レンブラント 光の探求/闇の誘惑 【国立西洋美術館】
先週の日曜日に上野の国立西洋美術館に行って「レンブラント 光の探求/闇の誘惑」を観てきました。他にも色々とネタを溜め込んでいるのですが、人気がある展示でしたので先にご紹介しておこうと思います。最近、アクセス数が落ち込んでいるので、早めにご紹介して目に留まる期間を長くできればと^^;

【展覧名】
レンブラント 光の探求/闇の誘惑
【公式サイト】
http://www.ntv.co.jp/rembrandt/
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/rembrandt201103.html
【会場】国立西洋美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】上野駅(JR・東京メトロ・京成)
【会期】2011年3月12日(土)~2011年6月12日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間30分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日13時半頃です)】
混雑_①_2_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
ただでさえ桜の開花とパンダの来日で人が集まっている上野ですが、こちらの展覧会も凄い人気で、入場制限はなかったもののだいぶ混んでいました。精密な作品が多いこともあって、どこもかしこも人だかりや列を組んでいる状態で、自分のペースで観るのは困難な状況でした。そのおかげで鑑賞するのに2時間半もかかってしまい、最後は閉館時間ぎりぎりとなりました。中々進むこともできない上に閉館時間が早まっているので、時間に余裕を持って午前に行った方が良いかも知れません。(どうせ土日はすべての時間で混んでるでしょうし…)
さて、今回の展覧会はレンブラントが主役となっています。レンブラントと言えば明暗表現で非常に評価の高い画家で、この展示でも光と闇を主題にとりあげています。ポスターや予告をみて、私はてっきり油彩中心かと思っていましたが、124点の出品作のうち110展程度が版画で、油彩は15点となっていました。…むしろ版画展ですw とは言え、レンブラントの版画の魅力がよく分かる展示となっていましたので、気に入った作品をご紹介しながら各章ごとにご紹介しようと思います。
<第1章 黒い版画:レンブラントと黒の諧調表現>
レンブラントにとって、光の探究は初期から晩年までの生涯のテーマだったらしく、版画における諧調表現は光に対する関心から生まれたそうです。中でも夜景や暗い室内を描いた作品は「黒い版画」と呼ばれ、同時代から熱心なコレクターに収集されていたようです。1章ではそうした黒を基調とした版画作品が多く並んでいました。
[黒い版画 同時代の版画家たち]
最初は同時代の他の画家の黒い版画が並んでいました。
ヘンドリック・ハウト 「エジプト逃避」
夜の川辺で休むヨセフとキリストを抱くマリアが描かれた版画です。右下の方には焚き火の様子も描かれ、空には月や天の川も描かれています。全体的に暗く、かすかな灯りが神秘的な雰囲気でした。解説によるとこの作品はドイツ画家の油彩作品を版画にしたもので、作者のハウトはレンブラントにもインスピレーションを与えたそうです。
ヤン・リーフェンス 「聖ヒエロニムスの改悛」
暗い室内でうなだれるように座っている聖ヒエロニムスを描いた版画です。頭の上から光が発せられているような感じで、放射状の光の表現となっていました。聖ヒエロニムスはよく西洋画の題材にされますが、この展覧会でも何枚か観る事ができるので、ある程度の知識があった方が楽しめそうです。
参考リンク:聖ヒエロニムスのwikipedia
ワレラン・ヴァヤン 「ヴァニタス、壁龕の静物」
本の上に乗った骸骨と消えかけて煙を出す蝋燭が描かれた版画です。非常に写実的で骸骨に当たる光の反射や燭台の質感が見事です。ヴァニタスなので、消えかけた蝋燭や骸骨は死を意味しているのかな。
レンブラント・ファン・レイン 「アトリエの画家」 ★こちらで観られます
これはレンブラントの22歳頃の油彩の作品です。版画の合間にちょっと唐突な感じで展示されていますw この絵は、ガランとした部屋の中、手前に大きなイーゼルとそこに掛けられた絵、その前のちょっと離れたところに立って絵を観ている画家(レンブラント本人?)が描かれています。窓から入る光で部屋の中に陰影がつき、遠近感や立体感、質感などを感じました。解説によるとこれは画家が絵の構想を練っているところらしく、自らの絵画理念を視覚化した初期の傑作だそうです。どんな絵が描かれているんだろう…。
[黒い版画 レンブラント]
この先は主にレンブラント作品です。油彩が数点と黒い版画が並ぶコーナーとなっていました。
レンブラント・ファン・レイン 「東洋風の衣装をまとう自画像」 ★こちらで観られます
こちらは25歳頃の油彩の自画像で、ターバンを被り異国風の姿をしています。足元には犬がいて、これは狩猟に使われたプードルのようです。レンブラントには光が当たり、その周りの闇とグラデーションとなっていました。服の光沢や犬の毛並みなど質感もさすがです。レンブラントは自信のありそうな顔をしていて、若いはずなのに威厳も感じました。
解説によると、右下の犬は最初は描かれていなかったのだとか。
レンブラント・ファン・レイン 「陰のかかる自画像」
ベレー帽を被りこちらを向く自画像です。左上から光が当たっているようで、顔の上半分に影が落ちていて立体感を感じます。こちらは少し口を開いて温和そうな雰囲気がありました。
この近くには弟子の作品もありました。やはり光と影を題材にした作品があり、師からの影響を感じさせました。
レンブラント・ファン・レイン 「旗手(フローリス・ソープ)」 ★こちらで観られます
大きな旗を持った初老の旗手を描いた油彩画で、黒い帽子を被り金色の肩掛けをしています。旗や肩掛けの質感や顔に当たる明暗はレンブラントらしい感じに思いましたが、この作品は真作性について議論されているそうです。
このあたりは小さい版画が多いので人々が絵に近寄り、特に混雑感がありました。ミュージアムスコープを持ってる方は必携です。
レンブラント・ファン・レイン 「羊飼いへのお告げ」 ★こちらで観られます
光る空から雲に乗るように天使たちが現れ、右下には驚いて逃げ惑う羊飼いが描かれた版画です。その中間は暗く、湖のようなものや木々が描かれていました。物凄く緻密で明暗が強くてドラマチックな雰囲気があります。解説によるとルーベンスから影響を受けた時期の作品だそうです。
レンブラント・ファン・レイン 「3本の木」 ★こちらで観られます
平原の川沿いに立つ3本の木を描いた版画で、川で釣りをしている人や農作業をしている人なども描かれ、一見するとのどかな風景です。しかし、左上には黒い雲があり雨のような強い斜線で暗い雰囲気がありました。解説によると、この頃に妻を亡くしてしまったそうで、その影響で暗い雰囲気があるのかもしれません。
レンブラント・ファン・レイン 「貝殻」 ★こちらで観られます
暗闇の中に置かれた巻貝を描いた版画です。複雑な模様と光沢が見事で写真のように精密でした。これはレンブラント唯一の静物作品だそうで、この貝は本人の所有物だったそうです。この時代のオランダの貿易が発展していたことも感じさせるようでした。
レンブラント・ファン・レイン 「ストーブの側の女」
横向きに座る上半身裸の女性を描いた版画です。火に照らされているのか、体が明るくなっていて、右側に光源があるような光の表現となっていました。裸婦もレンブラントでは珍しいかも??
<第2章 淡い色の紙:レンブラントの和紙刷り版画>
続いてはレンブラントと和紙についてのコーナーでした。レンブラントは版画作品に対して修正を何度も繰り返したそうで、同じ作品でも「ステート」と呼ばれるバージョンの違いがあります。さらに、レンブラントは紙にもこだわり、インド紙、中国紙、淡い色の紙など様々な版画用紙を用いて版画を刷っていたようで、中でも最も重要だったのが和紙だそうです。
和紙は白い西洋紙と異なり薄いクリーム色(象牙色)をしていて陰影表現を緻密に表現でき、原版も痛みが少ないなど様々な利点があったようです。ここにはそうした和紙に刷られた作品も並んでいました。
参考記事:阿蘭陀とNIPPON ~レンブラントからシーボルトまで~ (たばこと塩の博物館)
[和紙刷り版画の開始 1647年]
まずは和紙刷りを始めた頃の作品です。和紙と他の紙の違いが分かるように、同じ版画で紙が違うものを2~3種類ずつ展示していて分かりやすかったです。
レンブラント・ファン・レイン 「ヤン・アセレイン」
横向きでポーズをとる黒くて長い帽子を被った男性像で、同じ版画が3枚展示されています。 右と左が和紙、中がオートミール紙らしく、微妙に陰影の印象が違い、オートミール紙は明るく単調な感じですが、和紙は柔らかい雰囲気がありました。(左のは背景が無くなってるのでステートも違うのかも。) 比較して観られるのは非常に面白いです。
レンブラント・ファン・レイン 「ヤン・シックス」 ★こちらで観られます
窓に腰を掛けて本を読む男性を描いた版画で、こちらも和紙と西洋の2枚が展示されていました。暗い室内と明るい窓からの光が対比的で、西洋紙に比べると和紙のほうが少しぼんやりとして絵画的な雰囲気があるように思います。西洋紙は直球過ぎるというか…。なお、このモデルはレンブラントのパトロンだそうで、聡明そうな雰囲気がありました。
レンブラント・ファン・レイン 「病人たちを癒すキリスト(百グルデン版画)」 ★こちらで観られます
城壁の横で手を挙げて何かを訴えているようなキリストを描いた版画で、キリストの周りには祝福や癒しを求める人々が大勢集まっています。右側は暗くリアルな描写になっている一方、左側は明るく素描みたいな描写となっていて、キリストを中心に反転しているように見えました。
ちなみにタイトルの「グルデン」というのはお金の単位のことで、普通の版画は0.5グルデンで買えたそうです。100グルデンがいかに高級版なのか分かるタイトルですw
[和紙刷り版画の展開 1650年代]
この先も和紙刷り版画と他の用紙を比べながら観るコーナーが続きます。
レンブラント・ファン・レイン 「イタリア風景の中の聖ヒエロニムス」 ★こちらで観られます
木陰で本を読む聖ヒエロニムスと、尻尾を向けた後ろ向きのライオンが描かれた版画です。(聖ヒエロニムスは大体ライオンと一緒に描かれます) これも3つの紙がセットで展示されているのですが、和紙の聖ヒエロニムスは薄く描かれているというか、背景に同化しそうなほどでライオンもよく分からないのですが、西洋紙のほうは何が描かれているのかハッキリ分かりました。細部まで観たいときは西洋紙のほうが観やすいかもw
レンブラント・ファン・レイン 「キリストの埋葬」
キリストの埋葬をテーマにした版画で、これはステート(バージョンみたいなもの)違いの2枚セットで展示されていました左は明るい白を基調としていて、何が描かれているかよくわかるのですが、右は暗闇の中に浮かび上がるような感じとなっていました。同じ原版でも刷りが違ったり手を加えているので、こうして並べて見ないと1つの作品でもだいぶ印象が違うことに気づかないかも??
[後刷りの和紙]
ここにはレンブラントの死後に刷られた作品などが展示されていました。解説によると和紙は早い段階の刷りで使われ、原版が磨耗してくると西洋紙を使っていたそうです。早い刷りはコレクター向けの豪華版・限定版で、後の方は廉価版・普及版といった感じと説明されていました。そのため、コレクターはどの版で刷られたかというのを重視したそうです。コレクターの限定版好きは今も昔も変わりないですねw
レンブラント・ファン・レイン 「聖母の死」
これはレンブラントの死の30年後に刷られた版画です。天蓋を持つベッドで横たわる年老いた聖母マリアと、脈を取る医者、心配そうにしている様々な身分の人々、天には天使たちが描かれています。脈を取るというのはむしろレンブラントたちの時代を感じるかな。年老いたマリアもあまり見ない題材かも。さらっと描かれたような感じで、ここまで観た中ではあまり細かい描き込みはしてないように思えました。
この辺には技法や専門用語に関する解説もありました。
[和紙に描かれたレンブラントの素描]
レンブラントは和紙を版画だけでなく素描にも使っていたようです。ここには和紙に描いた模写や素描作品が3点程度並んでいました。
レンブラント・ファン・レイン 「木の下に座る4人の東洋人」
「ムガール写本画」というものを和紙に模写した作品です。木の下で4人の長い髭の男性達がお茶を飲んでいる様子が描かれ、インド風かな? 解説によるとこの作品は特に東洋の衣装を学ぶためのものではないそうで、わざわざ描いた意図は不明のようでした。
<第3章 とても変わった技法:レンブラントのキアロスクーロ>
3章のタイトルのキアロスクーロというのは明暗の対比のことで、レンブラントの深い明暗と絵画性は同時代の著述家に「とても変わった技法」と呼ばれたそうです。明暗表現は彼の生涯のテーマですが、1650年代は別の可能性も探っていたのではないか?と考えられるようで、あえて線描を強調した作品もあるようです。
この章には版画に加え、油彩画が密集して展示されている一角がありました。
レンブラント・ファン・レイン 「座る裸の女」
横向きでこちらを向いて座る裸婦像で、非常に濃い陰影がついて流石です。この女性はちょっと太っていて、生身の女性を描いた感じがするせいか、当時は批判されることもあったようです。
この辺で一旦、上の階は終わりです。休憩コーナーがあり、壁一面に15枚の和紙(墨のような色がついている)が吊るされていました。 下の階に移動すると最初に油彩画が並んでいます。
レンブラント・ファン・レイン 「ヘンドリッキェ・ストッフェルス」 ★こちらで観られます
レンブラントの内縁の妻の肖像ではないかとされていた油彩画です。宝飾品を身につけていて、娼婦を思わせるとのことなので誰かはハッキリしていないのかも。ちょっと気弱そうな雰囲気の女性で、今まで観てきた版画と比べると柔らかめの明暗に感じました。
レンブラント・ファン・レイン 「石の切除(触覚)」
医者と助手らしき人が横になった人のこめかみ辺りを道具で突付いている様子が描かれた油彩画で、どうやら手術をしているようです。患者は痛そうに顔をしかめて拳を握りしめ、こちらまで苦痛が伝わってきましたw これは若い頃の作品らしいですが、助手の持つ蝋燭の光の表現などは既に確かなものに思いました。解説によると、これは五感をテーマにした作品の1つで、この隣には3人の音楽家が歌っているような作品(聴覚)もありました。
レンブラント・ファン・レイン 「音楽を奏でる人々」 ★こちらで観られます
楽譜を広げて座り手を挙げて歌っている女性や、後ろで竪琴を弾く人、じっと聴いている女性、左でバスガンバという大きなチェロのような楽器を弾いている人などが描かれた油彩画です。強い光が当たっているようで、ドレスや本に質感・立体感がありました。これはレンブラントの若い時期の作品だそうで、明暗を意識し始めた頃の重要な作品とのことです。
レンブラント・ファン・レイン 「書斎のミネルヴァ」 ★こちらで観られます
本を広げこちらを観る女性が描かれた油彩です。これは知識の女神ミネルヴァだそうで、こちらにぱっと振り返って誰かと話しているような表情に見えました。少し年を取っていて、堂々とした風格があるかな。髪や服の精密な描写やスポットライトが当たったような表現はレンブラントの肖像らしさがあるように思います。
この後はまた版画のコーナーです。
レンブラント・ファン・レイン 「石の手摺りにもたれる自画像」 ★こちらで観られます
今回のポスターにもなっている版画で、空白を背景にした自画像です。横向きで顔をこちらに向け、てすりに手を置いています。まだ未完成なのか、人物の右の方は描き足している途中みたいな感じがします。意図したものか分かりませんが、背景が白いのが緻密に描かれた自画像の存在感をかえって強めているように思いました。厳格そうな顔つきが印象的です。
レンブラント・ファン・レイン 「放蕩息子の帰還」
ひざまずいているボロボロになった放蕩息子と、それを抱きかかえる父親、背後に召使たちの姿が描かれた版画です。これは西洋画でよく観る題材ですが、この作品でもドラマチックな雰囲気がよくでています。
この隣には左右が反転した銅版も展示されていました。この版画にはステートが1つしかないそうですが、階段のところに少し修正されているとのことでした。見比べても分かりませんでしたがw
この近くにも銅版とセットで展示されている作品がありました。セットで観られるのは中々貴重な機会だと思います。
この辺で閉館時間が迫ってきたので、メモはあまり取らず急いで観てきましたw 最後はドライポイントの作品が多いかな。より豊かな明暗表現をするための技法となっていました。また、50歳辺りになると銅板画はほとんど作らなくなったそうで、視力や体力の衰えも原因のようでした。
<第4章 「3本の十字架」と「エッケ・ホモ(民衆に晒されるキリスト)」>
再び上の階に戻って、最後の4章は「3本の十字架」と「エッケ・ホモ(民衆に晒されるキリスト)」という2つの傑作版画のコーナーとなっていました。この2つは最も重要な版画で、何度も根本的な改修が行われていたそうで、「3本の十字架」は5つのステート、「エッケ・ホモ(民衆に晒されるキリスト)」は8つものステートがあるそうです。このコーナーでも複数のステートを観ることができました。
レンブラント・ファン・レイン 「3本の十字架」 ★こちらで観られます
磔刑にされるキリストと他2名の罪人が描かれた版画です。周りには兵士や沢山人々が描かれています。ステートによって印象がだいぶ違っていて、天から光が差し込むようなものや暗闇の中に浮かぶようなものなどがあります。特に気に入ったのはエドモン・ド・ロート・シルト男爵所有のヴェラム(子牛の皮)に描かれたドライポイントの作品で、柔らかめの繊細な明暗となっていました。
解説によると、作品が大きいのは絵画に匹敵するための決意とのことでした。
レンブラント・ファン・レイン 「エッケ・ホモ(民衆に晒されるキリスト)」 ★こちらで観られます
建物の前に集まった沢山の人々と、壇の上でさらし者にされているキリストが描かれた作品です。背景の建物や人々の表情は非常に細かく、手振りなどで人々が騒然とした様子が伝わってきます。これも5種類観ることが出来ましたが、質感や陰影の違いだけでなく、第8ステートでは壇の下の民衆がいなくなっているなど、大胆な改修を観ることが出来ました。
ということで、版画中心の展示でした。一言で版画といってもステートや紙の違いで印象が変わってくることなどが分かり、参考となる展示となっていました。この展覧会名ならドラマチックな油彩作品がもう少しあればなあという気もしますが、これはこれで楽しめました。 なお、私が行った時は開館時間が短縮されて16時までとなっていました。また、節電のために常設展は閉鎖中となっています。
それにしても、西洋美術館は去年もデューラーの版画展をやってたし、最近は版画展に凝ってるのかな?w
参考記事:アルブレヒト・デューラー版画・素描展 宗教/肖像/自然 (国立西洋美術館)
おまけ;
今回のポスター色々




【展覧名】
レンブラント 光の探求/闇の誘惑
【公式サイト】
http://www.ntv.co.jp/rembrandt/
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/rembrandt201103.html
【会場】国立西洋美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】上野駅(JR・東京メトロ・京成)
【会期】2011年3月12日(土)~2011年6月12日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間30分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日13時半頃です)】
混雑_①_2_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
ただでさえ桜の開花とパンダの来日で人が集まっている上野ですが、こちらの展覧会も凄い人気で、入場制限はなかったもののだいぶ混んでいました。精密な作品が多いこともあって、どこもかしこも人だかりや列を組んでいる状態で、自分のペースで観るのは困難な状況でした。そのおかげで鑑賞するのに2時間半もかかってしまい、最後は閉館時間ぎりぎりとなりました。中々進むこともできない上に閉館時間が早まっているので、時間に余裕を持って午前に行った方が良いかも知れません。(どうせ土日はすべての時間で混んでるでしょうし…)
さて、今回の展覧会はレンブラントが主役となっています。レンブラントと言えば明暗表現で非常に評価の高い画家で、この展示でも光と闇を主題にとりあげています。ポスターや予告をみて、私はてっきり油彩中心かと思っていましたが、124点の出品作のうち110展程度が版画で、油彩は15点となっていました。…むしろ版画展ですw とは言え、レンブラントの版画の魅力がよく分かる展示となっていましたので、気に入った作品をご紹介しながら各章ごとにご紹介しようと思います。
<第1章 黒い版画:レンブラントと黒の諧調表現>
レンブラントにとって、光の探究は初期から晩年までの生涯のテーマだったらしく、版画における諧調表現は光に対する関心から生まれたそうです。中でも夜景や暗い室内を描いた作品は「黒い版画」と呼ばれ、同時代から熱心なコレクターに収集されていたようです。1章ではそうした黒を基調とした版画作品が多く並んでいました。
[黒い版画 同時代の版画家たち]
最初は同時代の他の画家の黒い版画が並んでいました。
ヘンドリック・ハウト 「エジプト逃避」
夜の川辺で休むヨセフとキリストを抱くマリアが描かれた版画です。右下の方には焚き火の様子も描かれ、空には月や天の川も描かれています。全体的に暗く、かすかな灯りが神秘的な雰囲気でした。解説によるとこの作品はドイツ画家の油彩作品を版画にしたもので、作者のハウトはレンブラントにもインスピレーションを与えたそうです。
ヤン・リーフェンス 「聖ヒエロニムスの改悛」
暗い室内でうなだれるように座っている聖ヒエロニムスを描いた版画です。頭の上から光が発せられているような感じで、放射状の光の表現となっていました。聖ヒエロニムスはよく西洋画の題材にされますが、この展覧会でも何枚か観る事ができるので、ある程度の知識があった方が楽しめそうです。
参考リンク:聖ヒエロニムスのwikipedia
ワレラン・ヴァヤン 「ヴァニタス、壁龕の静物」
本の上に乗った骸骨と消えかけて煙を出す蝋燭が描かれた版画です。非常に写実的で骸骨に当たる光の反射や燭台の質感が見事です。ヴァニタスなので、消えかけた蝋燭や骸骨は死を意味しているのかな。
レンブラント・ファン・レイン 「アトリエの画家」 ★こちらで観られます
これはレンブラントの22歳頃の油彩の作品です。版画の合間にちょっと唐突な感じで展示されていますw この絵は、ガランとした部屋の中、手前に大きなイーゼルとそこに掛けられた絵、その前のちょっと離れたところに立って絵を観ている画家(レンブラント本人?)が描かれています。窓から入る光で部屋の中に陰影がつき、遠近感や立体感、質感などを感じました。解説によるとこれは画家が絵の構想を練っているところらしく、自らの絵画理念を視覚化した初期の傑作だそうです。どんな絵が描かれているんだろう…。
[黒い版画 レンブラント]
この先は主にレンブラント作品です。油彩が数点と黒い版画が並ぶコーナーとなっていました。
レンブラント・ファン・レイン 「東洋風の衣装をまとう自画像」 ★こちらで観られます
こちらは25歳頃の油彩の自画像で、ターバンを被り異国風の姿をしています。足元には犬がいて、これは狩猟に使われたプードルのようです。レンブラントには光が当たり、その周りの闇とグラデーションとなっていました。服の光沢や犬の毛並みなど質感もさすがです。レンブラントは自信のありそうな顔をしていて、若いはずなのに威厳も感じました。
解説によると、右下の犬は最初は描かれていなかったのだとか。
レンブラント・ファン・レイン 「陰のかかる自画像」
ベレー帽を被りこちらを向く自画像です。左上から光が当たっているようで、顔の上半分に影が落ちていて立体感を感じます。こちらは少し口を開いて温和そうな雰囲気がありました。
この近くには弟子の作品もありました。やはり光と影を題材にした作品があり、師からの影響を感じさせました。
レンブラント・ファン・レイン 「旗手(フローリス・ソープ)」 ★こちらで観られます
大きな旗を持った初老の旗手を描いた油彩画で、黒い帽子を被り金色の肩掛けをしています。旗や肩掛けの質感や顔に当たる明暗はレンブラントらしい感じに思いましたが、この作品は真作性について議論されているそうです。
このあたりは小さい版画が多いので人々が絵に近寄り、特に混雑感がありました。ミュージアムスコープを持ってる方は必携です。
レンブラント・ファン・レイン 「羊飼いへのお告げ」 ★こちらで観られます
光る空から雲に乗るように天使たちが現れ、右下には驚いて逃げ惑う羊飼いが描かれた版画です。その中間は暗く、湖のようなものや木々が描かれていました。物凄く緻密で明暗が強くてドラマチックな雰囲気があります。解説によるとルーベンスから影響を受けた時期の作品だそうです。
レンブラント・ファン・レイン 「3本の木」 ★こちらで観られます
平原の川沿いに立つ3本の木を描いた版画で、川で釣りをしている人や農作業をしている人なども描かれ、一見するとのどかな風景です。しかし、左上には黒い雲があり雨のような強い斜線で暗い雰囲気がありました。解説によると、この頃に妻を亡くしてしまったそうで、その影響で暗い雰囲気があるのかもしれません。
レンブラント・ファン・レイン 「貝殻」 ★こちらで観られます
暗闇の中に置かれた巻貝を描いた版画です。複雑な模様と光沢が見事で写真のように精密でした。これはレンブラント唯一の静物作品だそうで、この貝は本人の所有物だったそうです。この時代のオランダの貿易が発展していたことも感じさせるようでした。
レンブラント・ファン・レイン 「ストーブの側の女」
横向きに座る上半身裸の女性を描いた版画です。火に照らされているのか、体が明るくなっていて、右側に光源があるような光の表現となっていました。裸婦もレンブラントでは珍しいかも??
<第2章 淡い色の紙:レンブラントの和紙刷り版画>
続いてはレンブラントと和紙についてのコーナーでした。レンブラントは版画作品に対して修正を何度も繰り返したそうで、同じ作品でも「ステート」と呼ばれるバージョンの違いがあります。さらに、レンブラントは紙にもこだわり、インド紙、中国紙、淡い色の紙など様々な版画用紙を用いて版画を刷っていたようで、中でも最も重要だったのが和紙だそうです。
和紙は白い西洋紙と異なり薄いクリーム色(象牙色)をしていて陰影表現を緻密に表現でき、原版も痛みが少ないなど様々な利点があったようです。ここにはそうした和紙に刷られた作品も並んでいました。
参考記事:阿蘭陀とNIPPON ~レンブラントからシーボルトまで~ (たばこと塩の博物館)
[和紙刷り版画の開始 1647年]
まずは和紙刷りを始めた頃の作品です。和紙と他の紙の違いが分かるように、同じ版画で紙が違うものを2~3種類ずつ展示していて分かりやすかったです。
レンブラント・ファン・レイン 「ヤン・アセレイン」
横向きでポーズをとる黒くて長い帽子を被った男性像で、同じ版画が3枚展示されています。 右と左が和紙、中がオートミール紙らしく、微妙に陰影の印象が違い、オートミール紙は明るく単調な感じですが、和紙は柔らかい雰囲気がありました。(左のは背景が無くなってるのでステートも違うのかも。) 比較して観られるのは非常に面白いです。
レンブラント・ファン・レイン 「ヤン・シックス」 ★こちらで観られます
窓に腰を掛けて本を読む男性を描いた版画で、こちらも和紙と西洋の2枚が展示されていました。暗い室内と明るい窓からの光が対比的で、西洋紙に比べると和紙のほうが少しぼんやりとして絵画的な雰囲気があるように思います。西洋紙は直球過ぎるというか…。なお、このモデルはレンブラントのパトロンだそうで、聡明そうな雰囲気がありました。
レンブラント・ファン・レイン 「病人たちを癒すキリスト(百グルデン版画)」 ★こちらで観られます
城壁の横で手を挙げて何かを訴えているようなキリストを描いた版画で、キリストの周りには祝福や癒しを求める人々が大勢集まっています。右側は暗くリアルな描写になっている一方、左側は明るく素描みたいな描写となっていて、キリストを中心に反転しているように見えました。
ちなみにタイトルの「グルデン」というのはお金の単位のことで、普通の版画は0.5グルデンで買えたそうです。100グルデンがいかに高級版なのか分かるタイトルですw
[和紙刷り版画の展開 1650年代]
この先も和紙刷り版画と他の用紙を比べながら観るコーナーが続きます。
レンブラント・ファン・レイン 「イタリア風景の中の聖ヒエロニムス」 ★こちらで観られます
木陰で本を読む聖ヒエロニムスと、尻尾を向けた後ろ向きのライオンが描かれた版画です。(聖ヒエロニムスは大体ライオンと一緒に描かれます) これも3つの紙がセットで展示されているのですが、和紙の聖ヒエロニムスは薄く描かれているというか、背景に同化しそうなほどでライオンもよく分からないのですが、西洋紙のほうは何が描かれているのかハッキリ分かりました。細部まで観たいときは西洋紙のほうが観やすいかもw
レンブラント・ファン・レイン 「キリストの埋葬」
キリストの埋葬をテーマにした版画で、これはステート(バージョンみたいなもの)違いの2枚セットで展示されていました左は明るい白を基調としていて、何が描かれているかよくわかるのですが、右は暗闇の中に浮かび上がるような感じとなっていました。同じ原版でも刷りが違ったり手を加えているので、こうして並べて見ないと1つの作品でもだいぶ印象が違うことに気づかないかも??
[後刷りの和紙]
ここにはレンブラントの死後に刷られた作品などが展示されていました。解説によると和紙は早い段階の刷りで使われ、原版が磨耗してくると西洋紙を使っていたそうです。早い刷りはコレクター向けの豪華版・限定版で、後の方は廉価版・普及版といった感じと説明されていました。そのため、コレクターはどの版で刷られたかというのを重視したそうです。コレクターの限定版好きは今も昔も変わりないですねw
レンブラント・ファン・レイン 「聖母の死」
これはレンブラントの死の30年後に刷られた版画です。天蓋を持つベッドで横たわる年老いた聖母マリアと、脈を取る医者、心配そうにしている様々な身分の人々、天には天使たちが描かれています。脈を取るというのはむしろレンブラントたちの時代を感じるかな。年老いたマリアもあまり見ない題材かも。さらっと描かれたような感じで、ここまで観た中ではあまり細かい描き込みはしてないように思えました。
この辺には技法や専門用語に関する解説もありました。
[和紙に描かれたレンブラントの素描]
レンブラントは和紙を版画だけでなく素描にも使っていたようです。ここには和紙に描いた模写や素描作品が3点程度並んでいました。
レンブラント・ファン・レイン 「木の下に座る4人の東洋人」
「ムガール写本画」というものを和紙に模写した作品です。木の下で4人の長い髭の男性達がお茶を飲んでいる様子が描かれ、インド風かな? 解説によるとこの作品は特に東洋の衣装を学ぶためのものではないそうで、わざわざ描いた意図は不明のようでした。
<第3章 とても変わった技法:レンブラントのキアロスクーロ>
3章のタイトルのキアロスクーロというのは明暗の対比のことで、レンブラントの深い明暗と絵画性は同時代の著述家に「とても変わった技法」と呼ばれたそうです。明暗表現は彼の生涯のテーマですが、1650年代は別の可能性も探っていたのではないか?と考えられるようで、あえて線描を強調した作品もあるようです。
この章には版画に加え、油彩画が密集して展示されている一角がありました。
レンブラント・ファン・レイン 「座る裸の女」
横向きでこちらを向いて座る裸婦像で、非常に濃い陰影がついて流石です。この女性はちょっと太っていて、生身の女性を描いた感じがするせいか、当時は批判されることもあったようです。
この辺で一旦、上の階は終わりです。休憩コーナーがあり、壁一面に15枚の和紙(墨のような色がついている)が吊るされていました。 下の階に移動すると最初に油彩画が並んでいます。
レンブラント・ファン・レイン 「ヘンドリッキェ・ストッフェルス」 ★こちらで観られます
レンブラントの内縁の妻の肖像ではないかとされていた油彩画です。宝飾品を身につけていて、娼婦を思わせるとのことなので誰かはハッキリしていないのかも。ちょっと気弱そうな雰囲気の女性で、今まで観てきた版画と比べると柔らかめの明暗に感じました。
レンブラント・ファン・レイン 「石の切除(触覚)」
医者と助手らしき人が横になった人のこめかみ辺りを道具で突付いている様子が描かれた油彩画で、どうやら手術をしているようです。患者は痛そうに顔をしかめて拳を握りしめ、こちらまで苦痛が伝わってきましたw これは若い頃の作品らしいですが、助手の持つ蝋燭の光の表現などは既に確かなものに思いました。解説によると、これは五感をテーマにした作品の1つで、この隣には3人の音楽家が歌っているような作品(聴覚)もありました。
レンブラント・ファン・レイン 「音楽を奏でる人々」 ★こちらで観られます
楽譜を広げて座り手を挙げて歌っている女性や、後ろで竪琴を弾く人、じっと聴いている女性、左でバスガンバという大きなチェロのような楽器を弾いている人などが描かれた油彩画です。強い光が当たっているようで、ドレスや本に質感・立体感がありました。これはレンブラントの若い時期の作品だそうで、明暗を意識し始めた頃の重要な作品とのことです。
レンブラント・ファン・レイン 「書斎のミネルヴァ」 ★こちらで観られます
本を広げこちらを観る女性が描かれた油彩です。これは知識の女神ミネルヴァだそうで、こちらにぱっと振り返って誰かと話しているような表情に見えました。少し年を取っていて、堂々とした風格があるかな。髪や服の精密な描写やスポットライトが当たったような表現はレンブラントの肖像らしさがあるように思います。
この後はまた版画のコーナーです。
レンブラント・ファン・レイン 「石の手摺りにもたれる自画像」 ★こちらで観られます
今回のポスターにもなっている版画で、空白を背景にした自画像です。横向きで顔をこちらに向け、てすりに手を置いています。まだ未完成なのか、人物の右の方は描き足している途中みたいな感じがします。意図したものか分かりませんが、背景が白いのが緻密に描かれた自画像の存在感をかえって強めているように思いました。厳格そうな顔つきが印象的です。
レンブラント・ファン・レイン 「放蕩息子の帰還」
ひざまずいているボロボロになった放蕩息子と、それを抱きかかえる父親、背後に召使たちの姿が描かれた版画です。これは西洋画でよく観る題材ですが、この作品でもドラマチックな雰囲気がよくでています。
この隣には左右が反転した銅版も展示されていました。この版画にはステートが1つしかないそうですが、階段のところに少し修正されているとのことでした。見比べても分かりませんでしたがw
この近くにも銅版とセットで展示されている作品がありました。セットで観られるのは中々貴重な機会だと思います。
この辺で閉館時間が迫ってきたので、メモはあまり取らず急いで観てきましたw 最後はドライポイントの作品が多いかな。より豊かな明暗表現をするための技法となっていました。また、50歳辺りになると銅板画はほとんど作らなくなったそうで、視力や体力の衰えも原因のようでした。
<第4章 「3本の十字架」と「エッケ・ホモ(民衆に晒されるキリスト)」>
再び上の階に戻って、最後の4章は「3本の十字架」と「エッケ・ホモ(民衆に晒されるキリスト)」という2つの傑作版画のコーナーとなっていました。この2つは最も重要な版画で、何度も根本的な改修が行われていたそうで、「3本の十字架」は5つのステート、「エッケ・ホモ(民衆に晒されるキリスト)」は8つものステートがあるそうです。このコーナーでも複数のステートを観ることができました。
レンブラント・ファン・レイン 「3本の十字架」 ★こちらで観られます
磔刑にされるキリストと他2名の罪人が描かれた版画です。周りには兵士や沢山人々が描かれています。ステートによって印象がだいぶ違っていて、天から光が差し込むようなものや暗闇の中に浮かぶようなものなどがあります。特に気に入ったのはエドモン・ド・ロート・シルト男爵所有のヴェラム(子牛の皮)に描かれたドライポイントの作品で、柔らかめの繊細な明暗となっていました。
解説によると、作品が大きいのは絵画に匹敵するための決意とのことでした。
レンブラント・ファン・レイン 「エッケ・ホモ(民衆に晒されるキリスト)」 ★こちらで観られます
建物の前に集まった沢山の人々と、壇の上でさらし者にされているキリストが描かれた作品です。背景の建物や人々の表情は非常に細かく、手振りなどで人々が騒然とした様子が伝わってきます。これも5種類観ることが出来ましたが、質感や陰影の違いだけでなく、第8ステートでは壇の下の民衆がいなくなっているなど、大胆な改修を観ることが出来ました。
ということで、版画中心の展示でした。一言で版画といってもステートや紙の違いで印象が変わってくることなどが分かり、参考となる展示となっていました。この展覧会名ならドラマチックな油彩作品がもう少しあればなあという気もしますが、これはこれで楽しめました。 なお、私が行った時は開館時間が短縮されて16時までとなっていました。また、節電のために常設展は閉鎖中となっています。
それにしても、西洋美術館は去年もデューラーの版画展をやってたし、最近は版画展に凝ってるのかな?w
参考記事:アルブレヒト・デューラー版画・素描展 宗教/肖像/自然 (国立西洋美術館)
おまけ;
今回のポスター色々



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「三本の十字架」
第3ステート、1653年
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