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余白の美 【横山大観記念館】

前回ご紹介した旧岩崎邸を観た後、すぐ近くにある横山大観記念館にハシゴして「余白の美」を観てきました。

P1150541.jpg

P1150543.jpg

【展覧名】
 余白の美

【公式サイト】
 http://www.tctv.ne.jp/taikan/

【会場】横山大観記念館
【最寄】上野駅、御徒町駅、上野御徒町駅、上野広小路駅、湯島駅、根津駅など


【会期】2010年9月30日~12月12日
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間30分程度

【混み具合・混雑状況(日曜日15時頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_③_4_5_満足

【感想】
この記念館は横山大観が最晩年に住んでいた邸宅を展示スペースにしたところで、結構普通の日本住宅という感じです。 閉館間際までいたこともあり、お客さんもまばらで非常に静かに鑑賞できました。館員さんも非常に親切で、色々と教えて頂けました。詳しくは展示されている部屋ごとにご紹介しようと思います。

<客間「鉦鼓洞」>
この客間は部屋の真ん中に囲炉裏がある部屋で、家の玄関の近くにあります。

横山大観 「叭叭鳥」 ★こちらで観られます
実際に部屋に掛けられている掛け軸です。もみじの枝にとまる黒い鳥が描かれ、濃淡が繊細に表現されています。恐らくいつも飾られているのだと思いますが、今回のテーマである余白についても見事で、左下から右上に伸びる対角線上の枝に分けられた構図となっていました。解説によると「くよく」という三の丸尚蔵館所蔵の作品とよく似ているそうです。

この部屋の隅の辺りには不動明王もありました。
廊下の辺りに大観にまつわるエピソードが書かれていて、岡倉天心に「酒もタバコもやらないで何故絵が描けるのか」と言われ、酒をやるようになったという話がありました。宴席と洗面所を往復するような飲み方をしたようなことも紹介されていましたw

<画室>
元々の画室は2階だったようですが、晩年は2階に上がるのが大変だったのか1階の部屋を画室としていたようです。

横山大観 「赤壁(習作)」
川の上の船を描いた作品です。船の上で笛を吹いたり、酒を飲んだり、船にもたれた寝ている様子が描かれ、水平線や空、月などはぼんやりしています。どこかのんびりとしつつ静かな雰囲気でした。

この部屋には「冬」という木の枝にとまる鳥の絵もありました。また、この辺りには「五柳先生」など代表作の写真も飾られていました。
 参考記事:東京国立博物館の案内 【2009年11月】

<寝室>
1階の一番奥の部屋は寝室です。

横山大観 「牡丹」
白い花を咲かす牡丹を描いた掛け軸です。右上から蝶がひらひらと飛んでくる様子も描かれ、葉っぱは濃淡が美しかったです。

この部屋には川端龍子が大観の還暦祝いのために描いた作品や、布袋を描いた作品、写生帖などもありました。また、この辺りからは庭の様子がよく分かりました。緑豊かで時が経つのを忘れてしまいそうな穏やかさを感じます。

<2F>
ちょっと急な階段を上って2階に行くと、そちらにも展示品が並んでいます。ここが元々の画室だったようです。

横山大観 「午下り(ひるさがり)」
茄子がなっているところが描かれ、とんぼも飛んできています。ぼかされたような葉っぱや、黒々した茄子など濃淡の使い方は流石で、情感あふれる作品でした。

横山大観 「四時山水」
これは26mもの巻物で、80歳の時の作品だそうです。私が行った時は秋の場面を展示していました。若草山~高雄(京都)が描かれているそうで、紅葉で赤く染まる様子や緑の松、青々とした川など、色が鮮やかでした。所々うっすらとして靄がかかっているようになっていたのも大観らしいかな。

1階に戻ると、書生のための部屋がミュージアムショップとなっていて、玄関に戻る途中には芸大出身者の集合写真が何点かありました。たまに知っている名前もあってこれも面白かったです。

ということで、落ち着いた雰囲気の記念館でした。作品点数は少ないですが、家そのものから大観の人となりが分かる気がします。 旧岩崎邸に行くことがあったらこちらにも足を運んでみるのも良いと思います。
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Comment
No title
こんにちは。
横山大観の絵は、
以前に神奈川県立美術館の葉山館で観た事があります。
圧倒的でした。

この美術館は、ときどき、とてもいいものを見せてくれます。
行かれたことはありますでしょうか。
海に面していて、景色も良いです。
建物も美しいです。
混んでいないので、ゆっくり絵を鑑賞できます。

こちらです。
↓↓↓
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/public/HallTop.do?hl=h
行かれたことがありましたら、すみません(汗)。
Re: No title
>空花さん
コメントありがとうございます^^
大観の絵は1つの世界が存在するようなスケールがありますよね。

葉山館は私の住んでいる所からは遠く、中々いけずにいる感じです。(鎌倉や逗子には行っているのですがw) 最近だと去年のアンリ・リヴィエール展に行きたかったのですが行けずじまいでして…。
葉山館と横須賀美術館は目下タイミングをうかがっているところです。
葉山あたりは食べ物も美味しそうだし、早く行ってみたい!
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