三菱が夢見た美術館 - 岩崎家と三菱ゆかりのコレクション 【三菱一号館美術館】
前回ご紹介した「Cafe 1894」に行った際、三菱一号館美術館の「三菱が夢見た美術館 岩崎家と三菱ゆかりのコレクション」を観てきました。この展覧会は前期・後期に分かれていて、私が行ったのは前期でした。

【展覧名】
三菱一号館美術館開館記念店(Ⅱ)
三菱が夢見た美術館 岩崎家と三菱ゆかりのコレクション
【公式サイト】
http://mimt.jp/yume/index.html
【会場】三菱一号館美術館
【最寄】東京駅・二十橋前駅・有楽町・日比谷駅
【会期】
前期:2010年8月24日(火)~9月26日(日)
後期:2010年9月28日(火)~10月11日(月・祝)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日15時頃です)】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
入口はそんなに混んでいるような感じはしませんでしたが、中は結構な混み具合でした。というか、この美術館は狭いのですぐに混んでしまうのが難点。元々の雰囲気は良いのですが、混むと人がぶつかってきたりするので、あまり落ち着かない鑑賞環境なのも確かです。 張り紙で、靴音が響くことについて了承して欲しい旨のメッセージがありました。これも仕方ないのかな。
内容は、タイトルからこの美術館の所蔵品の展示かと思っていましたが、三菱のコレクション全体を紹介するような内容でした。静嘉堂、東洋文庫の所蔵品や、三菱系の企業に関する作品が並び、日本画、洋画、磁器、書物、ポスターなどなど、時代も種類も様々な内容となっています。詳しくはいつもどおり章ごとに気になった作品を中心にご紹介しようと思います。
<序章 「丸の内美術館」計画:三菱による丸の内の近代化と文化>
最初はジョサイア・コンドルの「丸の内美術館」の図面が並んだコーナーで、現在のこの美術館は、可能な限りこの図面を再現しているようです。
参考記事:三菱一号館竣工記念「一丁倫敦と丸の内スタイル展」 (三菱一号館美術館)
当時は美術品の常設展示という発想も無かったそうで、学芸員の部屋や図書室なども設計されているこの図面は、相当に時代を先取りしているようでした。 結局、この美術館の計画は実現しなかったそうですが、理由は説明されていませんでした。
<第1章 三菱のコレクション:日本近代美術>
続いて、少し進むと日本の近代美術のコーナーです。三菱は白馬会系の作家のコレクションが多いらしく、これは創業家の岩崎家が土佐藩出身で、白馬会を結成した黒田清輝が薩摩出身であるということも関係があるようです。(どちらも幕末に活躍した藩繋がりかな) 確かに黒田清輝、山本芳翠、藤島武二などの白馬会系の作品が充実したコーナーとなっていました。
参考記事:近代日本洋画の巨匠 黒田清輝展 (岩手県立美術館)
山本芳翠 「十二支のうち丑 牽牛星」 ★こちらで観られます
雲に腰掛ける織姫を描いた作品。写実的で明るい色彩の画風で、背景には雲の中にぼんやりと見える彦星と牛の姿も観られます。両者の頭の上には3つの星があり、天使の輪のような感じでした。西洋のビーナス画のような品があるように思いました。
この作品は十二支のうち丑を題材にした作品で、近くには午と戌もあります。子供が子犬を抱いた「祗王」もよかったです。
黒田清輝 「裸体婦人像」 ★こちらで観られます
赤地に花が描かれた幕を背景に、体をくねって下向きに目を向けている裸婦像です。これは2度目の留学の時に描かれたらしく、アールヌーボーの影響が観られるようです。豊満で瑞瑞しい雰囲気の作品に思いましたが、当時は裸体はまだ珍しかったらしく、下半身を布で覆って展示されたりもしていたそうです。
黒田清輝 「春の名残」 ★こちらで観られます
柔らかい色彩で描かれた緑の野原の絵です。綿帽子のタンポポが沢山並び、穏やかな雰囲気です。緑が綺麗で春を過ぎた頃の爽やかさを感じました。
ちなみに、この作品と裸体婦人像は静嘉堂の所蔵品のようです。
坂本繋二郎 「二仔馬」
独特の色彩感覚で描かれた2頭の馬の絵です。抽象画のような色彩ですが、柔らかい雰囲気で、馬好きだった画家の馬への愛情を感じる作品でした。
岸田劉生 「童女像(麗子花持てる)」 ★こちらで観られます
今回のポスターにもなっている作品です。赤いスコッチ風の服を着た少女(劉生の娘の麗子)を描いた肖像画で、ピンクの花を持って微笑んでいるような顔をしています。これはレオナルド(ダ・ヴィンチ)に触発されて描いたそうです。 麗子を描いた作品は何枚もありますが、洋服を着ているのは珍しいかも?? そして、ちゃんと可愛らしく描かれているのも珍しいかもw
藤島武二 「日の出」 ★こちらで観られます
海に浮かぶ2艘の船と、オレンジに染まる朝日を描いた作品です。おだやかな波が立ち、雄大で叙情的な風景となっています。 よく見ると筆の跡が流れるようでした。
児島善三郎 「山湖」
木々に囲まれた山の湖を描いた作品です。かなり単純化されていて、画面からはリズムを感じます。 また、太陽が巨大に描かれていたり強い色彩を使っているなど、強烈なインパクトがありました。隣にも児島の作品がありますが、こちらの方が大胆で面白かったです。
この他にも安井曽太郎や梅原龍三郎の作品などもありました。
<第2章 岩崎家と文化:静嘉堂>
続いて、2章は静嘉堂のコレクションを紹介するコーナーでした。二子玉川にある静嘉堂文庫美術館は、古典20万冊、東洋古美術品6500点を有し、その中には国宝7点、重要文化財83点、重要美術品79点なども含まれているようです。このコーナーは今回の展覧の中でも特に素晴らしく、目を見張る品々が並んでいました。
参考リンク:静嘉堂文庫美術館
「徒然草 卜部兼好 撰」
徒然草の最古の写本です。書の善し悪しは私には全く分かりませんが、この写本には独特の修正があるらしく、徒然草の研究に欠かせない貴重な本のようでした。
この辺りには中国の書や螺鈿の蒔絵、景徳鎮の皿、古伊万里なども並んでいました。
野々村仁清 「色絵吉野山図茶壷」 ★こちらで観られます
つややかな黒を背景に、赤や金色の草花が咲く吉野山を描いた壺です。黒地に金が映えて重厚感があるように思えました。仁清の中でもこってりしてる気がします。
「唐物茄子茶入 付藻茄子(松永茄子) 大名物」 ★こちらで観られます
「唐物茄子茶入 松本茄子(紹おう茄子) 大名物」
どちらも大名物という最高の格付の茶器です。小ぶりで優美な楕円形をしていますが、素人目にはどれほどの価値かはわかりません^^; 解説によると、付藻茄子(つくもなす)は、信長に献上した松永久秀が国を貰ったというほどの名品らしく、歴史にその名を残しているようです。その後、大坂夏の陣で破損したそうですが、家康の命を受けた漆職人の親子が3ヶ月で修復したそうです。
参考リンク:九十九髪茄子のwikipedia
「曜変天目 [稲葉天目]」 ★こちらで観られます
これは既に展示が終了してしまった作品ですが、今回の展示でも特に素晴らしかった茶器です。濃い藍色の茶碗の内側に、いくつも斑点が浮かび、瑠璃色の星のように見えます。これは素人目に観てもすごい!を連呼する分かりやすさですw この作り方は未だにわからない上、世界でも日本にある3点しか無いらしく、特にこの作品は素晴らしい出来のようでした。神秘的な美しさの作品です。
なお、展覧会を出て1Fのロッカーの先にある「三菱センター デジタルギャラリー」でこの作品の写真を見ることができます。コントローラーを操作して、360度 裏側までも観る事ができました(他の静嘉堂の作品も拡大して見たりできます) ちょっと分かりづらい場所にありますが、デジタルギャラリーも中々面白かったです。
参考リンク:フロアマップ
橋本雅邦 「龍虎図屏風」 ★こちらで観られます
これも今回の展示作品の中で特に素晴らしい作品でした。六曲一双の龍虎図で、左に虎、右に龍が描かれています。まず左隻は2頭の虎がいて、そのうち1頭は波に向かって吼えるようで、もう1頭は背後の竹林の中に潜んでいます。また、竹は風でなぎ倒されるようにしなっていました。全体的に緊張感があります。 それに対して右隻は、波の上に浮かぶ2頭の龍が描かれ、巻き上がる波が装飾的で激しく、狩野派らしい迫力を感じます。また、龍の奥行きの表現には西洋画からの影響も観られるようです。解説によると、この絵を観た川合玉堂は雅邦の門戸を叩いたのだとか。かなり素晴らしい名画でした。
この章の最後には三菱の創始者である岩崎弥太郎の書などもありました。
<第3章 岩崎家と文化:東洋文庫>
1章2章の勢いで作品が出てきたら、どうしよう!?と嬉しい悲鳴をあげながら進んで来ましたが、この章は私にとっては興味が薄いコーナーですw しかし、国宝や重要文化財ばかりが並んだ部屋をはじめ、非常に貴重な品々が並んでいます。タイトルにもなっている東洋文庫は、三菱財閥の第3代総帥岩崎久弥が集めた作品を所蔵しており、国宝5点、重要文化財7点を含むコレクションを誇っています。なお、東洋文庫は文京区にあるのですが、現在は建てかえ中で、2011年にリニューアルの予定だそうです。
参考リンク:東洋文庫
「毛詩」 ★こちらで観られます
これは唐の時代の写本で、儒教の聖典「五経」のうちの1つ「詩経」を書いたものだそうです。(詩経は当時の諸国の民謡を書いたものです) この作品は漢字の横に乎古止点(おことてん)という漢文を読むための点がつけられていて、日本人に読みやすくしているようでした。(これは平安時代にふられたようです。) 素人の私にはその価値は分かりませんが、国宝で貴重な品のようです。
この辺には、東方見聞録、ロビンソン・クルーソー、ターヘル・アナトミア、解体新書、舌切り雀(これはちょっと面白い)なども並び、いずれも細かく描かれていました。そのせいか、非常に混みあっていて観るのが大変かもしれません。 単眼鏡が大活躍でしたw
さらに少し進むと、世界地図や日本地図のコーナーもあります。これは地図好きの人には面白いコーナーかも。
「釈兼好(吉田兼好)撰 徒然草」
これは本阿弥光悦がプロデュースした徒然草の本です。本には簡略化された鹿の群れや、輝く光悦文様が描かれ、角度が変わるとキラキラと光ります。書も光悦自身が書いているらしく、非常に豪華な本でした。
この辺にはコーランなども展示されています。また、4章に移る前の休憩室にはジョサイア・コンドルの図面の拡大などもあり、丸の内美術館の構想図を読むコーナーとなっています。
<第4章 人の中へ街の中へ:日本郵船と麒麟麦酒のデザイン>
4章は今までの内容とガラっと変わって、三菱系の企業である日本郵船とキリンビールの広告ポスターの展覧となっています。今回の展覧会の趣旨は、つまるところ三菱グループの宣伝だったのではないか?と勘ぐってしまいますが、これはこれで面白い作品が並んでいます。音声解説では、展覧の後にカフェでビールをどうですか?なんて薦めてきたりもして、商魂のたくましさに吹き出してしまいましたw
橋口五葉 「日本郵船株式会社ポスター [青い着物の女性]」
203高地という当時流行の髪型で着物を着た女性が、カレンダー(メモ帖?)を開いて座っています。写実的で艶がある美女で、背景には鮮やかな赤の壁紙と、窓の外の港の風景が描かれていて、恐らく船の中にいるようです。 また、隣にも同じようなポスターが並び、英語版と日本語版の違いとなっていました。英語版の方が圧倒的に刷られたそうなので、外国向けのポスターだったようです。
ゲオルギー・ヘミング 「ポスター AROUND THE WORLD ;EAST WARD OR WEST WARD WITH NYK LINE」 ★こちらで観られます
アールデコ風のポスターで、単純化された船の側面が斜めに描かれ斬新な感じです。ちょっとカッサンドルを思わせるように思いました。
多田北烏 「ポスター キリンビール (明治屋)」 ★こちらで観られます
銀のお盆に載ったグラスとキリンビール、グラスを洗う着物の女性が描かれたポスターです。この女性は芸者がモデルのようで、背景の汽車が走っている工場は横浜の工場とのことでした。夏の風景かな? 情感があり中々良いポスターでした。
<第5章 三菱のコレクション:西洋近代美術>
続いて5章は近代の西洋絵画のコーナーです。第3代社長の岩崎久彌(ひさや)は、バルビゾン派やラファエル前派などのコレクションを集め、第3代社長の岩崎小彌太(こやた)はルノワールやピサロを所蔵していたそうです。(一部は現在行方不明) ここには印象派をはじめ、有名画家の作品が並んでいました。
エドガー・ドガ 「ラファエルロ [アテネの学園]の模写」
ドガがイタリア留学の際に模写したラファエロの自画像です。柔らかなタッチで気品があり、模写でも流石と思われるものがありました。
この辺には、ピサロの点描時代の作品、ミレー、シスレー、ルノワールなどもあり、好みでした。
クロード・モネ 「草原の夕暮れ」
木下の草原で座る2人の人物を描いた作品です。背景は薄い赤紫色に染まっていて、夕暮れの情景となっています。広々としてのんびりとした雰囲気の絵でした。
ピエール=オーギュスト・ルノワール 「パリスの審判」 ★こちらで観られます
3人の裸婦(ヘラ、アテナ、ビーナス)と羊飼いのパリスを描いた西洋画ではお馴染みの主題です。パリスが、1番の美女である証の黄金の林檎をビーナスに渡すシーンが描かれ、ルノワールらしい優美な雰囲気が漂います。また、この作品の隣にはルノワールに師事した梅原龍三郎のパリスの審判も並んでいるのが面白いです。構図はほぼ同じですが、師に比べてだいぶ簡略化され、強い色彩で描かれているところに梅原の個性が伺えました。
オディロン・ルドン 「聖女」
花を沢山積んだ船の上で、よりそう2人の女性を描いた作品です。青い服と赤の布の対比が美しく、2人の周りは輝いているような表現となっていました。背景は夜空で、静かな中で輝く2人の神聖さを感じます。
この辺にはマルケやボナールなどの作品もありました。ボナールの飾りの置物や本も中々の見所かも。
ジョルジュ・ルオー 「冬の夕暮、または[聖書の風景]」
絵の具が分厚く塗られ、ちょっとざらついたような質感の絵です。教会らしき建物と、その前の道を行く人々が描かれ、黄色く力強い太陽が浮かんでいます。 全体にその黄色が強くてインパクトがあります。 ルオーらしいかも。
マルク・シャガール 「サーカスの光景」
サーカスの舞台を中心に、花嫁や鶏、牛などが描かれ、上部には町並みなども見えます。いずれのモチーフも故郷や妻を思わせるシャガールならではのものですが、青やオレンジのような赤など、色彩も独特の美しさがありました。
<世紀を越えて:三菱が夢みた美術館>
最後はエピローグ的にちょこっとだけ、ジョサイア・コンドルの設計図や外観などがありました。また、当時の丸の内を描いた作品もありました。
郡司福秀(卯之助) 「三菱ヶ原」 ★こちらで観られます
三菱が土地を買った頃の丸の内の様子を描いた絵です。野原の中に赤レンガの屋敷が立っていて、当時はこの辺は野原だったことがわかります。 色合いなどが黒田清輝のような感じがすると思ったら、この人は白馬会の画家なのだとか。 それにしても銀座と皇居のすぐ近くが野原だったとは意外です。
ということで、だいぶ多岐にわたるコレクション展となっていました。ちょっとコンセプトがよく分からない気もしますが、惜しげもなく貴重な三菱のコレクションを並べて貰えたのは嬉しい限りです。会期は長めですが、前期後期で作品の入れ替えがありますので、気になる作品がある方は、公式サイトのリストをご確認の上早めにお出かけした方が良いかと思います。

【展覧名】
三菱一号館美術館開館記念店(Ⅱ)
三菱が夢見た美術館 岩崎家と三菱ゆかりのコレクション
【公式サイト】
http://mimt.jp/yume/index.html
【会場】三菱一号館美術館
【最寄】東京駅・二十橋前駅・有楽町・日比谷駅
【会期】
前期:2010年8月24日(火)~9月26日(日)
後期:2010年9月28日(火)~10月11日(月・祝)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日15時頃です)】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
入口はそんなに混んでいるような感じはしませんでしたが、中は結構な混み具合でした。というか、この美術館は狭いのですぐに混んでしまうのが難点。元々の雰囲気は良いのですが、混むと人がぶつかってきたりするので、あまり落ち着かない鑑賞環境なのも確かです。 張り紙で、靴音が響くことについて了承して欲しい旨のメッセージがありました。これも仕方ないのかな。
内容は、タイトルからこの美術館の所蔵品の展示かと思っていましたが、三菱のコレクション全体を紹介するような内容でした。静嘉堂、東洋文庫の所蔵品や、三菱系の企業に関する作品が並び、日本画、洋画、磁器、書物、ポスターなどなど、時代も種類も様々な内容となっています。詳しくはいつもどおり章ごとに気になった作品を中心にご紹介しようと思います。
<序章 「丸の内美術館」計画:三菱による丸の内の近代化と文化>
最初はジョサイア・コンドルの「丸の内美術館」の図面が並んだコーナーで、現在のこの美術館は、可能な限りこの図面を再現しているようです。
参考記事:三菱一号館竣工記念「一丁倫敦と丸の内スタイル展」 (三菱一号館美術館)
当時は美術品の常設展示という発想も無かったそうで、学芸員の部屋や図書室なども設計されているこの図面は、相当に時代を先取りしているようでした。 結局、この美術館の計画は実現しなかったそうですが、理由は説明されていませんでした。
<第1章 三菱のコレクション:日本近代美術>
続いて、少し進むと日本の近代美術のコーナーです。三菱は白馬会系の作家のコレクションが多いらしく、これは創業家の岩崎家が土佐藩出身で、白馬会を結成した黒田清輝が薩摩出身であるということも関係があるようです。(どちらも幕末に活躍した藩繋がりかな) 確かに黒田清輝、山本芳翠、藤島武二などの白馬会系の作品が充実したコーナーとなっていました。
参考記事:近代日本洋画の巨匠 黒田清輝展 (岩手県立美術館)
山本芳翠 「十二支のうち丑 牽牛星」 ★こちらで観られます
雲に腰掛ける織姫を描いた作品。写実的で明るい色彩の画風で、背景には雲の中にぼんやりと見える彦星と牛の姿も観られます。両者の頭の上には3つの星があり、天使の輪のような感じでした。西洋のビーナス画のような品があるように思いました。
この作品は十二支のうち丑を題材にした作品で、近くには午と戌もあります。子供が子犬を抱いた「祗王」もよかったです。
黒田清輝 「裸体婦人像」 ★こちらで観られます
赤地に花が描かれた幕を背景に、体をくねって下向きに目を向けている裸婦像です。これは2度目の留学の時に描かれたらしく、アールヌーボーの影響が観られるようです。豊満で瑞瑞しい雰囲気の作品に思いましたが、当時は裸体はまだ珍しかったらしく、下半身を布で覆って展示されたりもしていたそうです。
黒田清輝 「春の名残」 ★こちらで観られます
柔らかい色彩で描かれた緑の野原の絵です。綿帽子のタンポポが沢山並び、穏やかな雰囲気です。緑が綺麗で春を過ぎた頃の爽やかさを感じました。
ちなみに、この作品と裸体婦人像は静嘉堂の所蔵品のようです。
坂本繋二郎 「二仔馬」
独特の色彩感覚で描かれた2頭の馬の絵です。抽象画のような色彩ですが、柔らかい雰囲気で、馬好きだった画家の馬への愛情を感じる作品でした。
岸田劉生 「童女像(麗子花持てる)」 ★こちらで観られます
今回のポスターにもなっている作品です。赤いスコッチ風の服を着た少女(劉生の娘の麗子)を描いた肖像画で、ピンクの花を持って微笑んでいるような顔をしています。これはレオナルド(ダ・ヴィンチ)に触発されて描いたそうです。 麗子を描いた作品は何枚もありますが、洋服を着ているのは珍しいかも?? そして、ちゃんと可愛らしく描かれているのも珍しいかもw
藤島武二 「日の出」 ★こちらで観られます
海に浮かぶ2艘の船と、オレンジに染まる朝日を描いた作品です。おだやかな波が立ち、雄大で叙情的な風景となっています。 よく見ると筆の跡が流れるようでした。
児島善三郎 「山湖」
木々に囲まれた山の湖を描いた作品です。かなり単純化されていて、画面からはリズムを感じます。 また、太陽が巨大に描かれていたり強い色彩を使っているなど、強烈なインパクトがありました。隣にも児島の作品がありますが、こちらの方が大胆で面白かったです。
この他にも安井曽太郎や梅原龍三郎の作品などもありました。
<第2章 岩崎家と文化:静嘉堂>
続いて、2章は静嘉堂のコレクションを紹介するコーナーでした。二子玉川にある静嘉堂文庫美術館は、古典20万冊、東洋古美術品6500点を有し、その中には国宝7点、重要文化財83点、重要美術品79点なども含まれているようです。このコーナーは今回の展覧の中でも特に素晴らしく、目を見張る品々が並んでいました。
参考リンク:静嘉堂文庫美術館
「徒然草 卜部兼好 撰」
徒然草の最古の写本です。書の善し悪しは私には全く分かりませんが、この写本には独特の修正があるらしく、徒然草の研究に欠かせない貴重な本のようでした。
この辺りには中国の書や螺鈿の蒔絵、景徳鎮の皿、古伊万里なども並んでいました。
野々村仁清 「色絵吉野山図茶壷」 ★こちらで観られます
つややかな黒を背景に、赤や金色の草花が咲く吉野山を描いた壺です。黒地に金が映えて重厚感があるように思えました。仁清の中でもこってりしてる気がします。
「唐物茄子茶入 付藻茄子(松永茄子) 大名物」 ★こちらで観られます
「唐物茄子茶入 松本茄子(紹おう茄子) 大名物」
どちらも大名物という最高の格付の茶器です。小ぶりで優美な楕円形をしていますが、素人目にはどれほどの価値かはわかりません^^; 解説によると、付藻茄子(つくもなす)は、信長に献上した松永久秀が国を貰ったというほどの名品らしく、歴史にその名を残しているようです。その後、大坂夏の陣で破損したそうですが、家康の命を受けた漆職人の親子が3ヶ月で修復したそうです。
参考リンク:九十九髪茄子のwikipedia
「曜変天目 [稲葉天目]」 ★こちらで観られます
これは既に展示が終了してしまった作品ですが、今回の展示でも特に素晴らしかった茶器です。濃い藍色の茶碗の内側に、いくつも斑点が浮かび、瑠璃色の星のように見えます。これは素人目に観てもすごい!を連呼する分かりやすさですw この作り方は未だにわからない上、世界でも日本にある3点しか無いらしく、特にこの作品は素晴らしい出来のようでした。神秘的な美しさの作品です。
なお、展覧会を出て1Fのロッカーの先にある「三菱センター デジタルギャラリー」でこの作品の写真を見ることができます。コントローラーを操作して、360度 裏側までも観る事ができました(他の静嘉堂の作品も拡大して見たりできます) ちょっと分かりづらい場所にありますが、デジタルギャラリーも中々面白かったです。
参考リンク:フロアマップ
橋本雅邦 「龍虎図屏風」 ★こちらで観られます
これも今回の展示作品の中で特に素晴らしい作品でした。六曲一双の龍虎図で、左に虎、右に龍が描かれています。まず左隻は2頭の虎がいて、そのうち1頭は波に向かって吼えるようで、もう1頭は背後の竹林の中に潜んでいます。また、竹は風でなぎ倒されるようにしなっていました。全体的に緊張感があります。 それに対して右隻は、波の上に浮かぶ2頭の龍が描かれ、巻き上がる波が装飾的で激しく、狩野派らしい迫力を感じます。また、龍の奥行きの表現には西洋画からの影響も観られるようです。解説によると、この絵を観た川合玉堂は雅邦の門戸を叩いたのだとか。かなり素晴らしい名画でした。
この章の最後には三菱の創始者である岩崎弥太郎の書などもありました。
<第3章 岩崎家と文化:東洋文庫>
1章2章の勢いで作品が出てきたら、どうしよう!?と嬉しい悲鳴をあげながら進んで来ましたが、この章は私にとっては興味が薄いコーナーですw しかし、国宝や重要文化財ばかりが並んだ部屋をはじめ、非常に貴重な品々が並んでいます。タイトルにもなっている東洋文庫は、三菱財閥の第3代総帥岩崎久弥が集めた作品を所蔵しており、国宝5点、重要文化財7点を含むコレクションを誇っています。なお、東洋文庫は文京区にあるのですが、現在は建てかえ中で、2011年にリニューアルの予定だそうです。
参考リンク:東洋文庫
「毛詩」 ★こちらで観られます
これは唐の時代の写本で、儒教の聖典「五経」のうちの1つ「詩経」を書いたものだそうです。(詩経は当時の諸国の民謡を書いたものです) この作品は漢字の横に乎古止点(おことてん)という漢文を読むための点がつけられていて、日本人に読みやすくしているようでした。(これは平安時代にふられたようです。) 素人の私にはその価値は分かりませんが、国宝で貴重な品のようです。
この辺には、東方見聞録、ロビンソン・クルーソー、ターヘル・アナトミア、解体新書、舌切り雀(これはちょっと面白い)なども並び、いずれも細かく描かれていました。そのせいか、非常に混みあっていて観るのが大変かもしれません。 単眼鏡が大活躍でしたw
さらに少し進むと、世界地図や日本地図のコーナーもあります。これは地図好きの人には面白いコーナーかも。
「釈兼好(吉田兼好)撰 徒然草」
これは本阿弥光悦がプロデュースした徒然草の本です。本には簡略化された鹿の群れや、輝く光悦文様が描かれ、角度が変わるとキラキラと光ります。書も光悦自身が書いているらしく、非常に豪華な本でした。
この辺にはコーランなども展示されています。また、4章に移る前の休憩室にはジョサイア・コンドルの図面の拡大などもあり、丸の内美術館の構想図を読むコーナーとなっています。
<第4章 人の中へ街の中へ:日本郵船と麒麟麦酒のデザイン>
4章は今までの内容とガラっと変わって、三菱系の企業である日本郵船とキリンビールの広告ポスターの展覧となっています。今回の展覧会の趣旨は、つまるところ三菱グループの宣伝だったのではないか?と勘ぐってしまいますが、これはこれで面白い作品が並んでいます。音声解説では、展覧の後にカフェでビールをどうですか?なんて薦めてきたりもして、商魂のたくましさに吹き出してしまいましたw
橋口五葉 「日本郵船株式会社ポスター [青い着物の女性]」
203高地という当時流行の髪型で着物を着た女性が、カレンダー(メモ帖?)を開いて座っています。写実的で艶がある美女で、背景には鮮やかな赤の壁紙と、窓の外の港の風景が描かれていて、恐らく船の中にいるようです。 また、隣にも同じようなポスターが並び、英語版と日本語版の違いとなっていました。英語版の方が圧倒的に刷られたそうなので、外国向けのポスターだったようです。
ゲオルギー・ヘミング 「ポスター AROUND THE WORLD ;EAST WARD OR WEST WARD WITH NYK LINE」 ★こちらで観られます
アールデコ風のポスターで、単純化された船の側面が斜めに描かれ斬新な感じです。ちょっとカッサンドルを思わせるように思いました。
多田北烏 「ポスター キリンビール (明治屋)」 ★こちらで観られます
銀のお盆に載ったグラスとキリンビール、グラスを洗う着物の女性が描かれたポスターです。この女性は芸者がモデルのようで、背景の汽車が走っている工場は横浜の工場とのことでした。夏の風景かな? 情感があり中々良いポスターでした。
<第5章 三菱のコレクション:西洋近代美術>
続いて5章は近代の西洋絵画のコーナーです。第3代社長の岩崎久彌(ひさや)は、バルビゾン派やラファエル前派などのコレクションを集め、第3代社長の岩崎小彌太(こやた)はルノワールやピサロを所蔵していたそうです。(一部は現在行方不明) ここには印象派をはじめ、有名画家の作品が並んでいました。
エドガー・ドガ 「ラファエルロ [アテネの学園]の模写」
ドガがイタリア留学の際に模写したラファエロの自画像です。柔らかなタッチで気品があり、模写でも流石と思われるものがありました。
この辺には、ピサロの点描時代の作品、ミレー、シスレー、ルノワールなどもあり、好みでした。
クロード・モネ 「草原の夕暮れ」
木下の草原で座る2人の人物を描いた作品です。背景は薄い赤紫色に染まっていて、夕暮れの情景となっています。広々としてのんびりとした雰囲気の絵でした。
ピエール=オーギュスト・ルノワール 「パリスの審判」 ★こちらで観られます
3人の裸婦(ヘラ、アテナ、ビーナス)と羊飼いのパリスを描いた西洋画ではお馴染みの主題です。パリスが、1番の美女である証の黄金の林檎をビーナスに渡すシーンが描かれ、ルノワールらしい優美な雰囲気が漂います。また、この作品の隣にはルノワールに師事した梅原龍三郎のパリスの審判も並んでいるのが面白いです。構図はほぼ同じですが、師に比べてだいぶ簡略化され、強い色彩で描かれているところに梅原の個性が伺えました。
オディロン・ルドン 「聖女」
花を沢山積んだ船の上で、よりそう2人の女性を描いた作品です。青い服と赤の布の対比が美しく、2人の周りは輝いているような表現となっていました。背景は夜空で、静かな中で輝く2人の神聖さを感じます。
この辺にはマルケやボナールなどの作品もありました。ボナールの飾りの置物や本も中々の見所かも。
ジョルジュ・ルオー 「冬の夕暮、または[聖書の風景]」
絵の具が分厚く塗られ、ちょっとざらついたような質感の絵です。教会らしき建物と、その前の道を行く人々が描かれ、黄色く力強い太陽が浮かんでいます。 全体にその黄色が強くてインパクトがあります。 ルオーらしいかも。
マルク・シャガール 「サーカスの光景」
サーカスの舞台を中心に、花嫁や鶏、牛などが描かれ、上部には町並みなども見えます。いずれのモチーフも故郷や妻を思わせるシャガールならではのものですが、青やオレンジのような赤など、色彩も独特の美しさがありました。
<世紀を越えて:三菱が夢みた美術館>
最後はエピローグ的にちょこっとだけ、ジョサイア・コンドルの設計図や外観などがありました。また、当時の丸の内を描いた作品もありました。
郡司福秀(卯之助) 「三菱ヶ原」 ★こちらで観られます
三菱が土地を買った頃の丸の内の様子を描いた絵です。野原の中に赤レンガの屋敷が立っていて、当時はこの辺は野原だったことがわかります。 色合いなどが黒田清輝のような感じがすると思ったら、この人は白馬会の画家なのだとか。 それにしても銀座と皇居のすぐ近くが野原だったとは意外です。
ということで、だいぶ多岐にわたるコレクション展となっていました。ちょっとコンセプトがよく分からない気もしますが、惜しげもなく貴重な三菱のコレクションを並べて貰えたのは嬉しい限りです。会期は長めですが、前期後期で作品の入れ替えがありますので、気になる作品がある方は、公式サイトのリストをご確認の上早めにお出かけした方が良いかと思います。
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マティス Jazz 【ポーラミュージアム アネックス POLA MUSEUM ANNEX】 2010/08/30
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多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。
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