フェルメール 《地理学者》 と オランダ・フランドル絵画展 (感想前編)【Bunkamuraザ・ミュージアム】
つい昨日の日曜日にBunkamuraザ・ミュージアムで、「シュテーデル美術館所蔵 フェルメール 《地理学者》 と オランダ・フランドル絵画展」を観てきました。色々とネタを溜め込んでいますが、注目度も高い展覧会ですので先にご紹介しておこうと思います。100点近い内容で、質・量共に充実していましたので前編・後編に分けてご紹介しようと思います。

【展覧名】
シュテーデル美術館所蔵 フェルメール 《地理学者》 と オランダ・フランドル絵画展
【公式サイト】
http://www.bunkamura.co.jp/museum/lineup/11_vermeer/index.html
http://www.bunkamura.co.jp/museum/lineup/shosai_11_vermeer.html
【会場】Bunkamuraザ・ミュージアム ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】渋谷駅/京王井の頭線神泉駅
【会期】2011年3月3日(木)~5月22日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間30分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日14時頃です)】
混雑_①_2_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_4_⑤_満足
【感想】
開始して初めての日曜日だったということもあってか、早速混みあっていました。入場規制はなくチケットも2~3分で買えたのですが、中はごった返していて作品によっては人だかりができるような感じでした。(最後の方は若干空いている所もありましたが基本的には1作品に2~3人程度ついているくらいでした)
さて、今回の展覧会はシュテーデル美術館所蔵のフェルメールの「地理学者」を中心に、前後の時代のオランダ・フランドル地方の画家達の展示となっています。フェルメールが来る時は大体フランドル絵画展になるかな。このブログを始める以前の東京都美術館の「フェルメール展 光の天才画家とデルフトの巨匠たち」(2007年)や国立新美術館「フェルメール [牛乳を注ぐ女]とオランダ風俗画展」(2008年)などに似ている構成だと思います。「レースを編む女」 が来た国立西洋美術館の「ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画」(2009年)ほどは幅広くないですが、まだまだ知らない画家の作品が多くかなり楽しめました。
参考記事:ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画 2回目 (国立西洋美術館)
ちなみにフランドルと言うのは「フランダースでの犬」で有名なフランダース地方(英語読み)のことです。ベルギー、オランダ、フランスにまたがる地域で、数多くの巨匠画家が生まれています。この展示でも名だたる巨匠の作品が並んでいました。
参考リンク:フランドルのwikipedia
詳しくは気に入った作品を通じてご紹介していこうと思います。
<歴史画と寓意画>
まずは王道の寓意画のコーナーです。歴史画は壮麗でダイナミックな17世紀バロック美術の体現と言えるそうで、この時代の主要な画題です。例えばルーベンスはアントワープで活動しイエズス会のカトリック復権に大きく寄与したり、新教国となって独立したオランダでは旧約聖書の主題が多く描かれたそうです。この地方の画家は細密描写を得意として、寓意画にも豊かな展開をもたらしたとのことで、ここにはそうした緻密な描写と歴史画の両側面を持つ作品が並んでいました。
ヤン・ブリューゲル(子) 「楽園でのエヴァの創造」 ★こちらで観られます
森の中で横たわるアダムからエヴァ(イヴ)を引き出す神が描かれた作品。手前にはライオンや鶏、孔雀などがつがいで描かれ、右の方には花も描かれています。いずれも精密に描かれ、楽園のような風景と解説されていました。聖書の主題と風景画の要素を感じる作品でした。
このとなりにはヤン・ブリューゲル(父)の作品もありました。最初からブリューゲル一家の作品が並び、良いスタートです。
フェルディナント・ファン・ケッセルに帰属 「ネズミのダンス」
2本足で立つ4匹のネズミが手を取り合って輪になっている作品です。背景にはイルカの頭を模った椅子の脚も描かれています。ネズミたちは喜んでいるようで、リアルなネズミだけど仕草だけは可愛いかなw 解説によるとこれは元々大きな絵だったのを分割したものらしく、この作品の部分は「猫が家の外にいるとネズミが机の上でダンスを踊る」という諺を表現しているようです。そう言えば先日のブリューゲル版画展でも諺が題材になった作品があったのを思い出しました。フランドルは諺好きですねw
参考記事:ブリューゲル版画の世界 感想後編(Bunkamuraザ・ミュージアム)
ペーテル・パウル・ルーベンスとヤン・ブックホルスト 「竪琴を弾くダヴィデ王」 ★こちらで観られます
横向きで少し上を向き、竪琴を弾く白髪と髭の男性を描いた作品です。解説によると、ルーベンスが描いたのは頭と肩だけだそうで、それを元に工房で竪琴を弾くダヴィデ王として仕立てられたそうです。それでも結構ルーベンスっぽい感じがあって、柔らかで血色の良い表現は本人の作品に近いように思えました。
レンブラント・ファン・レイン 「サウル王の前で竪琴を弾くダヴィデ」 ★こちらで観られます
かつては重用したダヴィデの武勲に嫉妬し、殺意を持ったサウル王を描いた作品です。王は槍?を持ち、左ではダヴィデがひざまずいて竪琴を弾いています。スポットライトが当たったようなサウル王の表情は、嫉妬を持ちながらも音色に聞き入っているようで、複雑な心情を感じさせました。明暗の効果もあり非常にドラマチックな作品で、かなり気に入りました。
ヤン・ステーン 「岩を打つモーセ」
モーセが岩を打って水が湧き出るというシーンを描いた宗教画です。この画家は風俗画が多い(しかも皮肉が効いたのが多いかなw)ので、こうした宗教画は珍しいそうです。 水の噴出す岩の下では、両手で甕を持って水を入れている人や、集まってくる人々など、歓喜している様子は風俗画的な要素もあるようでした。人々の感情も伝わってくるような宗教画で面白かったです。
バルトロメウス・ブレーンベルフ 「聖ラウレンティウスの殉教」
ローマの神殿の前で火あぶりにされている聖ラウレンティウスの殉教を描いた作品です。聖ラウレンティウスは仰向けになって眼を見開き、その周りには薪を持った人や長い筒で火に息を吹いている人、見物人などが描かれています。空からは天使が冠を持って現れているのは殉教のシーンでよく見るかな。手前と背景の明暗がだいぶ違って見えて、聖ラウレンティウスの肌はより明るく描かれて、ドラマチックな雰囲気がありました。
<肖像画>
続いては肖像画のコーナーです。オランダでは人物に焦点を当てた簡潔な構図で肖像画を描くのが好まれたそうです。ここにはそうした肖像画(台頭してきた裕福な市民を描いた作品など)が並んでいました。
フェルディナント・ボル 「若い男の肖像」
黒い服を着た男性の肖像です。少し上目遣いみたいにこちらを見ているようです。ちょっと神経質そうな性格も感じられるかなw この画家はレンブラントの工房にいたそうですが、明暗の表現は確かにレンブラントを彷彿するものがありました。
レンブラント・ファン・レイン 「マールトヘン・ファン・ビルダーベークの肖像」
立派な襟の服を着た初老の女性を描いた肖像画です。かなり精密に描かれていて、肌の色などは写真のようです。穏やかな表情で柔和な人間性を持っている人に思えました。
フランス・ハルス 「男の肖像」「女の肖像」 ★こちらで観られます
こちらは夫婦の肖像画2枚対で展示されていた作品です。向き合うように左は夫、右は妻の肖像が並んでいます。夫は話しかけてきそうな表情で、襟の表現に勢いを感じます。それに対して妻は、賢明そうで、しっとしと繊細な表現になっていました。結構、対照的な感じもして面白いです。
カーレル・スラバールト 「髑髏と自画像」
黒い帽子を被り少し口を開けた男性がこちらを向いています。どうやらこれは画家自身の姿らしく、筆を持ち髑髏の上に手を置いています。また、隣の燭台の炎は消えて煙が出ていているのも意味深です。解説によると、骸骨はメメント・モリ(死を忘れることなかれ)、消えた蝋燭はヴァニタス(虚栄)を意味しているそうで、「芸術は長く、人生は短い」というこの画家のモットーを示しているようでした。また、豪奢な衣装に自負心のある眼差しと説明されていましたが、私の見た感じでは頼りなさげで悲しそうな印象を受けました。
<風俗画と室内画>
続いてのコーナーは風俗画と室内画が主題です。このジャンルは16世紀後半に幅広いテーマを生み出したそうで、17世紀後半のオランダでは裕福な市民の家庭の一コマや室内の様子などが描かれたそうです。ここにはそうした作品が並び、初っ端が今回の目玉の「地理学者」とそれに関する参考展示となっていました、
まず「地理学者に見る大航海時代」という数分の映像があり、絵に描かれている物から当時の交易の様子を紹介してくれます。(地球儀、地図、コンパス、定規、日本風の上着、ゴブラン織り、デルフト焼のタイルなど) そして、その隣には1700年頃のヨーロッパの地図や地球儀もありました。地図はかなり正確で、びっしりと地名や川、森などが描かれていて驚きました。地球儀の方は日本の辺りとか微妙w 「地理学者」を見る上で中々参考になります。
ヨハネス・フェルメール 「地理学者」 ★こちらで観られます
今回の目玉作品です。窓際の机に置かれた地図に向かい、コンパスを持つ地理学者が描かれています。目を窓の外に向け、外を伺っているというよりはじっと遠くを見つめるような表情に見えたかな。窓から差し込む光は明るく、写真などで想像していた以上に色鮮やかに感じました。地図に光が透けている表現など、非常に写実的でありながらドラマチックな雰囲気がありました。
解説によると、背景にある地球儀はインド洋を向いているそうで、当時のアジアとの交易について説明していました。地理学者が着ている青いどてらみたいな服は当時裕福な層が着ていた日本風の上着なのだとか。
なお、これは37歳頃の円熟期の作品だそうで、描かれた人物はデルフトの科学者をモデルにしているとのです。
この近くには星座が描かれた天球儀などもありました。
ヘラルト・テル・ボルヒ 「ワイングラスを持つ婦人」 ★こちらで観られます
ピッチャーを持ち、テーブルに向かってワインを飲む女性を描いた作品です。テーブルの上には羽根ペンの入った銀器と手紙が置かれ、それを読もうとしているのか手紙を書こうとしているのかはわかりません。物思いに耽るように、どこか悲しげで静かな雰囲気を感じました。銀や陶器の質感も見事です。
ヘリット・ダウ 「夕食の食卓を片付ける女性」
暗い部屋の中、テーブルに置かれた燭台を前にした女性とらんたんを持つ少女が描かれた作品です。少女は手紙を届けに来たらしく、女性に差し出しているようです。2人は話しているのか、火に照らされた顔が印象的でした。火の光の表現が何とも叙情的でな作品です。
ピーテル・ヤンセンス・エーリンハ 「画家と読みものをする女性、掃除をする召使のいる室内」 ★こちらで観られます
光が差し込むオランダの市民の家の中をを描いた作品です。手前に掃除をする召使、部屋の奥に夫人、奥の部屋には夫(画家?)の姿も見えます。光と影が精密に描かれ、床には幾何学的な模様、部屋には多くの絵画が飾られていました。3方向の壁が描かれている割には広々とした印象だったかな。天井が高くて窓が明るいからかな??
ディルク・ファン・バーブレン 「歌う若い男」
羽根飾りをつけた帽子を被った男性が、少し右手を挙げのけぞるように歌っている様子を描いた作品です。右肩を露にしたドラマチックなポーズや色合いからカラバッジョの影響を強く感じさせました。解説によるとこうした演出はレンブラント等の次の世代に影響を与えたそうです。
ヤン・ステーン 「宿屋のお客と女中」
椅子に座っている赤い帽子の男性が、宿屋の女中のスカートを引っ張りながら品の無い笑い顔をしています。酔っ払いが酒をねだって引っ張ってるみたいなw 女中はそれをたしなめているようなポーズなのも面白いです。背景の壁に光の無いランタンが描かれているのですが、解説によるとこれは知性が無いことを暗示しているとのことでした。
アドリアーン・ブラウエル 「苦い飲み物」
口を大きく開けて顔をしかめる男性の肖像です。めちゃくちゃ苦い飲み物を飲んだ後らしく、見た瞬間に苦さが伝わってくるような顔をしていますw 苦げーっ!と言い出しそうなくらい感情が出ていました。
この隣には手術を怖がって緊張しているのが分かるような絵もありました。今も昔も一番ストレートに感情が顔に出るのは医者にかかっている時だったりしてw 他には飲酒・喫煙の絵などもありました。
ということで、「地理学者」の実物を観られたのは人生の財産となると言っても過言ではないと思います。フェルメール以外にも巨匠の作品や面白い作品が続々と現れる内容となっているので、今期の中でも見逃せない展示の1つかと思います。会期は長めですが、今後はもっと混んでいくと思いますので、興味がある方はお早めにどうぞ。
この後も興味深い内容となっていましたので、次回は後半の静物画と風景画をご紹介しようと思います。
後編はこちら
おまけ:
東急の通り沿いのショーウィンドウ。


【展覧名】
シュテーデル美術館所蔵 フェルメール 《地理学者》 と オランダ・フランドル絵画展
【公式サイト】
http://www.bunkamura.co.jp/museum/lineup/11_vermeer/index.html
http://www.bunkamura.co.jp/museum/lineup/shosai_11_vermeer.html
【会場】Bunkamuraザ・ミュージアム ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】渋谷駅/京王井の頭線神泉駅
【会期】2011年3月3日(木)~5月22日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間30分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日14時頃です)】
混雑_①_2_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_4_⑤_満足
【感想】
開始して初めての日曜日だったということもあってか、早速混みあっていました。入場規制はなくチケットも2~3分で買えたのですが、中はごった返していて作品によっては人だかりができるような感じでした。(最後の方は若干空いている所もありましたが基本的には1作品に2~3人程度ついているくらいでした)
さて、今回の展覧会はシュテーデル美術館所蔵のフェルメールの「地理学者」を中心に、前後の時代のオランダ・フランドル地方の画家達の展示となっています。フェルメールが来る時は大体フランドル絵画展になるかな。このブログを始める以前の東京都美術館の「フェルメール展 光の天才画家とデルフトの巨匠たち」(2007年)や国立新美術館「フェルメール [牛乳を注ぐ女]とオランダ風俗画展」(2008年)などに似ている構成だと思います。「レースを編む女」 が来た国立西洋美術館の「ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画」(2009年)ほどは幅広くないですが、まだまだ知らない画家の作品が多くかなり楽しめました。
参考記事:ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画 2回目 (国立西洋美術館)
ちなみにフランドルと言うのは「フランダースでの犬」で有名なフランダース地方(英語読み)のことです。ベルギー、オランダ、フランスにまたがる地域で、数多くの巨匠画家が生まれています。この展示でも名だたる巨匠の作品が並んでいました。
参考リンク:フランドルのwikipedia
詳しくは気に入った作品を通じてご紹介していこうと思います。
<歴史画と寓意画>
まずは王道の寓意画のコーナーです。歴史画は壮麗でダイナミックな17世紀バロック美術の体現と言えるそうで、この時代の主要な画題です。例えばルーベンスはアントワープで活動しイエズス会のカトリック復権に大きく寄与したり、新教国となって独立したオランダでは旧約聖書の主題が多く描かれたそうです。この地方の画家は細密描写を得意として、寓意画にも豊かな展開をもたらしたとのことで、ここにはそうした緻密な描写と歴史画の両側面を持つ作品が並んでいました。
ヤン・ブリューゲル(子) 「楽園でのエヴァの創造」 ★こちらで観られます
森の中で横たわるアダムからエヴァ(イヴ)を引き出す神が描かれた作品。手前にはライオンや鶏、孔雀などがつがいで描かれ、右の方には花も描かれています。いずれも精密に描かれ、楽園のような風景と解説されていました。聖書の主題と風景画の要素を感じる作品でした。
このとなりにはヤン・ブリューゲル(父)の作品もありました。最初からブリューゲル一家の作品が並び、良いスタートです。
フェルディナント・ファン・ケッセルに帰属 「ネズミのダンス」
2本足で立つ4匹のネズミが手を取り合って輪になっている作品です。背景にはイルカの頭を模った椅子の脚も描かれています。ネズミたちは喜んでいるようで、リアルなネズミだけど仕草だけは可愛いかなw 解説によるとこれは元々大きな絵だったのを分割したものらしく、この作品の部分は「猫が家の外にいるとネズミが机の上でダンスを踊る」という諺を表現しているようです。そう言えば先日のブリューゲル版画展でも諺が題材になった作品があったのを思い出しました。フランドルは諺好きですねw
参考記事:ブリューゲル版画の世界 感想後編(Bunkamuraザ・ミュージアム)
ペーテル・パウル・ルーベンスとヤン・ブックホルスト 「竪琴を弾くダヴィデ王」 ★こちらで観られます
横向きで少し上を向き、竪琴を弾く白髪と髭の男性を描いた作品です。解説によると、ルーベンスが描いたのは頭と肩だけだそうで、それを元に工房で竪琴を弾くダヴィデ王として仕立てられたそうです。それでも結構ルーベンスっぽい感じがあって、柔らかで血色の良い表現は本人の作品に近いように思えました。
レンブラント・ファン・レイン 「サウル王の前で竪琴を弾くダヴィデ」 ★こちらで観られます
かつては重用したダヴィデの武勲に嫉妬し、殺意を持ったサウル王を描いた作品です。王は槍?を持ち、左ではダヴィデがひざまずいて竪琴を弾いています。スポットライトが当たったようなサウル王の表情は、嫉妬を持ちながらも音色に聞き入っているようで、複雑な心情を感じさせました。明暗の効果もあり非常にドラマチックな作品で、かなり気に入りました。
ヤン・ステーン 「岩を打つモーセ」
モーセが岩を打って水が湧き出るというシーンを描いた宗教画です。この画家は風俗画が多い(しかも皮肉が効いたのが多いかなw)ので、こうした宗教画は珍しいそうです。 水の噴出す岩の下では、両手で甕を持って水を入れている人や、集まってくる人々など、歓喜している様子は風俗画的な要素もあるようでした。人々の感情も伝わってくるような宗教画で面白かったです。
バルトロメウス・ブレーンベルフ 「聖ラウレンティウスの殉教」
ローマの神殿の前で火あぶりにされている聖ラウレンティウスの殉教を描いた作品です。聖ラウレンティウスは仰向けになって眼を見開き、その周りには薪を持った人や長い筒で火に息を吹いている人、見物人などが描かれています。空からは天使が冠を持って現れているのは殉教のシーンでよく見るかな。手前と背景の明暗がだいぶ違って見えて、聖ラウレンティウスの肌はより明るく描かれて、ドラマチックな雰囲気がありました。
<肖像画>
続いては肖像画のコーナーです。オランダでは人物に焦点を当てた簡潔な構図で肖像画を描くのが好まれたそうです。ここにはそうした肖像画(台頭してきた裕福な市民を描いた作品など)が並んでいました。
フェルディナント・ボル 「若い男の肖像」
黒い服を着た男性の肖像です。少し上目遣いみたいにこちらを見ているようです。ちょっと神経質そうな性格も感じられるかなw この画家はレンブラントの工房にいたそうですが、明暗の表現は確かにレンブラントを彷彿するものがありました。
レンブラント・ファン・レイン 「マールトヘン・ファン・ビルダーベークの肖像」
立派な襟の服を着た初老の女性を描いた肖像画です。かなり精密に描かれていて、肌の色などは写真のようです。穏やかな表情で柔和な人間性を持っている人に思えました。
フランス・ハルス 「男の肖像」「女の肖像」 ★こちらで観られます
こちらは夫婦の肖像画2枚対で展示されていた作品です。向き合うように左は夫、右は妻の肖像が並んでいます。夫は話しかけてきそうな表情で、襟の表現に勢いを感じます。それに対して妻は、賢明そうで、しっとしと繊細な表現になっていました。結構、対照的な感じもして面白いです。
カーレル・スラバールト 「髑髏と自画像」
黒い帽子を被り少し口を開けた男性がこちらを向いています。どうやらこれは画家自身の姿らしく、筆を持ち髑髏の上に手を置いています。また、隣の燭台の炎は消えて煙が出ていているのも意味深です。解説によると、骸骨はメメント・モリ(死を忘れることなかれ)、消えた蝋燭はヴァニタス(虚栄)を意味しているそうで、「芸術は長く、人生は短い」というこの画家のモットーを示しているようでした。また、豪奢な衣装に自負心のある眼差しと説明されていましたが、私の見た感じでは頼りなさげで悲しそうな印象を受けました。
<風俗画と室内画>
続いてのコーナーは風俗画と室内画が主題です。このジャンルは16世紀後半に幅広いテーマを生み出したそうで、17世紀後半のオランダでは裕福な市民の家庭の一コマや室内の様子などが描かれたそうです。ここにはそうした作品が並び、初っ端が今回の目玉の「地理学者」とそれに関する参考展示となっていました、
まず「地理学者に見る大航海時代」という数分の映像があり、絵に描かれている物から当時の交易の様子を紹介してくれます。(地球儀、地図、コンパス、定規、日本風の上着、ゴブラン織り、デルフト焼のタイルなど) そして、その隣には1700年頃のヨーロッパの地図や地球儀もありました。地図はかなり正確で、びっしりと地名や川、森などが描かれていて驚きました。地球儀の方は日本の辺りとか微妙w 「地理学者」を見る上で中々参考になります。
ヨハネス・フェルメール 「地理学者」 ★こちらで観られます
今回の目玉作品です。窓際の机に置かれた地図に向かい、コンパスを持つ地理学者が描かれています。目を窓の外に向け、外を伺っているというよりはじっと遠くを見つめるような表情に見えたかな。窓から差し込む光は明るく、写真などで想像していた以上に色鮮やかに感じました。地図に光が透けている表現など、非常に写実的でありながらドラマチックな雰囲気がありました。
解説によると、背景にある地球儀はインド洋を向いているそうで、当時のアジアとの交易について説明していました。地理学者が着ている青いどてらみたいな服は当時裕福な層が着ていた日本風の上着なのだとか。
なお、これは37歳頃の円熟期の作品だそうで、描かれた人物はデルフトの科学者をモデルにしているとのです。
この近くには星座が描かれた天球儀などもありました。
ヘラルト・テル・ボルヒ 「ワイングラスを持つ婦人」 ★こちらで観られます
ピッチャーを持ち、テーブルに向かってワインを飲む女性を描いた作品です。テーブルの上には羽根ペンの入った銀器と手紙が置かれ、それを読もうとしているのか手紙を書こうとしているのかはわかりません。物思いに耽るように、どこか悲しげで静かな雰囲気を感じました。銀や陶器の質感も見事です。
ヘリット・ダウ 「夕食の食卓を片付ける女性」
暗い部屋の中、テーブルに置かれた燭台を前にした女性とらんたんを持つ少女が描かれた作品です。少女は手紙を届けに来たらしく、女性に差し出しているようです。2人は話しているのか、火に照らされた顔が印象的でした。火の光の表現が何とも叙情的でな作品です。
ピーテル・ヤンセンス・エーリンハ 「画家と読みものをする女性、掃除をする召使のいる室内」 ★こちらで観られます
光が差し込むオランダの市民の家の中をを描いた作品です。手前に掃除をする召使、部屋の奥に夫人、奥の部屋には夫(画家?)の姿も見えます。光と影が精密に描かれ、床には幾何学的な模様、部屋には多くの絵画が飾られていました。3方向の壁が描かれている割には広々とした印象だったかな。天井が高くて窓が明るいからかな??
ディルク・ファン・バーブレン 「歌う若い男」
羽根飾りをつけた帽子を被った男性が、少し右手を挙げのけぞるように歌っている様子を描いた作品です。右肩を露にしたドラマチックなポーズや色合いからカラバッジョの影響を強く感じさせました。解説によるとこうした演出はレンブラント等の次の世代に影響を与えたそうです。
ヤン・ステーン 「宿屋のお客と女中」
椅子に座っている赤い帽子の男性が、宿屋の女中のスカートを引っ張りながら品の無い笑い顔をしています。酔っ払いが酒をねだって引っ張ってるみたいなw 女中はそれをたしなめているようなポーズなのも面白いです。背景の壁に光の無いランタンが描かれているのですが、解説によるとこれは知性が無いことを暗示しているとのことでした。
アドリアーン・ブラウエル 「苦い飲み物」
口を大きく開けて顔をしかめる男性の肖像です。めちゃくちゃ苦い飲み物を飲んだ後らしく、見た瞬間に苦さが伝わってくるような顔をしていますw 苦げーっ!と言い出しそうなくらい感情が出ていました。
この隣には手術を怖がって緊張しているのが分かるような絵もありました。今も昔も一番ストレートに感情が顔に出るのは医者にかかっている時だったりしてw 他には飲酒・喫煙の絵などもありました。
ということで、「地理学者」の実物を観られたのは人生の財産となると言っても過言ではないと思います。フェルメール以外にも巨匠の作品や面白い作品が続々と現れる内容となっているので、今期の中でも見逃せない展示の1つかと思います。会期は長めですが、今後はもっと混んでいくと思いますので、興味がある方はお早めにどうぞ。
この後も興味深い内容となっていましたので、次回は後半の静物画と風景画をご紹介しようと思います。
後編はこちら
おまけ:
東急の通り沿いのショーウィンドウ。


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