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ヴィデオを待ちながら 映像、60年代から今日へ 【東京国立近代美術館】 (前編)

工芸館の後、休憩してから東京国立近代美術館に移動して、「ヴィデオを待ちながら 映像、60年代から今日へ」を鑑賞。思った以上に面白かった。

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【展覧名】
ヴィデオを待ちながら 映像、60年代から今日へ

【公式サイト】
http://www.momat.go.jp/Honkan/waiting_for_video/index.html

【会場】東京国立近代美術館 企画展ギャラリー (1F)
【最寄】東京メトロ東西線 竹橋駅
【会期】2009年3月31日~2009年6月7日
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
 ※写真はNikon D60で撮影しました。

【鑑賞所要時間 ※結構早いペースです。】
1時間30分程度

【混み具合・混雑状況(土曜日15時半頃です)】
 混雑_1_2_③_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
私は現代アートがよくわからないのですが、この展覧会はかなり楽しめました。というのも、各映像作品に解説がついていて、作者の意図するところや、評価されている点がわかるようになっていたので、そういう視点で観る事ができ、納得できました。(映像だけみると何のことかわかりませんw)
それと、この展覧会はたっぷり時間の余裕を持っていったほうが良いです。映像作品の展覧なので1つ1つを観ていくと非常に時間が必要になります。要点がわかったらサクっと次に移っていっても1時間半以上かかりました。(というか最後から2つめくらいで閉館になりました。)

印象深い作品をいくつか紹介。作品名を忘れているのもあります^^;
若い人(特に女性)が多くて、みんなじっくり観ていました。

ジョン・バルデッサリ「I am making art」
恐らく本人が、ちょこっとずつポーズを変えながら「I am making art」を連呼する作品。18分もありますが、1分で飽きますw いきなり現代アートの洗礼を受けた感じで、これのどこがアートなんだよ!?と思いましたが、それこそが作者の狙いです。「アートとは何か?」鑑賞者に問うのが意図となっています。そう言われると急に深遠な作品に思えるのが不思議ですw

ジョン・バルデッサリ「もう二度と退屈な芸術は作りません」
これも恐らく本人が、「もう二度と退屈な芸術は作りません」という短文を延々とノートに書いていくという作品。 退屈なものは作らないと書いている行為が退屈になっているという罠ですw この人は突っ込まざるを得ない作品ばかりでお笑いのボケに向いてるかもしれません。

ヴィト・アコンチ
作品名は多分、「適応についての3つの研究」だったかな。目隠しをされた人にボールを放るという内容です。これは観るものが観られるものに向ける視線を表現したもので、時には暴力的なまでの一方性を示しているのだとか。なるほどーって感心しまくってきましたw この人の作品は解説を読むと説得力を感じました。

デニス・オッペンハイム「二段階の伝達ドローイング」
これは2つ同じような作品があります。1つは作者が息子の背中に絵を描いて、息子が、背中で感じたものを紙に描いていくというもの。もう1つは親子の役割が逆になったもの。それぞれの作品が過去(幼少)から未来(成人)、未来から過去を現しています。 そして、ビデオ内の「感覚」の伝わりを視覚で観ることができるという作品です。結構伝わっていたり、もどかしかったり、意思の伝達の奥深さが凝縮されていました。

ブルース・ナウマン 「コーナーで跳ねる」
カメラを横に倒して写した作品で、直覚的なポーズでコートの周りを歩いているような感じの作品。カメラが横になっているせいか、ロボットか機械のように観えてくる不思議な感覚が味わえます。

野村仁 「カメラを手に持ち腕を回す:人物、風景」
タイトルそのまんまの内容です。まず、カメラを持ってクロールのように腕をぐるぐる回している本人が写されます。そして、その後にそのカメラで撮影した映像を観るのですが・・・酔いそうw ジェットコースターから観る景色みたいな感じかな。カメラは人間の視線と違ったこんな視線の持ち方ができるんだなと感じる作品でした。

と、まだまだ印象に残っている作品が多いので、今日はここまで。
また後編を書きます。

後編はこちらに書きました(><)

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