没後70年 吉田博展 【川越市立美術館】
先日ご紹介した山崎美術館を観た後、川越市立美術館で「没後70年 吉田博展」を観てきました。この展示は既に終了していますが、今後の参考として記事に残しておこうと思います。

【展覧名】
没後70年 吉田博展
【公式サイト】
https://yoshida-exhn.jp/
https://www.city.kawagoe.saitama.jp/artmuseum/tokubetutenji/toku-kako/bijutsu12021fall.html
【会場】川越市立美術館
【最寄】本川越駅・川越市駅・川越駅
【会期】2021年10月23日(土)~11月28日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間00分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
会期末頃に行ったのですが特に混むこともなく快適に鑑賞できました。
さて、この展示は明治時代から昭和にかけて油彩と版画で活躍した吉田博の没後70年を記念した回顧展となっています。吉田博については昨年にも上野の東京都美術館で個展が開催されていたのですが、私はコロナを警戒して行けませんでしたので、落ち着いていたこの時期のこちらに足を運びました。展示は時系列に沿っていて、経歴については以前の記事にまとめた通りですので下記の記事などを参照頂ければと思いますが、この展示でも初期から晩年まで代表作が並んでいて期待通りの内容でした。(同時期にSOMPO美術館で川瀬巴水展も観ていたので改めて比較して観ることもできた) 各章ごとに簡単に趣旨と気に入った作品を挙げて行こうと思います。
参考記事:
《吉田博》 作者別紹介
生誕140年 吉田博展 山と水の風景 (東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館)
<プロローグ>
まずは渡米の頃のコーナーです。吉田博が大正14年に木版を始めるまでの作品が並んでいました。
1 吉田博 「雲井桜」
こちらは1899年にデトロイト美術館で中川八郎との2人展を開催した際に、唯一 同館が買い上げた「メモリーズオブジャパン」と同じ構図の作品です。満開の桜の下に女性が三人仲良く話している様子で、背景に薄い雲がかった月が描かれています。柔らかい色彩表現となっていて、叙情的な雰囲気がありました。確かにこれは日本らしいので外国人に受けそうな感じ。
3 吉田博 「渓流」
こちらは第4回文展の出品作で、赤茶のゴツゴツした岩山の渓流が描かれています。油彩ならではの深い色彩で、滑らかな水面と飛沫の動きを見事にとらえています。写実性が高くダイナミックな印象を受けました。
5 吉田博 「明治神宮の神苑」
こちらは初の版画作品で、まるで掛け軸のように見えます。版元の渡邊庄三郎との初作でもあり、俯瞰するような角度で明治神宮を描いています。色は少なめに思えますが初めての版画とは思えない完成度でした。
<第1章 || それはアメリカから始まった>
続いては海外を描いた作品のコーナーです。吉田博は3度目の渡米の際は絵が売れず、売れたのは震災で焼け残った渡邊庄三郎の版画だったようです。そこで自ら版元となることを思いつき、大正14年に帰国して彫師と摺師を雇い、私家版の刊行に乗り出し米国シリーズを完成させました。
10 吉田博 「グランドキャニオン」
こちらはグランドキャニオンを俯瞰するような構図の風景画で、地層のようにいくつもの色が使われています。明暗の付け方は水彩のように見えるかな。吉田博はグランドキャニオンに感銘を受けて9日間滞在して写生を重ねたようです。
この後は欧州シリーズが並んでいました。
24 吉田博 「ヴェニスの運河」
こちらはヴェネツィアの運河を行き交うゴンドラを描いた作品で、船着き場や建物も描かれています。割と写実的で、活気が伝わってくるようで、水面の表現が独特で面白く思えました。
22,23 吉田博 「スフィンクス」「スフィンクスの夜」
こちらは同じ構図の作品で、スフィンクスを横から見た構図で手前にラクダに乗った人達の姿もあります。色の違いで昼と夜を表現し、夜は特に神秘的な雰囲気となっていました。吉田博はこうした同じ構図で時間帯の違う作品をいくつか残しています。
<第2章 || 奇跡の1926年>
続いては代表作が生まれた1926年のコーナーです。吉田博の版画は30数度の摺りを重ね、時には自らが彫りと摺りを手掛けて、それを理解していたようです。そのこだわりぶりが垣間見られる作品が並んでいました。
25 吉田博 「劒山の朝」 ★こちらで観られます
こちらは今回のポスターにもなった作品で、朝日で赤く染まる山々を背景に手前にテントがあり朝食の支度をしている様子が描かれています。手前は割と粗い摺りで、奥行きを演出しているようで輪郭や色面の使い方も見事です。この作品も含めて日本アルプス十二題は割とデフォルメされているのを感じるかな。めっちゃ細かい表現もあるものの、輪郭と色面をよく使っているように思えました。
他にも渡邊庄三郎画廊のもとで制作し関東大震災で大半が失われた「帆船」の私家版と同じ構図のシリーズや版木、写生帖なども展示されていました。
<第3章 || 特大版への挑戦>
吉田博は1926年に山桜の希少な大木が売りに出されていると知り、特大版の構想を得て1928年までに6点を制作しました。長辺が70cmを超える大画面で、その大きさを目の当たりにできる作品が並んでいました。
47 吉田博 「朝日 冨士拾景」
こちらは富士山に朝日が当たる様子を背景に、手前の水辺や木々はまだ暗く描かれている作品。柔らかい陰影で油彩のようにすら見え、神々しい雰囲気となっています。版木と紙の収縮率の違いに対応できず摺りに大いに苦労したという逸話があるようで、近くに版木も展示されていました。そんな苦労の跡が分からないくらいの仕上がりで、流石の徹底ぶりです。
この辺には雲海など大きなサイズならではの見栄えのする作品が並んでいました。
<第4章 || 富士を描く>
続いては1914年の夏に1ヶ月ほど滞在した富士山のコーナーです。8合目に留まり好天の日は毎朝 頂上を目指していたほどだったそうで、そうした眺めを描いた作品などが並んでいました。
52 吉田博 「御来光」 ★こちらで観られます
こちらは雲の平原の彼方からオレンジの太陽が浮かぼうとする瞬間を描いた作品です。手前の岩山に山を登る人々の姿があり、笠をかぶって一生懸命登る姿と雄大で神々しい光景が対照的に見えました。
54 吉田博 「船津」
手前に民家、奥に富士山、軒先で馬が水を飲んでいる光景を描いた作品です。家の屋根の連なりと富士山が呼応しているようで、のんびりした雰囲気の中に構図の妙を感じました。
<第5章 || TOKIO を描く>
こちらは東京拾二題が並ぶコーナーです。吉田博はホイッスラーを私淑して連作を作ったようで、隅田川はテムズ河景を想起させるとのことです。
67 吉田博 「亀井戸」
こちらは歌川広重の「名所江戸百景 亀井戸天神境内」とほぼ同じ構図で太鼓橋を渡る人々と、それを覆う手前の藤の花が描かれた作品です。88回もの摺りで表現しているそうで、太鼓橋は水に写って円を描くように表現されています。人の顔などは描いていないものの、色が細やかで情感溢れる光景となっていました。
72 吉田博 「神樂坂通 雨後の夜」 ★こちらで観られます
こちらは夜の店先を描いた作品で、雨の後なので手前の道にお店の光が反射しています。その光の歪んだ感じが何とも神秘的で、店先の女性と相まって優美な雰囲気も感じられました。これは今回の展示でも特にお気に入りの1枚。
<第6章 || 親密な景色/人や花鳥へのまなざし>
続いては動物や子供、風景など様々な画題のコーナー。
78 吉田博 「きばたん あうむ」 ★こちらで観られます
こちらは大きな白い鸚鵡を描いた作品で、実物大くらいあるんじゃないかな。空摺りを多く用いていて、フワッとした羽の表現となっています。彫師では形にできず自ら彫るしかない表現もあるとして例に挙げたのが鸚鵡の羽だったそうで、その質感へのこだわりが遺憾なく発揮されているのがよく分かりました。
91 吉田博 「秋之銀杏」
こちらは縦長の画面で、左に大きな黄色いイチョウがそびえ立つように描かれています。中央辺りに赤い屋根の小屋のようなものがあり、その前でしゃがんで犬と遊ぶ人の姿もあり、のんびりとした雰囲気です。秋らしい澄んだ空気感で郷愁を誘うものがありました。
<第7章 || 日本各地の風景Ⅰ 1926-1930>
続いては日本各地の風景を描いた1920年代後半のコーナーです。
98 99 吉田博 「姫路城」「姫路城 夕」
こちらは姫路城を見上げるように描かれた作品で、手前に草原が描かれています。立派なお城ですが何処か物悲しい雰囲気があり、特に夕景のほうは儚さすら感じられました。
109 吉田博 「駒ケ岳山頂より」
こちらは山頂から雲海越しに富士山の山頂が見えている光景を描いた作品です。沸き立つ雲のダイナミックな雰囲気が登山家ならではの視点かな。吉田博の山への愛が感じられる作品でした。
<第8章 || 印度と東南アジア 1931-1932>
続いては1930年に長男とともに4度目の外遊に出たときの光景を描いた作品のコーナーです。インドに行く途中に見た光景などが並んでいました。
122 吉田博 「ヴィクトリヤ メモリヤル」
こちらは真っ赤に染まる背景にドーム型の屋根の建物が水面に写っている様子が描かれています。威厳がありつつ静かな情感があり、逆光だけど微妙な明暗で表現されていていました。旅情を掻き立てられて実際に観てみたくなりますw
この辺はやはり山の絵が多かったかな。外国に行っても山が大好きw タージマハルを描いた代表作などもありました。
136 吉田博 「マデュラの神殿」
こちらは恐らく南インドのマデュライのミーナークシ寺院の内部を描いた作品。千柱堂というところで巨大な神像のようなものやレリーフが並び、その下に床に座っている参拝者の男たちの姿があります。中央下には陽光が差し込み、そこに立つ女性が一際目を引きました。この作品も強い明暗だけど緻密に表現されているのが吉田博ならではの魅力でした。
<第9章 || 日本各地の風景Ⅱ 1933-1935>
続いては関西と桜を描いたシリーズが並ぶコーナーです。
150 吉田博 「金閣」
池越しに観た金閣寺を描いた作品ですが、金ピカではなく淡い色彩で手前の水面に反射して静けさ漂う光景となっています。戦前の金閣寺ってこんな感じだったんでしょうか。有名な場所ですが寂しげな感じすらありました。
153 吉田博 「京都之夜」
こちらは夜の店先を描いた作品で、赤い提灯を掲げていて手前の道は濡れてその光を反射しています。暗い中に2人の着物の女性が傘を持って歩いているのがぼんやり見えていて、夜の風情が漂っていました。私は街灯の反射光を描いた作品が大好きですw
他にも横浜の三渓園の桜を描いた作品なども並んでいました。
<第10章 || 外地/大陸を描く 1937-1940>
続いては1936年に朝鮮と中国を訪れた時の光景を描いたコーナーです。北朝鮮、韓国、満州などを描いた作品が並んでいました。
169 吉田博 「奉天市場」
こちらは大きな門を中心にその周りの市場の様子が描かれています。長いワンピースのような民族衣装を着ているので異国情緒を感じるかな。賑わっているようだけど何故か静かに見えました。吉田博の作品って喧騒ってのはあまり感じないんですよね。
<第11章 || 日本各地の風景Ⅲ 1937-1941>
続いては再び日本各地の風景のコーナーで、木版制作は1941年を最後に途絶えてしまいました。
186 吉田博 「竹林」 ★こちらで観られます
こちらは埼玉県のどこかとしか分からない作品で、竹林が描かれた縦長の画面となっています。鶏とその子供たちが群れているのですが、竹の大きさと鶏の小ささが対比的に思えて可愛らしく健気に感じられます。戦時中とは思えないほど牧歌的な雰囲気の作品となっていました。
181 吉田博 「陽明門」
こちらは陽明門を細かく描いた作品です。吉田博の作品の中でも最大の96回もの摺りでできていて、ほぼ水彩画のような仕上がりとなっています。砂利や石段の微妙な質感や細かい陰影など徹底ぶりが鬼のようでしたw
193 吉田博 「新月」 ★こちらで観られます
港に停泊する無数の帆船と、空に細い月が浮かぶ様子が描かれた作品。淡い色彩で静かな雰囲気となっていて、1人もいない時間が止まったような光景となっていました。
<エピローグ>
最後は戦後のコーナーです。戦後に発表したのは1点のみで、初期を思わせる作品となっています。
194 吉田博 「農家」 ★こちらで観られます
こちらは最後の木版画で戦後唯一の作品です。成増附近の農家の中を描いたもので、土間で火を起こしている農婦の姿や、奥で割烹着で作業する女性の姿なども描かれています。長閑で、不同舎で学んでいた頃の写生に通じる主題となっていました。
ということで、版画を中心に代表作から気合の入った作品まで数多くの作品を観ることができました。最近は吉田博の名前を観る機会が増えた気がしますが、日本より海外での評価が高い画家なので まだまだこれから認知度が上がっていくように思います。非常に魅力的な画風なので、今後もし同様の展示があったらチェックしてみることをお勧めします。

【展覧名】
没後70年 吉田博展
【公式サイト】
https://yoshida-exhn.jp/
https://www.city.kawagoe.saitama.jp/artmuseum/tokubetutenji/toku-kako/bijutsu12021fall.html
【会場】川越市立美術館
【最寄】本川越駅・川越市駅・川越駅
【会期】2021年10月23日(土)~11月28日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間00分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
会期末頃に行ったのですが特に混むこともなく快適に鑑賞できました。
さて、この展示は明治時代から昭和にかけて油彩と版画で活躍した吉田博の没後70年を記念した回顧展となっています。吉田博については昨年にも上野の東京都美術館で個展が開催されていたのですが、私はコロナを警戒して行けませんでしたので、落ち着いていたこの時期のこちらに足を運びました。展示は時系列に沿っていて、経歴については以前の記事にまとめた通りですので下記の記事などを参照頂ければと思いますが、この展示でも初期から晩年まで代表作が並んでいて期待通りの内容でした。(同時期にSOMPO美術館で川瀬巴水展も観ていたので改めて比較して観ることもできた) 各章ごとに簡単に趣旨と気に入った作品を挙げて行こうと思います。
参考記事:
《吉田博》 作者別紹介
生誕140年 吉田博展 山と水の風景 (東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館)
<プロローグ>
まずは渡米の頃のコーナーです。吉田博が大正14年に木版を始めるまでの作品が並んでいました。
1 吉田博 「雲井桜」
こちらは1899年にデトロイト美術館で中川八郎との2人展を開催した際に、唯一 同館が買い上げた「メモリーズオブジャパン」と同じ構図の作品です。満開の桜の下に女性が三人仲良く話している様子で、背景に薄い雲がかった月が描かれています。柔らかい色彩表現となっていて、叙情的な雰囲気がありました。確かにこれは日本らしいので外国人に受けそうな感じ。
3 吉田博 「渓流」
こちらは第4回文展の出品作で、赤茶のゴツゴツした岩山の渓流が描かれています。油彩ならではの深い色彩で、滑らかな水面と飛沫の動きを見事にとらえています。写実性が高くダイナミックな印象を受けました。
5 吉田博 「明治神宮の神苑」
こちらは初の版画作品で、まるで掛け軸のように見えます。版元の渡邊庄三郎との初作でもあり、俯瞰するような角度で明治神宮を描いています。色は少なめに思えますが初めての版画とは思えない完成度でした。
<第1章 || それはアメリカから始まった>
続いては海外を描いた作品のコーナーです。吉田博は3度目の渡米の際は絵が売れず、売れたのは震災で焼け残った渡邊庄三郎の版画だったようです。そこで自ら版元となることを思いつき、大正14年に帰国して彫師と摺師を雇い、私家版の刊行に乗り出し米国シリーズを完成させました。
10 吉田博 「グランドキャニオン」
こちらはグランドキャニオンを俯瞰するような構図の風景画で、地層のようにいくつもの色が使われています。明暗の付け方は水彩のように見えるかな。吉田博はグランドキャニオンに感銘を受けて9日間滞在して写生を重ねたようです。
この後は欧州シリーズが並んでいました。
24 吉田博 「ヴェニスの運河」
こちらはヴェネツィアの運河を行き交うゴンドラを描いた作品で、船着き場や建物も描かれています。割と写実的で、活気が伝わってくるようで、水面の表現が独特で面白く思えました。
22,23 吉田博 「スフィンクス」「スフィンクスの夜」
こちらは同じ構図の作品で、スフィンクスを横から見た構図で手前にラクダに乗った人達の姿もあります。色の違いで昼と夜を表現し、夜は特に神秘的な雰囲気となっていました。吉田博はこうした同じ構図で時間帯の違う作品をいくつか残しています。
<第2章 || 奇跡の1926年>
続いては代表作が生まれた1926年のコーナーです。吉田博の版画は30数度の摺りを重ね、時には自らが彫りと摺りを手掛けて、それを理解していたようです。そのこだわりぶりが垣間見られる作品が並んでいました。
25 吉田博 「劒山の朝」 ★こちらで観られます
こちらは今回のポスターにもなった作品で、朝日で赤く染まる山々を背景に手前にテントがあり朝食の支度をしている様子が描かれています。手前は割と粗い摺りで、奥行きを演出しているようで輪郭や色面の使い方も見事です。この作品も含めて日本アルプス十二題は割とデフォルメされているのを感じるかな。めっちゃ細かい表現もあるものの、輪郭と色面をよく使っているように思えました。
他にも渡邊庄三郎画廊のもとで制作し関東大震災で大半が失われた「帆船」の私家版と同じ構図のシリーズや版木、写生帖なども展示されていました。
<第3章 || 特大版への挑戦>
吉田博は1926年に山桜の希少な大木が売りに出されていると知り、特大版の構想を得て1928年までに6点を制作しました。長辺が70cmを超える大画面で、その大きさを目の当たりにできる作品が並んでいました。
47 吉田博 「朝日 冨士拾景」
こちらは富士山に朝日が当たる様子を背景に、手前の水辺や木々はまだ暗く描かれている作品。柔らかい陰影で油彩のようにすら見え、神々しい雰囲気となっています。版木と紙の収縮率の違いに対応できず摺りに大いに苦労したという逸話があるようで、近くに版木も展示されていました。そんな苦労の跡が分からないくらいの仕上がりで、流石の徹底ぶりです。
この辺には雲海など大きなサイズならではの見栄えのする作品が並んでいました。
<第4章 || 富士を描く>
続いては1914年の夏に1ヶ月ほど滞在した富士山のコーナーです。8合目に留まり好天の日は毎朝 頂上を目指していたほどだったそうで、そうした眺めを描いた作品などが並んでいました。
52 吉田博 「御来光」 ★こちらで観られます
こちらは雲の平原の彼方からオレンジの太陽が浮かぼうとする瞬間を描いた作品です。手前の岩山に山を登る人々の姿があり、笠をかぶって一生懸命登る姿と雄大で神々しい光景が対照的に見えました。
54 吉田博 「船津」
手前に民家、奥に富士山、軒先で馬が水を飲んでいる光景を描いた作品です。家の屋根の連なりと富士山が呼応しているようで、のんびりした雰囲気の中に構図の妙を感じました。
<第5章 || TOKIO を描く>
こちらは東京拾二題が並ぶコーナーです。吉田博はホイッスラーを私淑して連作を作ったようで、隅田川はテムズ河景を想起させるとのことです。
67 吉田博 「亀井戸」
こちらは歌川広重の「名所江戸百景 亀井戸天神境内」とほぼ同じ構図で太鼓橋を渡る人々と、それを覆う手前の藤の花が描かれた作品です。88回もの摺りで表現しているそうで、太鼓橋は水に写って円を描くように表現されています。人の顔などは描いていないものの、色が細やかで情感溢れる光景となっていました。
72 吉田博 「神樂坂通 雨後の夜」 ★こちらで観られます
こちらは夜の店先を描いた作品で、雨の後なので手前の道にお店の光が反射しています。その光の歪んだ感じが何とも神秘的で、店先の女性と相まって優美な雰囲気も感じられました。これは今回の展示でも特にお気に入りの1枚。
<第6章 || 親密な景色/人や花鳥へのまなざし>
続いては動物や子供、風景など様々な画題のコーナー。
78 吉田博 「きばたん あうむ」 ★こちらで観られます
こちらは大きな白い鸚鵡を描いた作品で、実物大くらいあるんじゃないかな。空摺りを多く用いていて、フワッとした羽の表現となっています。彫師では形にできず自ら彫るしかない表現もあるとして例に挙げたのが鸚鵡の羽だったそうで、その質感へのこだわりが遺憾なく発揮されているのがよく分かりました。
91 吉田博 「秋之銀杏」
こちらは縦長の画面で、左に大きな黄色いイチョウがそびえ立つように描かれています。中央辺りに赤い屋根の小屋のようなものがあり、その前でしゃがんで犬と遊ぶ人の姿もあり、のんびりとした雰囲気です。秋らしい澄んだ空気感で郷愁を誘うものがありました。
<第7章 || 日本各地の風景Ⅰ 1926-1930>
続いては日本各地の風景を描いた1920年代後半のコーナーです。
98 99 吉田博 「姫路城」「姫路城 夕」
こちらは姫路城を見上げるように描かれた作品で、手前に草原が描かれています。立派なお城ですが何処か物悲しい雰囲気があり、特に夕景のほうは儚さすら感じられました。
109 吉田博 「駒ケ岳山頂より」
こちらは山頂から雲海越しに富士山の山頂が見えている光景を描いた作品です。沸き立つ雲のダイナミックな雰囲気が登山家ならではの視点かな。吉田博の山への愛が感じられる作品でした。
<第8章 || 印度と東南アジア 1931-1932>
続いては1930年に長男とともに4度目の外遊に出たときの光景を描いた作品のコーナーです。インドに行く途中に見た光景などが並んでいました。
122 吉田博 「ヴィクトリヤ メモリヤル」
こちらは真っ赤に染まる背景にドーム型の屋根の建物が水面に写っている様子が描かれています。威厳がありつつ静かな情感があり、逆光だけど微妙な明暗で表現されていていました。旅情を掻き立てられて実際に観てみたくなりますw
この辺はやはり山の絵が多かったかな。外国に行っても山が大好きw タージマハルを描いた代表作などもありました。
136 吉田博 「マデュラの神殿」
こちらは恐らく南インドのマデュライのミーナークシ寺院の内部を描いた作品。千柱堂というところで巨大な神像のようなものやレリーフが並び、その下に床に座っている参拝者の男たちの姿があります。中央下には陽光が差し込み、そこに立つ女性が一際目を引きました。この作品も強い明暗だけど緻密に表現されているのが吉田博ならではの魅力でした。
<第9章 || 日本各地の風景Ⅱ 1933-1935>
続いては関西と桜を描いたシリーズが並ぶコーナーです。
150 吉田博 「金閣」
池越しに観た金閣寺を描いた作品ですが、金ピカではなく淡い色彩で手前の水面に反射して静けさ漂う光景となっています。戦前の金閣寺ってこんな感じだったんでしょうか。有名な場所ですが寂しげな感じすらありました。
153 吉田博 「京都之夜」
こちらは夜の店先を描いた作品で、赤い提灯を掲げていて手前の道は濡れてその光を反射しています。暗い中に2人の着物の女性が傘を持って歩いているのがぼんやり見えていて、夜の風情が漂っていました。私は街灯の反射光を描いた作品が大好きですw
他にも横浜の三渓園の桜を描いた作品なども並んでいました。
<第10章 || 外地/大陸を描く 1937-1940>
続いては1936年に朝鮮と中国を訪れた時の光景を描いたコーナーです。北朝鮮、韓国、満州などを描いた作品が並んでいました。
169 吉田博 「奉天市場」
こちらは大きな門を中心にその周りの市場の様子が描かれています。長いワンピースのような民族衣装を着ているので異国情緒を感じるかな。賑わっているようだけど何故か静かに見えました。吉田博の作品って喧騒ってのはあまり感じないんですよね。
<第11章 || 日本各地の風景Ⅲ 1937-1941>
続いては再び日本各地の風景のコーナーで、木版制作は1941年を最後に途絶えてしまいました。
186 吉田博 「竹林」 ★こちらで観られます
こちらは埼玉県のどこかとしか分からない作品で、竹林が描かれた縦長の画面となっています。鶏とその子供たちが群れているのですが、竹の大きさと鶏の小ささが対比的に思えて可愛らしく健気に感じられます。戦時中とは思えないほど牧歌的な雰囲気の作品となっていました。
181 吉田博 「陽明門」
こちらは陽明門を細かく描いた作品です。吉田博の作品の中でも最大の96回もの摺りでできていて、ほぼ水彩画のような仕上がりとなっています。砂利や石段の微妙な質感や細かい陰影など徹底ぶりが鬼のようでしたw
193 吉田博 「新月」 ★こちらで観られます
港に停泊する無数の帆船と、空に細い月が浮かぶ様子が描かれた作品。淡い色彩で静かな雰囲気となっていて、1人もいない時間が止まったような光景となっていました。
<エピローグ>
最後は戦後のコーナーです。戦後に発表したのは1点のみで、初期を思わせる作品となっています。
194 吉田博 「農家」 ★こちらで観られます
こちらは最後の木版画で戦後唯一の作品です。成増附近の農家の中を描いたもので、土間で火を起こしている農婦の姿や、奥で割烹着で作業する女性の姿なども描かれています。長閑で、不同舎で学んでいた頃の写生に通じる主題となっていました。
ということで、版画を中心に代表作から気合の入った作品まで数多くの作品を観ることができました。最近は吉田博の名前を観る機会が増えた気がしますが、日本より海外での評価が高い画家なので まだまだこれから認知度が上がっていくように思います。非常に魅力的な画風なので、今後もし同様の展示があったらチェックしてみることをお勧めします。
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