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農村(田園)へのまなざし 【東京国立博物館 本館18室】

平成館で長谷川等伯展を観た後、本館に移動して常設を観てきたのですが、18室では「農村(田園)へのまなざし」という特集陳列をやっていました。

P1110697.jpg DSC_0770.jpg

【展覧名】
 農村(田園)へのまなざし

【公式サイト】
 http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=B01&processId=01&event_id=7370

【会場】東京国立博物館 本館18室
【最寄】上野駅(JR・東京メトロ・京成)
【会期】2010年2月23日(火)~2010年4月4日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間20分程度

【混み具合・混雑状況(土曜日17時頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
作品数が少ないので、観るのが早い人は15分もかからないかもしれませんが、好みの作品があって楽しめました。本館の常設はルールを守れば撮影禁止作品以外は写真を撮ることができますので、撮ってきた写真を使ってこの展覧の一部をご紹介しようかと思います。

看板のタイトルわきに「黒田清輝-バルビゾン派に寄せる思い-」というキャッチがあるように、農村を舞台にした作品が中心でした。

浅井忠 「春畝」
明治21年頃の作品です。畑仕事をしている様子から当時の様子が伝わります。バルビゾン派っぽい題材の作品で、色合いも素晴らしいです。
DSC_0533.jpg

黒田清輝 「田舎家」
これはフォンテンブロー近郊で描かれた作品らしいです。これを描いた頃、黒田はミレーの画集を買ったそうで、農村を描くバルビゾン派に共感していたようです。
DSC_0538.jpg

黒田清輝 「枯れ野原(グレー)」
印象派からの影響も感じますが、黒田の先生のコランを思わせるアカデミックな雰囲気も感じました。
DSC_0545.jpg

黒田清輝 「豚屋」
真ん中に描かれているのが豚なのかな? 好んで描いていた女性モデルが豚屋の娘で、その女性の家の仕事場らしいです。
DSC_0551.jpg

黒田清輝 「其日のはて(下絵一)」
「其日のはて」という作品は焼失してしまったそうです。これはその下絵。バルビゾン派というより印象派っぽいなと思いました。
DSC_0568.jpg

左から 黒田清輝 「夕の梨畑」「夕の原」「夕の景」
3枚セットの作品。柔らかい色彩でありながら華やいだ雰囲気があって好みです。どこか幸福感も感じるなあ。
DSC_0578.jpg

黒田清輝 「案山子」
晩年の作で、自分でわざわざかかしを立てて描かれた作品らしいです。先ほどの枯れ野原と比べるとだいぶ簡略化が進んでいるように思えます。そのせいか、強い郷愁を感じました。
DSC_0583.jpg

ということで、小展ですが好みの作品に出会えて嬉しかったです。(リストで数えると写真の他にも作品は30点くらいあります)
等伯展を観にいったら、こちらも合わせて見ることをお勧めします。

この後、常設コーナーも観て回りました。ここの常設は特別展並に次はいつ観られるかわからないから気が抜けないw 次回は特に気に入った作品をいくつかご紹介しようかと思います。
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Comment
No title
ちょっとここには行ってみたいです。
Re: No title
ここのコレクションの豊富さはだんとつですので、行って見ると楽しいと思いますよ^^
敷地内の全部の館(東洋館とかやっていませんが…)を観ると一日かかりますw
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