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第6回 shiseido art egg 入江早耶展 【資生堂ギャラリー】

前回ご紹介したギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)の展示を観た後、すぐ近くの資生堂ギャラリーで「第6回 shiseido art egg 入江早耶展」を観てきました。

P3073275.jpg

【展覧名】
 第6回 shiseido art egg 入江早耶展

【公式サイト】
 http://www.shiseido.co.jp/gallery/exhibition/index.html

【会場】資生堂ギャラリー  ★この美術館の記事  ☆周辺のお店
【最寄】銀座駅 新橋駅など


【会期】2012年3月2日(金)~3月25日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間15分程度

【混み具合・混雑状況(平日18時頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
平日の夜ということもあり、空いていてゆっくり鑑賞することができました。

さて、この展示は以前ご紹介した第6回 shiseido art eggの最後を飾る入江早耶 氏というアーティストの個展となります。あまり入江早耶 氏に関する情報は無かったのですが、今回も面白い作品が並んでいましたので、展示の様子を簡単にご紹介しようと思います。入口で大きな虫眼鏡を渡され、小さめの作品を鑑賞していくことになります。

 参考記事:
  第6回 shiseido art egg three展 (資生堂ギャラリー)
  第6回 shiseido art egg 鎌田友介展 (資生堂ギャラリー)
  

入江早耶 「メガミダスト」
たくさんの紙の箱の上に置かれた小さな女神像で、周りをいばらのようなものが囲っています。これはあぶらとり紙のパッケージを消しゴムで消して、その消しカスを使って元の絵を立体的に再現するという作品でした。その発想も面白いですが、かなり細かく精密に再現されているのにも驚きました。

入江早耶 「カンノンダスト シセイドウバージョン」 ★こちらで観られます
壁に観音の掛け軸があり、その前に小さな観音像が無数の空き箱の上に置かれた作品です。こちらの作品も先ほどと同じように掛け軸を消しゴムで消していて、その消しカスで観音像を作っています。掛け軸のほうが結構ボロボロになっているかな。また、掛け軸の周りにも光背のように唐草模様があり、これもお菓子のパッケージを消した消しカスで出来たものでした。先ほどの作品にも増して手が込んでいて、かなりの労力と精密さを感じました。

この辺には同じように「エビスダスト シセイドウバージョン」という作品もありました。

入江早耶 「ナガグツザウルス」
これは黄色い長靴が床に転がっている作品で、その長靴の底が蛇のように長い首の恐竜の顔に彫刻されています。虫眼鏡で観ると歯まで表現されていて超精密です。長靴の素材の化石燃料は元は堆積した古代の動植物であるということに着想を得ているようですが、こちらも面白い発想でした。

入江早耶 「C」
これは鉛筆を使った作品で、鉛筆の芯の先がダイヤ型に削ってありました。これもダイヤと炭素は同じ元素であることに着想を得ているようでした。これも肉眼で見るのは大変なほど細かいです。

この辺には「ケシカスドローイング」という夢見る少女のような絵の消しカスの像がありました。

入江早耶 「ヴィーナスファンデーション」
これは3点セットの作品で、コンパクトの上にファンデーションを彫刻してミロのビーナスの形にしたものが乗っています。ちょうどビーナスが鏡に全身を映しているようになっていて、正確に彫刻されているように思いました。これも思いも寄らない発想でした。


ということで、小規模な展示でしたがどれも発想が面白い作品ばかりでした。今回のart eegは3組とも素晴らしい内容でしたが、特にこの展示は良かったです。銀座に行く機会があったら寄ってみると楽しいかと思います。

 参照記事:★この記事を参照している記事


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