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寺田コレクションの若手作家たち 【東京オペラシティ アートギャラリー】

前回ご紹介した東京オペラシティ アートギャラリーの特別展を観た後、上の階で開催されている「寺田コレクションの若手作家たち」も合わせて観てきました。

PC102354.jpg

【展覧名】
 寺田コレクションの若手作家たち

【公式サイト】
 http://www.operacity.jp/ag/exh136.php

【会場】東京オペラシティ アートギャラリー  ★この美術館の記事  ☆周辺のお店
【最寄】初台駅


【会期】2011/10/18(火)~12/25(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間30分程度

【混み具合・混雑状況(日曜日15時頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_③_4_5_満足

【感想】
こちらも空いていて自分のペースで観ることができました。

この展示はこのビルの事業者の1人である寺田小太郎 氏の集めた現代日本作家の作品が並んだ展示でした。特に章分けや詳しい解説などなどはありませんでしたので、気に入った作品の感想だけご紹介しようと思います。


山本麻友香 「Flower Field」
草むらで体育座りしている少年を描いた作品で、少年の頭には鹿の角が生えています。白目の無い目をしていて、小動物っぽさを感じます。
この辺には山本麻友香の作品がいくつか並んでいるのですが、いずれも少年がモチーフで、静かで無垢な雰囲気がありました。

山本麻友香 「new cow」 ★こちらで観られます
少年の顔に黒い斑点があり、頭の上に耳もついて牛のように見える肖像画です。ちょっとシュールな感じもしますが、か弱く無防備な印象を受けました。

小西真奈 「夜」 ★こちらで観られます
入江?のようなところで水の中に入っている女性の後姿を描いた作品です。周りは夜のようですが、背景の岩は明るく描かれ、神秘的な雰囲気がありました。
この隣にはDark Lakeという作品もあったのですが、どこかポッパーのような感性があるように思いました。

伊庭靖子 「Untitled」
白地に染付の6角形の器を描いた作品です。リアルな質感で描かれ、光が反射する様子を精密に表現しています。写実的ながらもどこか艶かしい雰囲気があるように思いました。

島伸彦 「Field Book」
切り絵のような感じの5点セットの作品です。いずれもウサギらしいシルエットが表されていて、色の取り合わせや構図にデザインセンスの良さを感じます。軽やかだけど神秘的な印象の作品でした。
この人の作品は他にも壁一面にパターン化されたペンギンや猿、牛などの切り絵のような作品がありました。

富田菜摘 「半蔵」「才蔵」
空き缶やクリップ、金網、髪留めなどを組み合わせて作られたイグアナのようなものが2体並んで展示されていました。どちらも胸前や手足に金網があるせいか、鎖帷子を着た忍者のような雰囲気があり、タイトルもうなずけます。その発想が面白い作品でした。

向山裕 「かいだこ "Argonouta argo"」
巻貝の中に入ったようなタコを描いた作品です。2匹を描いたのか想像上の生物かはわかりませんが、奇妙なリアリティがありややグロテスクな感じも受けました。ぐにゃっとした体と貝の部分の質感の対比も面白かったです。

時松はるな 「ブラーボ!」 ★こちらで観られます
大きな絵で、単純化されたブルマの女子学生たちが手を上げたり叩いたりしてこちらを応援しているような作品です。ずら~っと女子学生が並んでいるのですが、不思議なことにみな同じような顔と髪型をしていて、満面の笑みを浮かべていてもちょっと不気味な気もしますw 何を意図しているのかわかりませんが、この密度は独特の雰囲気でした。

入江明日香 「祇園守木槿」
4枚セット(屏風仕立てなのかも?)で、空の中に、少女や犬?、ウサギ、鷲など様々なものが描かれた半具象・半抽象の作品です。女性的で非常に華やかな色使いで、周りを飛ぶ蝶や花なども含めて幻想的な雰囲気となっていました。これはかなり好みでした。


ということで、こちらでも面白い作品を観ることができました。特別展を観に行く際にはこちらも観ておくと良いかと思います。

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