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【国立歴史民俗博物館】[れきはく]の案内  (2011年02月後編)

前回に続き、千葉県佐倉の国立歴史民俗博物館のご紹介です。この博物館は写真撮影可能なので、今回も撮ってきた写真を使ってご紹介しようと思います。前編には撮影のルールについてなども載せていますので、前編を読んでない方は前編から読んでいただけると嬉しいです。
 前回の記事はこちら

DSC_16837.jpg

まずは概要のおさらいです。

【公式サイト】
 http://www.rekihaku.ac.jp/

【会場】国立歴史民俗博物館  ★この美術館の記事
【最寄】京成佐倉駅
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【感想】
前回は江戸時代のコーナーまででしたが、今回は幕末から現代までをご紹介します。

<特集展示 「もの」からみる近世>
私が行ったときは企画展示をやっていませんでしたが、特集展示として雛飾りに関する展示をやっていました。
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  展覧名:和宮ゆかりの雛かざり
  期間:2011年2月8日(火)~2011年4月3日(日)
  公式サイト:http://www.rekihaku.ac.jp/exhibitions/project/special_03.html

こんな感じで雛飾りが並んでいました。皇女和宮ゆかりのこれらは「有職雛」という種類で、有職(朝廷・公家の儀礼に関する知識)に忠実な装束をつけているそうです。
DSC_16799.jpg

様々なミニチュアの雛道具。琴や囲碁の道具も観られます。
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雛人形と隣には「御所人形」という人形もずらりと並んでいました。兄である孝明天皇の崩御の際に和宮に譲与されたそうです。結構動きがあって可愛らしいです。
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こちらの展示室を出ると、一旦外に出て階段をくだって移動します。

<近代>
続いての第5展示室の近代は明治から昭和初期くらいまでのコーナーです。(第4展示室はリニューアル工事のため閉鎖されていました。) 

左下の絵を見てペリーだ!と思いましたが、他の2人は誰でしょうか? …実は全部ペリーですw 顔が違いすぎですが、最初は想像で描かれていたためのようです。
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これは英米仏蘭の連合艦隊による長州への砲撃を描いたもの。史実では長州藩のボロ負けですが、これを見ると優勢に見えますw 色々とフィクションが混じっているようですが、異国への恐怖が出ているようです。
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山梨県の「つき米学校」という明治9年に新築された藤村式洋風校舎の1/10模型。中々モダンなデザインです。つき米の人々がお金を出し合って作ったのだとか。
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明治時代の鉄道事業と利根川の水運を紹介するコーナー。利根川水運は物流の中心として栄えていたそうですが、1897年の総武鉄道の開通後は次第に衰退したそうです。
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こちらは関東大震災後に建てられた「同潤会アパート」の1/1再現。同潤会は罹災地域への住宅建設や経営を目的として結成された組織だそうで、このアパートは当時最新の設備を誇ってあこがれの的だったそうです。
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この辺には関東大震災に関する展示などもありました。

少し進むと昭和初期風の通りとなっています。
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昭和初期の様子を伝えるポスターや女性雑誌。
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<現代>
現代は昭和の戦前あたりから昭和末期くらいまでのコーナーでした。

子供向けのスゴロク。満州事変・上海事変を題材にしているらしいです。子供に戦争を教える恐ろしい時代の証人ですね。
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軍隊の生活を再現したコーナー。ベッドが狭いし、まさに軍隊という感じ。近くに当時のご飯もあったのですが、こちらは意外と良いもの食べていそうでした。
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有名な三八式歩兵銃。日露戦争後に制式化された銃で約4kgくらいです。実際に持ち上げることができたのですが、結構ずっしりきます。
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軍隊に送り出す際の垂れ幕。いずれも「祝」と書かれていています。これで万歳されて送り出されたんでしょうね…。
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こちらはプロパガンダのポスター。不謹慎かもしれませんが真ん中の国債を促すポスターはキュビスム的で意外と面白いかも。アメリカの国旗を破っているのは貯蓄を促すポスターです。これは扇情的で酷いセンス。
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少し行くと終戦のコーナーもありました。玉音放送もあったような気がします。

戦後の市場の様子の再現。アメリカの水兵もいますね。 闇市かな??
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この辺には戦後の社会問題になった水俣病に関する展示などもあり、現代のコーナーは暗い題材が多い気がします。

これは戦後の住宅の再現。普通に今でもありそうな光景にみえますw 
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こちらは東京オリンピックのポスター。躍動感があって当時の熱気まで伝わってきそうでした。
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この辺でちょうど閉館時間となってしまいました。最後の部屋は観ることが出来ず。16時半に閉館は早いような気が…。 出口付近の企画展示室では企画展の準備中でした。
  展覧名:侯爵家のアルバム -孝允から幸一にいたる木戸家写真資料-
  期間:2011年3月1日(火)~5月5日(木・祝)
  公式サイト:http://www.rekihaku.ac.jp/exhibitions/project/index.html#a


ということで、模型や再現も交えつつ時代を一気に知ることができる博物館です。本当に広いところなので、本来ならもっと時間をかけて観たいところです。 ただ、この辺はあまり飲食店が無いのが難点かな。東京からだと軽く日帰り旅行になりますが、面白いところです。
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Comment
No title
これは楽しそうです!
でもゆっくり見てたら一日じゃ無理ですね
我が家からは日帰り旅行かなぁ
いつか行ってみたいです

つき米学校は実物のほうがコロンとしてて
カワイイんですよ☆
No title
すごいハシゴしちゃいましたね。
去年ここで散歩していたらコータイ氏に会いました。
嘘のようでホントのはなし。
たまにプライベートで来るそうです。
(プライベートのわりにはすご~い警備でしたけど…。)

土偶の形が興味深い…v-391
Re: No title
>ぞをさん
コメントありがとうございます^^
ここはしっかり観たら本当に1日かかるくらいありますよw
私はいまだに全部周りきったことがありません(今回はもうちょっとだったんですがw)

つき米学校の実物をご覧になったことがあるんですね。羨ましいです^^
Re: No title
>パンピーさん
コメントありがとうございます^^
コータイ氏ってどこの外国人だろうとちょっと考えてしまったw
皇太子殿下ですね。記事も見つけました。
http://www.47news.jp/CN/201009/CN2010090901000613.html
私も公務でいらっしゃった皇后陛下を東博で観たことがあります。やはりいきなりSPが増えて驚きでしたw
結構、大きな展示は皇族の方も見られているようですが、プライベートとは流石ですね。

土偶、ハートやにゃんこみたいで可愛いですよね
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■2011/9/29
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