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G-tokyo 2011 【森アーツセンターギャラリー】

前回ご紹介した21_21 DESIGN SIGHTの展示を観た後、森アーツセンターギャラリーに移動して「G-tokyo 2011(エキジビション・ウイーク)」を観てきました。既に終了していますが、来年も開催されるのではないかと思うので、今後の参考として記事にしておこうと思います。なお、展覧会という感じではないので、評価テンプレートは所要時間と混み具合だけにしておきます。

IMAG0111.jpg

【展覧名】
 G-tokyo 2011

【公式サイト】
 http://www.gtokyo-art.com/

【会場】森アーツセンターギャラリー  ★この美術館の記事  ☆周辺のお店
【最寄】六本木駅

【会期】
  2011年2月19日(土)~20日(日) ギャラリー・デイズ -アートフェア本会期-
  2011年2月21日(月)~27日(日) エキジビション・ウイーク

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間40分程度

【混み具合・混雑状況(金曜日20時頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【感想】
金曜の夜遅い時間だったこともあり空いていて快適に観ることができました。その反面、ギャラリーの方も一切いないようでしたw 

G-tokyoは昨年も開催されていましたが、前回は2日間のみだったのに対して、今年は2日間のギャラリー・デイズに加え、7日間のエキジビション・ウイークと少し長めとなっていました。
 参考記事:G-tokyo 2010 (森アーツセンターギャラリー)

今年も個性的なギャラリーと作品が連ねていたので、いくつか気になったものをご紹介しようと思います。


<A ギャラリーSIDE2> ハーモロディックス ★ギャラリー紹介ページ
ここではムラタ有子 氏の作品が好みでした。淡い色だけどしっかりした色彩で、海岸、茄子、マスカット?、鼠?などの絵が並んでいました。爽やかで温かみを感じます。この人の作品は去年も良かったなあ。
他の画家の作品もいくつかあり、マティスのジャズをモチーフにしたような作品もありました。
 参考記事:マティス Jazz (ポーラミュージアム アネックス POLA MUSEUM ANNEX)

<C シュウゴアーツ> 戸谷成雄 ミニマルバロックⅨ ★ギャラリー紹介ページ
このギャラリーには巨大な立方体の作品がありました。規則的に四角い凹凸がついた側面に、溝みたいなものがあり、思わず覗き込んでしまいましたがそこから中は見えません。 側面には細かいヒビのようなところもあり、そこからは中が見えて、中には所々が木みたいになっていました。どういう意味があるのか分かりませんが、1つの世界観があるようです。私としてはどうにも中が気になる作品でしたw

<D SCAI THE BATHHOUSE> The Light Field-光の場- ★ギャラリー紹介ページ
ここで気になったのは上村洋一 氏の「New Order」という作品でした。ガラスに描かれた譜面がが3重になったものが2つ対となっていて、1/6~6/6の6枚の譜面のようでした。譜面の背面には鏡にスピーカーがついていて、音楽が流れていました。静かな曲で作品共々繊細な美しさがありました。

<E ケンジタキギャラリー> アルフレッド・ジャー個展 ★ギャラリー紹介ページ
このギャラリーはアルフレッド・ジャーという作家の個展となっていて、「untitled(water)」という作品が目立っていました。 3つセットの四角いディスプレーの上に写真?が写されていて、青い海の上を船が飛沫をたてたような感じでした。この他にもいくつかこの人の作品があり、香港のボートピープルなどをテーマにしているようでした。

<F 山本現代> ANOTHER CONSTRUCTION アナザー・コンストラクション ★ギャラリー紹介ページ
ここはまず、ビーズを使って作ったマスクのような作品が4つ並んでいるのが気になりました。通路の近くにはこれを顔につけた男性の半裸の写真もあるのですが、ちょっと怖いようなシュールさを感じました。 また、街の建物かミニチュアか分からないような不思議な写真も並んでいました。背景が真っ黒なのにぽつんとリアルな建物がたっていたりして、超現実的な雰囲気があり面白かったです。

<H ワコウ・ワークス・オブ・アート> ヴォルフガング・ティルマンス個展 ★ギャラリー紹介ページ
ここはヴォルフガング・ティルマンス氏の個展となっていました。(ヴォルフガング・ティルマンス氏は2000年にターナー賞を受賞したほどの作家です) 色紙のような少しグラデーションがついた長方形が壁面に並んだ作品が展示されていて、これって作品なの??とちょっと驚きw しかし、その幾何学的な配置と色の取り合わせが洒落た感じで、スマートな空間となっていました。

<J オオタファインアーツ> 樫木知子・さわひらき ★ギャラリー紹介ページ
線が細く妖しい美しさの女性を描いた大きな絵が3点ほどありました。体の線が柔らかくしなやかな感じも何とも好み。
他に、たくさんの鳥が空を舞うような映像作品もあり、こちらも面白い作品でした。

<Sapphire Bar>
休憩所というか、スポンサーのボンベイ・サファイア(ジン)の試飲ができるバーのようなコーナーもありました。飲んでいる人が多かったですが、私は下戸なので飲んでいませんw 薄暗いバーカウンターのようですが、それだけではなく、ここにも中村拓志&NAP建築設計事務所による「幻影のマティーニ」という作品が展示されていました。円筒のガラスケースの中で延々と水が渦を巻いているのが5×8で40個並んでいて、後ろにある鏡でさらに倍に見えました。暗い中で渦を巻くのが無数に並んでいる風景は幻想的で、しばらく見ていても飽きませんでした。

<K ミヅマアートギャラリー> 天明屋尚 個展「縁起物」 ★ギャラリー紹介ページ
ここは天明屋尚 氏の個展で、伝統的な日本画と現代の手法が融合したような未知の世界が広がっていました。目を引いたのが「獏図」という作品で、黒を背景にカラフルな鎧兜に身を包んだ獏が描かれ、その上に矢を番えた男が乗っています。絵は和風な感じなのですが、色は淡く明るい印象を受けました。新しい感覚で面白い作風です。他にも江戸時代の人々を描いたような作品も並んでいて、このギャラリーが一番好みだったかな。

<M ヒロミヨシイ> セオリー・オブ・ヘブン ★ギャラリー紹介ページ
ここには巨大な人形が折り重なるように積まれた作品がありました。単純化され異様に眼が大きいアフリカの彫刻のような感じです(というか、ウルトラマンのダダという宇宙人を髣髴しましたw)何を意味しているのか分かりませんが、迫力があり少しユーモラスなところもあるように思えました。

<O TARO NASU> ジョージェ・オズボルト 個展 ★ギャラリー紹介ページ
ここは奇妙な肖像が並んでいました。煙草を吸う修道士みたいな人や、モナリザの模写?、口から血を垂らし顔が解けているかのように見えるサンタクロース、吸血鬼?などなど少しグロくてブラックジョークのような作品郡ですw 色も独特でポップな印象を受けました。


ということで、今年も楽しめるイベントでした。言葉では形容しづらい個性的な作品が多いので、私の拙い文章を読んでもちんぷんかんぷんかもw(すみません^^;) 作家の意図を全然理解できていませんが、雰囲気が面白かったです。また、全体的に去年以上に運営面が洗練されていたように思えましたので、来年の開催も期待したいところです。

なお、この手のイベントとして、今年もアートフェア東京2011が開催されるようですので、こちらも楽しみです(こちらは3日間しかないので興味がある方はお見逃し無く)
 参考リンク:アートフェア東京2011 公式サイト
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