関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

ルパン三世展 【松屋銀座】

先日、会社の帰りに松屋銀座へ行って、「アニメ化40周年 ルパン三世展」を観てきました。色々とネタを溜め込んでいますが終了直前ですので、先にご紹介しておこうと思います。

P8180142.jpg P8180144.jpg

【展覧名】
 アニメ化40周年 ルパン三世展

【公式サイト】
 http://lupin-3rd.net/news/news135.html
 http://www.matsuya.com/m_ginza/exhib_gal/details/20110810_lupinthe3rd.html

【会場】松屋銀座  ★この美術館の記事  ☆周辺のお店
【最寄】東京メトロ 銀座駅・銀座一丁目駅 JR有楽町駅


【会期】2011年8月10日(水)~8月22日(月)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間30分程度

【混み具合・混雑状況(平日18時半頃です)】
 混雑_1_②_3_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
若い客層を中心に結構混んでいて、場所によっては列を組んでみるような感じでした。

さて、今回の展示はルパン三世のアニメが40周年となったことを記念した展示となっています。去年はゲゲゲの女房の人気に伴って水木しげる展もやっていたので漫画・アニメに関する展示が定番になりつつあるのかな? そもそもルパン三世をあまり知らない人にはまったく興味が沸かないと思いますが、私は大好きなので楽しみにしていました。 ファンなら楽しめるけど、知らないと楽しめないという、わかりやすい線引きがあるので、そもそもルパン三世とは何か?というところは割愛しますw


<冒頭>
さて、展覧会の内容についてですが、1つ1つの展示品についてメモしたわけではないのでざっくりと展覧会の流れについてご紹介していきます。最初に大きなモニタが置かれ、ルパン三世のアニメを流していたり会場の至る所でテーマソングも流れていて、ファンであればワクワクするような出だしです。

まずはパイロットフィルムや設定資料のコーナーです。パイロットフィルムというのは内覧用の作品で、ルパン三世には映画化を企画した時に作られたシネマスコープ版とTVアニメのスタンダード版が存在するそうです。実際のものと内容はほぼ同じようですが、声優や画面サイズ比が異なるなどの違いがあるそうです。(実際に最後の方でパイロットフィルムを観ることもできます) 設定資料には表情や手足の描写があり、ルパンと銭形はあまり変わらないのですが、次元と五右衛門は別人のようにコミカルな感じかな。明智小五郎というキャラクターの設定もありましたがこれはアニメに出てたかは分かりません。


<アニメ Part1>
ルパン三世は大きく分けて3期のアニメがあり、1期は1971年に始まりました。大人が観るアニメをコンセプトとしていたのですが、当時は子供向けのアニメが多く視聴率は低迷し23話で終了となってしまいました。しかし全国で再放送されるようになると人気・評価は高まり、1977年にPart2が開始されます。2期は対象を大人から子供に変えてファミリーアニメとして制作し、これが大ヒットとなります。よく再放送しているのはこの2期です。そして1984年にPart3が再び作られるのですが、こちらはまた大人向けにしたことやアニメブームの終了で不振となったそうです。まあ3期はあまり面白くないから仕方ないように思いますがw

ここにはPart1の企画書案が展示されていて「日本のアニメの未来をリードするヌーベル・コミック」と銘打たれていました。また、テンポやパンチを効かせることを重視したコンセプトなどもあり、ルパン三世の魅力の原点が分かります。その隣にはPart1の表情集もあり、ほぼアニメそのものですが、やや宮崎アニメのような愛嬌がある表情となっていました。これなら子供も観られそうな感じがするんですけどねw その他にはセル画や音無しのオープニング映像なども流していました。


<アニメ Part2>
続いては2期です。私が一番よく観ていたのがこの2期の再放送なので愛着がありますw この部屋に入ってまず目につくののはルパン一味4人と銭形の等身大のパネルで、その近くには緑ジャケットのルパン、次元、五右衛門の等身大人形も置かれています。

このPart2にも企画書が展示されていて、ルパンの人気ぶりを大仰かつコミカルに伝える文が描かれていました。読んでいて小気味良いくらいですw また、設定資料には一味の表情集などがあり、アニメとあまり似ていないようにも思いますが、同じポーズで何種類ものコスチュームを着た不二子の姿はアニメ版そのものでした。面白いのが、ルパンの走るシーンの設定に、このポーズは必ず描くこと!などの指示も入っていて、細かく設定されていることがわかります。絵コンテにはさっと描かれた絵とセリフ、秒数などが書きこまれ、大まかな流れを決めているようでした。他にはセル画もあり、アニメだと気づきにくいですが実際に近くで観ると何枚か絵が重なっているのがわかります。そして、このコーナーの最後にもPart2のオープニングムービーが流れるのですが、ちゃんとバージョン違いも流れていました。


<アニメ Part3>
さて、一番再放送をやっていないのはこの3期じゃないでしょうかw CSのアニマックスでは2期を延々とやってますが、3期はファミリー劇場でたまにやってるくらいで、地上波ではやってた覚えが無いかな。前述の通りコンセプトは大人向けに原点回帰して、漫画の原作者であるモンキー・パンチとキャラクター設定を見直し、デザインも何度も描き直されたそうです。…その結果、1期2期とだいぶ雰囲気が違うんですw 結構シリアスな話も多かったように思いますが、アクションよりもスピード重視のコンセプトがあったようです。しかし、ナイター中継やアニメブーム終焉で視聴率は低迷し、1年半くらい放送していたものの50話程度で終了したそうです。

ここも企画書があり、ルパンは永遠の謎で良い!という言葉も描かれていました。設定資料の各キャラの顔は何度観ても違和感がありますw 2期で慣れすぎているので、こんなの違うと思う人も多かったのでは…。ここにもアニメのオープニングが流れているのですが、オープニングはコミカルな映像(音楽は洒落た感じ)で子供向けみたいにも見えます。


<TVスペシャル>
一度は終わったコンテンツとなってしまったルパン三世ですが、1989年の「バイバイ・リバティー・危機一髪」から土曜スーパースペシャルや金曜ロードショーの2時間枠でほぼ毎年1回のペースでTVスペシャルが作成されるようになりました。だいたい小中学校の夏休みの最初の週にやってた記憶が蘇る…。 2011年8月現在で21作あり、放映当時の時事ネタや流行を反映していて、今観ると湾岸戦争ネタとか分かりづらかったりしますw 個人的には最初の数年は大好きですが徐々に監督が代わって微妙になっていってる気がします…。

ここには1992年の「ロシアより愛をこめて」のセル画やTVスペシャルのポスターが並んでいました。ポスターなんてあったのかとちょっと驚き。第1弾から第6弾のポスターがあり、バイバイ・リバティー・危機一髪、ヘミングウェイペーパーの謎、ナポレオンの辞書を奪え、ロシアより愛をこめて、ルパン暗殺指令 の6枚が展示されていました。私としてはヘミングウェイペーパーとロシアが至高ですw
また、壁には1969年~2002年までの18枚のルパンの顔のパネルが展示されています。パイロットフィルムからちょっと前の顔まで比べてみると、作画監督が違うとだいぶ雰囲気が違うのがわかります。

その隣にはアジトの設定資料もあり、アジトの見取り図や、世界地図にマッピングされたものが展示されていました。ちょっとしたシーンで出てきただけのようなものでも設定があるみたいです。

この章の最後のあたりには不二子の等身大人形も潜んでいますw また大きな映像でアニメPart1~3を音無しで流していました。


<生みの親たちのイラスト>
続いてはルパン三世を生み出してきた人達によるイラストのコーナーです。

まずはアニメーターの大塚康生 氏のイラストで、可愛らしい印象の作品が並びます。車に乗っている絵が多いのですが、車が小さくて人物が大きく見えるような感じで、ほのぼのしていました。大塚氏のインタビューも展示されています。

この辺には原作者のモンキー・パンチ氏が監督を務めた劇場版第6作「ルパン三世 DEAD OR ALIVE」のポスターとパンフレットも展示されています。

少し進むと吉川惣司 氏のコーナーで、吉川氏が監督を務めた劇場版第1作「ルパン三世 ルパンVS複製人間」のポスターもあります。吉川氏はこの作品で1978年の東南アジア映画祭で批評家章を受賞したそうです。ポスター自体はアメコミ調な感じかな。今作のヴィランであるマモーの姿はなく、これだけでは内容はまったく読み取れません。その後にはマモーの設定があり、ひょろ長く頭の大きな姿を強調するような書き込みもありました。

続いては宮崎駿のコーナーです。スタジオジブリで有名な宮崎駿 氏ですが、ルパン三世には深く関わっていて、劇場版第2作「ルパン三世 カリオストロの城」だけでなく1期や2期の最終回などでも監督を務めています。(Part2の最終回だけ絵柄がだいぶ違って当時は驚きましたw) ここにはカリオストロの城で出てきた「カゲ」(長い爪の敵)やオートジャイロ、指輪、次元のライフルなど設定資料が並んでいます。こんなところまで詳細な解説があるとは恐るべしです。

この章の最後は吉田しげつぐ 氏のコーナーです。この方は劇場版第3作「ルパン三世 バビロンの黄金伝説」の監督なのですが、この映画を私は観たことがないので何とも言えませんw セル画やアニメーターのエッセイ原稿などが並んでいました。


<コミック>
ここまではアニメでしたが、ここはモンキー・パンチ氏による原作コミックのコーナーです。Weekly漫画アクションにて1967年8月10日号~1981年5月28日号まで連載されていて、漫画も大きく3期に分けられるそうです。
ここには一番最初の「第1話 ルパン三世颯爽登場」のカラーの原画が並んでいました。アニメとはだいぶ違うハードボイルドな雰囲気で、初っ端から性的な表現も多くて大人向けの内容となっています。

その後には海外で発行された漫画や、扉絵などがありました。不二子らしき人物の扉絵が多いけど、アニメしか観ていない私には作品を観てもルパンとわからないようなものもありました。昔の漫画らしい雰囲気があるかな。 その後には新ルパン三世の扉絵が並び、こちらはアメコミ調でちょっと抜けた雰囲気の絵が増えているようでした。

この章の最後には新ルパン三世の最終回の原画も展示されていました。孤島で「桃」と呼ばれるタイムマシンを一味で探すという話のようですが、実は罠で島ごと爆破されます。そしてそこでENDというちょっと衝撃の幕切れでした。


<パイロットフィルム>
終盤あたりにパイロットフィルムが流れている部屋がありました。私が観たのは恐らくアニメ用のスタンダード版で、乗っているクルマやルパンの姿はアニメと同じです。しかし、観ていてすぐに気がつくのが声優の違いで、この違和感は凄いw ルパンの印象がガラっと変わっていました。ナレーションが入って各キャラの特徴を紹介していて、part1のオープニングに使われているシーンなどもありました。 毎日日替わりでシネマスコープ版とスタンダード版を交互に上映しているようですので、両方観たい場合は2回行かないとダメなようですw

この部屋の壁の辺りには、年表やルパンのフィギュアが並び、色々な格好のルパンや不二子、マモーなどが展示されています。

最後の部屋にはモンキー・パンチ氏による大きな水墨画がありました。ルパン一味+銭形が描かれ、水墨の表現でも個性が伝わります。特に次元は渋くてかっこ良かったです。その他にも描きおろしのイラストなどが展示されていました。

そして、会場を出るとグッズ販売があるのですが、これがまた熱い!w パンフレット、CD、DVD、書籍、アクセサリー、フィギュア、クリアファイル、ポストカード、ストラップ、歌詞、うちわ、グラス、タンブラー、タオル、ポスター、iphoneケース、入浴剤、不二子のアイライナーなどなど、こんなものまであるのかというほど様々なものを売っています。私はハンドタオル(550円くらい)を購入しました。グッズを買うにも列にならぶ盛況ぶりです。
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ということで、いまだに多くのファンを生み出し続けるルパンの魅力が詰まった展示でした。好きな人なら満足できると思います。パイロットフィルムのような貴重なものもあるので、ディープなファンにも良いんじゃないかな? 元々会期が短いので残りわずかとなっていますので、ご興味在る方はすぐにでもどうぞ^^;
ちなみに次の展示はハローキティ展らしいです。それも混みそうですねw

おまけ;
松屋銀座の地下にもこんなものがありました。
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コメント
No title
こんばんは。「ルパン三世」、子供の頃、再放送でよくアニメ見てました!

それで原作のマンガを一度買ったことがありましたが・・・モンキーパンチの「ルパン三世」ってアニメと絵柄も違うし、かなりアダルトな雰囲気でビックリしたことを覚えています。

いまだにアニメは2時間スペシャルやってると見ちゃいます。。。
2011/08/22(月) 01:00 | URL | Little Blue #-[ 編集]
Re: No title
>Little Blueさん
コメント頂きありがとうございます^^
そうなんです、アニメと漫画はだいぶ違いを感じますね。
原画の時点でもだいぶ違いました。

アニメの2時間スペシャルはだいぶ雰囲気が変わってきましたが、名探偵コナンとのコラボとか最近でも面白いのもありますねww
2011/08/22(月) 23:43 | URL | 21世紀のxxx者 #-[ 編集]
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