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東京国立博物館140周年 新年特別公開 【東京国立博物館 本館】

前回ご紹介した「博物館に初もうで」と共に、「東京国立博物館140周年 新年特別公開」も観てきました。と言うより、その境目はわかりませんw 今回は普通の平常展の作品も含めてご紹介しようと思います。

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【展覧名】
 東京国立博物館140周年 新年特別公開

【公式サイト】
 http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1433

【会場】東京国立博物館 本館  ★この美術館の記事  ☆周辺のお店
【最寄】上野駅(JR・東京メトロ・京成)


【会期】2012年1月2日(月)~2012年1月15日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間00分程度

【混み具合・混雑状況(祝日13時頃です)】
 混雑_1_②_3_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_4_⑤_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
混み具合は前回と同じです。


 ※ここの常設はルールさえ守れば写真が撮れます。(撮影禁止の作品もあります)
  もし掲載に問題がある場合はすぐに下げますのでお申し付けください。

 参考記事:
   東京国立博物館の案内 【建物編】
   東京国立博物館の案内 【常設・仏教編】
   東京国立博物館の案内 【常設・美術編】
   東京国立博物館の案内 【2009年08月】
   東京国立博物館の案内 【2009年10月】
   東京国立博物館の案内 【2009年11月】
   東京国立博物館の案内 【秋の庭園解放】
   東京国立博物館の案内 【2009年12月】
   東京国立博物館の案内 【2009年12月】 その2
   東京国立博物館の案内 【2010年02月】
   東京国立博物館の案内 【2010年06月】
   東京国立博物館の案内 【2010年11月】
   博物館に初もうで (東京国立博物館 本館)
   本館リニューアル記念 特別公開 (東京国立博物館 本館)
   東京国立博物館の案内 【2011年02月】
   東京国立博物館の案内 【2011年07月】
   東京国立博物館の案内 【2011年11月】
   博物館に初もうで 2012年 (東京国立博物館 本館)


尾形光琳 「風神雷神図屏風」
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去年もご紹介しましたが、今年も目玉は風神雷神。(新春特別公開の対象作品)今年は屏風の部屋に移動したので、より観やすくなっていました。

三井親和 「詩書屏風」
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様々な書体で書かれた屏風。てっきり何人かで書いているのかと思いました。これには驚き。

住吉如慶 「東照宮縁起絵巻 巻第1」
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住吉如慶の煌びやかな巻物。美しいやまと絵です。

円山応挙 「虎嘯生風図」
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見事な虎の絵。背景にオーラのようなものが見えると思ったら、これは虎は風を操るとされ、空に吠えた虎が風を巻き起こしている様子のようです。

葛飾北斎 「冨嶽三十六景・凱風快晴」
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こちらも新春特別公開の対象作品。年初に相応しい晴れやかな富士山ですが、この通称「赤富士」は夏の富士山なので雪も少ないです。

エジプト提物 〔印籠〕エジプトの石棺、〔根付〕壺、〔緒締〕スカラベ
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こちらは根付の高松宮コレクション。エジプトの石棺なんてモチーフがあることに驚きました。

久々に2Fの奥の部屋が開いていました。
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国宝展示室は以前ご紹介した雪舟の「秋冬山水図」でした。

「春日鹿曼荼羅図」
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時代が逆行する周り方をしてすみません。これは、室町時代の春日大社への信仰を描いた作品。

「日月山水図屏風」
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これも室町時代の作品で、右隻に太陽、左隻に月があります。観た感じでも左右でバラバラに見えますが、元は別々の屏風を組み合わせたもののようです。

この辺には以前ご紹介した雪村周継の松鷹図などもありました。

伝 狩野元信 「楼閣山水図屏風」
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狩野派2代目の元信の作と伝わる屏風。漢画っぽさが強いかな。

伝 狩野元信 「太公望・文王図 (旧大仙院方丈障壁画)」
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元々は障壁画だった作品。一番左で釣りをしているのが太公望です。

ぐるっと回って雷神風神の部屋まで戻ってきました。

「長恨歌図屏風」
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これは玄宗皇帝と楊貴妃の物語で、戦乱で楊貴妃が殺されたのを悲しみ魂を探し彷徨う様子を描いているようです。作者は分からないようですが見事です。

続いて1Fの展示。まずは明治・大正の近代絵画のコーナーから廻りました。

前田青邨 「切支丹と仏徒」
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写真だとわかりづらいですが、左の仏教徒の背後には地獄絵図、右のキリシタンの背後には処刑されているキリシタンたちが描かれています。

荒井寛方 「乳糜供養」
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これはスジャータが釈迦に乳がゆを捧げるシーンを描いた作品。横向きの構図が面白いです。

この辺には横山大観の「五柳先生」の屏風などもあったので、必見です。少し進むと橋口五葉の作品が数点ならんでいました。

橋口五葉 「神戸の宵月」
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色合いが美しくて叙情的です。

橋口五葉 「三条橋」
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洋風の建物も見える当時の京都。しんしんと降る雪に静けさを感じます。

橋口五葉 「髪梳る女」
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この絵は有名じゃないかな? 大正の歌麿と呼ばれただけにその雰囲気がありますが、西洋的な洒落た感じを受けました。

この辺には浅井忠の風景画を集めたミニ展示もありました。

今年もスタンプでオリジナルのカレンダーを作るコーナーもありました。
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仏像、漆工、陶器のコーナーは撮影禁止も多いので今回は撮影はパス。

「太刀 長船長光 銘 長光」
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去年観た「太刀 長船長光(号 大般若長光)」と同じに見えるけど名前が違うから別物なのかな。

左:「舞楽面 陵王」
中:「行道面 五部浄居天」
右:「狂言面 猿」
DSC_18795.jpg DSC_18798.jpg DSC_18811.jpg
今回は面の特集があって、これが中々面白かったです。この他にもしかみや鬼になりそうな能面、般若などもありました。


ということで、今年も年初から素晴らしいものを観ることができました。ここに紹介しなかった作品でも「東京国立博物館140周年 新年特別公開」の対象作品は凄いものばかりなので、特別展と考えても良いくらいです。興味がある方は是非どうぞ。

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