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一瞬のきらめき まぼろしの薩摩切子 2回目【サントリー美術館】

もうすぐ会期が終わってしまうので、サントリー美術館で改めて「一瞬のきらめき まぼろしの薩摩切子」を観てきました。

  前回の感想はこちら

32182412_4067871842.jpg

 ※写真はコンパクトデジカメで撮影しました。

【展覧名】
一瞬のきらめき まぼろしの薩摩切子

【公式サイト】
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/09vol02/index.html

【会場】サントリー美術館(ミッドタウン3F)
【最寄】千代田線乃木坂駅/日比谷線・大江戸線 六本木駅
【会期】3月28日~5月17日
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。


【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度

【混み具合(土曜日16時頃です)】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解     

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
感想自体は前回観た時と大きく変わらないです。しかし、前回は薩摩切子の成り立ちなども学びつつ観ていましたが、今回は2回目なので鑑賞のみに集中できました。同じような作品も多いですがよく観ると色々と個性があるのがよく分かります。

いくつか、気になった特徴をご紹介。

カット方法
まず切子の命であるカットですが、頻出の「斜め格子に魚子紋(ななこもん)」 (ストロベリー・ダイアモンドカット)だけではなく、あられ紋等と組み合わせて作られたものがあり、後期にはV字のカット以外にU字のカットが現れるなど、急速にそのパターンやカット技術が多様化していくのが分かります。また、雛道具のように細かさが要求されるものなど、その技術レベルも深化したようです。

模様
描かれる紋様にもいくつか種類がありました。菊紋、星紋、格子紋、八芒星のようなクモの巣紋など様々です。さらに、「ぼかし」の技術が使われた作品もあり、これまた紋様・技術共にどんどん種類が増えたのがわかります。そのほかにも、細い三本線と太い線の縞模様である「薩摩縞」のような珍しい模様もあります。私はこの薩摩縞の作品が模様の中では一番好きかも。


ざっくり分類すると、無色、色ガラス、色被ガラスの3つに分けられると思います。色ガラスというのは全体が同じ色をしている作品で、色被ガラスは無色の部分もある色つきの作品(大半はこれ)です。
色のバリエーションは無色、赤色、黒っぽい赤色、藍色、紫色、黄色(くろぎやまん)、エメラルドグリーンと多彩で、先述のぼかしの技術などもあり、華やかです。


デキャンター、ゴブレット、鉢、舟形、大皿、小皿、杯、雛道具、文鎮、香水瓶?、ちろり等々形も多様です。江戸切子やボヘミアンガラスなどを模倣しながらも独自性も出てくる過程が楽しめます。


と、こんな感じで、形状や色、技法を見ていくだけでもだいぶ見応えがあります。たった20年くらいの繁栄だったにも関わらずこれだけの技術力を持っていた当時の薩摩の意気込みが伝わってくるようでした。東京の会期は残りわずかですが、とても良い展示ですのでお勧めです。




観終わった後に、サントリー美術館のレギュラー会員になりました。年間7000円で、何回いってもカード提示だけで入場できます。(要は年間パスです) しかも、同伴者1名も無料な上、音声ガイドも無料で利用できます。私は年に少なく見積もっても7~8回はここにくるので、私にとってはだいぶお得です。そのほかにも、会報が届いたり、ショップやカフェや提携美術館の割引を受けたりと、様々な特典があります。
また、この日、観終わった後に会員になったという旨伝えたら、半券と引き換えにチケット代が返ってきました。サントリー美術館のサービスの高さは神対応としかいいようがありません。

こういうカードを貰います。
P1040647_2.jpg

この数日後、会社帰りに早速年間パスでもう一度この展示を観てきました。年間パスって素晴らしいw (その時の日記は割愛します)

  前回の感想はこちら

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