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「華麗なる花鳥画の世界展」と「ヴィクトリア朝絵画展」 【松岡美術館】

前回の記事に引き続き、松岡美術館のご紹介です。「吉祥のうつわ展-中国陶磁にみる祝い寿ぐ文様の世界」を観た後、併設展の「華麗なる花鳥画の世界展」と「ヴィクトリア朝絵画展」を観てきました。どちらも2Fの1室ずつの小展ですが、好みの作品がありました。

DSC_9353.jpg

【展覧名】
 華麗なる花鳥画の世界展
 ヴィクトリア朝絵画展

【公式サイト】
 http://www.matsuoka-museum.jp/exhibit4.html
 http://www.matsuoka-museum.jp/

【会場】松岡美術館
【最寄】白金台駅(東京メトロ) または 目黒駅(JR・東京メトロ)

【会期】
  華麗なる花鳥画の世界展 
    前期:2010年01月05日(火)~02月21日(日)
    後期:2010年02月23日(火)~04月18日(日)

  ヴィクトリア朝絵画展は期間不明

 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 特別展 0時間15分程度 + 併設展/常設 0時間40分程度

【混み具合・混雑状況(日曜日16時頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
松岡美術館はマナーを守れば写真撮影をしても良いので、今回も何点か写真でご紹介しようと思います。
 ※掲載に問題がありましたら掲載をおろしますので、お申し付けください。

 過去の松岡美術館の案内記事:
  松岡美術館の案内 【常設 2009年10月】
  大観・観山と日本美術院の画家たち展 【松岡美術館】
  吉祥のうつわ展-中国陶磁にみる祝い寿ぐ文様の世界 【松岡美術館】


<華麗なる花鳥画の世界展>
まずは、「華麗なる花鳥画の世界展」から観ました。前期・後期に会期が分かれるようで、私は前期でした。

西村五雲 「老松遊鶴図」
まず目に入ったのがこちらの見事な屏風。一番右の鶴は真下を向いていたり、松の後ろを横切ったり、鶴の動きが面白いです。
DSC_9359.jpg

今尾景年 「群鳥之図」
襖にも鳥が描かれていました。
DSC_9363.jpg

(左):川合玉堂 「磯千鳥図」
(右):児玉希望 「滄海の曙」
玉堂の方はデフォルメされたような感じかな。うねりと自由に飛ぶ鳥たちの様子に開放感を感じました。
児玉希望の作品はくっきりした色彩が鮮やかで好みでした。特に海の色と日の色が好き。
DSC_9370.jpg DSC_9375.jpg

この他にも、山本真也「枯野」や、本間白路「樹」など好みの作品はありましたが、結構最近の作品なので写真は自重しておきます^^; 後期はどれくらい入れ替わるかわかりませんが、後期も観たいものです。ここの2Fも来るたびに作品が変わっていて、コレクションの豊富さが伺えますね。


<ヴィクトリア朝絵画展>
続いて、「ヴィクトリア朝絵画展」です。
ヴィクトリア朝絵画というのはヴィクトリア女王がイギリスを治めた1837年~1901年のイギリス絵画の総称らしいです。ラファエル前派や、アーツ・アンド・クラフツ運動などもこの時代に入るようです。

ジョン・エヴァレット・ミレイ 「聖テレジアの少女時代」
ミレイ晩年の作品です。若い頃はラファエル前派として細密な描写が中心でしたが、その後アカデミー風に変わって行った画家です。ミレイの絵は何を観ても素晴らしいw
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チャールズ・エドワード・ペルジーニ 「束の間の喜び」
優雅さのある細密な絵で目を引きました。手の上に乗った蝶をみる眼差しが素晴らしいですね。
DSC_9419.jpg

ジェームズ・バーレル・スミス 「キラーニィのトアの滝、アイルランド」
この画家は「滝のスミス」と呼ばれるほど滝を描いた作品が多いのだとか。どこか幻想的なのに現実のような緻密さでした。
DSC_9441.jpg

ウィリアム・アドルフ・ブーグロー 「編み物をする少女」
この人はフランスの画家です。光が反射していてすみません。こちらをじっと伺う少女の目が非常に印象的でした。
DSC_9447.jpg

フェデリーコ・アンドレオッティ 「少女と鳩」
イタリア生まれの画家。イギリスのロイヤルアカデミーに出品していた時期があるようです。悪戯っぽい表情で小悪魔的な娘でしょうかね。 親しげな雰囲気がありました。
DSC_9457.jpg

という感じでした。実際には風景画も結構あったのですが、どうしても肖像画(女性像)が好きなもので紹介が肖像ばかりになってしまいましたw

それにしてもイギリスの芸術もかなり好みです。 現在、渋谷のbunkamuraでは「愛のヴィクトリアン・ジュエリー展 華麗なる英国のライフスタイル」、府中市美術館では「ターナーから印象派へ 光の中の自然」展が開催されていますので、イギリスの同じような時代の展覧会めぐりの1つとして行ってみるのも面白いかもしれません。

 参考記事:
  愛のヴィクトリアン・ジュエリー展 華麗なる英国のライフスタイル (Bunkamuraザ・ミュージアム)
  ターナーから印象派へ 光の中の自然 (府中市美術館)

 こちらは過去の展示ですが同じ時代のアーツ・アンド・クラフツ関連の参考記事:
  ウィリアム・ド・モーガン 艶と色彩 -19世紀 タイル・アートの巨匠-(パナソニック電工汐留ミュージアム) 
  生活と芸術 アーツ&クラフツ展 ウイリアム・モリスから民芸まで (東京都美術館)
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Comment
編み物をする少女
魅力的ですね。
こういうのにも「怖い 絵」的なことがあるのでしょうか?
「怖い 絵2」今読んでいます。
No title
こんばんは。
コメントいただきありがとうございました。
実はこちらのブログ、以前より毎日拝見させていただいていたのですが、
コメントもせずにすみません…
美術館の情報が読みやすくわかりやすく書かれているので、
いつも楽しく拝見させていただいてます♪
勉強になります(^^)
No title
>パンピーさん
この絵の少女、中々の眼力ですw 何かを訴えているような目ですので、何か深い意味があるかもしれませんね。詳しくは分かりませんが…。

>rd4さん
コメントありがとうございます。観ていただくだけでも嬉しいので、書き込みは気にされないで下さい。
私もrd4さんの発想豊かな作品やコレクションを拝見するのを楽しみsております。これからもよろしくお願いいたします。 m(_ _)m
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