関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

可能世界空間論――空間の表象の探索、のいくつか 【NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)】

東京オペラシティアートギャラリーの「エレメント 構造デザイナー セシル・バルモンドの世界」「わが山河 part II」ICCカフェと巡ってきた最後に、NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)で「可能世界空間論――空間の表象の探索、のいくつか」も観てきました。

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【展覧名】
 可能世界空間論――空間の表象の探索、のいくつか

【公式サイト】
 http://www.ntticc.or.jp/Exhibition/2010/Exploration_in_Possible_Spaces/index_j.html

【会場】NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)
【最寄】初台駅
【会期】2010年1月16日~2月28日
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間40分程度

【混み具合・混雑状況(土曜日16時半頃です)】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
今回もそんなに点数が多いわけではありませんが、あまり混んでいないうえ、ゆっくり楽しむこともできる内容でした。
セシル・バルモンド展を観て、数学的見地と美術の融合に感動してきた後にこの展示を観たわけですが、こちらも科学技術と美術の融合を感じさせる展覧で、メタバーズというものを主題にしているようでした。 このメタバーズというのは、インターネット上で構築される3D仮想空間のことで、これを何にどのように使うか?というのがICCのプロジェクトにあったようです。そう聞いてようやく「可能世界空間論――空間の表象の探索、のいくつか」という展覧名も意味がわかってきましたw 4つのコーナーに分かれていたのでそれに沿ってご紹介しようかと思います。

<舘知宏 「建築折紙」> ★こちらで観られます
「剛体折紙」
まず入ってすぐに目に付くのが大きなボール紙で出来た作品です。これはどうやら伸縮する構造物で、折り紙と言えば折り紙ですw そして、これは実際に触ってたたむ体験ができました。一点に力を加えて持ち上げるだけで、花びらが閉じるように全体が伸縮する構造が面白かったです。この前ポーラミュージアムアネックスで観たチャック・ホバーマンの展覧会が思い返されしました。

「Free form origami」
パソコンのソフトです。ドラッグしたりして折紙を自在にシミュレートできる3Dのソフトで、これも実際に体験することができます。視点を変えながら波型の折紙を折ったりしてきました。その後ろにはこれを使って実際に折ったような折紙作品がいくつか並んでいました。

「自由折紙」
テトラポット、楓のような葉っぱ、マスク、やかん(ティーポット)、うさぎなどの折紙作品です。うさぎの折り目を広げた複雑な図形のようなものも展示されていて、さらに実際に作成している早回しのビデオが流れていました。クリップで押さえながら折る様子は興味深いのですが、これだけを観たら何を折ってるのかさっぱり想像できないと思いますw 面白いです。

<柄沢祐輔+松山剛士 「中心が移動し続ける都市」> ★こちらで観られます
こちらは2008年にノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマンの『自己組織化の経済学―経済秩序はいかに創発するか』という著書を考察し作られた作品です。都市には繁栄する所とスラム化したり衰退するところが出てきますが、それを繰り返すことで中心地がどんどん変わってきます(田舎ほどいきなり新しいビルや駅ができたりしますねw) それを四角型の模型を使って表現していて、大きな四角や細かく密度の高い四角(多分、中心部)などがありました。この作品は内容も解説文も難しかったw 

<田中浩也+岩岡孝太郎+平本知樹 「オープン・(リ)ソース・ファニチャーver.1」> ★こちらで観られます
木の枝のような形をしたパズルかブロックのようなものです。籠の中に大量に入っていて、それを組み合わせて独自の作品を作ることができます。コーナーに入り、しばらく作成に没頭していたのですが、そもそも同じ形のピースが全然見つからない!w 懸命に探したのですが全部バラバラで組み合わせるのにも苦労しました。…出来たものは無残だったw 周りにはまるでDNAの構造のように上手に組まれたものもあって、作者のだろうか?と思いましたが誰が作ったかはわかりません。大きなやつは作者のだとは思いますが・・・。
後で解説を読んだところ、最初にピースの基本的な形を作り、それをソフトで様々に角度や大きさの微妙な変化をつけているそうです。(道理で似たのが無いわけだ) そこからいかに秩序を持って組み立てられるのか?というのがミソになっているようでした。私が作ったのはかなりカオスでしたが^^;

<エキソニモ 「↑」> ★概要
この作品のことのようです。靴を脱いで真っ白な床と壁の部屋?に入ります。ここには机とパソコンが置かれ、周りには水槽や植木などもありました。このパソコンに触ることができるのですが、マウスをいじっていたらノイズのような音を出して、部屋の内部の映像が映されました。さらに観察していると何度も画面が変わり、様々なところに隠しカメラがあることがわかります。すっごい盗撮されてる…。気になったのでカメラを探してみたりしているうちに、他にも妙なものを見つけました。壁の時計は凄い速度で回ったりとまったりしていて、植木には長い刀を持ったセーラー服の萌えキャラのフィギュアとかもありましたw いまいち意図はわかりませんが、盗撮されるとどこだどこだ?ってなりますね。

なお、公式ページには「ゴッドは、存在する」と、ICCは大丈夫なんだろうか?wと心配してしまうバナーが載っていますが、これはICC自体の入口(カフェのあたり)にあったこの人の作品で、ネットの掲示板みたいな作品でした。ゴッドって響きが何か2ちゃんっぽいw 神、いわゆるゴッド。

ということで、小展ながらも体験型の作品が多くて面白い内容でした。そしてこの後、以前も観た「オープン・スペース 2009」も再度観てきました。これは以前ご紹介したので割愛します、
 参考記事:コープ・ヒンメルブラウ:回帰する未来 【NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)】
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コメント
質問
いつも楽しく見させていただいています。v-254

ベックリンの「死の島」は
日本で見れることがありますか?
2010/02/26(金) 18:44 | URL | パンピー #-[ 編集]
Re: 質問
こんにちは。いつもご愛読ありがとうございます。

私はベックリーンの作品は観たことありません^^; 日本ではあまり知られていないので、展覧会はやってないのでは?と思って調べてみたら、西洋美術館で1987(昭和62)年1月24日- 1987(昭和62)年3月8日の期間で個展をやっていたみたいです。

バーゼル美術館所蔵作品による アルノルト・ベックリーン展
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/past/1987_106.html

しかし、「死の島」が来ていたかは定かではないですね。もし今後チャンスがあるとしたら、バーゼル美術館展とかメトロポリタン展のような美術館単位の展覧会があったら来るかも?ってレベルじゃないかと思います。多分、可能性はあまりないかと…。

そういえば以前ご質問いただいたブリヂストン美術館のマイヨールの件ですが、やはりありませんでした。
2010/02/27(土) 00:16 | URL | 21世紀のxxx者 #-[ 編集]
感謝です。
早速、調査をありがとうございました。
「死の島」は数点あるそうですが
バーゼル美術館所蔵の作品が見てみたいです。v-267

マイヨールの首は何かの展示会だったのですね。
一緒にエジプトの彫刻などもありました。(うろ覚え~)i-239
2010/02/27(土) 09:04 | URL | パンピー #-[ 編集]
Re: 感謝です。
確実なのは現地にいくことかなあ。
ブリヂストンのエジプト関連の作品はいつもありますよ。
2010/02/27(土) 20:08 | URL | 21世紀のxxx者 #-[ 編集]
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