マン・レイ展 知られざる創作の秘密 【国立新美術館】
10日ほど前の土曜日に、国立新美術館で「マン・レイ展 知られざる創作の秘密 (Man Ray: Unconcerned But Not Indifferent)」を観てきました。

【展覧名】
マン・レイ展 知られざる創作の秘密 Man Ray: Unconcerned But Not Indifferent
【公式サイト】
http://www.man-ray.com/
【会場】国立新美術館
【最寄】千代田線乃木坂駅/日比谷線・大江戸線 六本木駅
【会期】2010年7月14日(水)~ 9月13日(月)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日14時頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
この展示は1階なのですが、2階でオルセー美術館展が開催されているためか、この展示も結構混みあっていました。
さて、シュルレアリスムの展覧会では必ずと言って良いほど目にするマン・レイですが、大体紹介されるのは写真作品が多いので、この展示も写真中心でさくっと観られるだろうと思っていました。 …この予想は全くの間違いでしたねw この展示はシュルレアリスムに留まらず、彼の足跡全てを知ることができる超充実の内容で、なんと作品数は驚きの400点超! その上、映画作品も数点展示されているなど、じっくり観たら何時間でも観られるような内容でした。どうやら2007年~2010年4月までヨーロッパを巡回していたらしく、日本だけさらに70点増やしての展示となっているようです。
詳しくはいつもどおり気に入った作品を通じてご紹介しようと思いますが、このボリューム感と豊かな発想の作品郡は、伝え切れない気がしてなりませんw なお、似たような作品名が多いので作品番号を振っておこうと思います。
<New York 1890-1921> ★この章の紹介ページ
各章は時系列に並んでいて、まずは活動を始めた頃についての章です。マン・レイの元の名前はエマニュエル・ラドニツキーといい、ユダヤ系ロシア移民の子として1890年にアメリカのフィラデルフィアに生まれました。1897年にニューヨークのブルックリンに移ったのですが、この頃から既に絵を描くことに夢中になっていたそうです。また、高校を卒業する頃には美術館や画廊に興味を持ち通いつめたのだとか。ヨーロッパアヴァンギャルドなどを通し、写真を芸術作品と見なしたのもこの頃らしいです。 1912年には、ラドニツキー一家は苗字をレイに変えたそうで、名前も短くマンにしたようです。(姓名共に元の名を短縮したものです。 日本語に直訳すると人間光線?w)
このコーナーではそうした初期の頃の作品、特に絵画を中心に展示していました。
8 マン・レイ 「アドン・ラクロワ」
マン・レイは芸術家のコミュニティに入っていたらしく、そこにいたベルギー人の女性アドン・ラクロワとすぐに結婚しました。これは彼女を描いた白黒のエッチングで、簡略化された肖像です。彼の絵画作品は何度か観たことがありますが、絵から活動を始めたとは知りませんでした。
この頃、マン・レイは地図や図案を描いて生計を立てていたそうで、アドン・ラクロワの影響でアポリネールなどの詩に親しみ、パリで暮らすことを夢見ていたそうです。また、自分の絵を写真に残そうと考え、写真を勉強したのだとか。 マン・レイの中では完全に、絵>写真 という制作意欲だったようです。
11 マン・レイ 「戦争 A.D.MCMXIV(1914年)」
単純化された、馬に乗る人と手を挙げている人たちが描かれている抽象画を撮影した写真です。どこかロシア・アヴァンギャルドの雰囲気みたいな気がします。元の作品はカラーらしいですが、これは白黒で、そのせいか少し怖い雰囲気すらありました。これを描いた1914年は第一次世界大戦の年なので、当時の世相を反映しているのかもしれません。
この近くにはインデックスカードという単語帳みたいなものがありました。これは自分の作品を挟んだもののコピーで、触って鑑賞することができました。自分の作品が大好きなんですねw 他にも、抽象画やブロンズ像などもありました。
35 マン・レイ 「ランプシェード」
ランプシェードを広げ、螺旋状にして吊るした作品の写真です。元々は捨ててあったランプシェードをこのような形にして展覧会に出したのですが、展覧会の初日に清掃人にゴミと思われて捨てられてしまったそうですw すると、マン・レイは金属にペンキを塗って同じ形にして作り直したそうで、この写真はそれを撮ったものとなります。 作品に大事なのはアイディアであるという姿勢だったようで、それがよく分かる面白いエピソードです。 また、作品自体も単純な形ながらも未来的な雰囲気を持っていて素晴らしかったです。 この作品は後の章でも振り返ることになりますので、じっくり観ておくと参考になると思います。
この辺にはプリアポスという球と円筒を組み合わせた作品がいくつかありました。
<Paris 1921-1940> ★この章の紹介ページ
マン・レイは1921年に憧れだったパリに移り住み、すぐにダダイスト(シュルレアリスムの前に起こった芸術運動「ダダ」の芸術家)に受け入れられたそうです。 生活費を稼ぐために職業写真家としても活動し、「ハーパース・バザー」や「ヴォーグ」の常連写真家として活躍しました。そのお陰で、写真の顧客も上流階級まで広まり、知名度が上がったようです。 また、プライベートではこの時期(1920年代末まで)、エコール・ド・パリのミューズとも言えるキキ・ド・モンパルナスと6年間同棲していたそうです。(あれ?奥さんはどうしたんだろ?と思って調べたら、1919年にアドン・ラクロワと破局していたようで、その原因は彼女の浮気だそうです。公式サイトのマンレイの美神たちというコーナーが参考になります。 )
その後、1930年代になると絵画作品や他の画家との共同制作をするのに時間を割き、写真からは手を引いていました。 このコーナーではそうしたパリ時代の交友関係や共同制作に関する作品が並んでいました。
38 マン・レイ 「セルフ・ポートレート」
今回の展示のポスターにも使われている自分を撮った写真です。左の方が破けているように見えたのですが、これはガラスのヒビをそのまま使ったため、そう見えるようです。ちょっと神経質そうな顔をしていますが、この作品だけでもユニークな発想の持ち主であるのがわかりました。
この辺りには自分以外の画家の作品を撮った写真も展示されていて、ピカソの「母と子」、アンリ・ルソーの「ペール・ユニエの馬車」などの有名作もありました。最初は他人の作品を撮るのは嫌がっていたそうですが、この頃は撮っていたようです。
そして、その後にこの時代の有名画家、彫刻家、文豪、作曲家などの肖像写真が並んでいます。パスキン、ラリオーノフ、レジェ、ピカソ、ドラン、ジャコメッティ、ベルメール、ヘミングウェイ、ストラヴィンスキー、エリック・サティ等など挙げたら限が無いくらい、実に幅広い面子です。いずれも肖像画のようで、ドラマチックな面もあって面白いです。撮られた人の性格まで伝わってきそうでした。
さらに、その後にはファッション写真のコーナーもあります。超有名デザイナーのポール・ポワレに紹介されてファッション写真を撮るようになったそうで、ドレスを見せるだけでなく人間性を出す肖像画的な写真を撮っていたようです。
120 マン・レイ 「キキ・ド・モンパルナス」 ★こちらで観られます
これは恋人だったキキを撮った写真です。帽子を被ってカフェの席に着き、ちょっと上目遣いでこちらを観ています。背景はぼやけていてキキに焦点があっているせいか、キキの魅力が強まっているように思えました。この人は藤田やキスリング、モディリアーニなどの作品にもよく出てくる女性なので、こうした写真は今後の参考にもなりそうです。
121-122 マン・レイ 「黒と白」 ★こちらで観られます
これは2枚セットで白黒と左右が逆転した作品です(写真のネガとポジが逆転しています) 左は白い肌のキキが机に顔をつけて横たわり、目をつぶって黒いアフリカの仮面を持っています。右はその逆の色となっていて、黒と白の対比が面白いです。それにしても完璧な卵型をしているキキの顔とアフリカの仮面の取り合わせの妙も天才的です。
この辺で「ソラリゼーション」という技法について説明されていました。これは白黒写真の現像の時に露光を強くすると白と黒が反転する現象を利用したもので、偶然発見されたそうです。ソラリゼーションはその後のマン・レイにとって重要な表現となり、この技法を発見してからは過去のネガを様々に焼きなおして新たな作品を作ったそうです。
111-114 マン・レイ 「無題(ソラリゼーションによるポートレート)」
前述のソラリゼーションを使った4枚セットの作品です。女性の顔を撮った同じ写真なのですが、微妙に白黒の濃さが違って雰囲気が違って見えました。
102-103 マン・レイ 「無題(レイヨグラフ)」 ★こちらで観られます
もう一つ、マン・レイにとって重要な「レイヨグラフ」という技法も紹介されていました。これは写真の技法ですがカメラを使いません。暗室で印画紙の上に物を置いて光を当てるとイメージが浮かぶというもので、これまた偶然発見されたそうです。レイヨグラフで作られた写真はまるで抽象画のようで、幻想的なものばかりでした。近くにはレンズ、コルク抜き、ぜんまい、櫛などのレイヨグラフに使った品々も展示されていました。
その先にはピカソが描いたマン・レイの肖像や、ヒトデやバッタの写真などもありました。
128 マン・レイ 「理性への回帰」(映画)
無音の白黒映画です。3つのスクリーンで4つの映画作品を上映していて、少しずつ観てきました。いずれもシュールな雰囲気があり、写真に観られる技法に加えて動きがあり、映画ならではの表現となっていました。作品名は忘れましたが、ダブって見える男女が出てくる作品ではカメラにジェルでも塗ってるのかな?? 夢の中のようなぼやけた感じがでていました。
132 マン・レイとポール・エリュアール 「容易」
詩人のポール・エリュアールの詩と、その妻の裸体の写真の本です。幻想的な仕上がりでシュルレアリスムらしい雰囲気でした。
この辺りには「自由な手」という手の彫刻や素描の共同作シリーズや、サド侯爵の横顔の肖像シリーズ、エルンストとの共同作などもありました。
162 マン・レイ 「天文台の時ー恋人たち(1934年)」 ★こちらで観られます
これはリー・ミラーという女性の唇をモチーフにした作品です。元の作品は横3m、縦1mの大きさだそうで、パリの街の空に浮かぶ横長の唇が描かれています。解説によると、抽象化された2人の男女が抱き合っているようにも見えるとのことでした。この作品の隣には金色の唇の彫刻作品も展示されていました。
なお、リー・ミラーはモデルで写真家になる夢を持ってマン・レイの助手兼恋人となった人で、2人の女の子と一緒に撮られた写真も何枚かありました。
この後には絵画のコーナーがありました。絵が描きたくて写真の仕事を減らしたそうで、キュビスムのようなシュルレアリスムのような作品がいくつかありました。この辺でようやく半分の地点ですw
<Los Angeles 1940-1951> ★この章の紹介ページ
1940年になると、フランスはナチスに侵攻されていた為、マン・レイは50歳でフランスを離れてアメリカに戻りました。車でニューヨークからロサンゼルスに移り、そこで画家のモデルをしていたジュリエット・ブラウナーと出会い、2人でマン・レイスタジオを構えました。やがて1946年に2人は結婚したそうで、今回の展示がここまで充実しているのは、妻となった彼女がマン・レイの死後にマン・レイ財団を設立したお陰だったりします。
また、この時代はマン・レイにとってかなり不遇の時代だったようです。アメリカの評論家はフランスでのマン・レイの活躍を知らず、フランスの焼き増しというような評価をしていたそうで、マン・レイは「カリフォルニアは美しい牢獄」と言っていたそうです。 このコーナーではそうした不遇の時代の作品が並んでいました。
まずはハリウッドの映画関係者や妻のジュリエット・ブラウナーの写真などが並んでいました。ジュリエットはヤギみたいな顔と言われてましたw
250 マン・レイ 「紫の仮面」
紫、白、赤、緑などの色の抽象画で、仮面には見えませんが色彩豊かな作品でした。これを描いた年にマン・レイの個展が開かれたらしく、ストラヴィンスキーやジャン・ルノワール(画家のルノワールの次男で映画監督)、ハリウッドスター等も訪れ、この時代の頂点と言える展覧だったそうです。
268-269 マン・レイ 「ガラスのチェス・ボード」「金属製のチェスの駒」
この作品の辺りはチェスに関するコーナーでした。元々チェスに関心が強かったらしく、フランスでも作っていたそうですがこの時代に再燃したようです。これは黄緑と水色のチェスボードと、チェスの駒で、駒は球や三角錐、立方体などを組み合わせた幾何学的な形をしていました。解説によると大量生産も意識して作られたそうです。
この他にもチェスのデザイン画や、オブジェ作品、本なども並んでいました。
<Paris 1951-1976> ★この章の紹介ページ
最後は再びパリのコーナーです。1951年にパリに戻り、カラー写真などの新たな創作を始めると共に、過去のモティーフへの回帰も行ったようです。1961年にはヴェネチア・ビエンナーレで金獅子賞、1966年にはニューヨークで大回顧展など芸術家としての評価も高まり成功を収めました。そして最期は1976年にジュリエットに看取られて亡くなりました。 ここではそうした晩年の作品が並んでいました。
305 マン・レイ 「花を持つジュリエット」 ★こちらで観られます
この辺はジュリエットを撮った写真が並んでいます。これは花を持ってうっとりしているような顔をしていて、朱色の服や赤いベールなど、色彩が鮮やかです。これだけ鮮やかなのは理由があり、ポジフィルムそのものに手を加えて色が鈍くならない技法を使っているようでした。こうしたカラー写真は微妙に絵のような色彩・質感があって面白かったです。
353-354 マン・レイ 「のぞき」
これは箱に小さな穴が空いている作品です。タイトルの通り、思わず穴を覗き込んでしまったw この頃、物をのぞくというのに魅力を感じていたそうです。
この辺には過去の作品の再作成などが並んでいました。アイロンやスプリングを使った作品もありました。
393 マン・レイ 「未解決の耳飾り」
これは最初のコーナーにあったランプシェードの作品を耳飾りにしたものです。螺旋を描いているのは同じですが、流石に小さくなっていて、優美な雰囲気がありました。隣にはこれを身につけた女優の写真もありました。昔の作品を回顧していたようですね。
この後、宮脇愛子というマン・レイのモデルを務めた日本人女性の写真や、彼女自身の作品もありました。さらに進んで展覧会の最後の辺りには、ドローイング、リトグラフ、リトグラフの原板、最晩年の影をテーマにした作品、お墓の写真、マン・レイの所持品(帽子とかステッキ)、アトリエの写真、ジュリエットのインタビュー映像などがありました。墓碑銘となった「無頓着、しかし無関心でなく」という言葉はここまで観てくると感慨深いものがありました…。
ということで、マン・レイは写真が主な活動かと思っていましたが、それだけでは誤解であり、かなり幅広く活動していて、特に「画家」としての成功に主眼を置いていたというのを知ることが出来ました。 不遇だった時代があったことも知らなかったので、だいぶマン・レイのことを知ることが出来た貴重な体験となりました。 マン・レイを全然知らない方も、そのずば抜けた発想やセンスを楽しめる展示だと思います。なお、会場は空調が強くて非常に寒くなっています。作品のためなので仕方ありませんので、何か羽織るものを持っていくことをお勧めします。
蛇足:
私はこの日、オルセー美術館展を再度観ようと、マン・レイ展⇒オルセー展のハシゴを企てたのですが、この展示だけで2時間半も観てしまったので、オルセーはまた別の機会にしました(オルセー展は以前よりもさらに混んでいたし…) オルセー展とマン・レイ展のハシゴは、体力と集中力がある人ならできると思いますが、両方じっくり鑑賞するとなると、かなり大変だと思います。

【展覧名】
マン・レイ展 知られざる創作の秘密 Man Ray: Unconcerned But Not Indifferent
【公式サイト】
http://www.man-ray.com/
【会場】国立新美術館
【最寄】千代田線乃木坂駅/日比谷線・大江戸線 六本木駅
【会期】2010年7月14日(水)~ 9月13日(月)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日14時頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
この展示は1階なのですが、2階でオルセー美術館展が開催されているためか、この展示も結構混みあっていました。
さて、シュルレアリスムの展覧会では必ずと言って良いほど目にするマン・レイですが、大体紹介されるのは写真作品が多いので、この展示も写真中心でさくっと観られるだろうと思っていました。 …この予想は全くの間違いでしたねw この展示はシュルレアリスムに留まらず、彼の足跡全てを知ることができる超充実の内容で、なんと作品数は驚きの400点超! その上、映画作品も数点展示されているなど、じっくり観たら何時間でも観られるような内容でした。どうやら2007年~2010年4月までヨーロッパを巡回していたらしく、日本だけさらに70点増やしての展示となっているようです。
詳しくはいつもどおり気に入った作品を通じてご紹介しようと思いますが、このボリューム感と豊かな発想の作品郡は、伝え切れない気がしてなりませんw なお、似たような作品名が多いので作品番号を振っておこうと思います。
<New York 1890-1921> ★この章の紹介ページ
各章は時系列に並んでいて、まずは活動を始めた頃についての章です。マン・レイの元の名前はエマニュエル・ラドニツキーといい、ユダヤ系ロシア移民の子として1890年にアメリカのフィラデルフィアに生まれました。1897年にニューヨークのブルックリンに移ったのですが、この頃から既に絵を描くことに夢中になっていたそうです。また、高校を卒業する頃には美術館や画廊に興味を持ち通いつめたのだとか。ヨーロッパアヴァンギャルドなどを通し、写真を芸術作品と見なしたのもこの頃らしいです。 1912年には、ラドニツキー一家は苗字をレイに変えたそうで、名前も短くマンにしたようです。(姓名共に元の名を短縮したものです。 日本語に直訳すると人間光線?w)
このコーナーではそうした初期の頃の作品、特に絵画を中心に展示していました。
8 マン・レイ 「アドン・ラクロワ」
マン・レイは芸術家のコミュニティに入っていたらしく、そこにいたベルギー人の女性アドン・ラクロワとすぐに結婚しました。これは彼女を描いた白黒のエッチングで、簡略化された肖像です。彼の絵画作品は何度か観たことがありますが、絵から活動を始めたとは知りませんでした。
この頃、マン・レイは地図や図案を描いて生計を立てていたそうで、アドン・ラクロワの影響でアポリネールなどの詩に親しみ、パリで暮らすことを夢見ていたそうです。また、自分の絵を写真に残そうと考え、写真を勉強したのだとか。 マン・レイの中では完全に、絵>写真 という制作意欲だったようです。
11 マン・レイ 「戦争 A.D.MCMXIV(1914年)」
単純化された、馬に乗る人と手を挙げている人たちが描かれている抽象画を撮影した写真です。どこかロシア・アヴァンギャルドの雰囲気みたいな気がします。元の作品はカラーらしいですが、これは白黒で、そのせいか少し怖い雰囲気すらありました。これを描いた1914年は第一次世界大戦の年なので、当時の世相を反映しているのかもしれません。
この近くにはインデックスカードという単語帳みたいなものがありました。これは自分の作品を挟んだもののコピーで、触って鑑賞することができました。自分の作品が大好きなんですねw 他にも、抽象画やブロンズ像などもありました。
35 マン・レイ 「ランプシェード」
ランプシェードを広げ、螺旋状にして吊るした作品の写真です。元々は捨ててあったランプシェードをこのような形にして展覧会に出したのですが、展覧会の初日に清掃人にゴミと思われて捨てられてしまったそうですw すると、マン・レイは金属にペンキを塗って同じ形にして作り直したそうで、この写真はそれを撮ったものとなります。 作品に大事なのはアイディアであるという姿勢だったようで、それがよく分かる面白いエピソードです。 また、作品自体も単純な形ながらも未来的な雰囲気を持っていて素晴らしかったです。 この作品は後の章でも振り返ることになりますので、じっくり観ておくと参考になると思います。
この辺にはプリアポスという球と円筒を組み合わせた作品がいくつかありました。
<Paris 1921-1940> ★この章の紹介ページ
マン・レイは1921年に憧れだったパリに移り住み、すぐにダダイスト(シュルレアリスムの前に起こった芸術運動「ダダ」の芸術家)に受け入れられたそうです。 生活費を稼ぐために職業写真家としても活動し、「ハーパース・バザー」や「ヴォーグ」の常連写真家として活躍しました。そのお陰で、写真の顧客も上流階級まで広まり、知名度が上がったようです。 また、プライベートではこの時期(1920年代末まで)、エコール・ド・パリのミューズとも言えるキキ・ド・モンパルナスと6年間同棲していたそうです。(あれ?奥さんはどうしたんだろ?と思って調べたら、1919年にアドン・ラクロワと破局していたようで、その原因は彼女の浮気だそうです。公式サイトのマンレイの美神たちというコーナーが参考になります。 )
その後、1930年代になると絵画作品や他の画家との共同制作をするのに時間を割き、写真からは手を引いていました。 このコーナーではそうしたパリ時代の交友関係や共同制作に関する作品が並んでいました。
38 マン・レイ 「セルフ・ポートレート」
今回の展示のポスターにも使われている自分を撮った写真です。左の方が破けているように見えたのですが、これはガラスのヒビをそのまま使ったため、そう見えるようです。ちょっと神経質そうな顔をしていますが、この作品だけでもユニークな発想の持ち主であるのがわかりました。
この辺りには自分以外の画家の作品を撮った写真も展示されていて、ピカソの「母と子」、アンリ・ルソーの「ペール・ユニエの馬車」などの有名作もありました。最初は他人の作品を撮るのは嫌がっていたそうですが、この頃は撮っていたようです。
そして、その後にこの時代の有名画家、彫刻家、文豪、作曲家などの肖像写真が並んでいます。パスキン、ラリオーノフ、レジェ、ピカソ、ドラン、ジャコメッティ、ベルメール、ヘミングウェイ、ストラヴィンスキー、エリック・サティ等など挙げたら限が無いくらい、実に幅広い面子です。いずれも肖像画のようで、ドラマチックな面もあって面白いです。撮られた人の性格まで伝わってきそうでした。
さらに、その後にはファッション写真のコーナーもあります。超有名デザイナーのポール・ポワレに紹介されてファッション写真を撮るようになったそうで、ドレスを見せるだけでなく人間性を出す肖像画的な写真を撮っていたようです。
120 マン・レイ 「キキ・ド・モンパルナス」 ★こちらで観られます
これは恋人だったキキを撮った写真です。帽子を被ってカフェの席に着き、ちょっと上目遣いでこちらを観ています。背景はぼやけていてキキに焦点があっているせいか、キキの魅力が強まっているように思えました。この人は藤田やキスリング、モディリアーニなどの作品にもよく出てくる女性なので、こうした写真は今後の参考にもなりそうです。
121-122 マン・レイ 「黒と白」 ★こちらで観られます
これは2枚セットで白黒と左右が逆転した作品です(写真のネガとポジが逆転しています) 左は白い肌のキキが机に顔をつけて横たわり、目をつぶって黒いアフリカの仮面を持っています。右はその逆の色となっていて、黒と白の対比が面白いです。それにしても完璧な卵型をしているキキの顔とアフリカの仮面の取り合わせの妙も天才的です。
この辺で「ソラリゼーション」という技法について説明されていました。これは白黒写真の現像の時に露光を強くすると白と黒が反転する現象を利用したもので、偶然発見されたそうです。ソラリゼーションはその後のマン・レイにとって重要な表現となり、この技法を発見してからは過去のネガを様々に焼きなおして新たな作品を作ったそうです。
111-114 マン・レイ 「無題(ソラリゼーションによるポートレート)」
前述のソラリゼーションを使った4枚セットの作品です。女性の顔を撮った同じ写真なのですが、微妙に白黒の濃さが違って雰囲気が違って見えました。
102-103 マン・レイ 「無題(レイヨグラフ)」 ★こちらで観られます
もう一つ、マン・レイにとって重要な「レイヨグラフ」という技法も紹介されていました。これは写真の技法ですがカメラを使いません。暗室で印画紙の上に物を置いて光を当てるとイメージが浮かぶというもので、これまた偶然発見されたそうです。レイヨグラフで作られた写真はまるで抽象画のようで、幻想的なものばかりでした。近くにはレンズ、コルク抜き、ぜんまい、櫛などのレイヨグラフに使った品々も展示されていました。
その先にはピカソが描いたマン・レイの肖像や、ヒトデやバッタの写真などもありました。
128 マン・レイ 「理性への回帰」(映画)
無音の白黒映画です。3つのスクリーンで4つの映画作品を上映していて、少しずつ観てきました。いずれもシュールな雰囲気があり、写真に観られる技法に加えて動きがあり、映画ならではの表現となっていました。作品名は忘れましたが、ダブって見える男女が出てくる作品ではカメラにジェルでも塗ってるのかな?? 夢の中のようなぼやけた感じがでていました。
132 マン・レイとポール・エリュアール 「容易」
詩人のポール・エリュアールの詩と、その妻の裸体の写真の本です。幻想的な仕上がりでシュルレアリスムらしい雰囲気でした。
この辺りには「自由な手」という手の彫刻や素描の共同作シリーズや、サド侯爵の横顔の肖像シリーズ、エルンストとの共同作などもありました。
162 マン・レイ 「天文台の時ー恋人たち(1934年)」 ★こちらで観られます
これはリー・ミラーという女性の唇をモチーフにした作品です。元の作品は横3m、縦1mの大きさだそうで、パリの街の空に浮かぶ横長の唇が描かれています。解説によると、抽象化された2人の男女が抱き合っているようにも見えるとのことでした。この作品の隣には金色の唇の彫刻作品も展示されていました。
なお、リー・ミラーはモデルで写真家になる夢を持ってマン・レイの助手兼恋人となった人で、2人の女の子と一緒に撮られた写真も何枚かありました。
この後には絵画のコーナーがありました。絵が描きたくて写真の仕事を減らしたそうで、キュビスムのようなシュルレアリスムのような作品がいくつかありました。この辺でようやく半分の地点ですw
<Los Angeles 1940-1951> ★この章の紹介ページ
1940年になると、フランスはナチスに侵攻されていた為、マン・レイは50歳でフランスを離れてアメリカに戻りました。車でニューヨークからロサンゼルスに移り、そこで画家のモデルをしていたジュリエット・ブラウナーと出会い、2人でマン・レイスタジオを構えました。やがて1946年に2人は結婚したそうで、今回の展示がここまで充実しているのは、妻となった彼女がマン・レイの死後にマン・レイ財団を設立したお陰だったりします。
また、この時代はマン・レイにとってかなり不遇の時代だったようです。アメリカの評論家はフランスでのマン・レイの活躍を知らず、フランスの焼き増しというような評価をしていたそうで、マン・レイは「カリフォルニアは美しい牢獄」と言っていたそうです。 このコーナーではそうした不遇の時代の作品が並んでいました。
まずはハリウッドの映画関係者や妻のジュリエット・ブラウナーの写真などが並んでいました。ジュリエットはヤギみたいな顔と言われてましたw
250 マン・レイ 「紫の仮面」
紫、白、赤、緑などの色の抽象画で、仮面には見えませんが色彩豊かな作品でした。これを描いた年にマン・レイの個展が開かれたらしく、ストラヴィンスキーやジャン・ルノワール(画家のルノワールの次男で映画監督)、ハリウッドスター等も訪れ、この時代の頂点と言える展覧だったそうです。
268-269 マン・レイ 「ガラスのチェス・ボード」「金属製のチェスの駒」
この作品の辺りはチェスに関するコーナーでした。元々チェスに関心が強かったらしく、フランスでも作っていたそうですがこの時代に再燃したようです。これは黄緑と水色のチェスボードと、チェスの駒で、駒は球や三角錐、立方体などを組み合わせた幾何学的な形をしていました。解説によると大量生産も意識して作られたそうです。
この他にもチェスのデザイン画や、オブジェ作品、本なども並んでいました。
<Paris 1951-1976> ★この章の紹介ページ
最後は再びパリのコーナーです。1951年にパリに戻り、カラー写真などの新たな創作を始めると共に、過去のモティーフへの回帰も行ったようです。1961年にはヴェネチア・ビエンナーレで金獅子賞、1966年にはニューヨークで大回顧展など芸術家としての評価も高まり成功を収めました。そして最期は1976年にジュリエットに看取られて亡くなりました。 ここではそうした晩年の作品が並んでいました。
305 マン・レイ 「花を持つジュリエット」 ★こちらで観られます
この辺はジュリエットを撮った写真が並んでいます。これは花を持ってうっとりしているような顔をしていて、朱色の服や赤いベールなど、色彩が鮮やかです。これだけ鮮やかなのは理由があり、ポジフィルムそのものに手を加えて色が鈍くならない技法を使っているようでした。こうしたカラー写真は微妙に絵のような色彩・質感があって面白かったです。
353-354 マン・レイ 「のぞき」
これは箱に小さな穴が空いている作品です。タイトルの通り、思わず穴を覗き込んでしまったw この頃、物をのぞくというのに魅力を感じていたそうです。
この辺には過去の作品の再作成などが並んでいました。アイロンやスプリングを使った作品もありました。
393 マン・レイ 「未解決の耳飾り」
これは最初のコーナーにあったランプシェードの作品を耳飾りにしたものです。螺旋を描いているのは同じですが、流石に小さくなっていて、優美な雰囲気がありました。隣にはこれを身につけた女優の写真もありました。昔の作品を回顧していたようですね。
この後、宮脇愛子というマン・レイのモデルを務めた日本人女性の写真や、彼女自身の作品もありました。さらに進んで展覧会の最後の辺りには、ドローイング、リトグラフ、リトグラフの原板、最晩年の影をテーマにした作品、お墓の写真、マン・レイの所持品(帽子とかステッキ)、アトリエの写真、ジュリエットのインタビュー映像などがありました。墓碑銘となった「無頓着、しかし無関心でなく」という言葉はここまで観てくると感慨深いものがありました…。
ということで、マン・レイは写真が主な活動かと思っていましたが、それだけでは誤解であり、かなり幅広く活動していて、特に「画家」としての成功に主眼を置いていたというのを知ることが出来ました。 不遇だった時代があったことも知らなかったので、だいぶマン・レイのことを知ることが出来た貴重な体験となりました。 マン・レイを全然知らない方も、そのずば抜けた発想やセンスを楽しめる展示だと思います。なお、会場は空調が強くて非常に寒くなっています。作品のためなので仕方ありませんので、何か羽織るものを持っていくことをお勧めします。
蛇足:
私はこの日、オルセー美術館展を再度観ようと、マン・レイ展⇒オルセー展のハシゴを企てたのですが、この展示だけで2時間半も観てしまったので、オルセーはまた別の機会にしました(オルセー展は以前よりもさらに混んでいたし…) オルセー展とマン・レイ展のハシゴは、体力と集中力がある人ならできると思いますが、両方じっくり鑑賞するとなると、かなり大変だと思います。
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屏風の世界 ―その変遷と展開― 【出光美術館】 2010/07/12
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国立新美術館で開催される
「マン・レイ展 知られざる創作の秘密」のプレスプレビューにお邪魔して来ました。
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