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【東京国立近代美術館】の案内 (2012年02月)

前々回前回とご紹介したジャクソン・ポロック展を観た後、東京国立近代美術館の常設も観てきました。今回も期間が設定されているようでしたので、テンプレートもつけておきます。前期・後期があるようで、私が見たのは前期でした。

【展覧名】
 所蔵作品展「近代日本の美術」

【公式サイト】
 http://www.momat.go.jp/Honkan/permanent20120124.html

【会場】
  東京国立近代美術館 本館所蔵品ギャラリー  ★この美術館の記事  ☆周辺のお店

【最寄】
  東京メトロ東西線 竹橋駅


【会期】
  前期:2012年01月24日(火)~03月11日(日)
  後期:2012年03月13日(火)~05月06日(日)
   ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間45分程度

【感想】
ここは事前に受付で写真撮影の許可を貰ってルールを守れば撮影可能です。(中には撮影してはいけない作品もあります。)
 詳しくはこちら
 ※掲載に問題がある場合はお知らせください。即刻掲載を下ろします。

参考記事:
 東京国立近代美術館の案内 (2011年12月)
 東京国立近代美術館の案内 (2011年06月)
 東京国立近代美術館の案内 (2010年12月)
 東京国立近代美術館の案内 (2010年09月)
 東京国立近代美術館の案内 (2010年05月)
 東京国立近代美術館の案内 (2010年04月)
 東京国立近代美術館の案内 (2010年02月)
 東京国立近代美術館の案内 (2009年12月)


辻永 「椿と仔山羊」
DSC_19151.jpg
この人は山羊園まで持っていた山羊の画家です。装飾的でナビ派のような雰囲気に思いました。
 参考記事:渋谷ユートピア1900-1945 (松濤美術館)

村山槐多 「バラと少女」
DSC_19167.jpg
この人は22歳で夭折した画家です。独特の素朴さを感じます。

アレクセイ・フォン・ヤウレンスキー 「救世主の顔」
DSC_19179.jpg
カンディンスキーと同じ画塾に通い、青騎士のメンバーやマティスとも親交のあった画家です。すらっと気品を感じる簡略化がかなり気に入りました。
 参考記事: カンディンスキーと青騎士展 (三菱一号館美術館)

フェルナン・レジェ 「女と花」
DSC_19182.jpg
レジェらしさがよく出ている作品じゃないかな。中央の部分は何だろ??

岡本唐貴 「静物」
DSC_19188.jpg
キュビスム風の静物。幾何学的で調和を感じます。

吉原治良 「火山」
DSC_19190.jpg
どこかジョアン・ミロを彷彿としました。簡潔ながらも火山の雰囲気が伝わります。

山口長男 「池」
DSC_19194.jpg
タイトルから想像するとこれは水面に映っているものでしょうか。色のリズムが洒落ていました。

オノサト・トシノブ(小野里利信) 「黒白の丸」
DSC_19197.jpg
モダンな雰囲気の幾何学的な作品。デザイン的な美しさを感じます。

藤田嗣治 「パリ風景」
DSC_19200.jpg
藤田の風景画。ちょっと悲しげな感じで色も控えめ。

4階の奥には「描かれたダリア」という小企画もありました。

向井潤吉 「ダリア」
DSC_19217.jpg
色が強く生き生きとした感じを受けました。特に赤が良かった。ちょっとざらついた質感もいい感じ。

古賀春江 「ダリアなど」「ダリアなど」
DSC_19223.jpg
同じタイトルの作品2点。ちょっと抽象っぽいのは流石。

ここには安井曽太郎の作品などもありました。
続いて3階です。

川瀬巴水 「[日本風景集 東北篇]より 平泉 中尊寺金色堂」
DSC_19241.jpg
川瀬巴水の作品は情緒があってかなり好みです。これは中尊寺金色堂。
 参考記事:
  東京国立博物館の案内 (2009年12月)
  東京国立博物館の案内 (2011年11月)
  中尊寺の写真 【番外編 岩手】

川瀬巴水 「[日本風景集 東日本篇]より 松島 双子島」
DSC_19249.jpg
こちらは松島。震災のあった東北の作品がいくつか並んでいたのですが、これが一番好みでした。今はどうなっているんだろうか。

杉山寧 「穹」
DSC_19264.jpg
静かな雰囲気と悠久の時を感じさせる風格があると思います。

靉光(あいみつ) 「眼のある風景」
DSC_19279.jpg
池袋モンパルナスの画家の1人で、シュルレアリスムの影響を感じさせます。何年か前にここで個展をやっていたのを思い出しました。

岡本太郎 「燃える人」
DSC_19284.jpg
これはビキニ環礁での核実験による第五福竜丸の被爆を題材にしています。左下に船の姿もあり、その上の眼の部分はきのこ雲かな。この色のぶつかりが強烈なインパクトです。
 参考記事:生誕100年 岡本太郎展 (東京国立近代美術館)

サム・フランシス 「無題の両翼画」
DSC_19296.jpg
非常に抽象的ですが、中央付近で2枚の作品がくっついているようでした。樹かな? 色のせいか爽やかな印象を受けました。

パブロ・ピカソ 「ラ・ガループの海水浴場」
DSC_19302.jpg
結構晩年の作風です。中央の男女は楽しそうだけど、ぼーっと眺める人と後ろの嫌そうな顔が気になるw 

ジャン・デュビュッフェ 「草の茂る壁際」
DSC_19308.jpg
アンフォルメルの画家デュビュッフェ。何が描かれているかわかりませんが、色が好みでした。
 参考記事:アンフォルメルとは何か?-20世紀フランス絵画の挑戦 (ブリヂストン美術館)

ジョゼフ・コーネル 「ウィーンバンの店」
DSC_19311.jpg
コーネルと言えばこういう箱の作品じゃないかな。独特の小宇宙的な作品です。

斎藤真一 「おみかの悲しみ」
DSC_19327.jpg
この画家の作品は悲しい雰囲気が心に残ります。
 参考記事:斎藤真一展 瞽女と郷愁の旅路 (武蔵野市立吉祥寺美術館)



ということで、今回も常設を存分に楽しむことができました。ここは常設もかなり見応えがありますので、ジャクソン・ポロック展に行かれる際はこちらも観ることをお勧めします。

閉館が迫っていたので観られませんでしたが2階では「原弘と東京国立近代美術館 デザインワークを通して見えてくるもの」も行われていました。
 会期:2012年2月3日(金)~5月6日(日)
 公式サイト:
  http://www.momat.go.jp/Honkan/hara_hiromu/index.html
まだまだ会期が長いので、改めて行く機会があったら観てみようと思います。


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Comment
村山槐多
いろんな絵が見れて楽しい記事でした。v-221
村山槐多はむか~し信濃デッサン館で見たとき
ズドン!とくるものがありました。

ヤウレンスキーさん、初めて見ます。
いいな~。
Re: 村山槐多
>パンピーさん
コメントいただきありがとうございます。
村山槐多は不思議な力強さがありますね。
ヤウレンスキーの作品は私も数点しか観たことがないのですが、この絵は洒落てて目をひきました。
ここは常設も毎回素晴らしいです^^
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