渋谷ユートピア1900-1945 【松濤美術館】
先日ご紹介した文化村の展示を見る前に、神泉・松濤にある渋谷区立松濤美術館で、「開館30周年記念特別展 渋谷ユートピア1900-1945」を観てきました。この展示は前期・後期があるようで、私が観たのは前期の内容でした。

【展覧名】
開館30周年記念特別展 渋谷ユートピア1900-1945
【公式サイト】
http://www.shoto-museum.jp/05_exhibition/#A001
【会場】松濤美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】神泉駅/渋谷駅
【会期】
前期:2011年12月06日~2012年01月09日
後期:2012年01月11日~2012年01月29日
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間15分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日13時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
空いていてゆっくり観ることができました。
さて、今回の展示は渋谷区立の美術館に相応しい、渋谷を拠点に活動した芸術家をテーマになっていました。フランスにモンパルナスやバルビゾン村、ジベルニーなどの芸術家村があったように、日本でも芸術家の集まった地域があり、池袋モンパルナス、落合文士村、田端文士村、浦和アトリエ村などと共に、渋谷区の代々木、恵比寿、原宿などにも芸術家村がありました。展覧会は10章+序章・終章に分かれてその様子を紹介していましたので、詳しくは章ごとに気に入った作品をあげて感想を書いていこうと思います。
<序章.逍遙する人-《落葉》と代々木の菱田春草>
まずは菱田春草のコーナーで、少数だけ展示されていてます。(章のタイトルになっている「落葉」は後期の展示作品のようです。) 菱田春草は目の治療で代々木に住んでいた時期があるそうです。
菱田春草 「鹿」
掛け軸の作品で、長く伸びる木とひょろ長い枯葉の木の下に立派な角を持った鹿が伏せています。その毛並みは緻密に描かれていて、滑らかな感じがする一方で、葉っぱなどは様式化されているように思いました。全体的に押さえ気味の色調で、晩秋の雰囲気がありました。
<Ⅰ章.岡田三郎助と伊達跡画家村>
渋谷で最も美術家が集まっていたのが、伊達跡画家村というところで、これは今の恵比寿ガーデンプレイスの東南あたりのようです。ここは伊予宇和島藩伊達家の下屋敷があったところで、当時は便利なところだったので明治末期から画家が集まったそうです。その中でも最初に住んだのは岡田三郎助で、以降は多くの画家が岡田を慕って続くように集いました。また、岡田は邸内に女子美術研究所を作ったり寄宿生たちを住ませるなど、この地を拠点に後進の育成にも取り組んでいたようです。
参考記事:藤島武二・岡田三郎助展 ~女性美の競演~ (そごう美術館)
岡田三郎助 「セーヌ河上流の景」
印象派風に描かれたセーヌ河の河岸を描いた作品です。1899年の作なのでフランスに留学して2年頃の作品じゃないかな。やや暗めで落ち着いた感じがあるけれど、情感豊かでした。
岡田三郎助 「ポスター 三菱呉服店 むらさきしらべ(第17回新柄陳列会)」
これは以前にもご紹介しましたが、鼓を叩く着物の女性を描いた三越呉服店のポスターです。凛とした表情をしていて、どことなく緊張感のある雰囲気で好みです。
杉浦非水 タイトル失念…
杉浦非水もやはり恵比寿に住んでいたようで、何点か展示されていました。メモを取り忘れてタイトルを失念しましたが、図案化されたアールヌーボー的な雰囲気で、着物の女性と花の入った花瓶や家具などが描かれた作品が良かったです。華やかな蝶柄の服がお洒落で軽やかな雰囲気でした。
この辺には杉浦非水の有名な「東洋唯一の地下鉄道」や「非水図按集」といった作品もありました。
参考記事:
所蔵作品展 アール・デコ時代の工芸とデザイン (東京国立近代美術館 工芸館)
江戸東京博物館の案内 (2011年06月)
伊東深水 「愛犬 『主婦之友』新年号付録・第18巻第1号」
伊達跡に住んでいた伊東深水のコーナーもありました。これは短い黒髪の着物の女性が、毛の長い犬の手を持って慈愛の眼で観ている作品です。犬も賢そうで、もふもふした毛並みの表現となっていました。
参考記事:伊東深水-時代の目撃者 (平塚市美術館)
<Ⅱ章.永光舎山羊園と辻永>
続いては辻永という画家のコーナーです。辻永は伊達跡の一角に永光舎という山羊園を営んでいたそうで、最盛期には山羊30頭あまりも飼っていて、山羊の画家と認識していたようです。岡田三郎助を師と仰いでアトリエに出入りし、最初はセガンティーニの影響を受けたそうで、一時期は山羊の絵ばかりを描いていたそうです。また、植物を描いたスケッチも2万点ほどあるそうで、ここでも何点か並んでいました。
参考記事:アルプスの画家 セガンティーニ -光と山- (損保ジャパン東郷青児美術館)
辻永 「牧場にて」
木の柵に囲まれた所に10~15匹ほどの山羊がのんびりしている所を描いた作品です。どちらかというとナビ派と象徴主義の間のような淡くて装飾的な雰囲気に見えるかな。あちこちに木漏れ日が落ちているのが紫っぽく表現されているのも面白いです。
この隣にも山羊の絵がありました。また、紙に描かれた植物の写生がたくさんあります。山羊の絵とは画風がだいぶ違って、かなり写実的に可憐な花々を描いていました。
<Ⅲ章.切通しの道と草土社-岸田劉生の風景>
続いては岸田劉生とその仲間のコーナーです。岸田劉生は今の代々木3丁目付近に住んでいた時期があるそうで、(3年ほどしか住んでいなかったようですが)東近美にある「道路と土手と塀(切通之写生)」のような代表作を描いたり、彼の作品で有名な娘の麗子が生まれたり、この代々木の風景との出会いを通して仲間たちと草土社を結成するなど、濃密な時間を過ごしていたようです。ここには切通之写生のコピーなどと共に、似た作品が展示されていました。
参考記事:東京国立近代美術館の案内 (2009年12月)
岸田劉生 「赤土と草(草と赤土の道)」
草土社の名前の由来になった小さめの作品です。赤土の登り坂が描かれ、その両脇と道の真中には緑の草が生い茂っています。その色使いが補色のせいか力強くて、うっそうとした雰囲気を強めているように思いました。
この隣にも冬の道路(原宿辺り)を描いた作品がありました。ちょっと寒々しい雰囲気です。
椿貞雄 「横堀角次郎兄像」
この人は草土社に参加した画家で、岸田劉生の仲間です。写実的に描かれた赤いニット帽を被った男性の肖像で、顔のテカりやシワも細かく描かれた感じや、背景の暗さなどが一時期の岸田劉生の作風によく似ています。肖像を描きまくった岸田劉生に影響されたのかな? この画家自身も岸田劉生の作品で観た覚えがあります。
参考記事:没後80年 岸田劉生 -肖像画をこえて (損保ジャパン東郷青児美術館)
横堀角次郎 「細き道」
先ほどの椿貞雄に描かれていた画家の作品で、両脇に沢山の木や草が伸び、中央に赤土の道が伸びる風景が描かれています。道の先には家が描かれ、ちょっと全体的にぼんやりしていますが当時のこの辺りの風情が伝わってくるようでした。
<Ⅳ章.束の間のユートピア-村山槐多の終焉>
続いては22歳で夭折した大正期の画家、村山槐多のコーナーです。村山槐多は死ぬ3ヶ月前に代々木上原に住んだようで、仲間を集めて代々木ユートピアと称して、ほとんど共同生活のような感じだったそうです。 しかし、そのすぐ後にスペイン風邪で死んでしまったようです…。
村山槐多 「田端風景」
渋谷ではなく田端ですが風景を描いた作品で、手前に木が立ち奥に家らしきものが描かれています。しかし、抽象的に見えるくらい簡略化されていて詳細はわかりません。全体的に迫ってくるような力強さやプリミティブなものを感じる独特の作風でした。
この辺には村山槐多の裸婦のスケッチ(これもかなりの力強さ)や仲間たちの作品もありました。
<Ⅴ章.竹久夢二のモダンとおんな>
続いては現在の宇田川町(道玄坂のあたり)に住んでいた竹久夢二のコーナーです。まずは楽譜や書簡の扉絵が並び、当時の写真なども展示されていました。
参考記事:大正イマジュリィの世界 デザインとイラストレーションのモダーンズ (松濤美術館)
竹久夢二 「立春大吉」
これは肉筆の掛け軸で、梅の木の下、黄色い着物の女性が板のようなものを持ち、袖まくりをしながら歩いている様子を描いています。髪は短く線の細い女性で、やや頼りなく儚げに見えるかな。版画とはちょっと雰囲気がある作品でした。
<Ⅵ章.詩人画家富永太郎の筆とペン>
地下階の最後は24歳で夭折した詩人で画家の富永太郎コーナーです。富永太郎の詩は37篇、絵は18点しかないそうですが、未完でありながら明治から大正の感性のあり方を具現化した画家だったそうで、この松涛美術館のすぐ近くに住んでいたようです。裕福な家に育ったのですが、駆け落ちしたり転々としたようで、後に結核になって実家に戻りました。
富永太郎 「自画像」
振り返る自画像です。こちらを怪訝そうな目で見ていて、暗めの色を使っているためか重厚な雰囲気がありました。
近くに他の作品もあったのですが、色々な作風があるようで、マティスやピカソを彷彿とするような画風もありました。また、詩の原稿や本、手帳なども展示さてています。
<Ⅶ章.フォービズムの風-独立美術協会の周辺>
ここから2階の展示です。まずは代々木一帯で日本的フォービスムを具現化していた画家たちのコーナーで、その中で最も早く代々木に来たのは児島善三郎だそうです。また、石原雅夫という画商の店が初台の近くにあったそうで、彼はフランスからアンポールという絵の具や画材を輸入していたらしく、「アンポールの会」という組織も作られたようです。初台の店まで新宿や落合あたりの画家もやってきて、店はサロンのようになっていたそうです。
児島善三郎 「桜の頃」
左側に湾曲する川が描かれ、奥にはそこに架かる橋などが見えます。右側にはその脇で花を咲かす沢山の桜並木が描かれ、右下にはん帽子をかぶった人の姿もあります。全体的に単純化されていて、木々や湾曲から心地よいリズムを感じますが、児島善三郎にしては整然とした感じで、まだ具象的で色もそんなに強くないかな。
この隣には「赤松の丘」(★こちらで観られます)という作品もあったのですが、同じ年に描かれたとは思えないくらい単純化されていました。
寺田政明 「谷中真島町(モデル坂付近)」
街角の風景を描いた作品で、太く黒い輪郭に風化したような塗り方で描かれています。力強くてやや佐伯のような画風に見えるかな。そのせいか日本の街角とは思えないくらい重厚で洒落た雰囲気がありました。近くで観ると絵の具が厚塗りされています。
<Ⅷ章. 郊外を刻む-版画家たちの代々木グループ>
代々木上原には代々木グループという版画家のグループがいたそうで、平塚運一や棟方志功も名を連ねていたそうです。
前田政雄 「代々木風景」
代々木の普通の道を描いた版画で、細い線を使った表現となっています。その為、どこか整然としたものを受けつつ、白と黒の強いコントラストが全体に力強さを与えているように思いました。
ここには他にも数点並んでいたのですが、明治神宮を主題にした作品が多かったように思います。
<Ⅸ章. 同潤会アパートメントに住む―蔵田周忠と型而工房>
続いては建築家の蔵田周忠のコーナーです。蔵田周忠は昭和のはじめに代官山同潤会アパートに住んでモダニズムの住宅設計や生活向上を目指した「型而工房」の活動を展開したそうです。そして、千駄ヶ谷に内田邸、代官山にトモエ薬局という建物の設計をしたようで、ここに関連資料が並んでいました。
まず、千駄ヶ谷の内田邸ですが、家の図面や写真、模型が展示されています。直線と直角が多い幾何学的な設計で、モダンな雰囲気を感じます。 一方、代官山のトモエ薬局も図面と写真が展示されていて、こちらも三角を組み合わせたような形ですっきりしていました。
他にも同潤会アパートの手すりや食堂の扉などが展示されていました。
<Ⅹ章.安藤照とハチ公と塊人社-昭和前期の彫刻家たち>
10章は渋谷駅の前にあるハチ公像に深い関わりのある安藤照らのコーナーです。現在の渋谷駅前のハチ公像は2代目で、安藤照の息子の安藤士(たけし)が作ったそうで、初代は安藤照が作ったものの戦争の際に金属回収で溶かされてしまったらしく現存しません。安藤照は塊人社という若手の彫刻グループの中心メンバーだったらしく、マイヨール的なおおらかな造形だったそうです。しかしその作品のほとんどは戦災で失われたらしく、ここも写真が中心となっていました。
安藤照 「ハチ公伏臥像」
伏せて横を観る姿の小さなハチ公像です。これは皇室に献上する作品として製作したものの1体(全5体あった)だそうで、戦後に安藤家から彫り出されたそうです。左前足は溶けているのですが、これは空襲で焼けてしまったとのことでした。その由来のせいか全体的にちょっとゴツゴツした印象もうけますが、ハチ公は意志の強そうな顔をしていました。
周りには安藤照の作品の写真があり、確かにマイヨールのような優美な雰囲気がありました。
<終章.都市の遊歩者-谷中安規と《街の本》>
最後は戦後のコーナーで、復興して行く盛場を描いた谷中安規の作品が1点だけ展示されていました。
谷中安規 「街の本 渋谷」
黒地に赤の切り絵のような作品で、汽車の後ろ姿やネオンの建物が描かれています。ちょっと寂しいような感じも受けましたが、郷愁を誘われるちょっとシュールな雰囲気がありました。
ということで、有名な作家から知らない作家まで、幅広く活動を知ることが出来ました。普段は画家ごとに取り上げられることが多いですが、特定の地域でお互いの活動の影響を知ることができるというのは面白いと思います。
おまけ:
板橋でも池袋モンパルナスの展示が開かれています。私は会期中に行けるかどうか…。
展覧会名:池袋モンパルナス展 ようこそアトリエ村へ
参考リンク:http://www.itabashiartmuseum.jp/art/schedule/now.html
期間:2011年11月19日(土)~2012年1月9日(祝)

【展覧名】
開館30周年記念特別展 渋谷ユートピア1900-1945
【公式サイト】
http://www.shoto-museum.jp/05_exhibition/#A001
【会場】松濤美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】神泉駅/渋谷駅
【会期】
前期:2011年12月06日~2012年01月09日
後期:2012年01月11日~2012年01月29日
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間15分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日13時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
空いていてゆっくり観ることができました。
さて、今回の展示は渋谷区立の美術館に相応しい、渋谷を拠点に活動した芸術家をテーマになっていました。フランスにモンパルナスやバルビゾン村、ジベルニーなどの芸術家村があったように、日本でも芸術家の集まった地域があり、池袋モンパルナス、落合文士村、田端文士村、浦和アトリエ村などと共に、渋谷区の代々木、恵比寿、原宿などにも芸術家村がありました。展覧会は10章+序章・終章に分かれてその様子を紹介していましたので、詳しくは章ごとに気に入った作品をあげて感想を書いていこうと思います。
<序章.逍遙する人-《落葉》と代々木の菱田春草>
まずは菱田春草のコーナーで、少数だけ展示されていてます。(章のタイトルになっている「落葉」は後期の展示作品のようです。) 菱田春草は目の治療で代々木に住んでいた時期があるそうです。
菱田春草 「鹿」
掛け軸の作品で、長く伸びる木とひょろ長い枯葉の木の下に立派な角を持った鹿が伏せています。その毛並みは緻密に描かれていて、滑らかな感じがする一方で、葉っぱなどは様式化されているように思いました。全体的に押さえ気味の色調で、晩秋の雰囲気がありました。
<Ⅰ章.岡田三郎助と伊達跡画家村>
渋谷で最も美術家が集まっていたのが、伊達跡画家村というところで、これは今の恵比寿ガーデンプレイスの東南あたりのようです。ここは伊予宇和島藩伊達家の下屋敷があったところで、当時は便利なところだったので明治末期から画家が集まったそうです。その中でも最初に住んだのは岡田三郎助で、以降は多くの画家が岡田を慕って続くように集いました。また、岡田は邸内に女子美術研究所を作ったり寄宿生たちを住ませるなど、この地を拠点に後進の育成にも取り組んでいたようです。
参考記事:藤島武二・岡田三郎助展 ~女性美の競演~ (そごう美術館)
岡田三郎助 「セーヌ河上流の景」
印象派風に描かれたセーヌ河の河岸を描いた作品です。1899年の作なのでフランスに留学して2年頃の作品じゃないかな。やや暗めで落ち着いた感じがあるけれど、情感豊かでした。
岡田三郎助 「ポスター 三菱呉服店 むらさきしらべ(第17回新柄陳列会)」
これは以前にもご紹介しましたが、鼓を叩く着物の女性を描いた三越呉服店のポスターです。凛とした表情をしていて、どことなく緊張感のある雰囲気で好みです。
杉浦非水 タイトル失念…
杉浦非水もやはり恵比寿に住んでいたようで、何点か展示されていました。メモを取り忘れてタイトルを失念しましたが、図案化されたアールヌーボー的な雰囲気で、着物の女性と花の入った花瓶や家具などが描かれた作品が良かったです。華やかな蝶柄の服がお洒落で軽やかな雰囲気でした。
この辺には杉浦非水の有名な「東洋唯一の地下鉄道」や「非水図按集」といった作品もありました。
参考記事:
所蔵作品展 アール・デコ時代の工芸とデザイン (東京国立近代美術館 工芸館)
江戸東京博物館の案内 (2011年06月)
伊東深水 「愛犬 『主婦之友』新年号付録・第18巻第1号」
伊達跡に住んでいた伊東深水のコーナーもありました。これは短い黒髪の着物の女性が、毛の長い犬の手を持って慈愛の眼で観ている作品です。犬も賢そうで、もふもふした毛並みの表現となっていました。
参考記事:伊東深水-時代の目撃者 (平塚市美術館)
<Ⅱ章.永光舎山羊園と辻永>
続いては辻永という画家のコーナーです。辻永は伊達跡の一角に永光舎という山羊園を営んでいたそうで、最盛期には山羊30頭あまりも飼っていて、山羊の画家と認識していたようです。岡田三郎助を師と仰いでアトリエに出入りし、最初はセガンティーニの影響を受けたそうで、一時期は山羊の絵ばかりを描いていたそうです。また、植物を描いたスケッチも2万点ほどあるそうで、ここでも何点か並んでいました。
参考記事:アルプスの画家 セガンティーニ -光と山- (損保ジャパン東郷青児美術館)
辻永 「牧場にて」
木の柵に囲まれた所に10~15匹ほどの山羊がのんびりしている所を描いた作品です。どちらかというとナビ派と象徴主義の間のような淡くて装飾的な雰囲気に見えるかな。あちこちに木漏れ日が落ちているのが紫っぽく表現されているのも面白いです。
この隣にも山羊の絵がありました。また、紙に描かれた植物の写生がたくさんあります。山羊の絵とは画風がだいぶ違って、かなり写実的に可憐な花々を描いていました。
<Ⅲ章.切通しの道と草土社-岸田劉生の風景>
続いては岸田劉生とその仲間のコーナーです。岸田劉生は今の代々木3丁目付近に住んでいた時期があるそうで、(3年ほどしか住んでいなかったようですが)東近美にある「道路と土手と塀(切通之写生)」のような代表作を描いたり、彼の作品で有名な娘の麗子が生まれたり、この代々木の風景との出会いを通して仲間たちと草土社を結成するなど、濃密な時間を過ごしていたようです。ここには切通之写生のコピーなどと共に、似た作品が展示されていました。
参考記事:東京国立近代美術館の案内 (2009年12月)
岸田劉生 「赤土と草(草と赤土の道)」
草土社の名前の由来になった小さめの作品です。赤土の登り坂が描かれ、その両脇と道の真中には緑の草が生い茂っています。その色使いが補色のせいか力強くて、うっそうとした雰囲気を強めているように思いました。
この隣にも冬の道路(原宿辺り)を描いた作品がありました。ちょっと寒々しい雰囲気です。
椿貞雄 「横堀角次郎兄像」
この人は草土社に参加した画家で、岸田劉生の仲間です。写実的に描かれた赤いニット帽を被った男性の肖像で、顔のテカりやシワも細かく描かれた感じや、背景の暗さなどが一時期の岸田劉生の作風によく似ています。肖像を描きまくった岸田劉生に影響されたのかな? この画家自身も岸田劉生の作品で観た覚えがあります。
参考記事:没後80年 岸田劉生 -肖像画をこえて (損保ジャパン東郷青児美術館)
横堀角次郎 「細き道」
先ほどの椿貞雄に描かれていた画家の作品で、両脇に沢山の木や草が伸び、中央に赤土の道が伸びる風景が描かれています。道の先には家が描かれ、ちょっと全体的にぼんやりしていますが当時のこの辺りの風情が伝わってくるようでした。
<Ⅳ章.束の間のユートピア-村山槐多の終焉>
続いては22歳で夭折した大正期の画家、村山槐多のコーナーです。村山槐多は死ぬ3ヶ月前に代々木上原に住んだようで、仲間を集めて代々木ユートピアと称して、ほとんど共同生活のような感じだったそうです。 しかし、そのすぐ後にスペイン風邪で死んでしまったようです…。
村山槐多 「田端風景」
渋谷ではなく田端ですが風景を描いた作品で、手前に木が立ち奥に家らしきものが描かれています。しかし、抽象的に見えるくらい簡略化されていて詳細はわかりません。全体的に迫ってくるような力強さやプリミティブなものを感じる独特の作風でした。
この辺には村山槐多の裸婦のスケッチ(これもかなりの力強さ)や仲間たちの作品もありました。
<Ⅴ章.竹久夢二のモダンとおんな>
続いては現在の宇田川町(道玄坂のあたり)に住んでいた竹久夢二のコーナーです。まずは楽譜や書簡の扉絵が並び、当時の写真なども展示されていました。
参考記事:大正イマジュリィの世界 デザインとイラストレーションのモダーンズ (松濤美術館)
竹久夢二 「立春大吉」
これは肉筆の掛け軸で、梅の木の下、黄色い着物の女性が板のようなものを持ち、袖まくりをしながら歩いている様子を描いています。髪は短く線の細い女性で、やや頼りなく儚げに見えるかな。版画とはちょっと雰囲気がある作品でした。
<Ⅵ章.詩人画家富永太郎の筆とペン>
地下階の最後は24歳で夭折した詩人で画家の富永太郎コーナーです。富永太郎の詩は37篇、絵は18点しかないそうですが、未完でありながら明治から大正の感性のあり方を具現化した画家だったそうで、この松涛美術館のすぐ近くに住んでいたようです。裕福な家に育ったのですが、駆け落ちしたり転々としたようで、後に結核になって実家に戻りました。
富永太郎 「自画像」
振り返る自画像です。こちらを怪訝そうな目で見ていて、暗めの色を使っているためか重厚な雰囲気がありました。
近くに他の作品もあったのですが、色々な作風があるようで、マティスやピカソを彷彿とするような画風もありました。また、詩の原稿や本、手帳なども展示さてています。
<Ⅶ章.フォービズムの風-独立美術協会の周辺>
ここから2階の展示です。まずは代々木一帯で日本的フォービスムを具現化していた画家たちのコーナーで、その中で最も早く代々木に来たのは児島善三郎だそうです。また、石原雅夫という画商の店が初台の近くにあったそうで、彼はフランスからアンポールという絵の具や画材を輸入していたらしく、「アンポールの会」という組織も作られたようです。初台の店まで新宿や落合あたりの画家もやってきて、店はサロンのようになっていたそうです。
児島善三郎 「桜の頃」
左側に湾曲する川が描かれ、奥にはそこに架かる橋などが見えます。右側にはその脇で花を咲かす沢山の桜並木が描かれ、右下にはん帽子をかぶった人の姿もあります。全体的に単純化されていて、木々や湾曲から心地よいリズムを感じますが、児島善三郎にしては整然とした感じで、まだ具象的で色もそんなに強くないかな。
この隣には「赤松の丘」(★こちらで観られます)という作品もあったのですが、同じ年に描かれたとは思えないくらい単純化されていました。
寺田政明 「谷中真島町(モデル坂付近)」
街角の風景を描いた作品で、太く黒い輪郭に風化したような塗り方で描かれています。力強くてやや佐伯のような画風に見えるかな。そのせいか日本の街角とは思えないくらい重厚で洒落た雰囲気がありました。近くで観ると絵の具が厚塗りされています。
<Ⅷ章. 郊外を刻む-版画家たちの代々木グループ>
代々木上原には代々木グループという版画家のグループがいたそうで、平塚運一や棟方志功も名を連ねていたそうです。
前田政雄 「代々木風景」
代々木の普通の道を描いた版画で、細い線を使った表現となっています。その為、どこか整然としたものを受けつつ、白と黒の強いコントラストが全体に力強さを与えているように思いました。
ここには他にも数点並んでいたのですが、明治神宮を主題にした作品が多かったように思います。
<Ⅸ章. 同潤会アパートメントに住む―蔵田周忠と型而工房>
続いては建築家の蔵田周忠のコーナーです。蔵田周忠は昭和のはじめに代官山同潤会アパートに住んでモダニズムの住宅設計や生活向上を目指した「型而工房」の活動を展開したそうです。そして、千駄ヶ谷に内田邸、代官山にトモエ薬局という建物の設計をしたようで、ここに関連資料が並んでいました。
まず、千駄ヶ谷の内田邸ですが、家の図面や写真、模型が展示されています。直線と直角が多い幾何学的な設計で、モダンな雰囲気を感じます。 一方、代官山のトモエ薬局も図面と写真が展示されていて、こちらも三角を組み合わせたような形ですっきりしていました。
他にも同潤会アパートの手すりや食堂の扉などが展示されていました。
<Ⅹ章.安藤照とハチ公と塊人社-昭和前期の彫刻家たち>
10章は渋谷駅の前にあるハチ公像に深い関わりのある安藤照らのコーナーです。現在の渋谷駅前のハチ公像は2代目で、安藤照の息子の安藤士(たけし)が作ったそうで、初代は安藤照が作ったものの戦争の際に金属回収で溶かされてしまったらしく現存しません。安藤照は塊人社という若手の彫刻グループの中心メンバーだったらしく、マイヨール的なおおらかな造形だったそうです。しかしその作品のほとんどは戦災で失われたらしく、ここも写真が中心となっていました。
安藤照 「ハチ公伏臥像」
伏せて横を観る姿の小さなハチ公像です。これは皇室に献上する作品として製作したものの1体(全5体あった)だそうで、戦後に安藤家から彫り出されたそうです。左前足は溶けているのですが、これは空襲で焼けてしまったとのことでした。その由来のせいか全体的にちょっとゴツゴツした印象もうけますが、ハチ公は意志の強そうな顔をしていました。
周りには安藤照の作品の写真があり、確かにマイヨールのような優美な雰囲気がありました。
<終章.都市の遊歩者-谷中安規と《街の本》>
最後は戦後のコーナーで、復興して行く盛場を描いた谷中安規の作品が1点だけ展示されていました。
谷中安規 「街の本 渋谷」
黒地に赤の切り絵のような作品で、汽車の後ろ姿やネオンの建物が描かれています。ちょっと寂しいような感じも受けましたが、郷愁を誘われるちょっとシュールな雰囲気がありました。
ということで、有名な作家から知らない作家まで、幅広く活動を知ることが出来ました。普段は画家ごとに取り上げられることが多いですが、特定の地域でお互いの活動の影響を知ることができるというのは面白いと思います。
おまけ:
板橋でも池袋モンパルナスの展示が開かれています。私は会期中に行けるかどうか…。
展覧会名:池袋モンパルナス展 ようこそアトリエ村へ
参考リンク:http://www.itabashiartmuseum.jp/art/schedule/now.html
期間:2011年11月19日(土)~2012年1月9日(祝)
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Author:21世紀のxxx者
多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。
関東の方には休日のガイドやデートスポット探し、関東以外の方には東京観光のサイトとしてご覧頂ければと思います。
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