関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

ラリック家の女神たち 【箱根ラリック美術館】

2週間に渡ってご紹介してきた箱根シリーズも最終回。今日は前回のラリック美術館の続きになります。
館内にあるレストランの食事に大満足した後、いよいよ箱根ラリック美術館内部の展覧へ。
ここは常設展示が主体で、特別展は最後にある大部屋のみとなっております。ですので、感想はほとんど常設がメインとなります。

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【展覧名】
 ラリック家の孫娘ニコル監修 ラリック家の女神たち ルネ・ラリックから娘スザンヌへ

【公式サイト】
 http://www.lalique-museum.com/kikakuten.html
 http://www.lalique-museum.com/

【場所】箱根ラリック美術館
【最寄】強羅駅かな?
【会期】2009年4月17日(金)~11月23日(月・祝)
 ※営業時間・休館日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
 ※写真はコンパクトデジカメで撮影しました。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 常設展 1時間30分程度 + 特別展 0時間30分程度

【混み具合・混雑状況(日曜日13時頃です)】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
私はラリックを始め、アールヌーボー/アールデコが大好きなので、だいぶ満足できました。しかし前回きたときのほうが作品が充実してたような?? もしかしたら国立新美術館に貸し出ししてるのかな?なんて思いながら見ていました。
作品リストがないので、作品名は流石に覚えていませんが、中の様子をご紹介していきます。

1F
まずエントランスから壁画のような大きな作品があります。シャンデリアや柱に埋め込まれたガラス細工などもラリックの作品で、植物をあしらったデザインがアールヌーボーらしい感じです。
 ※参考:公式HP

そして机のセットを眺めたあと、1Fの香水瓶や宝飾品のコーナーへ。ラリックの作品の面白さは、単に宝石や七宝を使った煌びやかさだけでなく、その造詣にあると思っているのですが、ここの宝飾品のモチーフだけでも多彩です。花や妖精、スカラベやトンボ等の昆虫を象ったものから、北斎漫画をモチーフにしたと思われるものや、日本刀の鍔を思わせる作品など様々な姿をしています。型にいれて作るガラス細工が多くて、こんな形どうやって作ったんだ??と驚くものも多々あります。
また、材質も自在に組み合わされていて、ガラスが宝石と肩を並べるかのようです。そういった自由さが作品に活力を与えているように思います。

さらに1Fを進むと当時の人気女優の部屋の再現があります。部屋の真ん中に噴水があり、その周りを囲う扉や柱にラリックの細工がはめ込まれていて、豪華な空間を演出しています。また、この部屋の隣にはアールヌーボーの時代の貴族階級の部屋の再現もあり、アーツアンドクラフト的な美術と生活が一体となった理想的な部屋を体感できます。調度品1つ1つが作品のようで、ミュシャ(←多分w)の絵なんかも飾られていました。
1F最後には休憩室があるのですが、そこからの庭園風景がまた格別でした。ちょうどアイリス・菖蒲(あやめ)の花の時期で、特に水辺に咲く黄色い花が印象に残りました。この庭園だけでも箱根に来た甲斐を感じますw

2F
続いて2Fへ。2Fでは高見澤英子氏の作品も並んでいて、ラリック作品と競演しています。彼女の作品はラリックの作品以上に線の細さを感じ、より本物の植物のような造詣をしていました。その細さから上品で可憐さを感じる一方、どこか儚さを感じました。
 ※参考:公式HPニュースの2009.04.30の記事にのっています。

その隣に八角形の小部屋があり、これは「雀」という部屋丸ごとがラリックの作品というものでした。こんな貴重な作品を観られるのもこの美術館ならではです。
2Fには個性的なガラスの花器がたくさん飾られています。2年前にきて驚いたのが「つむじ風」という作品で、ガラス壷の側面にダイナミックに深々と黒いつむじが刻まれていました。
また、花器のコーナーの隣には、華麗な装飾品などがあるコーナーがあります。鉄でできた「蝶の女」や、美術館の前にあった車の上を飾ったガラス細工など、私が最も好きな作品群はここにあります。
ここには江戸時代の日本がヨーロッパに紹介された本なども置かれていて、アールヌーボーのルーツを知ることができるようになっています。
 ※参考:公式HP 花器のコーナー / 装飾品のコーナー

企画展
最後の部屋が企画展となっています。「ルネ・ラリックから娘スザンヌへ」とサブタイトルにあるように、ラリックとその娘の作品が並べられています。娘スザンヌは「アヴィランド」という名門の磁器会社を営む旦那に嫁ぎ、そこで様々な作品を作成していたようです。
父のルネとはだいぶ赴きが違いますが、シンプルで可愛らしさのある作品の数々は女性ならではの感性を感じます。(ちょっと私の趣味とは違いました。。。)
ルネ・ラリックの作品を支えた娘スザンヌを主題にすることで、ルネ・ラリックが家庭との絆を大切にしていたこともよくわかりました。なお、「ニコル」という作品郡もあったのですがこれは孫娘の名前で、この企画展の監修者に名前を連ねています。彼女による説明VTRなどもあり、当時のラリック家の様子がよくわかりました


ということで、国立新美術館のラリック展を前にだいぶラリックについて知見を深めることができました。
前回の記事や先述の庭や再現部屋のように、新しくて綺麗な美術館自体も魅力的なつくりになっていました。

おまけ
以下は2年前に来た時の写真です。今回、この写真のラリック作品は2Fの展示室に飾られていました。

トンボ。トンボは日本を象徴するモチーフで、ラリックも力を入れました。
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クラシックカーはこれでした
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