関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

アーティスト・ファイル2009 【国立新美術館】

最近、ようやく現代アートの楽しみ方が分かってきた気がするので、六本木で開催されている「アーティスト・ファイル2009」を観にいってきました。

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【展覧名】
「アーティスト・ファイル2009 -現代の作家たち」展

【公式サイト】
 http://www.nact.jp/exhibition_special/2009/03/af2009.html

【会場】国立新美術館 企画展示室2E
【最寄】千代田線乃木坂駅/日比谷線・大江戸線 六本木駅
【会期】2009年3月4日(水)~5月6日(水)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
 ※写真はコンパクトデジカメで撮影しました。


【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間50分程度

【混み具合・混雑状況(GW中の平日14時頃です)】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
この展覧は9人のアーティストそれぞれの部屋があって、部屋一杯に作品が並んでいました。あまり混んでないし、ゆっくりと全く違ったそれぞれの世界観を堪能することができました。

アーティストごとに紹介。敬称略


大平實(OHIRA Minoru)
木材というか廃材の木片みたいなのを集めて作った大きなオブジェが4~5点ありました。私の中ではカゴ細工がオブジェになったようなイメージです。造詣が自然物のようで、存在感と親しみを感じました。
穴が開いているところから中を覗けるのが面白かった。


石川直樹(ISHIKAWA Naoki)
写真作品です。グリーンランドの写真や洞窟壁画の写真が並んでいました。特に心に残ったのは、雪原に白い十字架が沢山並んでいる墓地の写真。白地に白の十字架が神聖な感じで、寂しい死のイメージと大自然の雄大さが漂っているようでした。


金田実生(KANEDA Mio)
具象なのか抽象なのかわからない、淡い色彩の絵が穏やかでした。のんびりした春の草原のような雰囲気を感じる作品が心に残りました。


齋藤芽生(SAITO Meo)
この展覧会で一番面白かったのがこの人の作品。(ポスターの作品の人です) シニカルで皮肉が込められた作品の数々は、毒が強くて奇妙なリアルさがあります。
本人の公式サイトで少し雰囲気を味わって頂けるかと。
http://www.artunlimited.co.jp/meo/gallery.html

まず、最初に展示されていた花輪シリーズから既に独特の世界観があります。遠目で観ると、線が細くてアクリルの絵の具が華やかなんだけど、よく観ていくと換気扇とか鉄道の高架など、都市の景観を壊しているとも言われるものが、描かれています。その醜と美が交じり合った奇妙な感覚が新鮮でした。
他にも徒花シリーズでは、剃刀や針が花になっている植物や、血の様な赤色をした洗濯ばさみの花など、奇妙で不気味で華やかな架空の植物の絵が並んでいました。それぞれには花言葉があるんだけど、例えば「フタマタノカキツバタ」という花の花言葉は「ごめん、あっちの女にガキ出来ちゃってさ、おまえとはもう付き合えない」というブラックなものw この毒がある感性がなんとも面白かった。
展示の後半には神社みたいなスペースがあって、真紅の洗濯バサミと、同色の女性下着で祭られていました。周りにはおみくじが張られていて、このおみくじは出口で200円でひけます。私も引いて、57番でした。
「常に君から後姿で居なければならない俺って何」という運勢です(><)
この感性は人によっては受け付けないかも?と思いますが独特でした。


津上みゆき(TSUGAMI Miyuki)
大きなキャンバスに濃密な色彩で描かれた抽象画のような作品です。意味はよくわかりませんが、その鮮やかさな色彩が綺麗でした。


村井進吾(MURAI Shingo)
謎の立方体のオブジェが多々配置された空間でした。中が切り抜かれているものもあり、中を覗き込んだりしましたがよくわかりません?? 離れてみたり近づいたり、色々と見方を変えながら楽しんだあと、ふと部屋全体を眺めると、白い壁と所々に点在する作品からシュルレアリスムの世界に紛れ込んだような錯覚を覚える風景がありました。


ペーター・ボーゲルス(Peter BOGERS)
この人の作品もかなり面白かった。1つは巨大なスクリーンに演説している人の映像が断続的に流れていて、その合間に部屋の各所に釣られている20個くらいのスピーカーから歌声が聞こえるというインスタレーション。それぞれのスピーカーから流れる歌声は言語も歌い手もみんなバラバラで、離れて聴くと叫び声なのか工事の音なのかわからない感じです。そんなバラバラの歌声が演説が止まると一斉に歌いだして、2秒くらいすると全部ぴたっと止まるのが一体感があって、バラバラのようで一体感があるような、相反する要素を感じました。
もう一つ、大部屋を使った作品では、時間や場所を変えた映像を並べて、みんなバラバラな行動をするんだけど、ある一瞬になると、皆同じ動きをするというものだった。その点で先述の作品と同じような感想を持ったんだけど、単純にぴたっと行動が揃う瞬間が面白くて、じっくり観てきました。

宮永愛子(MIYANAGA Aiko)
ナフタリンで作られた靴などが飾ってあったり、たんす?の半開きの引き出しの中に鉄道模型が走っていたり、様々な作品がありました。ナフタリンは徐々に気化していくので、その時間の流れを感じることができるのだとか。ぽろっと落ちそうなくらい細くなっている部分もあって儚い感じもしました。




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平川滋子(HIRAKAWA Shigeko)
上の写真の作品です。美術館の周りの木に飾られています。太陽に当たっているときは色が紫色に変わるそうで、自分が見たときはこんな感じでした。なんか普通に果実みたいに溶け込んでいます。。。
ちなみにこれはショップでも売られていました。



こんな感じです。どの作品も複雑かつ個性的なので、説明文を書いてもいつも以上に意味が分からないところが多々あったかと思いますw しかし、この混乱ぶりが自分の率直な感想で、どれも斬新さと興奮を感じる内容でした。だいぶ楽しめてよかったです。

おまけ 国立新美術館からの風景
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内部
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ラリック展のポスターもありました。これ、めちゃめちゃ楽しみです。今年一番楽しみかも。
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