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国宝 阿修羅展 2回目【東京国立博物館】

先週行ったばかりですが、19日で3体の像が公開終了となるので、見納めにまた「国宝 阿修羅展」を観に行ってきた。今回は日曜の18時を狙ってみた。

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【展覧名】
興福寺創建1300年記念「国宝 阿修羅展」

【公式サイト】
http://www.tnm.go.jp/jp/servlet/Con?pageId=A01&processId=02&event_id=6113

【会場】東京国立博物館 平成館 (上野公園)
【最寄】上野駅(JR・東京メトロ・京成)
【会期】2009年3月31日(火)~6月7日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
 ※写真はコンパクトデジカメで撮影しました。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間40分程度

【混み具合(日曜日18時頃です)】
 混雑_1_②_3_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_4_⑤_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_4_⑤_満足

【感想】

前回のレポートもあわせてどうぞ。
http://21stcenturyxxxman.blog40.fc2.com/blog-entry-33.html


先週は土曜の昼に行ったので、入場制限を食らいましたが、流石にこの時間は制限無しで入れました。しかし空いているかというと、そんなことは無いです。 19時頃からだいぶ人は減りましたが18時くらいだとまだ観るのに列が出来てるくらいです。(19時すぎると阿修羅以外はすんなり観られました。)

前回紹介できなかった作品を中心に章ごとに紹介。

<第1章 興福寺創建と中金堂鎮壇具>
ここは今回もさらっと観た。水晶や瑪瑙などの加工品が並んでいて、当時の技術の高さがうかがえます。観てすぐに感動するっていう類のものではないけれど、貴重さを知ることが出来ます。

<第2章 国宝 阿修羅とその世界>
19日で展示が終了したのは、畢婆迦羅(ひばから)、鳩槃荼(くばんだ)、羅ご羅(らごら)の3体。

畢婆迦羅(ひばから)
ひげを生やした精悍な顔立ちで、威厳があるけど若さも感じて、やり手の営業にいそうな顔をしているなーなんて思いながら観てました。
人間らしさを感じる分存在感が強くて、まるで動き出しそうなリアリティがあります。

鳩槃荼(くばんだ)
くわっと口を開いて怖い眼をしています。手の構えも含めて迫力があります。解説にはちょっと不気味さを漂わせているとまで書かれていましたが、力強さを感じます。

乾闥婆(けんだつば)
頭に獅子の頭が乗っかって、少年のような像です。眼をつぶって眉間には皺がよっています。瞑想してるのでしょうか。隣の鳩槃荼と対照的に静かな雰囲気を持っていました。

緊那羅(きんなら)
右手を破損していますが、厳格な雰囲気が強いです。なんといっても眼差しの鋭さと第三の眼が印象的です。音楽の守護者らしい。

五部浄(ごぶじょう)
破損しすぎて胸像みたいになってます。隣には壊れた腕も展示されていますが、それによって製造法が断面でわかります。象の頭を乗せて真剣な眼をしていました。

須菩提(すぼだい)
解空十大弟子の中で解空第一の弟子らしい。解空ってのはよくわからないのですが、この像は優しい顔をしています。穏やかな像でした。

舎利弗(しゃりほつ)
ちょっと厳しい顔つきです。流石、智恵第一の弟子です。この像だけではないですが、薄布をまとったような衣服のひだのリアルさも見所の1つかな。

目けん連(もくけんれん)
神通力第一の弟子。老年の顔をしています。私にとってはちょっと近づき難い雰囲気があるかも。神通力がある迫力でしょうか。

羅ご羅(らごら)
恐らく、羅ご羅と思われるということで、尊名は明らかになっていないらしい。眼をつぶって静かな雰囲気です。

阿修羅
やはり、今回の展示は阿修羅像に尽きると思います。今回もじっくり観てきましたが、正面の顔、右の顔、左の顔をよく観て来ました。
特に右の顔が唇をかんで悔しさをこらえている様にも見えたのが印象的でした。


<第3章 中金堂再建と仏像>
ここは前回全部書いたかなw やはり四天王(邪鬼も含めて)が好みです。

<第4章 バーチャルリアリティ映像「よみがえる興福寺中金堂」「阿修羅像」>
興福寺の中金堂がこんな風に再建されますというCGと、阿修羅の解説の2つの内容だった。阿修羅の下のまぶたに厚みがあって涙をためているような感じだとか、人間らしさと人間と違うところなどの解説が興味深くて、また阿修羅像を観て確認したくなった^^;

ということで、今回も大満足でした。 やはり阿修羅展は必見です! 

おまけ
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帰りに同じ平成館の1Fで開催されているアテネ・メトロ・ミュージアム展も見てきましたが、現代アートの写真だけで作品そのものは無かったです。まあ、阿修羅で心がいっぱいになっていたのと閉館間際であまり眼に入ってきませんでしたがw
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