホ人気の立役者と言っても過言ではありません。ゴッホのコレクションは270点も集め、初期から晩年に至るまでほぼ網羅しています。また、ゴッホ以外も11000点を超えるコレクションを築き、第一次世界大戦や世界恐慌、経営危機などの困難を乗り越えて69歳の時にクレラー=ミュラー美術館を設立しました。ゴッホの影響力の大きさを考えると、美術史をも変えたコレクターと言えそうです。
1 フローリス・フェルステル 「ヘレーネ・クレラー=ミュラーの肖像」 ★こちらで観られます
こちらはヘレーネ・クレラー=ミュラーを描いた斜め向きの肖像です。暗めの背景に暗めの服を着ていて、硬い表情で中年のように見えるかな。1910年作なので恐らく40歳頃だと思います。左側に向ける視線が強く、厳格な雰囲気を感じました。この隣にはブレマーの肖像もあり、そちらは痩せていてやや神経質そうに見えました。
1章の冒頭にゴッホ作品の購入価格がパネルで紹介されていました。最初は3点合わせて買ったようで先述の「森のはずれ」はf110 他は「枯れた4本のヒマワリ」がf4800、「食事休憩中の労働者」がf14で 合わせてf4924で現在の日本円換算にすると683万8619円となります。ほとんどヒマワリの代金なので、「森のはずれ」は15万円くらいかなw 今となっては格安にもほどがあるけど、全く無名だったらこんな値段では売れないので1908年時点でブレマーのように評価している人もいたんでしょうね。
<2 ヘレーネの愛した芸術家たち:写実主義からキュビスムまで >
続いてはゴッホ以外のコレクションのコーナーです。ヘレーネは西欧美術の流れに目を配り、18世紀以前の作品も集めていましたが とりわけ好んだのは19世紀半ばから1920年代の作品でした。しかしドイツ表現主義やフォーヴィスムは買っていないし、ブレマーの勧めなかった印象派もない(少ない)ようです。一方でルドンを熱心に集めたりモンドリアンを好むなど、ブレマーの言いなりではなく自分が共感を覚えたものを集めていたと思われます。ここにはそうしたヘレーネの美意識が反映された作品が並んでいました。
5 パウル・ヨセフ・コンスタンティン・ハブリエル 「それは遠くからやって来る」
こちらはヘレーネが初めて蒐集した作品で、ゴッホが初期に傾倒したオランダのハーグ派によるものです。田園地帯を走る汽車が向こうからやってくる様子が描かれ、周りには電柱が立ち並んでいます。水平線が低めで遠近感と奥行きが強く感じられ、曇ってるのでやや憂鬱さがあるかな。印象派よりも落ち着いた画風で、川辺で釣りをしている人の姿もあり長閑な雰囲気でした。
この近くにはゴッホが敬愛したミレーの作品などもありました
6 アンリ・ファンタン=ラトゥール 「静物(プリムローズ、洋梨、ザクロ)」 ★こちらで観られます
こちらは静物画の名手として知られるラトゥールによる真骨頂とも言える作品。写実的で陰影が深いのですが、ややぼんやりとした感じもあって柔らかい雰囲気と神秘的なものを感じます。背景が暗いので一層に色が響いているように思いました。ちなみにゴッホはラトゥールを絶賛していたのだとか。
印象派は無いって説明でしたが、この辺にはルノワールなどもありました。
9 ジョルジュ・スーラ 「ポール =アン= ベッサンの日曜日」 ★こちらで観られます
フランス国旗などをマストに掲げる船が停泊する港を描いた作品で、周りには建物や堤防なども描かれています。すべて小さい点で描いているのがスーラならではの特徴で、近くで見ると点描なのが分かるけど離れてみるとそれほど違和感はありません。青々とした空が爽やかで、一方で静謐な空気感がありました。
この隣には同じく点描を使った新印象主義の画家シニャックの作品もありました。シニャックとしては点が小さくてスーラに近いように思えたかな。新印象主義は結構豊富にコレクションしていたようです。
14 オディロン・ルドン 「キュクロプス」 ★こちらで観られます
ギリシャ神話の1つ目の巨人を描いた作品で、手前にはニンフのガラテアが岩山に身を隠すように腕を上げて横たわる裸婦として描かれています。巨人の目がギョロっとしていて虚ろで怖いw 全体的に色が多く くすんだ感じなので夢の中のような神秘性があるのがルドンの特徴だと思います。目もルドン頻出のモチーフです。
ヘレーネは最初ルドンは好みではなかったそうですが、次第に理解して多く集めました。この辺には他にベルギー20人会のアンソール、キュビスムのブラック、フアン・グリス、イタリアの未来派のジーノ・セヴェリーニなど幅広いジャンルの作品が並んでいました。
19 ピート・モンドリアン 「グリッドのあるコンポジション5:菱形、色彩のコンポジション」 ★こちらで観られます
こちらは正方形の画面を斜めに(菱形のように)した感じ展示されていて、長方形や正方形、斜め格子などを組み合わせた輪郭線と淡い色面で構成された抽象的な作品です。モンドリアンというと原色のイメージがあるけど中間色なのが面白い。印象派や新印象主義の色彩分割を極めていくとモンドリアンになっていきますw
<3 ファン・ゴッホを収集する>
1つ上の階から3章で、ここからはゴッホ作品が並んでいます。現在のクレラー=ミュラー美術館にはヘレーネの収集した作品のうち油彩83点、素描174点、版画3点が収蔵されています。世界最大のコレクションだけあって、大型のゴッホ展が行われるとだいたいクレラー=ミュラー美術館の名前を見ます。ここはそんな豊富なコレクションを時代ごとに節・項に分けて紹介していました。
参考記事:
ゴッホ展 感想前編(上野の森美術館)
ゴッホ展 感想後編(上野の森美術館)
ゴッホ展 巡りゆく日本の夢 (東京都美術館)
ゴッホ展 こうして私はゴッホになった 感想前編(国立新美術館)
ゴッホ展 こうして私はゴッホになった 感想後編(国立新美術館)
ゴッホ展 こうして私はゴッホになった 2回目感想前編(国立新美術館)
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メトロポリタン美術館展 大地、海、空-4000年の美への旅 感想後編(東京都美術館)
映画「ゴッホ~最期の手紙~」(ややネタバレあり)
映画「永遠の門 ゴッホの見た未来」(ややネタバレあり)
ゴッホゆかりの地めぐり 【南仏編 サン・レミ/アルル】
[3-1 素描家ファン・ゴッホ、オランダ時代]
まずこの節ではゴッホの画家としての始まりから紹介しています。ゴッホは初期にフランソワ・ミレーなどの素描の見本を模写し、人物画家を目指していました。1881年4月にエッテンに移ると、農作業や手仕事をする人物を描き始め、同年12月から暮らしたハーグでは都市風景や養老院の男女の人物素描に取り組みました。大工用の鉛筆やリトグラフ用のクレヨンなど様々な画材を試みながら次第に素描を習得し、1883年12月にニューネンに移ってからは油彩の準備習作として多くの人物素描を手掛けています。しかし1885年11月にオランダを去り1886年2月末からはパリで活動しています。
21 フィンセント・ファン・ゴッホ 「風車[デ・オラニエブーム] 、ドルドレヒト」
川沿いの風車を描いた作品で、写実的で割と丁寧に描かれています。解説によると、ハーグからエッテンへの帰り道で「描きたいと思う場所を列車の中から見つけたから」とこの地に立ち寄ったそうです。画家となる前にも書店員として数ヶ月過ごした町でもあるのだとか。描きたかっただけあって清々しい光景でした
この辺は写実的な作品が並びます。牧歌的だったり自然を描いたものが多く、バルビゾン派の影響かな。なお、ゴッホの初期の3年はほぼ素描のみとなっています。ゴッホは素描を種まきで油彩は収穫と言っていました。
26 フィンセント・ファン・ゴッホ 「読書する老人」
こちらはお気に入りのモデルだった老人を描いた作品で、隣にも同じモデルの肖像が並んでいました。この絵では養老院の老人が椅子に座って本を読んでいて、前かがみで膝の辺りで本を開いています。禿げ気味の頭に険しい表情で、やや窮屈というかバランスが妙な感じもするかな。まだ発展途上といった雰囲気の作品でした。
この辺からは人物素描が並んでいました。
28 フィンセント・ファン・ゴッホ 「防水帽を被った漁師の顔」
こちらはフードのような帽子をかぶった養老院の老人を描いた作品です。シワが克明に描かれ、目の力が強く意思の強そうな顔つきで、元は漁師だったのかな。この頃のゴッホは民衆の顔を描くことに熱心で、顔に刻まれたモデルの苦悩を写すように描いていたようです。モデルが老人なのもゴッホらしさを感じるポイントですね。
29 フィンセント・ファン・ゴッホ 「籠に腰掛けて嘆く女」
こちらは籠に座って両手で顔を抑えて絶望しているような女性を描いた作品です。背景は陰影が分かれていて一層に女性の存在感がましています。ゴッホは嘆く人もよく描いていて、「帰る家を無くし保護を失った時 女性は死ぬ」というジュール・ミシュレの『女』の影響を強く受けていたようです。こちらは感情がダイレクトに伝わってくるようでした。
34 フィンセント・ファン・ゴッホ 「ジャガイモを食べる人々」
↓これは以前の展示のポスターを撮ったものです。

自信作の油彩作品をリトグラフにしたもので、これを友人のアントン・ファン・ラッパルトに送ったところ「真剣に描いたとは思えない ~中略~ 上辺だけで動きを勉強していない。芸術を横柄に扱うな」と酷評されてしまいました。ゴッホとしてはその手で土を掘ったことを強調したかったようで、手仕事の尊さを訴えているようです。貧しく慎ましい雰囲気が出てるけどちょっと動きがぎこちない感じで、お互いに無関心なようにも見えます。
この辺には農作業する人の版画などもありました。
[3-2 画家ファン・ゴッホ、オランダ時代]
続いての節は油彩初期の作品のコーナーです。ゴッホが初めて油彩を描いたのは1881年10月~11月にかけてで、義理の従兄弟で画家のアントン・マウフェ(アントン・モーヴ)から指導を受けた時でした。様々な材質を描き分ける訓練として静物を制作しています。そして、1883年12月にニューネンに移り住むと本格的に油彩に着手しました。織工を描き始め、バルビゾン派やハーグ派を手本に暗い色調で描いていたのですが、1885年9月にモデルとなった女性を妊娠させたと誤解を受け、モデルをとることができなくなり静物を描きました。そのすぐ後の11月29日にニューネンを去っています。
41 フィンセント・ファン・ゴッホ 「麦わら帽子のある静物」 ★こちらで観られます
こちらが最初の油彩でマウフェの指導を受けて描いた静物です。麦わら帽子、パイプ、陶器の壺、布、瓶など確かに様々な材質のものを並べていて、手前に光が当たり奥が暗い感じになるなど陰影もしっかりと表現されています。質感も豊かで初めての油彩とは思えないほどの出来栄えでした。
42 フィンセント・ファン・ゴッホ 「森のはずれ」 ★こちらで観られます
こちらは1章でご紹介したヘレーネが買った最初のゴッホ作品で日本初公開です。曲がりくねった道とその両脇の背の高いひょろ長の木々を描いているのですが、暗くてタッチも粗目で 地味な印象ではありますw 写実的で人気のあるゴッホの晩年とはだいぶ画風も違っているので、これを最初に買って よくゴッホの魅力に気づいたな…と妙に感心してしまいましたw
45 フィンセント・ファン・ゴッホ 「白い帽子を被った女の顔」 ★こちらで観られます
暗い背景に地黒の女性の顔が描かれた作品です。お世辞にも美人ではないのですが、ゴッホは醜いモデルを選んでいると言われるほど人生が刻まれているような顔のモデルを探して描いていました。この作品ではドラクロワの色彩理論を試みていて、顔に使われた赤と周りの緑が対照的に使われています。それでも重く暗い色調で農婦の苦労が滲み出ているようでした。
この辺には鳥の巣を描いた作品もありました。子供に小遣いを渡して収集して描いたのだとか。
ということで、長くなってきたので今日はここまでにしておきます。一般的に知られるゴッホはパリ以降のフランス時代なので、ここまでは暗くて重い雰囲気の作品が中心となっています。後半は目玉作品が目白押しでしたので、次回は最後までご紹介の予定です。
→ 後編はこちら


【展覧名】
ゴッホ展──響きあう魂 ヘレーネとフィンセント
【公式サイト】
https://gogh-2021.jp/
https://www.tobikan.jp/exhibition/2021_vangogh.html
【会場】東京都美術館
【最寄】上野駅
【会期】2021年9月18日(土)~12月12日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間00分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_4_⑤_満足
【感想】
事前予約制ということで予約サイトでカレンダーを見たら、土日は先々まで埋まっていたので有給を取って平日(木曜日)に行ってきました。こういうご時世なので展示が観られるだけ有り難いですが、人気の展示はしばらく難儀しそうです。中に入っても結構混んでいて、どこでも列を組んでいるような感じでした。会期が終わり頃になると予約が取れるかも怪しくなってくるので、観に行く方は早めに予約することをオススメします。
さて、この展示はフィンセント・ファン・ゴッホの世界最大の個人収集家であったヘレーネ・クレラー=ミュラーを通してゴッホを中心にクレラー・ミュラー美術館の所蔵品を紹介する内容となっています。ゴッホは絵画28点、素描・版画20点もあり、その他に著名な近代画家の作品が20点程度並んでいます。また、特別展示としてファン・ゴッホ美術館からも4点の出品があり、非常に充実した貴重な機会です。最初にヘレーネ・クレラー=ミュラーについてのコーナーがあり、その後にゴッホ以外のコレクションで、中盤以降はゴッホを時系列に紹介するような流れとなっています。詳しくは各章ごとに気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。
<1 芸術に魅せられて:ヘレーネ・クレラー=ミュラー、収集家、クレラー=ミュラー美術館の創立者>
まずは今回の展示の主役の1人であるヘレーネ・クレラー=ミュラーについてのコーナーです。ヘレーネ・クレラー=ミュラーは1869年のドイツ生まれで、19歳で海運業を営む夫のアンドレと結婚しました。美術教師のヘンク(ヘンドリクス ベトルス)・ブレマーの講義を受けたことで美術の世界への扉を開き、1907年から夫の支えのもと美術品の蒐集を始めます。ブレマーをアドバイザーとして雇い、1908年にはブレマーが高く評価していたゴッホの作品(「森のはずれ」)を初めて購入し、その後20年間に渡ってゴッホを集めています。1911年には命を落とすかもしれない手術を受けることになり、それを機にコレクションを共有する美術館を作ろうと決意します。そして蒐集開始から6年後にはコレクションを公開して展覧会に貸し出するようになりました。これによってゴッホの名声が高まったので、ヘレーネ・クレラー=ミュラーのコレクションがゴッホ人気の立役者と言っても過言ではありません。ゴッホのコレクションは270点も集め、初期から晩年に至るまでほぼ網羅しています。また、ゴッホ以外も11000点を超えるコレクションを築き、第一次世界大戦や世界恐慌、経営危機などの困難を乗り越えて69歳の時にクレラー=ミュラー美術館を設立しました。ゴッホの影響力の大きさを考えると、美術史をも変えたコレクターと言えそうです。
1 フローリス・フェルステル 「ヘレーネ・クレラー=ミュラーの肖像」 ★こちらで観られます
こちらはヘレーネ・クレラー=ミュラーを描いた斜め向きの肖像です。暗めの背景に暗めの服を着ていて、硬い表情で中年のように見えるかな。1910年作なので恐らく40歳頃だと思います。左側に向ける視線が強く、厳格な雰囲気を感じました。この隣にはブレマーの肖像もあり、そちらは痩せていてやや神経質そうに見えました。
1章の冒頭にゴッホ作品の購入価格がパネルで紹介されていました。最初は3点合わせて買ったようで先述の「森のはずれ」はf110 他は「枯れた4本のヒマワリ」がf4800、「食事休憩中の労働者」がf14で 合わせてf4924で現在の日本円換算にすると683万8619円となります。ほとんどヒマワリの代金なので、「森のはずれ」は15万円くらいかなw 今となっては格安にもほどがあるけど、全く無名だったらこんな値段では売れないので1908年時点でブレマーのように評価している人もいたんでしょうね。
<2 ヘレーネの愛した芸術家たち:写実主義からキュビスムまで >
続いてはゴッホ以外のコレクションのコーナーです。ヘレーネは西欧美術の流れに目を配り、18世紀以前の作品も集めていましたが とりわけ好んだのは19世紀半ばから1920年代の作品でした。しかしドイツ表現主義やフォーヴィスムは買っていないし、ブレマーの勧めなかった印象派もない(少ない)ようです。一方でルドンを熱心に集めたりモンドリアンを好むなど、ブレマーの言いなりではなく自分が共感を覚えたものを集めていたと思われます。ここにはそうしたヘレーネの美意識が反映された作品が並んでいました。
5 パウル・ヨセフ・コンスタンティン・ハブリエル 「それは遠くからやって来る」
こちらはヘレーネが初めて蒐集した作品で、ゴッホが初期に傾倒したオランダのハーグ派によるものです。田園地帯を走る汽車が向こうからやってくる様子が描かれ、周りには電柱が立ち並んでいます。水平線が低めで遠近感と奥行きが強く感じられ、曇ってるのでやや憂鬱さがあるかな。印象派よりも落ち着いた画風で、川辺で釣りをしている人の姿もあり長閑な雰囲気でした。
この近くにはゴッホが敬愛したミレーの作品などもありました
6 アンリ・ファンタン=ラトゥール 「静物(プリムローズ、洋梨、ザクロ)」 ★こちらで観られます
こちらは静物画の名手として知られるラトゥールによる真骨頂とも言える作品。写実的で陰影が深いのですが、ややぼんやりとした感じもあって柔らかい雰囲気と神秘的なものを感じます。背景が暗いので一層に色が響いているように思いました。ちなみにゴッホはラトゥールを絶賛していたのだとか。
印象派は無いって説明でしたが、この辺にはルノワールなどもありました。
9 ジョルジュ・スーラ 「ポール =アン= ベッサンの日曜日」 ★こちらで観られます
フランス国旗などをマストに掲げる船が停泊する港を描いた作品で、周りには建物や堤防なども描かれています。すべて小さい点で描いているのがスーラならではの特徴で、近くで見ると点描なのが分かるけど離れてみるとそれほど違和感はありません。青々とした空が爽やかで、一方で静謐な空気感がありました。
この隣には同じく点描を使った新印象主義の画家シニャックの作品もありました。シニャックとしては点が小さくてスーラに近いように思えたかな。新印象主義は結構豊富にコレクションしていたようです。
14 オディロン・ルドン 「キュクロプス」 ★こちらで観られます
ギリシャ神話の1つ目の巨人を描いた作品で、手前にはニンフのガラテアが岩山に身を隠すように腕を上げて横たわる裸婦として描かれています。巨人の目がギョロっとしていて虚ろで怖いw 全体的に色が多く くすんだ感じなので夢の中のような神秘性があるのがルドンの特徴だと思います。目もルドン頻出のモチーフです。
ヘレーネは最初ルドンは好みではなかったそうですが、次第に理解して多く集めました。この辺には他にベルギー20人会のアンソール、キュビスムのブラック、フアン・グリス、イタリアの未来派のジーノ・セヴェリーニなど幅広いジャンルの作品が並んでいました。
19 ピート・モンドリアン 「グリッドのあるコンポジション5:菱形、色彩のコンポジション」 ★こちらで観られます
こちらは正方形の画面を斜めに(菱形のように)した感じ展示されていて、長方形や正方形、斜め格子などを組み合わせた輪郭線と淡い色面で構成された抽象的な作品です。モンドリアンというと原色のイメージがあるけど中間色なのが面白い。印象派や新印象主義の色彩分割を極めていくとモンドリアンになっていきますw
<3 ファン・ゴッホを収集する>
1つ上の階から3章で、ここからはゴッホ作品が並んでいます。現在のクレラー=ミュラー美術館にはヘレーネの収集した作品のうち油彩83点、素描174点、版画3点が収蔵されています。世界最大のコレクションだけあって、大型のゴッホ展が行われるとだいたいクレラー=ミュラー美術館の名前を見ます。ここはそんな豊富なコレクションを時代ごとに節・項に分けて紹介していました。
参考記事:
ゴッホ展 感想前編(上野の森美術館)
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ゴッホ展 巡りゆく日本の夢 (東京都美術館)
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ゴッホ展 こうして私はゴッホになった 2回目感想前編(国立新美術館)
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ゴッホゆかりの地めぐり 【南仏編 サン・レミ/アルル】
[3-1 素描家ファン・ゴッホ、オランダ時代]
まずこの節ではゴッホの画家としての始まりから紹介しています。ゴッホは初期にフランソワ・ミレーなどの素描の見本を模写し、人物画家を目指していました。1881年4月にエッテンに移ると、農作業や手仕事をする人物を描き始め、同年12月から暮らしたハーグでは都市風景や養老院の男女の人物素描に取り組みました。大工用の鉛筆やリトグラフ用のクレヨンなど様々な画材を試みながら次第に素描を習得し、1883年12月にニューネンに移ってからは油彩の準備習作として多くの人物素描を手掛けています。しかし1885年11月にオランダを去り1886年2月末からはパリで活動しています。
21 フィンセント・ファン・ゴッホ 「風車[デ・オラニエブーム] 、ドルドレヒト」
川沿いの風車を描いた作品で、写実的で割と丁寧に描かれています。解説によると、ハーグからエッテンへの帰り道で「描きたいと思う場所を列車の中から見つけたから」とこの地に立ち寄ったそうです。画家となる前にも書店員として数ヶ月過ごした町でもあるのだとか。描きたかっただけあって清々しい光景でした
この辺は写実的な作品が並びます。牧歌的だったり自然を描いたものが多く、バルビゾン派の影響かな。なお、ゴッホの初期の3年はほぼ素描のみとなっています。ゴッホは素描を種まきで油彩は収穫と言っていました。
26 フィンセント・ファン・ゴッホ 「読書する老人」
こちらはお気に入りのモデルだった老人を描いた作品で、隣にも同じモデルの肖像が並んでいました。この絵では養老院の老人が椅子に座って本を読んでいて、前かがみで膝の辺りで本を開いています。禿げ気味の頭に険しい表情で、やや窮屈というかバランスが妙な感じもするかな。まだ発展途上といった雰囲気の作品でした。
この辺からは人物素描が並んでいました。
28 フィンセント・ファン・ゴッホ 「防水帽を被った漁師の顔」
こちらはフードのような帽子をかぶった養老院の老人を描いた作品です。シワが克明に描かれ、目の力が強く意思の強そうな顔つきで、元は漁師だったのかな。この頃のゴッホは民衆の顔を描くことに熱心で、顔に刻まれたモデルの苦悩を写すように描いていたようです。モデルが老人なのもゴッホらしさを感じるポイントですね。
29 フィンセント・ファン・ゴッホ 「籠に腰掛けて嘆く女」
こちらは籠に座って両手で顔を抑えて絶望しているような女性を描いた作品です。背景は陰影が分かれていて一層に女性の存在感がましています。ゴッホは嘆く人もよく描いていて、「帰る家を無くし保護を失った時 女性は死ぬ」というジュール・ミシュレの『女』の影響を強く受けていたようです。こちらは感情がダイレクトに伝わってくるようでした。
34 フィンセント・ファン・ゴッホ 「ジャガイモを食べる人々」
↓これは以前の展示のポスターを撮ったものです。

自信作の油彩作品をリトグラフにしたもので、これを友人のアントン・ファン・ラッパルトに送ったところ「真剣に描いたとは思えない ~中略~ 上辺だけで動きを勉強していない。芸術を横柄に扱うな」と酷評されてしまいました。ゴッホとしてはその手で土を掘ったことを強調したかったようで、手仕事の尊さを訴えているようです。貧しく慎ましい雰囲気が出てるけどちょっと動きがぎこちない感じで、お互いに無関心なようにも見えます。
この辺には農作業する人の版画などもありました。
[3-2 画家ファン・ゴッホ、オランダ時代]
続いての節は油彩初期の作品のコーナーです。ゴッホが初めて油彩を描いたのは1881年10月~11月にかけてで、義理の従兄弟で画家のアントン・マウフェ(アントン・モーヴ)から指導を受けた時でした。様々な材質を描き分ける訓練として静物を制作しています。そして、1883年12月にニューネンに移り住むと本格的に油彩に着手しました。織工を描き始め、バルビゾン派やハーグ派を手本に暗い色調で描いていたのですが、1885年9月にモデルとなった女性を妊娠させたと誤解を受け、モデルをとることができなくなり静物を描きました。そのすぐ後の11月29日にニューネンを去っています。
41 フィンセント・ファン・ゴッホ 「麦わら帽子のある静物」 ★こちらで観られます
こちらが最初の油彩でマウフェの指導を受けて描いた静物です。麦わら帽子、パイプ、陶器の壺、布、瓶など確かに様々な材質のものを並べていて、手前に光が当たり奥が暗い感じになるなど陰影もしっかりと表現されています。質感も豊かで初めての油彩とは思えないほどの出来栄えでした。
42 フィンセント・ファン・ゴッホ 「森のはずれ」 ★こちらで観られます
こちらは1章でご紹介したヘレーネが買った最初のゴッホ作品で日本初公開です。曲がりくねった道とその両脇の背の高いひょろ長の木々を描いているのですが、暗くてタッチも粗目で 地味な印象ではありますw 写実的で人気のあるゴッホの晩年とはだいぶ画風も違っているので、これを最初に買って よくゴッホの魅力に気づいたな…と妙に感心してしまいましたw
45 フィンセント・ファン・ゴッホ 「白い帽子を被った女の顔」 ★こちらで観られます
暗い背景に地黒の女性の顔が描かれた作品です。お世辞にも美人ではないのですが、ゴッホは醜いモデルを選んでいると言われるほど人生が刻まれているような顔のモデルを探して描いていました。この作品ではドラクロワの色彩理論を試みていて、顔に使われた赤と周りの緑が対照的に使われています。それでも重く暗い色調で農婦の苦労が滲み出ているようでした。
この辺には鳥の巣を描いた作品もありました。子供に小遣いを渡して収集して描いたのだとか。
ということで、長くなってきたので今日はここまでにしておきます。一般的に知られるゴッホはパリ以降のフランス時代なので、ここまでは暗くて重い雰囲気の作品が中心となっています。後半は目玉作品が目白押しでしたので、次回は最後までご紹介の予定です。
→ 後編はこちら
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イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜 ― モネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガン (感想前編)【三菱一号館美術館】 2021/11/07
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多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。
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