あこがれのヴェネチアン・グラス ― 時を超え、海を越えて 【サントリー美術館】
前回ご紹介したカフェでお茶した後、サントリー美術館へ行って開館50周年記念「美を結ぶ。美をひらく。」III コーニング・ガラス美術館特別出品 あこがれのヴェネチアン・グラス ― 時を超え、海を越えて を観てきました。今回も年間パスでの入場です^^

【展覧名】
開館50周年記念「美を結ぶ。美をひらく。」III
コーニング・ガラス美術館特別出品
あこがれのヴェネチアン・グラス ― 時を超え、海を越えて
【公式サイト】
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/11vol04/index.html
【会場】サントリー美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】六本木駅/乃木坂駅
【会期】2011年8月10日(水)~10月10日(月・祝)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日18時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
意外なほど空いていてゆっくりと観ることができました。
さて、今回の展覧会はヴェネチアン・グラスをテーマにしていて、その歴史から現代の活動までを知ることができる内容となっていました。ちょうど先日、庭園美術館でもガラスの展示があったので、そこで得た知識も鑑賞する上で役に立ちました。
参考記事:
国立エルミタージュ美術館所蔵 皇帝の愛したガラス 感想前編(東京都庭園美術館)
国立エルミタージュ美術館所蔵 皇帝の愛したガラス 感想後編(東京都庭園美術館)
まず冒頭に簡単な概要があります。ヴェネチアン・グラスは1450年頃に開発された無色透明のクリスタッロの誕生と、都市経済の繁栄を背景として隆盛を極めました。王侯貴族に愛され、秘密保持や火災拡大防止のためにムラーノ島に限って製作されていましたが、やがて技術は流出していきます。そして模倣と地域性の狭間で生まれた「ヴェネチア様式」が16~18世紀にかけてヨーロッパを席巻し、それらは南蛮船で日本にも伝わって日本にも影響を与えました。この展示にはそうしたヴェネチアでの隆盛から、流失によって広まったヴェネチア様式、日本への影響、ヴェネチアン・グラスの再興、現代のヴェネチアン・グラスについての5章に分かれていたので、章ごとに気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。なお、似た名前の作品が多いので作品番号を併記しておこうと思います。
<第1章 ヴェネチアン興隆―技術の応酬>
1章はヴェネチアが圧倒的優位だった時代についてです。いつからヴェネチアでガラスが作られていたかはハッキリと分かっていないようですが、982年の文献には既にガラス職人がいたことが記されているようです。10世紀頃はイスラムや東方との交易でその文化に触れると共に、経済の繁栄などに支えながらガラス工芸は発達していきました。1268年にはガラス同業者組合が結成され、1291年の政府による職人のムラーノ島への強制移住などによって芸術品としてのヴェネチアン・グラスの道のりが次第に整って行きました。そして1450年頃にアンジェロ・バロヴィエールという人(たち)によってクリスタッロが開発され、ヴェネチアの優位性が確定的なものになったようです。この章ではそうしたヴェネチアで作られた様々な技法の作品が並んでいました。
12 「船形水差」 ヴェネチア ★こちらで観られます
船を形をしたガラス器です。マストの上に山羊の角がくっついていて、解説によるとこれは豊穣のシンボルだそうです。また、船の形は金属製のカトラリー入れに由来しているそとのことでした。ガラス棒を溶かしながら組み上げた「ホットワーク」の技が緻密で驚きます。
1 「エナメル彩ゴブレット」 ヴェネチア
規則的で幾何学的なすずらんのような模様がついた透明のグラスです。この装飾はイスラムの影響を感じさせ、エナメル彩の技法もシリアやダマスカスから伝わってきたもののようです。可愛らしくて異国情緒あふれる作品でした。
この隣にはギリシャ神話のトリトンを描いたゴブレットなどもありました。
7 「ダイヤモンドポイント彫り脚付鉢」 ヴェネチア
円形の透明の鉢に、白い花模様がぎっしり描かれています。これはダイヤモンドポイント彫という技法が使われていて、ダイヤモンドやガーネットなどで引っ掻いて描いているようです。解説によるとこの技法は古代ローマの頃からあるようですが、1530年頃からヴェネチアの名産であったレース編みの雰囲気を出すために使われだしたそうです。引っかき傷といっても非常に緻密でミリ以下の細工となっていました。根気と器用さに驚きます。
この辺には無色透明のクリスタッロの作品が並んでいました。形そのものもシンプルで優美な雰囲気です。
18 「レースグラス蓋付ゴブレット」 ヴェネチア
ヴェネチアのレース編みをグラスで表現した作品です。白い網目のガラスが渦巻くようになっていて、まさにレースの雰囲気がよく出ています。この製作方法は2種類のガラス棒を交互に配置して重ねていきます。この発想は単純なようで、実際に観ると技術の高さに感心するばかりです。
この辺はレースグラスが並んでいます。幾何学的で数学のグラフを思い出すのは私だけではないはずw また、ムラーノ島を描いた絵画作品や破損したガラスを回収する人を描いた作品など、ガラスが浸透していった様子もわかるようになっていました。
23 「カルセドーニオ瓶」 ヴェネチア
色々な素材が混じり合ったマーブル模様の作品です。これは「カルセドーニオ」という技法で、15世紀に考案されたそうです。滑らかな質感と流れを感じるような模様が独特で面白かったです。
この章の最後の辺りには氷がひび割れたような「アイスグラス」の技法の作品もありました。
<第2章 流出したヴェネチアン―「ヴェネチア様式」の誕生>
ヴェネチアン・グラスは16~17世紀には諸外国に輸出されていて、それを手本としたガラスが作られていくようになります。禁じられていた職人の国外移住も進み、独立していったようです。特にオーストリアやネーデルランドは質が高く、ドイツ、スペインなどでは当地の美意識を反映した新たな様式も生まれていきます。これらヴェネチアン・グラスの影響を受けたものは「ヴェネチア様式(ファソン・ド・ヴニーズ)」と呼ばれたそうで、隆盛を誇っていきます。また、1612年に出版されたアントニオ・ネーリの著書「ラルテ・ヴェトラリア」によってガラス製法のノウハウが明かされると、ヴェネチアの技術流出は決定的となったそうです。この章にはそうしたヴェネチア様式の作品が並んでいました。
45 「ダイヤモンドポイント彫り栓付」 ネーデルラント
青いガラスの瓶の側面に花鳥がダイヤモンドポイント彫りで描かれています。題材のせいかどこか東洋風な感じもするかな。色そのものも美しい作品でした。
この辺にはヴェネチアのレースグラスそのものといったネーデルランドで作られた作品もありました。
47 「アイスグラス・ビーカー」 ネーデルラント
表面がひび割れているような質感のビーカーで、これはガラスが熱いうちに一気に冷やしひび割れさせる「アイスグラス」の技法で作られています。側面に3つの人面がついているのですが、この形は北ヨーロッパのものなのでネーデルランドの作品だそうです。本当にヴェネチアの作品そのものに見えます…。技術移転は相当進んでいたことを感じさせました。
この近くにはドラゴン・ステムという柄の部分が龍になっているヴェネチア発祥のデザインの作品が並んでいました。これも真似されていて、並んでいるのはドイツ製などでした。また、アントニオ・ネーリの本も数冊あり、色々な言語版となっていました。
57 「レースグラス・カンティール」 スペイン
台座のついた急須のような形の器です。把手の部分に鳥が乗っていて、胴の部分はレースグラスのように縞模様がついています。形も技法の使い方もヴェネチアとは違っていて独自性を感じさせました。
61 「エアーツイストステム・ゴブレット(5種)」 イギリス
柄の部分が螺旋を描くようになっているイギリス製のゴブレットです。当時のイギリスではガラスの重さによって課税していたそうで、螺旋の部分は空気を送り込んで軽くしていたようです。シンプルながらも優美な作品が並んでいました。
この辺の壁面にはガラス工房の工程を描いた書物の版画が並んでいます。ネーリの本の中身かな? 道具や作業方法を正確に描いているようで、これが流出したらもはや秘密でも何でもないですねw
<第3章 ヴェネチアンと和ガラス>
3章は意外にも日本の章です。16世紀の頃からヴェネチア様式のガラス器が献上品として贈られて各地に伝わっているようで、17世紀の中頃にそれらヨーロッパガラスに憧れて、日本でもガラス器の制作が始まりました。その制作にはネーリの本からの影響もあるようです。
77 「藍色ちろり」 日本 ★こちらで観られます
この美術館の展示でよく見る藍色のちろりです。把手の捻りなどや口のつきだしたところなどにヴェネチアグラスとの共通点があるとのことで、言われてみると確かにここまで観てきた作品に共通するものを感じるような…。 その涼し気な色合いと共に気品ある作品でした。
参考記事:和ガラス -粋なうつわ、遊びのかたち- (サントリー美術館)
この近くには八王子城や仙台城本丸、出島などから出土したヴェネチア様式のグラスの破片なども展示されていて、当時のガラス器がここまで伝わっていたことがわかりました。
85 「ぎやまん彫り梅文藍色脚付杯」 日本
淡い青色で朝顔の花のような形の杯です。側面に梅の紋様が彫られていて、これはダイヤモンド・ポイント彫りの技法であり日本にも伝わり「ぎやまん彫」と呼ばれていたようです。形も色も日本独特な感性があるように思いますが、それでもヴェネチアの影響は強いようでした。
この辺にはぎやまん彫りの作品が並んでいました。細かくて肉眼で観るのは大変かも…。ミュージアムスコープを持っている人は持っていった方が良さそうです。
92 「練上手徳利」 日本
これは先ほどの「カルセドーニオ」と同様の技法で作られたマーブル模様の徳利です。いくつもの色が混じり合い、流れを作っているような感じです。解説によると、透過光にかざすと赤一色に輝くそうで、ちょっとそれを観てみたいかもw
この辺にはこうした「練上手」(マーブルグラス)の作品も数点ありました。
80 「オペークツイストステム・ゴブレット」 日本
これは先ほどのイギリスのツイストステムのゴブレットをそのままコピーしたような作品で、柄の部分に螺旋状の模様が封入されています。また、この作品の隣にも似たような作品があり、そちらはツイストの方法がわからずに実際にねじって作ったものもありました。どちらも試行錯誤の様子を伺わせました。
この辺の壁には用語解説などもありました。
<第4章 ヴェネチアン再興―19世紀イタリア>
ここからは下の階です。17世紀以降、ヴェネチアは主導的立場を失い、ガラス輸出も激減していきました。1797年にはヴェネチア共和国が崩壊し、それが追い打ちとなって500年続いた職人組合も解体してムラーノ島も立ちゆかなくなりました。しかし、この頃の職人は古代の名品のレプリカ制作に活路を見出し、19世紀になると博物館・美術館の建設ブームでレプリカの需要が大きくなっていったそうです。また、アントニオ・サルヴィアーティやヴィンチェンツォ・ザネッティらによって工房や美術館、学校などが開かれ再興していったようです。ここにはそうしたレプリカや再興期の作品が並んでいました。
100 サルヴィアーティ& C. 「ディアトレッタ杯」
大きな黄色っぽい杯です。ドイツで見つかった古代ローマのグラスを模しているらしく、側面には輪っかをつなげたような網目状の模様があり、今まで観てきた作品とはだいぶ違う印象を受けます。しかし、それを再現するだけの技術の高さは感じられました。
108 「ティーカップ&ソーサー」 ヴェネチア ★こちらで観られます
金色でエナメル彩が施されたティーカップで、レースグラスの紋様やイスラム風の雰囲気があります。把手のついたティーカップの形は18世紀の形だそうですが、過去の技法を復興させる様子が伺える作品でした。
この近くにはペーパーウェイトなどもありました。様々な作風の作品が並んでいます。
101 サルヴィアーティ& C. 「ドラゴンステム・ゴブレット」
伝統のドラゴンステムゴブレットの新しい解釈といえる作品です。柄の部分が太く、捻りがあります。細かい網目のような模様で木のように赤い花もつけていました。これはサルヴィアーティの会社で作られたようですが、伝統と革新の両面があるように思いました。
<第5章 今に息づくヴェネチアン―現代アートへの影響>
20世紀に入ると、職人の技とデザイナーの発想のコラボで画期的な作品を生み出し、ヴェネチアに新しい風が入ってきたようです。最後の章には現代の作家との作品が並んでいました。
119 ヴェニーニ & C パオロ・ヴェニーニ、フルヴィオ・ビアンコーニ 「Fazzoletto (ハンカチ)」
レースのハンカチがふわっと落ちて行くような形の花器です。見事なレースグラスの技法と、軽やかな造形が合わさってより一層面白さを感じました。結構大きい作品なのも目を惹きました。
ここからは一気に現代アートの洗練された雰囲気となりますw
123 サルヴィアーティ& C. 「船形容器」
1章にあった船形の作品の色を変えたような作品です。茶色を使っていてマストの上には龍を配するなどオリジナルとは若干違ったところもあるかな。そのせいか、現代的な斬新さを感じました。
127 リチャード・マーキス 「トロフィー(黄・緑・黒)」
明るい黄色や緑、黒など様々な色のガラスで作られたトロフィー?です。上はヤカンのようだったり、把手はレースグラスのようだったり、割れた破片をくっつけているなど奇想天外な雰囲気があります。伝統技法を取り入れている点もありつつ、遊び心を感じる作品でした。
142 江波冨士子 「雨のち虹」
ムッリーネという技法を使って作られた7×14個の小さなガラス郡です。透明から薄い青、虹色などグラデーションのように並んでいて、側面には雨を連想される模様もありました。まさに虹の光のような楽しげな作品です。
この辺にはムラーノ島の様子を描いた古い絵などもありました。
131 ダンテ・マリオーニ 「ブルー・トリオ」
緩やかで優美なプロポーションをたたえる水差しと杯のような形の3つの器です。深い藍色に鮮やかな朱色の淵や把手がついていて、色の対比が非常につよくなっています。形も色も斬新な感じを受けましたが。ヴェネチアの技法も活かしているようで面白かったです。
この辺には大平洋一や藤田喬平の作品などもありました。
140 三嶋りつ惠 「Spin」
太いガラスが渦を巻くような作品です。ホットワークの技法で作られているらしく、この作家はあえて無色透明にこだわっているようです。(風景に溶け込むのを意識しているのがその理由のようです) こちらも個性的な雰囲気がありました。
145 植木寛子 「向日葵の蕾」
ムラーノ島で活動する1978年生まれの若手作家の作品です。赤い女性の足首に花が巻き付くような形をしていて、その色も形も題材も非常に面白いです。この人は他にもイシス像を模した作品やトルソのような作品もあり、いずれも軽やかで女性的な美しさがありました。
と言うことで、ガラスを題材にした展覧会に定評のあるサントリー美術館だけあって見応えのある内容でした。ゆっくり観ることができたのも良かったです。庭園美術館の展示と同様にガラス工芸の歴史を知ることもできるし、華やかな傑作を観ることもできるのでお勧めです。


【展覧名】
開館50周年記念「美を結ぶ。美をひらく。」III
コーニング・ガラス美術館特別出品
あこがれのヴェネチアン・グラス ― 時を超え、海を越えて
【公式サイト】
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/11vol04/index.html
【会場】サントリー美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】六本木駅/乃木坂駅
【会期】2011年8月10日(水)~10月10日(月・祝)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日18時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
意外なほど空いていてゆっくりと観ることができました。
さて、今回の展覧会はヴェネチアン・グラスをテーマにしていて、その歴史から現代の活動までを知ることができる内容となっていました。ちょうど先日、庭園美術館でもガラスの展示があったので、そこで得た知識も鑑賞する上で役に立ちました。
参考記事:
国立エルミタージュ美術館所蔵 皇帝の愛したガラス 感想前編(東京都庭園美術館)
国立エルミタージュ美術館所蔵 皇帝の愛したガラス 感想後編(東京都庭園美術館)
まず冒頭に簡単な概要があります。ヴェネチアン・グラスは1450年頃に開発された無色透明のクリスタッロの誕生と、都市経済の繁栄を背景として隆盛を極めました。王侯貴族に愛され、秘密保持や火災拡大防止のためにムラーノ島に限って製作されていましたが、やがて技術は流出していきます。そして模倣と地域性の狭間で生まれた「ヴェネチア様式」が16~18世紀にかけてヨーロッパを席巻し、それらは南蛮船で日本にも伝わって日本にも影響を与えました。この展示にはそうしたヴェネチアでの隆盛から、流失によって広まったヴェネチア様式、日本への影響、ヴェネチアン・グラスの再興、現代のヴェネチアン・グラスについての5章に分かれていたので、章ごとに気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。なお、似た名前の作品が多いので作品番号を併記しておこうと思います。
<第1章 ヴェネチアン興隆―技術の応酬>
1章はヴェネチアが圧倒的優位だった時代についてです。いつからヴェネチアでガラスが作られていたかはハッキリと分かっていないようですが、982年の文献には既にガラス職人がいたことが記されているようです。10世紀頃はイスラムや東方との交易でその文化に触れると共に、経済の繁栄などに支えながらガラス工芸は発達していきました。1268年にはガラス同業者組合が結成され、1291年の政府による職人のムラーノ島への強制移住などによって芸術品としてのヴェネチアン・グラスの道のりが次第に整って行きました。そして1450年頃にアンジェロ・バロヴィエールという人(たち)によってクリスタッロが開発され、ヴェネチアの優位性が確定的なものになったようです。この章ではそうしたヴェネチアで作られた様々な技法の作品が並んでいました。
12 「船形水差」 ヴェネチア ★こちらで観られます
船を形をしたガラス器です。マストの上に山羊の角がくっついていて、解説によるとこれは豊穣のシンボルだそうです。また、船の形は金属製のカトラリー入れに由来しているそとのことでした。ガラス棒を溶かしながら組み上げた「ホットワーク」の技が緻密で驚きます。
1 「エナメル彩ゴブレット」 ヴェネチア
規則的で幾何学的なすずらんのような模様がついた透明のグラスです。この装飾はイスラムの影響を感じさせ、エナメル彩の技法もシリアやダマスカスから伝わってきたもののようです。可愛らしくて異国情緒あふれる作品でした。
この隣にはギリシャ神話のトリトンを描いたゴブレットなどもありました。
7 「ダイヤモンドポイント彫り脚付鉢」 ヴェネチア
円形の透明の鉢に、白い花模様がぎっしり描かれています。これはダイヤモンドポイント彫という技法が使われていて、ダイヤモンドやガーネットなどで引っ掻いて描いているようです。解説によるとこの技法は古代ローマの頃からあるようですが、1530年頃からヴェネチアの名産であったレース編みの雰囲気を出すために使われだしたそうです。引っかき傷といっても非常に緻密でミリ以下の細工となっていました。根気と器用さに驚きます。
この辺には無色透明のクリスタッロの作品が並んでいました。形そのものもシンプルで優美な雰囲気です。
18 「レースグラス蓋付ゴブレット」 ヴェネチア
ヴェネチアのレース編みをグラスで表現した作品です。白い網目のガラスが渦巻くようになっていて、まさにレースの雰囲気がよく出ています。この製作方法は2種類のガラス棒を交互に配置して重ねていきます。この発想は単純なようで、実際に観ると技術の高さに感心するばかりです。
この辺はレースグラスが並んでいます。幾何学的で数学のグラフを思い出すのは私だけではないはずw また、ムラーノ島を描いた絵画作品や破損したガラスを回収する人を描いた作品など、ガラスが浸透していった様子もわかるようになっていました。
23 「カルセドーニオ瓶」 ヴェネチア
色々な素材が混じり合ったマーブル模様の作品です。これは「カルセドーニオ」という技法で、15世紀に考案されたそうです。滑らかな質感と流れを感じるような模様が独特で面白かったです。
この章の最後の辺りには氷がひび割れたような「アイスグラス」の技法の作品もありました。
<第2章 流出したヴェネチアン―「ヴェネチア様式」の誕生>
ヴェネチアン・グラスは16~17世紀には諸外国に輸出されていて、それを手本としたガラスが作られていくようになります。禁じられていた職人の国外移住も進み、独立していったようです。特にオーストリアやネーデルランドは質が高く、ドイツ、スペインなどでは当地の美意識を反映した新たな様式も生まれていきます。これらヴェネチアン・グラスの影響を受けたものは「ヴェネチア様式(ファソン・ド・ヴニーズ)」と呼ばれたそうで、隆盛を誇っていきます。また、1612年に出版されたアントニオ・ネーリの著書「ラルテ・ヴェトラリア」によってガラス製法のノウハウが明かされると、ヴェネチアの技術流出は決定的となったそうです。この章にはそうしたヴェネチア様式の作品が並んでいました。
45 「ダイヤモンドポイント彫り栓付」 ネーデルラント
青いガラスの瓶の側面に花鳥がダイヤモンドポイント彫りで描かれています。題材のせいかどこか東洋風な感じもするかな。色そのものも美しい作品でした。
この辺にはヴェネチアのレースグラスそのものといったネーデルランドで作られた作品もありました。
47 「アイスグラス・ビーカー」 ネーデルラント
表面がひび割れているような質感のビーカーで、これはガラスが熱いうちに一気に冷やしひび割れさせる「アイスグラス」の技法で作られています。側面に3つの人面がついているのですが、この形は北ヨーロッパのものなのでネーデルランドの作品だそうです。本当にヴェネチアの作品そのものに見えます…。技術移転は相当進んでいたことを感じさせました。
この近くにはドラゴン・ステムという柄の部分が龍になっているヴェネチア発祥のデザインの作品が並んでいました。これも真似されていて、並んでいるのはドイツ製などでした。また、アントニオ・ネーリの本も数冊あり、色々な言語版となっていました。
57 「レースグラス・カンティール」 スペイン
台座のついた急須のような形の器です。把手の部分に鳥が乗っていて、胴の部分はレースグラスのように縞模様がついています。形も技法の使い方もヴェネチアとは違っていて独自性を感じさせました。
61 「エアーツイストステム・ゴブレット(5種)」 イギリス
柄の部分が螺旋を描くようになっているイギリス製のゴブレットです。当時のイギリスではガラスの重さによって課税していたそうで、螺旋の部分は空気を送り込んで軽くしていたようです。シンプルながらも優美な作品が並んでいました。
この辺の壁面にはガラス工房の工程を描いた書物の版画が並んでいます。ネーリの本の中身かな? 道具や作業方法を正確に描いているようで、これが流出したらもはや秘密でも何でもないですねw
<第3章 ヴェネチアンと和ガラス>
3章は意外にも日本の章です。16世紀の頃からヴェネチア様式のガラス器が献上品として贈られて各地に伝わっているようで、17世紀の中頃にそれらヨーロッパガラスに憧れて、日本でもガラス器の制作が始まりました。その制作にはネーリの本からの影響もあるようです。
77 「藍色ちろり」 日本 ★こちらで観られます
この美術館の展示でよく見る藍色のちろりです。把手の捻りなどや口のつきだしたところなどにヴェネチアグラスとの共通点があるとのことで、言われてみると確かにここまで観てきた作品に共通するものを感じるような…。 その涼し気な色合いと共に気品ある作品でした。
参考記事:和ガラス -粋なうつわ、遊びのかたち- (サントリー美術館)
この近くには八王子城や仙台城本丸、出島などから出土したヴェネチア様式のグラスの破片なども展示されていて、当時のガラス器がここまで伝わっていたことがわかりました。
85 「ぎやまん彫り梅文藍色脚付杯」 日本
淡い青色で朝顔の花のような形の杯です。側面に梅の紋様が彫られていて、これはダイヤモンド・ポイント彫りの技法であり日本にも伝わり「ぎやまん彫」と呼ばれていたようです。形も色も日本独特な感性があるように思いますが、それでもヴェネチアの影響は強いようでした。
この辺にはぎやまん彫りの作品が並んでいました。細かくて肉眼で観るのは大変かも…。ミュージアムスコープを持っている人は持っていった方が良さそうです。
92 「練上手徳利」 日本
これは先ほどの「カルセドーニオ」と同様の技法で作られたマーブル模様の徳利です。いくつもの色が混じり合い、流れを作っているような感じです。解説によると、透過光にかざすと赤一色に輝くそうで、ちょっとそれを観てみたいかもw
この辺にはこうした「練上手」(マーブルグラス)の作品も数点ありました。
80 「オペークツイストステム・ゴブレット」 日本
これは先ほどのイギリスのツイストステムのゴブレットをそのままコピーしたような作品で、柄の部分に螺旋状の模様が封入されています。また、この作品の隣にも似たような作品があり、そちらはツイストの方法がわからずに実際にねじって作ったものもありました。どちらも試行錯誤の様子を伺わせました。
この辺の壁には用語解説などもありました。
<第4章 ヴェネチアン再興―19世紀イタリア>
ここからは下の階です。17世紀以降、ヴェネチアは主導的立場を失い、ガラス輸出も激減していきました。1797年にはヴェネチア共和国が崩壊し、それが追い打ちとなって500年続いた職人組合も解体してムラーノ島も立ちゆかなくなりました。しかし、この頃の職人は古代の名品のレプリカ制作に活路を見出し、19世紀になると博物館・美術館の建設ブームでレプリカの需要が大きくなっていったそうです。また、アントニオ・サルヴィアーティやヴィンチェンツォ・ザネッティらによって工房や美術館、学校などが開かれ再興していったようです。ここにはそうしたレプリカや再興期の作品が並んでいました。
100 サルヴィアーティ& C. 「ディアトレッタ杯」
大きな黄色っぽい杯です。ドイツで見つかった古代ローマのグラスを模しているらしく、側面には輪っかをつなげたような網目状の模様があり、今まで観てきた作品とはだいぶ違う印象を受けます。しかし、それを再現するだけの技術の高さは感じられました。
108 「ティーカップ&ソーサー」 ヴェネチア ★こちらで観られます
金色でエナメル彩が施されたティーカップで、レースグラスの紋様やイスラム風の雰囲気があります。把手のついたティーカップの形は18世紀の形だそうですが、過去の技法を復興させる様子が伺える作品でした。
この近くにはペーパーウェイトなどもありました。様々な作風の作品が並んでいます。
101 サルヴィアーティ& C. 「ドラゴンステム・ゴブレット」
伝統のドラゴンステムゴブレットの新しい解釈といえる作品です。柄の部分が太く、捻りがあります。細かい網目のような模様で木のように赤い花もつけていました。これはサルヴィアーティの会社で作られたようですが、伝統と革新の両面があるように思いました。
<第5章 今に息づくヴェネチアン―現代アートへの影響>
20世紀に入ると、職人の技とデザイナーの発想のコラボで画期的な作品を生み出し、ヴェネチアに新しい風が入ってきたようです。最後の章には現代の作家との作品が並んでいました。
119 ヴェニーニ & C パオロ・ヴェニーニ、フルヴィオ・ビアンコーニ 「Fazzoletto (ハンカチ)」
レースのハンカチがふわっと落ちて行くような形の花器です。見事なレースグラスの技法と、軽やかな造形が合わさってより一層面白さを感じました。結構大きい作品なのも目を惹きました。
ここからは一気に現代アートの洗練された雰囲気となりますw
123 サルヴィアーティ& C. 「船形容器」
1章にあった船形の作品の色を変えたような作品です。茶色を使っていてマストの上には龍を配するなどオリジナルとは若干違ったところもあるかな。そのせいか、現代的な斬新さを感じました。
127 リチャード・マーキス 「トロフィー(黄・緑・黒)」
明るい黄色や緑、黒など様々な色のガラスで作られたトロフィー?です。上はヤカンのようだったり、把手はレースグラスのようだったり、割れた破片をくっつけているなど奇想天外な雰囲気があります。伝統技法を取り入れている点もありつつ、遊び心を感じる作品でした。
142 江波冨士子 「雨のち虹」
ムッリーネという技法を使って作られた7×14個の小さなガラス郡です。透明から薄い青、虹色などグラデーションのように並んでいて、側面には雨を連想される模様もありました。まさに虹の光のような楽しげな作品です。
この辺にはムラーノ島の様子を描いた古い絵などもありました。
131 ダンテ・マリオーニ 「ブルー・トリオ」
緩やかで優美なプロポーションをたたえる水差しと杯のような形の3つの器です。深い藍色に鮮やかな朱色の淵や把手がついていて、色の対比が非常につよくなっています。形も色も斬新な感じを受けましたが。ヴェネチアの技法も活かしているようで面白かったです。
この辺には大平洋一や藤田喬平の作品などもありました。
140 三嶋りつ惠 「Spin」
太いガラスが渦を巻くような作品です。ホットワークの技法で作られているらしく、この作家はあえて無色透明にこだわっているようです。(風景に溶け込むのを意識しているのがその理由のようです) こちらも個性的な雰囲気がありました。
145 植木寛子 「向日葵の蕾」
ムラーノ島で活動する1978年生まれの若手作家の作品です。赤い女性の足首に花が巻き付くような形をしていて、その色も形も題材も非常に面白いです。この人は他にもイシス像を模した作品やトルソのような作品もあり、いずれも軽やかで女性的な美しさがありました。
と言うことで、ガラスを題材にした展覧会に定評のあるサントリー美術館だけあって見応えのある内容でした。ゆっくり観ることができたのも良かったです。庭園美術館の展示と同様にガラス工芸の歴史を知ることもできるし、華やかな傑作を観ることもできるのでお勧めです。
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アーティストin湘南Ⅰ ~工藤甲人・伊藤彬・中野嘉之・山本直彰・斉藤典彦~ 【平塚市美術館】 2011/08/19
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