モーリス・ユトリロ展 -パリを愛した孤独な画家- 【損保ジャパン東郷青児美術館】
1週間くらい前に損保ジャパン東郷青児美術館で「モーリス・ユトリロ展 -パリを愛した孤独な画家-」を観てきました。ユトリロ展はしょっちゅうやっているような気がしますが、私が行った中では3年前の千葉県立美術館の展示以来でした。これだけの規模のは久々なんじゃないかな。
お知らせ
せっかくの連休なのに40度以上の熱が出てしまいました。しばらくブログは体調の様子を見ながらにします。悪化したらまたお休みします。

【展覧名】
モーリス・ユトリロ展 -パリを愛した孤独な画家-
【公式サイト】
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html
【会場】損保ジャパン東郷青児美術館
【最寄】新宿駅
【会期】2010年4月17日(土)~7月4日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間20分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日14時半頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
今回の展覧の凄いところは、展示されている全作品が日本初公開で、個人所有が主になっているところです。作品は初期から晩年まで揃っていますので、作風の変遷とユトリロの悲しい人生を辿ることができる内容となっていました。
まず簡単な生い立ちについてですが、モーリス・ユトリロは1883年に女性画家のシュザンヌ・ヴァラドン(当時18歳)の息子として生まれました。父親については分からず、私生児となります。母親のシュザンヌ・ヴァラドンは洗濯屋の娘で、たまたま洗濯物を届けに行った際に画家のモデルとなり、それがきっかけで印象派の画家達のモデルをつとめるようになり、さらに自身でも絵を描くようになりました。奔放な性格だったようで、ロートレックの愛人になったりと何かと名前が出てくる人物です。
シュザンヌ・ヴァラドンの参考記事:
ロートレック・コネクション (Bunkamuraザ・ミュージアム)
ルノワール-伝統と革新 (感想前編) (国立新美術館)
シュザンヌ・ヴァラドンは良い母親ではなく、モーリスを放置し祖母に任せていたようです。7歳の頃にスペイン画家のミゲロ・ユトリロがモーリスを認知し、この時からモーリス・ユトリロとなりました。しかし、この認知した戸籍上の父親とは1度も会うことが無かったのだとか。
育ての親の祖母が飲酒好きだったせいもあってか、ユトリロは中学の頃から飲酒癖があったようです。成績不振で中学を退学し、義理の父(ポール・ムジス?)の紹介で銀行や商社に勤めますが、勤務中に飲酒したり暴行したり、挙動が不審だったためにいずれも長続きしませんでした。この頃には既にアルコール依存症だったようです。そしてついに、1904年に義理の父(ポール・ムジス)の勧めでアルコール依存症の治療のためにサン=タンヌ精神病院に入院します。退院する際に医師から対症療法として絵を描くことを勧められ、ここからユトリロの画業が始まっていきます。
悲惨な生い立ちが元で名画が生まれてきたというのは皮肉な話ですが、まだまだ不幸の序の口だったりします…。ここからは展示作品に沿って気に入った作品と共にご紹介しようと思います。(似た作品名が多いので展示番号も添えておきます)
<モンマニーの時代>
独学で自らの様式を築いた初期の時代で、色彩豊富で厚塗りされているのが特徴です。輪郭線を使用しないでタッチだけで描き、シスレーやピサロの影響を観ることができると解説されていました。基礎の基礎(絵の具の使い方とか)は母に手ほどきを受けたようですが、ほぼ独学と言って良いようです。また、初期から自然は主役にはならず街や教会建築に興味があったのがわかります。
01 モーリス・ユトリロ 「モンマニーの風景(ヴァル・ドワーズ県)」
緑に囲まれた家を描いた作品です。厚塗りされ、ぐにゃぐにゃした感じで抽象画のようですらありました。印象派からの影響が観られるようです。
03 モーリス・ユトリロ 「モンマニーの石切り橋(ヴァル・ドワーズ県)」 ★こちらで観られます
町並みと丘が描かれたごく初期の作品。解説によると構図に不安定さもないそうです。やはり塗り重ねられた絵の具はピサロからの影響のようです。こちらは結構すっきりした感じの作品でした。
<白の時代>
ユトリロ作品で評価が一番高いのがこの「白の時代」です。(ユトリロ展は白の時代の作品がどれくらいあるかが重要かも)子供時代のユトリロは漆喰の断片で遊んでたりしていたようで、後年に「パリの思い出として持っていくものは?」と訊かれた時に「漆喰」と答えるほど気に入っていたようです。白の時代はこの漆喰を描いた時代とも言え、石灰・ハトの糞・卵の殻・砂などを混ぜて表現されています。よく観ると確かにそういったものが混じってそう…。 一方、この頃の私生活はというと、ユトリロはアルコール依存症で鉄格子の嵌め込まれた部屋に閉じ込められていたようです。では、どうやって絵を描いたか?というと、与えられた絵葉書を見ながら描いていました。(似ている作品が多いのはそのせいじゃないかな。) そういった背景があるせいか、この時期の作品は陰鬱な空気が漂った作品が多いように思います。 なお、後に義父となる画家アンドレ・ユッテルもこの頃から一緒に暮らしていたそうです。
11 モーリス・ユトリロ 「バイアン通り、パリ」
5~6階建ての漆喰の建物が立ち並ぶ通りを描いた作品です。沢山の窓は鎧戸が閉まり、道行く人はまばらで静かな雰囲気です。また、通りの表現に奥行きがありました。
08 モーリス・ユトリロ 「ラパン・アジル、モンマルトル」
ラパン・アジルはモンマルトルの芸術家が集まった酒場です。オレンジの屋根と漆喰の壁の家に人が入っていくところが描かれています。特に漆喰の壁の表現が見事で、微妙な色の変化を見せていました。
07 モーリス・ユトリロ 「ラパン・アジル、モンマルトル」 ★こちらで観られます
奥にラパン・アジルの見える通りを描いた作品です。(これはどこかで観た気がするのですが、日本初公開なので似ている作品だと思います。) 白い道、白い壁など漆喰の質感を感じる表現が豊かでした。今回の展覧の中でもかなり好みの作品です。
09 モーリス・ユトリロ 「サン=ローラン教会、ロッシュ(アンドル=エ=ロワール県)」
これは絵葉書を元に描かれた作品で、目に鮮やかな白い壁と赤黒い屋根の教会が描かれています。水色の空が広くて開放感があるように感じました。この辺には教会を題材にした作品が3点並んでいましたが、今回の展覧には教会を描いた作品が多くあります。
15 モーリス・ユトリロ 「モン=スニ通り、ミミ=パンソンの家、モンマルトル」
下り坂の見える街角を描いた作品。手前の家の横壁は様々な色で塗られ、風化された雰囲気がよく出ていました。
この頃、ユトリロは2度の自殺未遂をしたそうです。アルコール依存が酷く、1杯のワインのために絵を売り、「リットル」にかけて「リトリロ」と呼ばれたそうです。
18 モーリス・ユトリロ 「ノルヴァン通り、モンマルトル」
街灯のある緩やかな坂道を交差点から観た風景です。壁や道の色合いが微妙に描き分けられ、緑や黄土色などが混ざっています。意外と明るい雰囲気をしていました。
<色彩の時代>
「白の時代」の後、「色彩の時代」と呼ばれる時代に入ります。その名の通り色彩は明るく開放的になり、一点透視法(遠近法の1つです)で描かれ空間に広がりを持たせるようになります。実際には絵葉書に遠近法の線を入れてそれを元に風景を描いていたようです。解説によると、白の時代の静寂や苦悩の重さが薄らぎ軽快さが現れ厚塗りも消えていったとのことです。
また、この時期の特徴の1つに、異常に腰の張った女性像が描かれている点が挙げられます。これは女性への嫌悪から来たのではないか?と考える研究者もいるそうです。(ユトリロの人物描写は街角にちょこっといる程度しかありませんが、顕著に見られる特徴です)
一方、この頃の私生活はユトリロの絵が売れるようになってきました。また、ユトリロの友人で3歳年下の画家アンドレ・ユッテルと母親のシュザンヌ・ヴァラドンが結婚しました。(この母親は本当に駄目だ…) ユッテルはユトリロの絵の価値を認めていなかったいなかったようですが、彼ら夫婦の作品よりも高値で売れるため、ユトリロに絵を描かせては売り払って夫婦で贅沢をするという生活が続いたようです。酷すぎですね…。それでもユトリロは母親を聖女のように思っていたというのが泣けます。
23 モーリス・ユトリロ 「テルトル広場、モンマルトル」
緑の木々のある広場を描いた作品。周りには家が立ち並び木々の下を人々が散歩しています。緑が鮮やかで明らかに白の時代との違いを感じます。そして、この作品にも腰の張った女性が描かれていました。この時期の特徴がよくわかる作品かも。
24 モーリス・ユトリロ 「カンカル近郊の果樹園のノートル=ダム礼拝堂(イル=エ=ヴィレーヌ県)」
背景に山と畑の見える教会を描いた作品。意外とすっきりした感じでちょっとデフォルメされたような雰囲気もあるかな。緑鮮やかで、教会の壁の白には以前のような重さがないようです。明るく開放的な雰囲気の作品でした。
20 モーリス・ユトリロ 「カルボネルの家、トゥルネル河岸」 ★こちらで観られます
色彩の時代初期の作品で、今回の展覧会のポスターにもなっています。街の交差点を描いた作品で、定規で引かれたような真っ直ぐの線が多用され、奥行きを感じます。これも絵葉書を元に描いた作品のようです。
30 モーリス・ユトリロ 「ムーラン・ド・ラ・ギャレット、モンマルトル」
モンマルトルの有名なダンスホール「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」を描いた作品です。夕焼けに染まる空を背景にシンボルである風車が描かれていて、穏やかな雰囲気がありました。ムーラン・ド・ラ・ギャレットを描いた作品は5点くらいあったかな。
28 モーリス・ユトリロ 「サン=バルテルミィ広場と教会、ムラン(セーヌ=エ=マルヌ県)」
教会と広場が見える通りを描いた作品で、青空が大きくとられています。非常に濃い色彩でフォーヴィスムのような印象を受けました
41 モーリス・ユトリロ 「慰霊碑」 ★こちらで観られます
右半分に明るい白の慰霊碑の前に立つ喪服を着た女性達が描かれています(一様に腰が張ってます) 左半分は街や緑が描かれ、全体的に明るく軽快な雰囲気の作品でした。
さて、この辺で私生活の更なる変化についての説明がありました。1935年ユトリロが51歳の時にリュシー・ポーウェルという63歳の女性と結婚しました。(妻と言うよりは母親くらいかも。3歳下の義父に12歳上の妻、いやはや…。) この嫁がまたかなりの悪妻で、シュザンヌ・ヴァラドンが死んだ後のユトリロのマネージメントを行っていきます。画商との折衝を取り仕切るならまだしも、自分が描いた稚拙な絵まで売り出したほどの厚かましさだったようです。ユトリロは外出を禁止され、監禁状態で絵を描かされていたそうで、紙に石を包んで通行人に投げ、紙には「助けてくれ」と書いてあったそうです。 しかし、通行人は既に有名人だったユトリロの紙を喜んで保管していたのだとか。とことん悲惨な人生ですね…。それなのに作品は明るいのが不思議だったりもします。
57 モーリス・ユトリロ 「雪のムーラン・ド・ラ・ギャレット、モンマルトル」
これはグワッシュの作品で少し淡い色をしています。雪の積もった風車と白い道を行き交う人々が描かれ明るく爽やかな印象を受けました。
63 モーリス・ユトリロ 「雪の通り、モンマルトル」
雪の積もった通りを描いた作品。人影はなく足跡がぽつぽつとついているのが見えます。手前の建物の白い壁が目に鮮やかで、白の時代の陰鬱さとは違う色使いでした。また、この絵は定規でひいたように真っ直ぐな線が多かったように思います。
72 モーリス・ユトリロ 「ミミ=パンソンの家と雪のモン=スニ通り、モンマルトル」
これは先ほどの15番の作品と同じ場所に雪が積もった作品のようです。グワッシュで描かれいるせいか少し淡めで軽やかな作品でした。
最後の方ではユトリロの信仰についても紹介されていました。母シュザンヌは無神論者だったため、洗礼を受けることを反対されていましたが、最初の継父の一家が敬虔なカトリックだった影響か、ユトリロはカトリック紙の社説を熱心に読むなど、信仰心があったようです。その後49歳の時に洗礼を受け、母が死んだときは自宅の礼拝堂に篭って母とジャンヌ・ダルクに祈りを捧げていたのだとか。(ジャンヌ・ダルクと母親は特別な存在だったようです。酷い母親なのに健気です…。) その信仰のためか、教会を描いた作品が多くなっています。
78 モーリス・ユトリロ 「サクレ=クール寺院、モンマルトル」 ★こちらで観られます
坂道から仰ぎ見る寺院の絵です。解説によると、寺院は真っ白ですが質感があり、どことなく初期の雰囲気が漂うとのことです。私はこの作品からは感じ取れませんでしたが、この近くにあった作品は白の時代を感じる作品がありました。
85 モーリス・ユトリロ 「雪のサン=ヴァンサン通りとアンリ4世の茅葺き屋根の家、モンマルトル」
雪の通り道を描いた作品で、壁や雪は軽やかですが、厚塗りされた感じなどは白の時代のような雰囲気を感じました。
ということで、ユトリロの作風と人生が一気にわかる内容となっていました。不幸な画家は結構いますが、ユトリロはその最たるものかもしれません。精神を病み、奴隷のようにこき使われながらも後世に残る美をたった一人で作りあげたのは驚嘆です。いい作品も多いので、お勧めしたい展覧の1つです。
お知らせ
せっかくの連休なのに40度以上の熱が出てしまいました。しばらくブログは体調の様子を見ながらにします。悪化したらまたお休みします。

【展覧名】
モーリス・ユトリロ展 -パリを愛した孤独な画家-
【公式サイト】
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html
【会場】損保ジャパン東郷青児美術館
【最寄】新宿駅
【会期】2010年4月17日(土)~7月4日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間20分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日14時半頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
今回の展覧の凄いところは、展示されている全作品が日本初公開で、個人所有が主になっているところです。作品は初期から晩年まで揃っていますので、作風の変遷とユトリロの悲しい人生を辿ることができる内容となっていました。
まず簡単な生い立ちについてですが、モーリス・ユトリロは1883年に女性画家のシュザンヌ・ヴァラドン(当時18歳)の息子として生まれました。父親については分からず、私生児となります。母親のシュザンヌ・ヴァラドンは洗濯屋の娘で、たまたま洗濯物を届けに行った際に画家のモデルとなり、それがきっかけで印象派の画家達のモデルをつとめるようになり、さらに自身でも絵を描くようになりました。奔放な性格だったようで、ロートレックの愛人になったりと何かと名前が出てくる人物です。
シュザンヌ・ヴァラドンの参考記事:
ロートレック・コネクション (Bunkamuraザ・ミュージアム)
ルノワール-伝統と革新 (感想前編) (国立新美術館)
シュザンヌ・ヴァラドンは良い母親ではなく、モーリスを放置し祖母に任せていたようです。7歳の頃にスペイン画家のミゲロ・ユトリロがモーリスを認知し、この時からモーリス・ユトリロとなりました。しかし、この認知した戸籍上の父親とは1度も会うことが無かったのだとか。
育ての親の祖母が飲酒好きだったせいもあってか、ユトリロは中学の頃から飲酒癖があったようです。成績不振で中学を退学し、義理の父(ポール・ムジス?)の紹介で銀行や商社に勤めますが、勤務中に飲酒したり暴行したり、挙動が不審だったためにいずれも長続きしませんでした。この頃には既にアルコール依存症だったようです。そしてついに、1904年に義理の父(ポール・ムジス)の勧めでアルコール依存症の治療のためにサン=タンヌ精神病院に入院します。退院する際に医師から対症療法として絵を描くことを勧められ、ここからユトリロの画業が始まっていきます。
悲惨な生い立ちが元で名画が生まれてきたというのは皮肉な話ですが、まだまだ不幸の序の口だったりします…。ここからは展示作品に沿って気に入った作品と共にご紹介しようと思います。(似た作品名が多いので展示番号も添えておきます)
<モンマニーの時代>
独学で自らの様式を築いた初期の時代で、色彩豊富で厚塗りされているのが特徴です。輪郭線を使用しないでタッチだけで描き、シスレーやピサロの影響を観ることができると解説されていました。基礎の基礎(絵の具の使い方とか)は母に手ほどきを受けたようですが、ほぼ独学と言って良いようです。また、初期から自然は主役にはならず街や教会建築に興味があったのがわかります。
01 モーリス・ユトリロ 「モンマニーの風景(ヴァル・ドワーズ県)」
緑に囲まれた家を描いた作品です。厚塗りされ、ぐにゃぐにゃした感じで抽象画のようですらありました。印象派からの影響が観られるようです。
03 モーリス・ユトリロ 「モンマニーの石切り橋(ヴァル・ドワーズ県)」 ★こちらで観られます
町並みと丘が描かれたごく初期の作品。解説によると構図に不安定さもないそうです。やはり塗り重ねられた絵の具はピサロからの影響のようです。こちらは結構すっきりした感じの作品でした。
<白の時代>
ユトリロ作品で評価が一番高いのがこの「白の時代」です。(ユトリロ展は白の時代の作品がどれくらいあるかが重要かも)子供時代のユトリロは漆喰の断片で遊んでたりしていたようで、後年に「パリの思い出として持っていくものは?」と訊かれた時に「漆喰」と答えるほど気に入っていたようです。白の時代はこの漆喰を描いた時代とも言え、石灰・ハトの糞・卵の殻・砂などを混ぜて表現されています。よく観ると確かにそういったものが混じってそう…。 一方、この頃の私生活はというと、ユトリロはアルコール依存症で鉄格子の嵌め込まれた部屋に閉じ込められていたようです。では、どうやって絵を描いたか?というと、与えられた絵葉書を見ながら描いていました。(似ている作品が多いのはそのせいじゃないかな。) そういった背景があるせいか、この時期の作品は陰鬱な空気が漂った作品が多いように思います。 なお、後に義父となる画家アンドレ・ユッテルもこの頃から一緒に暮らしていたそうです。
11 モーリス・ユトリロ 「バイアン通り、パリ」
5~6階建ての漆喰の建物が立ち並ぶ通りを描いた作品です。沢山の窓は鎧戸が閉まり、道行く人はまばらで静かな雰囲気です。また、通りの表現に奥行きがありました。
08 モーリス・ユトリロ 「ラパン・アジル、モンマルトル」
ラパン・アジルはモンマルトルの芸術家が集まった酒場です。オレンジの屋根と漆喰の壁の家に人が入っていくところが描かれています。特に漆喰の壁の表現が見事で、微妙な色の変化を見せていました。
07 モーリス・ユトリロ 「ラパン・アジル、モンマルトル」 ★こちらで観られます
奥にラパン・アジルの見える通りを描いた作品です。(これはどこかで観た気がするのですが、日本初公開なので似ている作品だと思います。) 白い道、白い壁など漆喰の質感を感じる表現が豊かでした。今回の展覧の中でもかなり好みの作品です。
09 モーリス・ユトリロ 「サン=ローラン教会、ロッシュ(アンドル=エ=ロワール県)」
これは絵葉書を元に描かれた作品で、目に鮮やかな白い壁と赤黒い屋根の教会が描かれています。水色の空が広くて開放感があるように感じました。この辺には教会を題材にした作品が3点並んでいましたが、今回の展覧には教会を描いた作品が多くあります。
15 モーリス・ユトリロ 「モン=スニ通り、ミミ=パンソンの家、モンマルトル」
下り坂の見える街角を描いた作品。手前の家の横壁は様々な色で塗られ、風化された雰囲気がよく出ていました。
この頃、ユトリロは2度の自殺未遂をしたそうです。アルコール依存が酷く、1杯のワインのために絵を売り、「リットル」にかけて「リトリロ」と呼ばれたそうです。
18 モーリス・ユトリロ 「ノルヴァン通り、モンマルトル」
街灯のある緩やかな坂道を交差点から観た風景です。壁や道の色合いが微妙に描き分けられ、緑や黄土色などが混ざっています。意外と明るい雰囲気をしていました。
<色彩の時代>
「白の時代」の後、「色彩の時代」と呼ばれる時代に入ります。その名の通り色彩は明るく開放的になり、一点透視法(遠近法の1つです)で描かれ空間に広がりを持たせるようになります。実際には絵葉書に遠近法の線を入れてそれを元に風景を描いていたようです。解説によると、白の時代の静寂や苦悩の重さが薄らぎ軽快さが現れ厚塗りも消えていったとのことです。
また、この時期の特徴の1つに、異常に腰の張った女性像が描かれている点が挙げられます。これは女性への嫌悪から来たのではないか?と考える研究者もいるそうです。(ユトリロの人物描写は街角にちょこっといる程度しかありませんが、顕著に見られる特徴です)
一方、この頃の私生活はユトリロの絵が売れるようになってきました。また、ユトリロの友人で3歳年下の画家アンドレ・ユッテルと母親のシュザンヌ・ヴァラドンが結婚しました。(この母親は本当に駄目だ…) ユッテルはユトリロの絵の価値を認めていなかったいなかったようですが、彼ら夫婦の作品よりも高値で売れるため、ユトリロに絵を描かせては売り払って夫婦で贅沢をするという生活が続いたようです。酷すぎですね…。それでもユトリロは母親を聖女のように思っていたというのが泣けます。
23 モーリス・ユトリロ 「テルトル広場、モンマルトル」
緑の木々のある広場を描いた作品。周りには家が立ち並び木々の下を人々が散歩しています。緑が鮮やかで明らかに白の時代との違いを感じます。そして、この作品にも腰の張った女性が描かれていました。この時期の特徴がよくわかる作品かも。
24 モーリス・ユトリロ 「カンカル近郊の果樹園のノートル=ダム礼拝堂(イル=エ=ヴィレーヌ県)」
背景に山と畑の見える教会を描いた作品。意外とすっきりした感じでちょっとデフォルメされたような雰囲気もあるかな。緑鮮やかで、教会の壁の白には以前のような重さがないようです。明るく開放的な雰囲気の作品でした。
20 モーリス・ユトリロ 「カルボネルの家、トゥルネル河岸」 ★こちらで観られます
色彩の時代初期の作品で、今回の展覧会のポスターにもなっています。街の交差点を描いた作品で、定規で引かれたような真っ直ぐの線が多用され、奥行きを感じます。これも絵葉書を元に描いた作品のようです。
30 モーリス・ユトリロ 「ムーラン・ド・ラ・ギャレット、モンマルトル」
モンマルトルの有名なダンスホール「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」を描いた作品です。夕焼けに染まる空を背景にシンボルである風車が描かれていて、穏やかな雰囲気がありました。ムーラン・ド・ラ・ギャレットを描いた作品は5点くらいあったかな。
28 モーリス・ユトリロ 「サン=バルテルミィ広場と教会、ムラン(セーヌ=エ=マルヌ県)」
教会と広場が見える通りを描いた作品で、青空が大きくとられています。非常に濃い色彩でフォーヴィスムのような印象を受けました
41 モーリス・ユトリロ 「慰霊碑」 ★こちらで観られます
右半分に明るい白の慰霊碑の前に立つ喪服を着た女性達が描かれています(一様に腰が張ってます) 左半分は街や緑が描かれ、全体的に明るく軽快な雰囲気の作品でした。
さて、この辺で私生活の更なる変化についての説明がありました。1935年ユトリロが51歳の時にリュシー・ポーウェルという63歳の女性と結婚しました。(妻と言うよりは母親くらいかも。3歳下の義父に12歳上の妻、いやはや…。) この嫁がまたかなりの悪妻で、シュザンヌ・ヴァラドンが死んだ後のユトリロのマネージメントを行っていきます。画商との折衝を取り仕切るならまだしも、自分が描いた稚拙な絵まで売り出したほどの厚かましさだったようです。ユトリロは外出を禁止され、監禁状態で絵を描かされていたそうで、紙に石を包んで通行人に投げ、紙には「助けてくれ」と書いてあったそうです。 しかし、通行人は既に有名人だったユトリロの紙を喜んで保管していたのだとか。とことん悲惨な人生ですね…。それなのに作品は明るいのが不思議だったりもします。
57 モーリス・ユトリロ 「雪のムーラン・ド・ラ・ギャレット、モンマルトル」
これはグワッシュの作品で少し淡い色をしています。雪の積もった風車と白い道を行き交う人々が描かれ明るく爽やかな印象を受けました。
63 モーリス・ユトリロ 「雪の通り、モンマルトル」
雪の積もった通りを描いた作品。人影はなく足跡がぽつぽつとついているのが見えます。手前の建物の白い壁が目に鮮やかで、白の時代の陰鬱さとは違う色使いでした。また、この絵は定規でひいたように真っ直ぐな線が多かったように思います。
72 モーリス・ユトリロ 「ミミ=パンソンの家と雪のモン=スニ通り、モンマルトル」
これは先ほどの15番の作品と同じ場所に雪が積もった作品のようです。グワッシュで描かれいるせいか少し淡めで軽やかな作品でした。
最後の方ではユトリロの信仰についても紹介されていました。母シュザンヌは無神論者だったため、洗礼を受けることを反対されていましたが、最初の継父の一家が敬虔なカトリックだった影響か、ユトリロはカトリック紙の社説を熱心に読むなど、信仰心があったようです。その後49歳の時に洗礼を受け、母が死んだときは自宅の礼拝堂に篭って母とジャンヌ・ダルクに祈りを捧げていたのだとか。(ジャンヌ・ダルクと母親は特別な存在だったようです。酷い母親なのに健気です…。) その信仰のためか、教会を描いた作品が多くなっています。
78 モーリス・ユトリロ 「サクレ=クール寺院、モンマルトル」 ★こちらで観られます
坂道から仰ぎ見る寺院の絵です。解説によると、寺院は真っ白ですが質感があり、どことなく初期の雰囲気が漂うとのことです。私はこの作品からは感じ取れませんでしたが、この近くにあった作品は白の時代を感じる作品がありました。
85 モーリス・ユトリロ 「雪のサン=ヴァンサン通りとアンリ4世の茅葺き屋根の家、モンマルトル」
雪の通り道を描いた作品で、壁や雪は軽やかですが、厚塗りされた感じなどは白の時代のような雰囲気を感じました。
ということで、ユトリロの作風と人生が一気にわかる内容となっていました。不幸な画家は結構いますが、ユトリロはその最たるものかもしれません。精神を病み、奴隷のようにこき使われながらも後世に残る美をたった一人で作りあげたのは驚嘆です。いい作品も多いので、お勧めしたい展覧の1つです。
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Comment
No title
はじめまして。
ユトリロって、アル中の割には長生きしたのですね。
絵も高く売れて、モディリアーニなんかと比べると、
幸せだったのかなぁとも思われますね。
いい展覧会でした。
ユトリロって、アル中の割には長生きしたのですね。
絵も高く売れて、モディリアーニなんかと比べると、
幸せだったのかなぁとも思われますね。
いい展覧会でした。
Re: No title
一村雨さん
はじめまして、コメントありがとうございます!
ユトリロは家族が健康の管理をしていた(絵を描かせるため)みたいなので、それも1つの理由かもしれませんね。聖母のように慕っていた母と暮らしていたという点では幸せを感じていたのかもしれないですが、私から見るとかわいそうに思ってしまいます^^;
これだけの展覧会だとは思いませんでした、最近の損保ジャパン美術館は頑張ってますね
はじめまして、コメントありがとうございます!
ユトリロは家族が健康の管理をしていた(絵を描かせるため)みたいなので、それも1つの理由かもしれませんね。聖母のように慕っていた母と暮らしていたという点では幸せを感じていたのかもしれないですが、私から見るとかわいそうに思ってしまいます^^;
これだけの展覧会だとは思いませんでした、最近の損保ジャパン美術館は頑張ってますね
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損保ジャパン東郷青児美術館で開催中の
「モーリス・ユトリロ展ーパリを愛した孤独な画家ー」に行って来ました。
ユトリロ展はこれまで何度も開催されています。いつも同じようなモチーフを描いているので「全作品日本初公開」と謳われてもそう大したことないと勝...
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多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。
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