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最近観た展示 (202212)

年末なので溜まってた年内のネタを一気に消化しております。12月は美術館にはそれほど行きませんでしたが、以下などを観ました。

・常設展示(軽井沢安東美術館)
・「フィリップ・コルバート展」‐ようこそロブスタープラネットへ (軽井沢ニューアートミュージアム)
・WATERFALL ON COLORS ~ウォーターフォール・オン・カラーズ(軽井沢千住博美術館)
・気になることは?世界の若者の声 (軽井沢千住博美術館)
・弓指寛治 “饗 宴”(岡本太郎記念館)
・パリ・オペラ座−響き合う芸術の殿堂 (アーティゾン美術館)




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【展覧名】
 なし(常設展示)

【公式サイト】
 https://www.musee-ando.com/

【会場】軽井沢安東美術館
【最寄】軽井沢駅

【会期】なし
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間00分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
こちらは軽井沢駅付近に2022年10月にオープンしたばかりの美術館で、特別展はなく常設のみのとなっていますが 収蔵品は全て藤田嗣治(レオナール・フジタ)の作品となっています。個人が集めたコレクションとは思えないほどで、初期から晩年まで様々な作品を観ることができます。藤田嗣治が手掛けたランスの礼拝堂を思わせる展示室があったり、中々凝った作りになっているのも見どころです。

この部屋だけは3点以上の作品が写る感じで撮影ができます。
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猫の作品だけを集めたコーナーなど面白い趣向となっています。この部屋は大きめだけど4~5部屋くらいありました。

入場料とは別料金でこちらのサロンに入ることができます。
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お茶やコーヒー、ココアなどをセルフで頂ける空間で、それが予想以上に美味しかったw 併設カフェも別にあるんだけどここでも十分に寛げました。

ここは軽井沢駅からも近く、次にご紹介する軽井沢ニューアートミュージアムにも歩いて行ける距離なのでハシゴするのも良いかと思います。新しい軽井沢の名所になりそうですね。




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【展覧名】
 「フィリップ・コルバート展」‐ようこそロブスタープラネットへ 

【公式サイト】
 https://knam.jp/exhibitions/2022/%e3%80%8c%e3%83%95%e3%82%a3%e3%83%aa%e3%83%83%e3%83%97%e3%83%bb%e3%82%b3%e3%83%ab%e3%83%90%e3%83%bc%e3%83%88%e5%b1%95%e3%80%8d%e2%80%90%e3%82%88%e3%81%86%e3%81%93%e3%81%9d%e3%83%ad%e3%83%96%e3%82%b9/

【会場】軽井沢ニューアートミュージアム
【最寄】軽井沢駅

【会期】2022年11月19日~2023年05月28日
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間30分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
こちらは現代アーティストのフィリップ・コルバートの個展で、私が行った日にたまたま本人による解説をやっていました。そのため多くの人が集まっていましたが会場も広いので快適に鑑賞できました。

展覧会の入口ではロブスターのキャラが出迎えてくれました。
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フィリップ・コルバート氏の作品にはこのロブスターのキャラクターがよく出てきます。インパクトがある為か最近よく目にするように感じます。

こちらがフィリップ・コルバート御本人の解説。
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ロブスターの他、過去の名画やネット上の画像、ロゴ、映画やアニメのキャラクターなどをごちゃまぜにしたような絵画や彫刻が特徴となっています。愉快な雰囲気と共に皮肉や批判などが込められているようでした。

点数も多く、独特の世界観に満足できる内容でした。これを機にまだまだ人気が出そうですね。

この軽井沢ニューアートミュージアムにはもう1つ目的があり、裏手の「風通る白樺と苔の森」を観てきました。
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これは隈研吾 氏が設計したガラス張りのチャペルで、1日2回のガイドツアーに参加で見学可能です。夏は暑くないか?と思ったらレールに沿って開閉も可能らしく、ハイシーズンにはここで結婚式を挙げる人も多いのだとか。




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【展覧名】
 WATERFALL ON COLORS ~ウォーターフォール・オン・カラーズ

【公式サイト】
 https://www.senju-museum.jp/

【会場】軽井沢千住博美術館
【最寄】中軽井沢駅

【会期】2022年3月2日 ~ 12月25日
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間00分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_4_⑤_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_4_⑤_満足

【感想】
こちらは日本画家の千住博 氏の作品のみを展示する美術館で、展示空間と作品の一体感に非常に驚かされました。千住博 氏と言えば滝などを描いた雄大な作品が有名ですが、建物自体がその世界観を十二分に引き出すような造りになっています。設計はSANAAの西沢立衛 氏で、傾斜のある館内にはチューブ状に森が点在し、まるで森の中を散策するように作品を見て回ることができます。また、奥の部屋は暗い部屋に大画面の滝の絵があり、照明の変化などで印象の違いなども楽しめました。ここは噂には聞いていたけど本当に素晴らしかったので、軽井沢に行く機会があったら是非立ち寄ってみることをオススメします。

おまけでこちらはミュージアムショップとカフェの建物。
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すごく先進的で、本館の有機的な丸みと対になっているように思えました。




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【展覧名】
 気になることは?世界の若者の声

【公式サイト】
 https://www.senju-museum.jp/news/3182/

【会場】軽井沢千住博美術館
【最寄】中軽井沢駅

【会期】2022年11月30日~2022年12月25日
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間30分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_③_4_5_満足

【感想】
こちらは本館から少し離れたところにあるギャラリーでの展示で、ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパンの生徒の作品が並んでいました。割りと素朴でストレートな表現ではありますが、環境問題やジェンダーの問題など大人と変わらない問題意識を感じる作品が多く、単なるキャンバスではなく木の形をしているなどの工夫も観られました。ここから次世代のアーティストが生まれるのかも?




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【展覧名】
 弓指寛治 “饗 宴”

【公式サイト】
 https://taro-okamoto.or.jp/exhibition/%E5%BC%93%E6%8C%87%E5%AF%9B%E6%B2%BB-%E9%A5%97-%E5%AE%B4/

【会場】岡本太郎記念館
【最寄】表参道駅

【会期】2022年11月23日(水・祝)~2023年3月21日(火・祝)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間30分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_③_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
思ったより多くのお客さんで賑わっていました。東京都美術館で岡本太郎展が盛り上がっている影響かも? この展示では 2017年度岡本敏子賞を受賞した弓指寛治 氏の絵で岡本太郎 氏や岡本敏子 氏の足跡を紹介するものとなっています。

こんな感じで岡本太郎 氏の生前の様子などを伝えています。
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点数は少ないけど、自宅というロケーションもあって岡本太郎を身近に感じられるかも。

奥の方はこんな感じの展示風景となっていました。
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特に「明日の神話」の修復の話などを紹介しているので、岡本太郎展とリンクしていると思います。

ここはカフェも美味しく根津美術館のすぐ近くなので、岡本太郎展でご興味を持った方がその辺と合わせて訪れてみるのも良いかと。





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【展覧名】
 パリ・オペラ座−響き合う芸術の殿堂 (アーティゾン美術館)

【公式サイト】
 https://www.artizon.museum/exhibition/detail/545

【会場】アーティゾン美術館
【最寄】京橋駅/東京駅など

【会期】2022年11月5日(土)~2023年2月5日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 2時間00分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_③_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
時間指定の予約ではありますが、場所によっては混雑していました。この展示はパリのオペラ座を紹介するもので、その成り立ちから文化など様々な面を取り上げています。前半部分は資料的なものが多いのでじっくり読むのが多かったかな。フランスにオペラが根付く以前から話がスタートするのでかなり根本的なところから知ることが出来ました。

一部は撮影可能ですが大半はNGでしたw これはギュスターヴ・ドレの「ねずみたち(オペラ座の)」
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ねずみというのはオペラ座の生徒の呼び名で、戯画的で皮肉が感じられますね。観劇する人を描いたり、オペラは音楽や演劇のみならず絵画などにも影響を与えています。

この展示で白眉だったのはこちらのマネの「オペラ座の仮面舞踏会」
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黒の鮮やかさが流石です。これだけ黒が多いのに画面が明るく感じれます。

もちろん常設も観てきて、ジョセフ・コーネルのミニコーナーなどが目を引きました。やはりこの美術館のコレクションは素晴らしい。



ということで12月は軽井沢への小旅行と、少しだけ展示を観た感じでした。他には半ばころに横浜山手の異人館巡りをしたり、中山競馬場(12/25に有馬記念、12/28にホープフルステークス)に足を運んでいました。その様子などはインスタで投稿しております。
 インスタ:https://www.instagram.com/artanuki/
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多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。

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