ミロ展-日本を夢みて (感想前編)【Bunkamura ザ・ミュージアム】
今月、Bunkamura ザ・ミュージアムで終盤だった「ミロ展-日本を夢みて」を観てきました。この展示は既に終了しておりますが、今後の鑑賞にも参考になる内容だったのでご紹介しておこうと思います。

【展覧名】
ミロ展-日本を夢みて
【公式サイト】
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/22_miro/
【会場】Bunkamura ザ・ミュージアム
【最寄】渋谷駅
【会期】2022/2/11(金・祝)~4/17(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間00分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
予約制だったものの終盤ということもあり結構混み合うところもありました。
さて、この展示はシュルレアリストから有機的な抽象画へと進化していったジュアン・ミロの個展で、日本との関わりを軸に紹介するという内容となっています。ミロに関する世界初の単行書は日本の瀧口修造によるものだったそうで、ミロ自身も二度来日して作品を残しつつインスピレーションを受けるなど日本とミロは浅からぬ関係となっています。 そんなミロですが様々な展示で目にするものの、個展となると機会があまりなく 思い出せるところでは関東近郊では2009年以来かも? 人気もあるだろうに意外なほど久々な個展で楽しみにしていました。 展示は初期から晩年まで時系列的に並んでいて、いくつか日本との関わりを示す品などもありました。詳しくは各章ごとに気に入った作品とともにご紹介していこうと思います。なお、昔はミロはホアン・ミロと呼ばれていたけど、これは独裁政権下のスペインでカスティーリャ語のみ許されていた時代の名残で、その後にカタルーニャ語読みのジョアン・ミロと読んでいましたが、更に現地の発音に近い読みのジュアン・ミロとするようになってきているようです。本記事でもそれに従いジュアン・ミロ表記で書いていこうと思います。
参考記事:
ジョアン・ミロ展(大丸ミュージアム・東京)
《ジョアン・ミロ》 作者別紹介
<1 日本好きのミロ>
ジュアン・ミロは1893年のバルセロナ生まれで、ジャポニスムのブームに湧く時代だったこともあり近所には日本美術の輸入販売店もあったようです。ミロは当初から画家になりたかったのですが、金細工の職人の父が息子は事務職に就いて欲しいと望んだため、しぶしぶ会計の見習いとして働き出しました。しかしすぐに体調を崩すとようやく両親が画家の道を許してくれたようで、美術学校で絵を学ぶようになりました。そこで浮世絵のコレクターや日本の焼き物を学ぼうとする友人と出会い、さらにバルセロナの前衛芸術家の集まるダルマウ画廊に出入りするようになると俳句に興味を示す詩人の影響を受けて日本の文化に傾倒していきました。
参考記事:奇蹟の芸術都市バルセロナ 感想後編(東京ステーションギャラリー)
1 ジュアン・ミロ 「アンリク・クリストフル・リカルの肖像」 ★こちらで観られます

写真はショーウィンドウの絵葉書を撮りました。こちらはバルセロナの美術学校に通っていた友人で、アトリエをともにシェアするほどの仲だった人物です。縞々の服を着て腕組みをしていて、緑がかった鮮やかな色合いで描かれています。これは目に映る色ではなく心に映った色彩で描いているとのことで、重厚な印象をうけるかな。背景の左にはパレット、右には写実的に日本の浮世絵があり、浮世絵の下には縦書きで「MIRO」と落款のように書かれているなど日本からの影響は明らかにわかります。ちなみにこの絵の隣に元となった作者不詳の ちりめん絵(シワシワの紙の浮世絵)も展示されていました。元の絵は季節感がバラバラでステレオタイプな感じなので浮世絵としてはイマイチだったりしますが…w
近くには当時の ちりめん絵がいくつかありました。友人リカルがのめり込んだ俳句風の詩集などもあり、ジャポニスムの熱狂ぶりが伺えます。
11 ジュアン・ミロ 「花と蝶」 ★こちらで観られます
これは現在休館中の横浜美術館のコレクションで、シュルレアリスム的な作風となっています。リカルの翻訳した「落花枝に 帰ると見れば 胡蝶かな」という俳句と響き合うとのことで、花と蝶が真正面を向いてうねるような印象を受けます。この絵は何度も観ていましたが、シュルレアリスムの要素だけでなく俳句の要素があったとは意外でした。
この隣にはフォーヴっぽい作風で輪郭線強めの作品などもありました。
<2 画家ミロの歩み>
ジュアン・ミロは1920年に初めてパリを旅行し、それ以降毎年のように年初から初夏までをパリに借りたアトリエで過ごし、残りの季節はカタルーニャの田舎のモンロッチの農村で過ごすようになりました。パリで当時騒がれていたシュルレアリスムの詩人や画家と親しくなり、その一員として活動しています。この頃描いたモノトーンの背景に細い線を引いた絵画は夢の絵画と呼ばれミロの代表作として知られるようになりました。こうしたミロの実験的な絵はすぐにタイムラグなく日本にも伝わっていたようですが、実際に日本で観られる機会は稀だったようです。
1936年にスペイン内戦が始まるとファシズムに反対して故郷に戻れずパリにとどまりますが、第二次世界大戦でフランスも安全でなくなると各地を転々とした後、1940年に妻の故郷のマジョルカ島で生活をするようになっていきました。
14 ジュアン・ミロ 「絵画(パイプを吸う男)」 ★こちらで観られます
水色の背景に白い人っぽい形のものが描かれ、黄色い煙のようなものが立ち込めていて、赤い謎のもの(椅子?)も描かれています。一見すると自由に絵筆を走らせて描いているような自由さを感じますが、実際にはかなり入念に準備をして描いていたようです。夢の絵画のシリーズの1点で、私の中でもミロのシュルレアリスムの時代のイメージはこれかな。青が爽やかに感じられました。近くにも同様に水色を背景に空や海を連想させる作品がありました。
1928年にはハンス・アルプと生活を共にしていたそうで、両者ともに有機質な感じが似てるように思います。
26 ジュアン・ミロ 「焼けた森の中の人物たちによる構成」
こちらは当時の日本で初めて展示されたミロの作品で、人の顔を有機的な形に単純化したものが描かれています。カラフルで紫や茶色などが使われ背景はグレーがかって引っかき傷のようなものがあります。これを観た瀧口修造は痛く感動したようで、1日中美術館にいたのだとか。私には とぼけた顔をしていて可愛らしく思えましたw
この作品も含め1932年に「巴里新興美術展」が開催され56名116点が展示されたそうです。先述の通り、日本ではかなり貴重な機会だったんでしょうね。
この近くにはコラージュをもとにした作品もありました。ミジンコみたいな微生物を思わせる有機的なモチーフとなっています。
31 ジュアン・ミロ 「絵画」
こちらはパリ万博で配られたスペイン内戦の共和国政府を支援するための絵です。腕を挙げて力こぶを見せる男性が口を開けていて、青字に黄色い肌と赤い服と髪で力強い印象を受けます。ミロはスペイン内戦でファシズムに反対して活動していたことも伺えますね。
この近くにはモノクロのリトグラフなどもありました。また、麻紐や針金を使ったコラージュ作品もあり、スペイン内戦の暴力性や緊張感、悲壮感などを表しているようでした。
<3 描くこと書くこと>
詩人的、実験的な試みをしていたミロは「私は絵画と詩を区別しません」と語っていたようで、画中に文字が書かれるようになり1940年代頃には墨や和紙を使って滲みを試す実験をするようになっていきました。「絵画と文字の融合」を追求し、やがて一体化するような作風へと進化していきます。
39 ジョアン・ミロ 「絵画詩(おお!あの人やっちゃったのね)」

写真はこの展示ではなく東近美で撮影可能なときに撮ったものです。「絵画詩」と呼ばれるシリーズの1枚で、フランス語で「おお!あの人やっちゃったのね」と書かれているそうです。記号みたいのは文字なのか人なのか分かりませんが、流れるような洒落た感じがあります。本人は「おなら」を主題にしたと語っていたそうで、飛び散っているような…w ちなみにミロは絵画詩はフランス語、日常はカタルーニャ語で話していたようです。
42 トリスタン・ツァラ/ジュアン・ミロ 「独り語る」
こちらは共作詩画集で、記号が人のように見えるような絵が添えられています。たまに「天」や「上」のような文字もあって漢字に見えなくもないw カラフルな部分と黒い墨が書のような雰囲気もあって、確かに絵画と詩が一体化しているような作品でした。
41 ジュアン・ミロ 「ゴシック聖堂でオルガン演奏を聞いている踊り子」 ★こちらで観られます

写真はショーウィンドウの絵葉書を撮りました。こちらはひっそりとマジョルカで制作していた時の作品で、その頃に近所の大聖堂でステンドグラスの光の中で教会音楽を聞いている時の印象を絵にしたものです。黒地に大きな目や人の顔、*マークや丸、赤い丸、月などミロがよく使う記号的モチーフが散りばめられていて、生き生きとしたリズムが感じられます。夜空や聖堂のオルガンや十字架なんかを彷彿とさせるかな。自由闊達で流れるような筆使いが音楽的に思えました。ミロは中でもバッハが好きだったのだとか。
ミロは和紙や墨も試し、時にはイチゴジャムで絵を描こうとしたこともあったというエピソードが紹介されていました。流石にジャムは腐りそうですが、常に試行錯誤してたんですね。
ということで長くなってきたので今日はこの辺にしておこうと思います。後半はもっと直接的な日本との関わりについて言及していましたので、次回は残りの展示について振り返ろうと思います。
→ 後編はこちら

【展覧名】
ミロ展-日本を夢みて
【公式サイト】
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/22_miro/
【会場】Bunkamura ザ・ミュージアム
【最寄】渋谷駅
【会期】2022/2/11(金・祝)~4/17(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間00分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
予約制だったものの終盤ということもあり結構混み合うところもありました。
さて、この展示はシュルレアリストから有機的な抽象画へと進化していったジュアン・ミロの個展で、日本との関わりを軸に紹介するという内容となっています。ミロに関する世界初の単行書は日本の瀧口修造によるものだったそうで、ミロ自身も二度来日して作品を残しつつインスピレーションを受けるなど日本とミロは浅からぬ関係となっています。 そんなミロですが様々な展示で目にするものの、個展となると機会があまりなく 思い出せるところでは関東近郊では2009年以来かも? 人気もあるだろうに意外なほど久々な個展で楽しみにしていました。 展示は初期から晩年まで時系列的に並んでいて、いくつか日本との関わりを示す品などもありました。詳しくは各章ごとに気に入った作品とともにご紹介していこうと思います。なお、昔はミロはホアン・ミロと呼ばれていたけど、これは独裁政権下のスペインでカスティーリャ語のみ許されていた時代の名残で、その後にカタルーニャ語読みのジョアン・ミロと読んでいましたが、更に現地の発音に近い読みのジュアン・ミロとするようになってきているようです。本記事でもそれに従いジュアン・ミロ表記で書いていこうと思います。
参考記事:
ジョアン・ミロ展(大丸ミュージアム・東京)
《ジョアン・ミロ》 作者別紹介
<1 日本好きのミロ>
ジュアン・ミロは1893年のバルセロナ生まれで、ジャポニスムのブームに湧く時代だったこともあり近所には日本美術の輸入販売店もあったようです。ミロは当初から画家になりたかったのですが、金細工の職人の父が息子は事務職に就いて欲しいと望んだため、しぶしぶ会計の見習いとして働き出しました。しかしすぐに体調を崩すとようやく両親が画家の道を許してくれたようで、美術学校で絵を学ぶようになりました。そこで浮世絵のコレクターや日本の焼き物を学ぼうとする友人と出会い、さらにバルセロナの前衛芸術家の集まるダルマウ画廊に出入りするようになると俳句に興味を示す詩人の影響を受けて日本の文化に傾倒していきました。
参考記事:奇蹟の芸術都市バルセロナ 感想後編(東京ステーションギャラリー)
1 ジュアン・ミロ 「アンリク・クリストフル・リカルの肖像」 ★こちらで観られます

写真はショーウィンドウの絵葉書を撮りました。こちらはバルセロナの美術学校に通っていた友人で、アトリエをともにシェアするほどの仲だった人物です。縞々の服を着て腕組みをしていて、緑がかった鮮やかな色合いで描かれています。これは目に映る色ではなく心に映った色彩で描いているとのことで、重厚な印象をうけるかな。背景の左にはパレット、右には写実的に日本の浮世絵があり、浮世絵の下には縦書きで「MIRO」と落款のように書かれているなど日本からの影響は明らかにわかります。ちなみにこの絵の隣に元となった作者不詳の ちりめん絵(シワシワの紙の浮世絵)も展示されていました。元の絵は季節感がバラバラでステレオタイプな感じなので浮世絵としてはイマイチだったりしますが…w
近くには当時の ちりめん絵がいくつかありました。友人リカルがのめり込んだ俳句風の詩集などもあり、ジャポニスムの熱狂ぶりが伺えます。
11 ジュアン・ミロ 「花と蝶」 ★こちらで観られます
これは現在休館中の横浜美術館のコレクションで、シュルレアリスム的な作風となっています。リカルの翻訳した「落花枝に 帰ると見れば 胡蝶かな」という俳句と響き合うとのことで、花と蝶が真正面を向いてうねるような印象を受けます。この絵は何度も観ていましたが、シュルレアリスムの要素だけでなく俳句の要素があったとは意外でした。
この隣にはフォーヴっぽい作風で輪郭線強めの作品などもありました。
<2 画家ミロの歩み>
ジュアン・ミロは1920年に初めてパリを旅行し、それ以降毎年のように年初から初夏までをパリに借りたアトリエで過ごし、残りの季節はカタルーニャの田舎のモンロッチの農村で過ごすようになりました。パリで当時騒がれていたシュルレアリスムの詩人や画家と親しくなり、その一員として活動しています。この頃描いたモノトーンの背景に細い線を引いた絵画は夢の絵画と呼ばれミロの代表作として知られるようになりました。こうしたミロの実験的な絵はすぐにタイムラグなく日本にも伝わっていたようですが、実際に日本で観られる機会は稀だったようです。
1936年にスペイン内戦が始まるとファシズムに反対して故郷に戻れずパリにとどまりますが、第二次世界大戦でフランスも安全でなくなると各地を転々とした後、1940年に妻の故郷のマジョルカ島で生活をするようになっていきました。
14 ジュアン・ミロ 「絵画(パイプを吸う男)」 ★こちらで観られます
水色の背景に白い人っぽい形のものが描かれ、黄色い煙のようなものが立ち込めていて、赤い謎のもの(椅子?)も描かれています。一見すると自由に絵筆を走らせて描いているような自由さを感じますが、実際にはかなり入念に準備をして描いていたようです。夢の絵画のシリーズの1点で、私の中でもミロのシュルレアリスムの時代のイメージはこれかな。青が爽やかに感じられました。近くにも同様に水色を背景に空や海を連想させる作品がありました。
1928年にはハンス・アルプと生活を共にしていたそうで、両者ともに有機質な感じが似てるように思います。
26 ジュアン・ミロ 「焼けた森の中の人物たちによる構成」
こちらは当時の日本で初めて展示されたミロの作品で、人の顔を有機的な形に単純化したものが描かれています。カラフルで紫や茶色などが使われ背景はグレーがかって引っかき傷のようなものがあります。これを観た瀧口修造は痛く感動したようで、1日中美術館にいたのだとか。私には とぼけた顔をしていて可愛らしく思えましたw
この作品も含め1932年に「巴里新興美術展」が開催され56名116点が展示されたそうです。先述の通り、日本ではかなり貴重な機会だったんでしょうね。
この近くにはコラージュをもとにした作品もありました。ミジンコみたいな微生物を思わせる有機的なモチーフとなっています。
31 ジュアン・ミロ 「絵画」
こちらはパリ万博で配られたスペイン内戦の共和国政府を支援するための絵です。腕を挙げて力こぶを見せる男性が口を開けていて、青字に黄色い肌と赤い服と髪で力強い印象を受けます。ミロはスペイン内戦でファシズムに反対して活動していたことも伺えますね。
この近くにはモノクロのリトグラフなどもありました。また、麻紐や針金を使ったコラージュ作品もあり、スペイン内戦の暴力性や緊張感、悲壮感などを表しているようでした。
<3 描くこと書くこと>
詩人的、実験的な試みをしていたミロは「私は絵画と詩を区別しません」と語っていたようで、画中に文字が書かれるようになり1940年代頃には墨や和紙を使って滲みを試す実験をするようになっていきました。「絵画と文字の融合」を追求し、やがて一体化するような作風へと進化していきます。
39 ジョアン・ミロ 「絵画詩(おお!あの人やっちゃったのね)」

写真はこの展示ではなく東近美で撮影可能なときに撮ったものです。「絵画詩」と呼ばれるシリーズの1枚で、フランス語で「おお!あの人やっちゃったのね」と書かれているそうです。記号みたいのは文字なのか人なのか分かりませんが、流れるような洒落た感じがあります。本人は「おなら」を主題にしたと語っていたそうで、飛び散っているような…w ちなみにミロは絵画詩はフランス語、日常はカタルーニャ語で話していたようです。
42 トリスタン・ツァラ/ジュアン・ミロ 「独り語る」
こちらは共作詩画集で、記号が人のように見えるような絵が添えられています。たまに「天」や「上」のような文字もあって漢字に見えなくもないw カラフルな部分と黒い墨が書のような雰囲気もあって、確かに絵画と詩が一体化しているような作品でした。
41 ジュアン・ミロ 「ゴシック聖堂でオルガン演奏を聞いている踊り子」 ★こちらで観られます

写真はショーウィンドウの絵葉書を撮りました。こちらはひっそりとマジョルカで制作していた時の作品で、その頃に近所の大聖堂でステンドグラスの光の中で教会音楽を聞いている時の印象を絵にしたものです。黒地に大きな目や人の顔、*マークや丸、赤い丸、月などミロがよく使う記号的モチーフが散りばめられていて、生き生きとしたリズムが感じられます。夜空や聖堂のオルガンや十字架なんかを彷彿とさせるかな。自由闊達で流れるような筆使いが音楽的に思えました。ミロは中でもバッハが好きだったのだとか。
ミロは和紙や墨も試し、時にはイチゴジャムで絵を描こうとしたこともあったというエピソードが紹介されていました。流石にジャムは腐りそうですが、常に試行錯誤してたんですね。
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